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第15話 演習戦3
ここ、ノーティオ魔法学園は王都にある学園だ。
しかし王都と言っても中心部ではなく、郊外の端に位置し、背後には深い森が広がっている。
つまりここでいくらドンパチしても関係者以外の被害はない。演習戦には打ってつけの場所だ。
「五十体いるって言ってたけど、見つからないわね」
「うちも他の班みたいに、治癒魔法じゃなくて探索魔法を使える方がいらっしゃったら良かったのに」
「本当よねえ」
最後尾にいてもチクチクと、令嬢たちの嫌味が聞こえてくる。
確かに俺は戦力にはならないけどさー。
フィリアが令嬢たちに疎まれる理由はいくつかある。
一つ、ディエス王子の婚約者だから。
二つ、魔力が全ての王侯貴族社会において、独自の立ち位置を持つメンブルム家が気に入らないから。
三つ、自分は弱いくせに、メンブルム家の権力を傘にきてるから。等々———
フィリアの過去の記憶では、パーティーやお茶会などで、彼女の悪口を言った令嬢や令息を父親にチクって、彼らの領地との取り引きを中止したり、不利な条件を出したりしている。
うん、悪口は良くない。それは相手が悪い。
しかしこの世界は少年漫画ではないので、売られた喧嘩をいちいち買っていても、友だちは出来ないだろう。
フィリア嬢がボッチだったのも納得だ。
「あっ、痛っ!」
「どうしたの?」
「葉っぱで手を切ってしまって……」
「まあ、それは困ったわねえ」
令嬢たちがチラリとこっちを見る。
「ねえ、フィリア様」
手を切った令嬢が俺に話しかけてきた。その顔には薄く笑みが浮かんでいる。
「何かしら?」
「今、そこで手を切ってしまって……治してくださらない?」
差し出された手を見れば、確かに切れてはいるが血も出ていないし、ごく浅い傷だ。手当てする程でもないと思うが……。
彼女たちは俺の戸惑いを見越したように、
「あら、仲間の怪我を治すのが、フィリア様のお仕事ではありませんの?」
「そうよねえ、魔物討伐に参加されないんですもの」
「駄目よ、出来ないことを言っては失礼だわ」
と、お上品にクスクス嗤っている。
レベルの低い嫌がらせにため息も出るが、ささくれ程度の傷でも人のテンションは下がるものだ。
大事な戦力である御令嬢の気持ちが上がるなら、治すのもやぶさかではない。
「分かりましたわ、ではお手を拝借」
「します」と言う前に、背後から彼女に水がぶっかけられた。
「きゃあっ!?」
かけられた水は大した量ではないが、「髪が」「服が」と言って慌てふためいている。彼女を守るように取り囲んだ御令嬢たちは、水をかけた犯人をキッと睨みつけた。
「何をなさいますの!? グランス様!!」
「何をって、消毒液をかけて差し上げただけですが」
グランス・ブルケルは、しれっと悪気なく答えた。アレは水じゃなくて消毒液だったか。
森に入る前に救急箱と携帯食を、俺たちはシルワ先生から各自もらっていた。
「傷はフィリア様に治していただくつもりで——」
「治癒魔法をあんなかすり傷に使うつもりですか? まだ一体も『擬似魔物』を倒してないのに」
「そ、それは……」
口籠る御令嬢たち。
彼女たちの分が悪いのは確かだが、グランスも容赦ないな——などと呑気に傍観者をきめてたら、こっちにお鉢が回ってきた。
「あなたもです。フィリア様」
「へ?」
「ご自分の使える治癒魔法の回数を把握しておられないのですか? 無駄撃ちしている場合ではないと思いますが」
「はい……仰るとおりですわ」
なんか俺まで怒られた。
ドォォォォンッッ!!
