自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第二十話:勝利の余韻──再編される守護体制】

シーン2:監視とメンテナンスの重要性

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 戦闘が終わり、徐々に遺跡周辺が落ち着きを取り戻しつつある中、騎士団と冒険者たちは再編の準備に取り掛かっていた。夜が完全に明け、朝日が封印の石扉を柔らかく照らしている。将臣は焚き火にあたりながら、冷めたスープをすすっていた。エリナが隣に腰を下ろし、「さっきから黙り込んでどうしたの?」と声をかける。
「いや……俺、本当にやれたのかなって思ってさ」と将臣がつぶやくと、エリナは優しく笑って「あんたがやったんじゃない。みんなでやり遂げたのよ」と励ました。
 その言葉に、将臣は少し照れくさそうに「そっか、そうだよな」と俯いたまま笑う。銀次が「おーい、将臣、何シリアスになってんだよ。せっかく勝ったんだから、もっと浮かれろって」と肩を叩く。
「うるせぇ、浮かれてなんかねぇよ」と将臣がぶっきらぼうに返すと、ロイドが「いや、珍しく将臣が真面目モードなんだ。ほっといてやれ」とフォローし、みんながクスクス笑った。
 その時、博士が封印の扉を眺めながら「しかし、このまま放置はできない。今は安定しているが、またいつ不安定になるかわからない」と呟いた。岡村が「じゃあ、結局どうするんですか?」と問いかけると、博士は「今後も一定周期で“安定化の儀式”を続け、封印を定期的にメンテナンスする必要がある」と説明した。
「つまり、しばらくは誰かがここに常駐しないとダメってことか?」と朗雄が確認すると、博士が「そうだ。少なくとも封印の状態が安定しているかどうかを常に監視できる体制が必要だ」と頷いた。
 ガラハッドが「領主に報告して、定期的な護衛部隊の派遣を要請する。ただ、完全な監視体制を整えるには少し時間がかかりそうだ」と言い、基一が「僕たちがずっと張り付くわけにはいかないし、騎士団で守れるなら一安心です」と胸を撫で下ろした。
「けど、その間にまた教団が襲ってくるかもしれないぜ」と銀次が心配そうに言うと、ガラハッドが「確かに。そのためにも早急に護衛の強化を図る。少数精鋭であっても、しばらくは我々が残る」と断言した。
「となると、俺たちも少しは手伝わないとかな」とロイドがつぶやき、エリナが「そうね、急に帰るのも後ろめたいし」と賛同する。将臣が「せめて、護衛体制が整うまでは俺たちもここに残ろうぜ」と提案すると、全員が頷いた。
 博士が「その間に、精霊核の調査も進めるつもりです。完全安定化にはまだ時間がかかる」と少し疲れた様子で語り、助手たちがデータをまとめながら「封印の中枢部分に異常が残っている可能性が高い」と指摘した。
「ってことは、まだ奥に行かなきゃならないのか?」と将臣がげんなりしながら言うと、ロイドが「まあ、今度は準備万端で行けるし、大丈夫だろ」と肩を叩く。
 エリナが「それに、精霊核があれば、もう同じことを繰り返さずに済むわ」と前向きに言い、岡村が「そうだな。これ以上の被害は避けたい」と真剣な表情で答えた。
 ガラハッドが「君たちがここに残ってくれるのは助かる。しかし、あまり無理はしないでくれ」と気遣うと、将臣が「いや、ここで投げ出すほうが気が引けるんだよ」と苦笑した。
 博士が「しかし、精霊核がどこにあるかの手がかりがまだ不足している。古代文献をもう少し洗い直す必要がある」と悩むと、基一が「僕も一緒に調べます。少しでもヒントがあれば」と意気込んだ。
「それにしても、あれだけの戦いを乗り越えたんだから、少しは休まないと」と朗雄が言い、将臣が「確かにな。さすがに体がガタガタだ」と苦笑した。
 銀次が「よし、エルフリアに帰ったら、将臣のおごりで飲み会だな」と冗談を飛ばし、将臣が「はぁ? なんで俺が?」と抗議すると、ロイドが「ま、お前が一番頑張ったからな」とニヤリと笑う。
 夜風が心地よく吹き抜け、仲間たちはようやく安堵の表情を浮かべる。封印の安定化が確認され、精霊核の探索という次の目標が見えつつも、今は静かな休息が何よりも嬉しかった。
「俺、もっと火魔法を練習して、もっと強くなる。次にまた何か起きても、絶対に仲間を守れるように」と将臣が小さな声で呟く。エリナがその言葉を聞き取り、「あんたなら、きっとできる」と優しく微笑んだ。
 戦いの余韻と、これからの課題が絡み合う中で、仲間たちはそれぞれの思いを胸に静かに語り合っていた。シーン2[終]
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