男子校でハーレムが作れる俺マジ勝ち組

葉鳥(はとごろTIMES)

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プロローグ

伏嶋桃滋楼3

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※この作品は同人ゲーム「男子校でハーレムが作れる俺マジ勝ち組」からテキストを抜き出したノベル版です。
 ゲームテキスト形式なので背景やキャラ名の指定が残っています。
 原作ゲームは18禁ですが、今作は18禁シーンを削除し全年齢版として公開します。
 PCを持っていない方のために、同じく全年齢版の体験版プレイ動画もございます。
 詳しくは「はとごろTIMES」のホームページをご覧下さい。
 また、漫画も投稿しています。そちらも是非ご覧下さい。



《教室》
クラスメイト1
「……………」
クラスメイト2
「……………」
桃滋楼
「……………」
伏嶋と静香と三人で教室に戻れば、案の定クラス全員の視線が俺達に集まった。
認識妨害のせいで伏嶋も元から女だったということになっているが、不良不登校という噂までは変わらない。
桃滋楼
「チッ、じろじろ見やがってうぜーな」
静香
「そういうことを言うから誤解されるんだと言ってるだろう」
桃滋楼
「いてっ! てめ、今頭殴ったろ! ざっけんなよ!」
静香
「教育的指導だ」
クラスメイト1
「れ、レージ……どういうことだよこれは」
クラスメイト2
「しずかちゃんと……伏嶋……だよな? な、なんか親密そうだけど」
零時
「実は寮が同室で仲がよかったらしい」
静香
「オイ今しずかちゃんって言った奴どいつだ」
桃滋楼
「お前、相変わらずその呼ばれ方された時はこえぇな」
静香
「お前に言われたくない」
クラスメイト1
「マジで親しそうじゃん……」
静香
「普通だろう。妙な噂に惑わされているからそう見えるんだ。桃滋楼は元々普通の学生だ」
クラスメイト1
「え、噂ってガセなのか?」
クラスメイト2
「しらねーけど……言われてみると真実かどうか確かじゃない噂ばっかだったな」
クラスメイト3
「てか伏嶋初めて見たけど普通に可愛いじゃん」
誰にも望まれていなかった伏嶋の登校は、思ったよりすんなり受け入れられそうだった。
あの量産型堅物委員長と仲良さそうに会話しているところが皆の意識を変えているのだろう。口は悪いが凶悪な不良には見えない。
それに男ってもんは単純だから、美少女が目の前に現れたら喜んでしまう。
伏嶋には口が裂けても言えないが、そういう所は女になったことがプラスに働いているんだと思う。

――ガラッ


「あ、先輩いたー! もーお昼一緒に食べようと思って探したんで……」
丸く収まるかな、と思っていたその時、突然扉を開けて騒が乱入してくる。
ちょうど扉の前に立っていた伏嶋と目が合い、言いかけていた言葉が消えていく。

「なっ……だっ……」
桃滋楼
「な、なんだこいつ……こいつも女?」

「一人増えてんじゃないですかあああああ! どういうことですか先輩! あたしが気に入らないからもう一人欲しくなったんですか!?」
零時
「違う違う違う! お前のときと同じで事故!」

「じ、事故……」

「なんだそうですか、それはよかった」
俺の意思ではないと伝われば、騒は大人しく牙を仕舞……

「ところでアンタ誰なんですか先輩とどういう関係ですか? もう寝たとか言ったら×××切り落としますけど」
うわけがなかったですね、はい。見知らぬ女に対して敵意丸出しです。
桃滋楼
「はぁ? 意味分かんねーしテメェが誰だよ」

「ああ、これは失礼。一年の音無騒と申します。さぁあたしは名乗ったのでアンタも早く名乗りやがれです」
桃滋楼
「んだとテメェ、喧嘩売ってんのかあぁん?」

「うわあ頭悪そうな返し方ですねー最悪です。何で先輩の側にいるんですか消えればいいのに」
桃滋楼
「その喧嘩買ってやる表に出ろや!」

「は? そんなもの売ってないですけど。何処をどう聞けばそうなるやら……頭大丈夫ですぅ?」
桃滋楼
「ま、マジでぶん殴りてぇ……」
ぶるぶると拳を振るわせながら言う。ここまで挑発されれば当然だ。
だがここで喧嘩をされても困る。ここはなんとかして収めなければ。
零時
「あ、あの、ちょっと落ち着いて」
桃滋楼
「誰に向かって指図してんだコラぶっ殺すぞ」
静香
「桃滋楼、音無を相手にするときは大人しく従ったほうがいいぞ」
桃滋楼
「ぐっ……伏嶋桃滋楼だ。別にこいつとは何の関係もねぇ」
俺と静香でどうしてこうも対応が違うのか。泣きたい。

「えっ」
あれだけ食って掛かっていた騒は、名前を聞いた途端に目を丸くして後ずさった。

「ふ、ふせじま……あの、噂の?」
桃滋楼
「チッ、どいつもこいつも噂噂うっせぇな……女かよ」

「まぁあたしは今女ですけど」

「というか、何で問題児で有名な伏嶋先輩がこんなことになってるんですか?」
零時
「だから事故で……」
静香
「桃滋楼は元々僕の友人だ。さっきたまたま会ったときにこうなってしまった」