突如、轟音が森の中に響いた。
おそらく別の班が『擬似魔物』と接触したのだろう。にわかに緊張が走る。
「あっちの方角からだな」
「どうする? 俺たちも行くか?」
「ここにいても『擬似魔物』を討伐出来ないし、行くしか———」
「いや」
グランスが浮き足立つ班員を制した。
「こちらに逃げてくる個体がいる」
「え?」
彼に問う前に、地響きが近付いてきた。
それも複数だ。
「嘘だろ!? あんなの二体同時とか、勝てるわけがない!!」
「逃げますわよ! 皆さん!」
「そうだ。ここは引いて、一体ずつ狙うぞ!」
「え!? ちょっと皆さん!」
止める間も無く、生徒たちは散り散りに逃げてしまい、俺は一人その場に取り残されてしまった。
俺、丸腰なんですけど!?
置いて行かないでくれーっ!!
「はぁ」
いや、一人きりじゃなかった。俺ともう一人いた。
怠そうに、グランスが俺を見てため息を吐く。
「残ったのはフィリア様だけですか」
悪かったな。戦力にならないのが残って。
「複数を一度に倒す良い機会なのに、勿体ないことをしましたね、あの人たち」
「グランス様は出来るのですか? そんな事」
足音はますます近づいて来る。
ゲームではグランスも攻略キャラなだけあって強いが、『擬似魔物』の圧倒的な強さを見てしまった後だと、複数相手は難しそうに思える。
「当然です」
グランスが言い切る前に『擬似魔物』が姿を現した。
「!!」
もう俺も逃げる事は叶わない。
シュンッ!!
『擬似魔物』の腕が、凄い速さで俺たちに伸びる。
吹っ飛ばされるのを覚悟して、俺は目をつぶった。
パンッ!
それは軽い破裂音だった。
身体に衝撃が訪れないのを不思議に思って、俺は目を開ける。
パンッ、パンッ、パンッ!
続け様に三回。
その音の後、『擬似魔物』三体がドウッと地面に倒れた。
「やっぱり『擬似物』ですね。図体のわりに急所さえ狙えば、呆気ない」
事も無げに言い、グランスは両手に構えていた彼の銃———魔具をホルスターに戻した。
ゲームでは何回も見た光景だ。
『ソラトキ』に限らず、二丁拳銃など創作物では珍しくない。
しかし現実で、しかも間近で見てしまうと———
「グランス様!! その銃、いや、魔具! カッコいいですわね!! ちょっと、いや出来たらじっくり見させていただいてもっ!?」
俺の中の男の子が、どうしても我慢出来なかった。
「え、嫌です」
ほら見ろ、ちょっと引かれてるぞ。自重しろ俺。
「それよりフィリア様はどうするんですか、これから」
「え?」
「他の班員を探しに行きますか?」
「あー」
他の御令息御令嬢たちは、ここへ戻って来る気配がない。
深い森の中、闇雲に探しても合流出来る可能性は低いだろう。
「グランス様は探しに行きますの?」
「行きません。三体倒したので、もう充分でしょう。あとは終了までブラブラしています」
「では……ご一緒させていただいても?」
返答まで少しの間があった。
「……ご自由に」
それだけ言うと、グランスは後ろも見ずにスタスタ歩き出した。
俺も無言で後を追う。
さすがに大嫌いなお貴族様でも、無力な少女を見捨てていくのは良心が咎めたか……。
彼———グランス・ブルケルは、ブルケル男爵の嫡男だ。そして母親は当時男爵家のメイドだった。
つまり、よくある話だ。
夫とメイドとの関係に怒った妻によって、着の身着のままメイドは屋敷を追い出された。グランスはそのお腹にいたのだ。
それから、貧しいながらも母子は寄り添って暮らしていた。
しかし後に無理が祟って母親は病に臥せる。薬は高額でグランスにはとても買えない代物だった。
そんな時、幸か不幸かグランスの魔力が発現した。
同じ頃ブルケル男爵の妻が亡くなり、彼らの間に子はない。
男爵はグランスに正式に嫡男として、ブルケル家に入る事を打診した。
その条件として提示されたのは———
その一、グランスの母親に充分な支援を行うこと。
