自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第十五話:苦悩と決意──“パッとしない”仲間たちの本音】

シーン3:岡村の言葉と再燃する情熱

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 夕暮れが近づき、焚き火の炎が徐々に赤みを増していく中、岡村たちは引き続き周囲の警戒を続けていた。焚き火を囲む輪が少しずつ縮まり、寒さと疲労で無言の時間が続く。そんな中、岡村が不意に立ち上がり、仲間たちを見渡した。
「みんな、ちょっと話がある」と岡村が言うと、ロイドが「何だよ、急に改まって」と怪訝な顔をしたが、その表情はどこか安堵しているようにも見えた。エリナが「岡村、何を考えているの?」と問いかけると、岡村は少し照れくさそうに微笑んだ。
「俺さ……正直、今回の戦いで、心が折れそうになったんだ」と岡村が静かに口を開くと、将臣が意外そうに「お前が?」と反応する。
「うん、パッとしないって、ずっと思ってた。俺なんかじゃ、仲間を守るなんて無理なんじゃないかって。でも、今回みんなが一緒に戦ってくれて、それがどれだけ心強かったか、痛感したんだ」と岡村は焚き火の炎を見つめながら語った。
「俺たちは確かに強くない。魔力も大したことないし、剣技だって一流じゃない。でも、みんながいるから、俺は戦える。何度失敗しても、立ち上がることができたのは、みんながいたからなんだ」と岡村が熱を込めて言うと、ロイドが「なんだよ、それ。お前が一番踏ん張ってたじゃねぇか」と苦笑する。
「そうじゃない。俺一人じゃ絶対無理だった。銀次、将臣、エリナ、ロイド、みんながいたからこそ、俺は諦めなかったんだ」と岡村が続けると、銀次が「バカ野郎、俺たちだってお前に支えられてんだ」とボソッと言った。
「でも、岡村の言うこともわかるわ。私も昔、仲間と上手くやれなくて、一人で戦う方が気楽だと思ってた。でも、こうして皆と一緒に戦って、守りたいものができたって感じてる」とエリナが優しく微笑む。
 将臣が「僕もだよ。パッとしないって自分で思ってたけど、みんなといると不思議とやれる気がする」と続け、ロイドが「ま、俺たちのチームはどこに出しても自慢できるほど強くはないが、しぶとさだけは一級品だからな」と茶化した。
「それが俺たちの強さだ。パッとしなくても、倒れても、何度でも立ち上がる。そんな俺たちだからこそ、守れるものがあるんだと思う」と岡村が自分を奮い立たせるように言った。
「パッとしないからこそ、しぶとく、泥臭く、生き延びてやる。それでいいじゃねぇか」と銀次が笑い、基一が「そうですね。私もいつも理屈ばかりこねて、何もできないと思っていたけど、皆と一緒にいると前に進める気がする」と素直に話した。
 裕翔が「僕も、逃げ腰だったけど、ここにいると少しだけ勇気が湧いてくる」と控えめに笑い、孝征が「そりゃそうだよな。俺たち、最初はバラバラだったけど、今はちゃんとチームだ」と頷いた。
 岡村が大きく息を吸い込んで、「だからさ、次に奴らが来たって、俺たちは守り抜こう。パッとしなくてもいい。俺たちには、俺たちなりのやり方がある。どんなに打たれても、倒れても、最後まで笑ってやろう」と強く言い切った。
 その言葉に、ロイドが「お前がそう言うなら、付き合ってやるさ」と肩をすくめ、銀次が「ったく、しぶとさだけは天下一品だな」と笑った。
 将臣が「僕も、全力で炎を操れるように頑張る。もう暴走させない」と決意を固め、エリナが「そうよ。私たちは一人じゃないもの」と深く頷いた。
 夜空を見上げると、星が薄雲の隙間から顔を覗かせていた。静かな夜風が心地よく吹き抜け、皆の胸に少しだけ希望が灯る。
「守るために戦う。それが、俺たちのやり方だ」と岡村が締めくくり、皆が笑顔でうなずいた。仲間たちは再び警戒を強めながらも、心には確かな決意を抱いていた。
 朝焼けが少しずつ地平線を照らし出す中、戦いの疲労がじわじわと体に染み込んでいたが、その中で確かな連帯感が生まれたことを、誰もが感じ取っていた。
 次に来る危機がどれほど大きくても、彼らはきっと乗り越えられるだろう。そう信じながら、岡村たちは次なる備えに取り掛かった。シーン3[終]
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