自由の宿エルファリア 栄光を求めて

乾為天女

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【第二十話:勝利の余韻──再編される守護体制】

シーン3:新たな研究と封印内部の謎

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 朝日が完全に昇り、戦場跡にもようやく穏やかな時間が流れ始めた。博士は焚き火の前で手元の資料を見つめ、考え込んでいる。その顔には疲労が滲んでいるが、それでも使命感が表情に表れていた。助手たちもその隣で、壊れた測定機器を修理しながら、封印の動きを確認している。
 岡村が「博士、何か新しい発見はありましたか?」と尋ねると、博士は目を細めて「今のところ、封印自体の暴走は止まった。しかし、内部に異質な魔力の残留を感じる。まるで“二重構造”になっているかのようだ」と話した。
「二重構造ってことは、封印の奥にまだ何かが隠されてるってことか?」と将臣が疑問を口にすると、博士は首を縦に振り「そうかもしれない。だが、外部から探知するには限界がある。何らかの形で内部を探る必要がある」と続けた。
「内部調査って、そんな危険なことしなくても……」とロイドが不安を漏らすと、基一が「封印の内部に侵入する手段があるかどうかも怪しいですね」と冷静に分析した。
 エリナが「でも、完全な安定化のためには避けて通れない問題よね」と眉をひそめ、朗雄が「これだけ大変な目にあって、まだ奥があるってか……さすがに気が滅入るぜ」とため息をつく。
 将臣が「俺が突っ込んで火力で焼き払えばいいんじゃねぇか?」と冗談めかして言うと、エリナが「バカ、それじゃ封印ごと吹っ飛ぶでしょ」と呆れた顔でツッコミを入れる。
 博士が「封印を維持しながら内部を解析するには、精霊核が不可欠だ。あの力があれば、術式の根本を直接安定させることができる」と言い、銀次が「つまり、精霊核がないと話にならねぇってわけか」と肩をすくめた。
「博士、その精霊核が本当にあるかどうか、確証はあるんですか?」と岡村が尋ねると、博士は少し困ったように「確証はない。しかし、古代の記録では“封印の力の源”として記されている。もし存在するなら、地下祭壇のさらに奥、最深部にあるはずだ」と答えた。
「その最深部って、どうやって行くんだ?」と将臣が尋ねると、博士が「それが問題なんだ。遺跡の構造図には載っていない場所だから、おそらく隠し通路があるか、別の仕掛けがあると考えられる」と説明する。
 ロイドが「古代遺跡なんて、仕掛けだらけだもんな。無理にこじ開けようとして罠に引っかかったら洒落にならねぇ」と言うと、孝征が「慎重に調べないと、また敵が現れるかもしれないですし」と同意する。
 ガラハッドが「騎士団としても、完全に安全が確保されるまでは撤退できない。遺跡そのものを管理下に置き、逐次報告を続けるつもりだ」と言い、仲間たちもその判断に頷いた。
「封印が安定している間に、調査を進めてみましょう。僕も手伝います」と基一が前向きに提案し、博士が「助かる。細かい術式解析はまだ終わっていないから、そこからも新たな手がかりが得られるかもしれない」と感謝の意を表した。
 将臣が「けど、あんだけ派手に暴れたんだ。しばらくは教団も攻めてこないだろ」と楽観的に言うと、エリナが「そんなに甘くないわよ。あの幹部が倒されたと知れば、逆に報復があるかもしれない」と鋭く指摘した。
「まったく、気が抜けないな」と朗雄が頭を掻き、銀次が「まあ、守るも攻めるも、まずは体力を回復してからだろ」と焚き火をかき回す。
 博士が「封印が完全に安定すれば、街の防衛も楽になる。長期的には、遺跡を研究拠点として整備することも視野に入れている」と話し、ロイドが「学者ってのは、命がけの探検が好きなんだな」と笑った。
「だが、そのおかげで俺たちも強くなれるし、仲間が増えたと思えば悪くない」と将臣が前向きに言うと、エリナが「そうね。あんたが少し頼もしくなったから、安心して見ていられるわ」と笑う。
「おい、馬鹿にすんなよ」と照れながら将臣が反論すると、銀次が「でも、火力が増したのは本当だ。あの闇魔術師を吹き飛ばした時、正直痺れたぜ」と笑う。
 岡村が「これからも、仲間の力を合わせて困難に立ち向かおう」と改めて声を掛け、全員が頷いた。
 博士が「では、精霊核の調査を進めながら、封印の安定化が継続しているかを観測します。次の安定化儀式までに何か手がかりが見つかればいいのですが」と話すと、基一が「資料の解析も引き続き行います」と意気込んだ。
 エリナが「私たちも奥に進む準備を整えないとね。気を抜いたらまた敵が現れるかもしれないし」と警戒を強め、ガラハッドが「騎士団もここで常駐警戒を続ける。何かあればすぐ知らせてくれ」と声をかけた。
 少しずつ、安定し始めた遺跡周囲の空気の中で、仲間たちは再び力を合わせ、未来へと歩み出す決意を新たにした。シーン3[終]
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