その二、支援を行う代わりに、グランス自身は母親に会わないこと。
グランスに断る選択肢はなかった。
この世界では分からないが、ゲームではブルケル男爵とグランスに親子の情愛などなく、父は家のため、子は母のために事務的に繋がっているに過ぎない。
これだけ人生を振り回されれば、そりゃあ父親=貴族嫌いにもなるのも無理はないだろう。
俺はグランスの背中を見ながら、そんな事をぼんやり思った。
しかし王都と言っても中心部ではなく、郊外の端に位置し、背後には深い森が広がっている。
つまりここでいくらドンパチしても関係者以外の被害はない。演習戦には打ってつけの場所だ。
「五十体いるって言ってたけど、見つからないわね」
「うちも他の班みたいに、治癒魔法じゃなくて探索魔法を使える方がいらっしゃったら良かったのに」
「本当よねえ」
最後尾にいてもチクチクと、令嬢たちの嫌味が聞こえてくる。
確かに俺は戦力にはならないけどさー。
フィリアが令嬢たちに疎まれる理由はいくつかある。
一つ、ディエス王子の婚約者だから。
二つ、魔力が全ての王侯貴族社会において、独自の立ち位置を持つメンブルム家が気に入らないから。
三つ、自分は弱いくせに、メンブルム家の権力を傘にきてるから。等々———
フィリアの過去の記憶では、パーティーやお茶会などで、彼女の悪口を言った令嬢や令息を父親にチクって、彼らの領地との取り引きを中止したり、不利な条件を出したりしている。
うん、悪口は良くない。それは相手が悪い。
しかしこの世界は少年漫画ではないので、売られた喧嘩をいちいち買っていても、友だちは出来ないだろう。
フィリア嬢がボッチだったのも納得だ。
「あっ、痛っ!」
「どうしたの?」
「葉っぱで手を切ってしまって……」
「まあ、それは困ったわねえ」
令嬢たちがチラリとこっちを見る。
「ねえ、フィリア様」
手を切った令嬢が俺に話しかけてきた。その顔には薄く笑みが浮かんでいる。
「何かしら?」
「今、そこで手を切ってしまって……治してくださらない?」
差し出された手を見れば、確かに切れてはいるが血も出ていないし、ごく浅い傷だ。手当てする程でもないと思うが……。
彼女たちは俺の戸惑いを見越したように、
「あら、仲間の怪我を治すのが、フィリア様のお仕事ではありませんの?」
「そうよねえ、魔物討伐に参加されないんですもの」
「駄目よ、出来ないことを言っては失礼だわ」
と、お上品にクスクス嗤っている。
レベルの低い嫌がらせにため息も出るが、ささくれ程度の傷でも人のテンションは下がるものだ。
大事な戦力である御令嬢の気持ちが上がるなら、治すのもやぶさかではない。
「分かりましたわ、ではお手を拝借」
「します」と言う前に、背後から彼女に水がぶっかけられた。
「きゃあっ!?」
かけられた水は大した量ではないが、「髪が」「服が」と言って慌てふためいている。彼女を守るように取り囲んだ御令嬢たちは、水をかけた犯人をキッと睨みつけた。
「何をなさいますの!? グランス様!!」
「何をって、消毒液をかけて差し上げただけですが」
グランス・ブルケルは、しれっと悪気なく答えた。アレは水じゃなくて消毒液だったか。
森に入る前に救急箱と携帯食を、俺たちはシルワ先生から各自もらっていた。
「傷はフィリア様に治していただくつもりで——」
「治癒魔法をあんなかすり傷に使うつもりですか? まだ一体も『擬似魔物』を倒してないのに」
「そ、それは……」
口籠る御令嬢たち。
彼女たちの分が悪いのは確かだが、グランスも容赦ないな——などと呑気に傍観者をきめてたら、こっちにお鉢が回ってきた。
「あなたもです。フィリア様」
「へ?」
「ご自分の使える治癒魔法の回数を把握しておられないのですか? 無駄撃ちしている場合ではないと思いますが」
「はい……仰るとおりですわ」
なんか俺まで怒られた。
ドォォォォンッッ!!