「そ、そうだったんですか……」
桃滋楼
「ったく、ろくに出歩けねぇ身体にされた挙句こんなウゼェやつまで来るとか、災難すぎんだろ」

「うぜぇ奴ってあたしのことですか!?」
桃滋楼
「他に誰がいんだよ! あんだけ人のこと口汚く挑発してきて自覚ねーの!?」

「あ、あたしそんなに酷いこと言ってました?」
零時
「まぁ……」
静香
「僕のときより若干アレだったかな……」

「あう……ご、ごめんなさいです」
桃滋楼
「え、何? 俺マジで謝られてんの? 変わり身早すぎて信じられねぇんだけど」

「だって先輩の隣に新しい女が増えてたから、ショックでつい何も考えずに喋っちゃって……」

「あたしには先輩しかいないのに、どこの馬の骨とも知れない女に取られるなんてもう、いてもたってもいられなくて」
桃滋楼
「…………」
騒は目に涙を溜めて泣きそうになりながら弁解する。
言っていることは本当なんだろう。周りが見えなくなって暴言を吐くのは静香のときと同じだ。
しかし、その真実を知って騒を擁護したくなるのは好かれてる俺だけだろう。
事実伏嶋は「じゃあさっきの言葉全部無意識で言ってたのかよ、キチガイだな」という顔でドン引きしている。
まぁ……確かにちょっとその……キツかったな、言葉が。俺もフォローの言葉が思い浮かばない。
零時
「とにかく、そういうわけで伏嶋もこれから一緒に行動することが多くなるから」

「あ、はい」
零時
「仲良くできるか?」

「先輩とフラグ立てようとしない限り頑張ります」
それだとお前の判定厳しすぎるから困るんですけど。
桃滋楼
「ふらぐ……旗のことか? 何で俺とソイツが旗立てる話してんだ?」
静香
「うん、お前はそのままのお前でいて欲しい」
桃滋楼
「???」

「じゃあ改めまして、音無騒です。先輩を好かない限りよろしくお願いします」
桃滋楼
「別に、会ったばっかの男を女にするような奴を好くつもりはねーよ」

「はい、それが聞けてとても安心です」
桃滋楼
「……お前、えーと……四ッ橋、だっけ? アイツのこと好きなの?」

「はい、大好きです」
即答した! うわ、なにこれ俺会話に入ってないのに恥ずかしいんですけど。
桃滋楼
「ふーん……まぁ俺には関係ねぇ話だけどよ」
桃滋楼
「好きだって言葉を盾にして周りを威嚇すんのは程々にしとけよ。いいことねーから」

「え……」
伏嶋の言葉に、騒はついポカンと口を開けて放心する。
それは騒だけでなく、隣で聞いていた俺と静香も同じ。
恋愛についてこっ恥ずかしいトークでも始めるのかと思いきや、唐突の忠告。これは誰だって驚く。
言った本人に自覚は無いようで、呆ける俺達を不思議そうに見ているが。
桃滋楼
「あ? 何だよ、なんで黙るんだ?」

「い、いやその……気をつけます」

「突然真面目に言われたからびっくりしたけど……そうなんですよね。あたしの悪い癖です」

「直そうとは思ってるんですけど……うまくいかなくて」
桃滋楼
「自覚してんならいいんじゃね? 最悪の事態にはなんねーだろ」

「えと……ありがとうございます」
桃滋楼
「え、礼とか言われること言ったか?」

「え、そういう流れだったと思うんですけど」
桃滋楼
「どこが」
静香
「桃滋楼がキャラに合わずいいこと言った所、じゃないか?」
桃滋楼
「いいこと言った?」
静香
「好きだって言葉を盾にして……か。なかなか面白い表現だ」
桃滋楼
「何も考えずに言ったセリフ掘り返されると無茶苦茶恥ずいんだけど」
桃滋楼
「ただ……妹がそういう奴だったからつい言っちまっただけだ」

「妹さんいるんですか。意外です」
桃滋楼
「よく言われるけど……」

「可愛いですか?」
桃滋楼
「は? いやまあ、普通より可愛い方だったんじゃねーかな」

「シスコンですか?」
桃滋楼
「はあ!? い、意味わかんねーこと聞くんじゃねーよ!」

「じゃあ嫌いだったんですか」
桃滋楼
「べ、別に嫌いとまで言ってねーだろ!」

「じゃあ妹好きなんですね。それは良かったです」
桃滋楼
「あああああ話が噛みあわねぇ! 確かに俺が妹好きだったらお前の恋路の邪魔にはなんねーだろうけど暴論すぎんだろ!」

「今のあたし純粋な意味で言ったんですけど、そこまで曲解されるとかないわー」
桃滋楼
「嘘つけええええええええ!! テメェやっぱムカつく! 表出ろぶっ殺す!」

「きゃー怖いです野蛮です信じられません」
桃滋楼
「棒読みじゃねーかゴルアァァ!!」

「ぎゃっ、嫌うそ待ってホントに来ないで! わあああっ!」
桃滋楼
「待ちやがれこのクソチビ!」
完全に頭に血が上った伏嶋に追いかけられ、騒は廊下へと飛び出していく。
さっきのは挑発というより騒なりのコミュニケーション法だったのだろうが、伏嶋には通じなかったか。いや多分誰にも通じないけど。
しかし本気で焦る騒はちょっと可愛かったな。普段がああなだけあって。
静香
「とりあえず、仲良くできそうだったな」
零時
「あれが仲良くって言うか?」
静香
「普段の桃滋楼を知っている僕だから言うよ。結構楽しそうだった」
静香
「本当に退屈している時の桃滋楼は一言も喋らないまま仏頂面しているからな」
零時
「まぁ、お前が言うならそうなんだろうよ」
楽しそうと解釈してくれるなら、俺もまだ救われる。
だけど、こうやって他人の優しさに依存していてはいけない。
許してくれる人に縋ってばかりではいけないんだ。
今回伏嶋を女にしてしまって、許せることじゃないとハッキリ言われたことがずっと心に突き刺さっている。
俺は、この力をすぐにでも捨てなければいけない。
そのためには……
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