突如、轟音が森の中に響いた。
おそらく別の班が『擬似魔物』と接触したのだろう。にわかに緊張が走る。
「あっちの方角からだな」
「どうする? 俺たちも行くか?」
「ここにいても『擬似魔物』を討伐出来ないし、行くしか———」
「いや」
グランスが浮き足立つ班員を制した。
「こちらに逃げてくる個体がいる」
「え?」
彼に問う前に、地響きが近付いてきた。
それも複数だ。
「嘘だろ!? あんなの二体同時とか、勝てるわけがない!!」
「逃げますわよ! 皆さん!」
「そうだ。ここは引いて、一体ずつ狙うぞ!」
「え!? ちょっと皆さん!」
止める間も無く、生徒たちは散り散りに逃げてしまい、俺は一人その場に取り残されてしまった。
俺、丸腰なんですけど!?
置いて行かないでくれーっ!!
「はぁ」
いや、一人きりじゃなかった。俺ともう一人いた。
怠そうに、グランスが俺を見てため息を吐く。
「残ったのはフィリア様だけですか」
悪かったな。戦力にならないのが残って。
「複数を一度に倒す良い機会なのに、勿体ないことをしましたね、あの人たち」
「グランス様は出来るのですか? そんな事」
足音はますます近づいて来る。
ゲームではグランスも攻略キャラなだけあって強いが、『擬似魔物』の圧倒的な強さを見てしまった後だと、複数相手は難しそうに思える。
「当然です」
グランスが言い切る前に『擬似魔物』が姿を現した。
「!!」
もう俺も逃げる事は叶わない。
シュンッ!!
『擬似魔物』の腕が、凄い速さで俺たちに伸びる。
吹っ飛ばされるのを覚悟して、俺は目をつぶった。
パンッ!
それは軽い破裂音だった。
身体に衝撃が訪れないのを不思議に思って、俺は目を開ける。
パンッ、パンッ、パンッ!
続け様に三回。
その音の後、『擬似魔物』三体がドウッと地面に倒れた。
「やっぱり『擬似物』ですね。図体のわりに急所さえ狙えば、呆気ない」
事も無げに言い、グランスは両手に構えていた彼の銃———魔具をホルスターに戻した。
ゲームでは何回も見た光景だ。
『ソラトキ』に限らず、二丁拳銃など創作物では珍しくない。
しかし現実で、しかも間近で見てしまうと———
「グランス様!! その銃、いや、魔具! カッコいいですわね!! ちょっと、いや出来たらじっくり見させていただいてもっ!?」
俺の中の男の子が、どうしても我慢出来なかった。
「え、嫌です」
ほら見ろ、ちょっと引かれてるぞ。自重しろ俺。
「それよりフィリア様はどうするんですか、これから」
「え?」
「他の班員を探しに行きますか?」
「あー」
他の御令息御令嬢たちは、ここへ戻って来る気配がない。
深い森の中、闇雲に探しても合流出来る可能性は低いだろう。
「グランス様は探しに行きますの?」
「行きません。三体倒したので、もう充分でしょう。あとは終了までブラブラしています」
「では……ご一緒させていただいても?」
返答まで少しの間があった。
「……ご自由に」
それだけ言うと、グランスは後ろも見ずにスタスタ歩き出した。
俺も無言で後を追う。
さすがに大嫌いなお貴族様でも、無力な少女を見捨てていくのは良心が咎めたか……。
彼———グランス・ブルケルは、ブルケル男爵の嫡男だ。そして母親は当時男爵家のメイドだった。
つまり、よくある話だ。
夫とメイドとの関係に怒った妻によって、着の身着のままメイドは屋敷を追い出された。グランスはそのお腹にいたのだ。
それから、貧しいながらも母子は寄り添って暮らしていた。
しかし後に無理が祟って母親は病に臥せる。薬は高額でグランスにはとても買えない代物だった。
そんな時、幸か不幸かグランスの魔力が発現した。
同じ頃ブルケル男爵の妻が亡くなり、彼らの間に子はない。
男爵はグランスに正式に嫡男として、ブルケル家に入る事を打診した。
その条件として提示されたのは———
その一、グランスの母親に充分な支援を行うこと。
その二、支援を行う代わりに、グランス自身は母親に会わないこと。
グランスに断る選択肢はなかった。
この世界では分からないが、ゲームではブルケル男爵とグランスに親子の情愛などなく、父は家のため、子は母のために事務的に繋がっているに過ぎない。
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