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冒険者編
第70話 追い込み漁
しおりを挟む「あと少しか」
「そうだね」
そう言ってバリケードを補強しながら待つこと数分。ゴジが向かった方向の遙か遠くで、一斉に鳥が飛び上がるのが辛うじて見えた。
「時間だな」
そう言った2秒半後に時間差で力強く荘厳な咆哮があたりに響き渡った。
「グルッゴオ゙ォォオオオオ‼︎」
「この距離でもこれだけうるさいのか。もっと距離があってもよかったかもしれない」
この後、ゴジは時々雄叫びを上げながらゆっくりとこっちに向かって来る予定だ。
こちらの迎撃態勢も十分以上に整ってる。
「あとは、ドンッと構えて待つだけか」
「そうでもないよ。ほら」
ジオが指した方向を見れば、丁度ウルフ系の魔物の群れが森の拓けたところに出て来ていた。
「ゴジの咆哮、恐るべし。予想以上の効果だな」
「ノアの話だとゴジは全魔物の王みたいな感じだから、当然と言えば当然なのかな?」
「確かにそうかもしれないな……お、グレーウルフとの距離、残り300」
「ふうぅ」
「安心しろ、ジオ。お前なら問題ない。問題になりそうな上位種がいても俺が殺るが……」
少しすれば、順調に罠に沿って走って来ていたグレーウルフ達が『フロストフィールド』目前まで来ていた。
………………残り50
…………残り25
……残り10
「かかった!」
「来たな」
足が氷についた瞬間、コントロールが効かなくなってしまったグレーウルフ達。走っていた勢いのまま俺たちの方へと高速で滑って来て、ジオが正確に急所を斬り裂いていく。俺の役割はというと、ジオが斬った魔物達が邪魔にならないように収納することぐらいだろうか。
想像以上にサクサクと進む。
「このまま続けば200体討伐はいけるな」
「へ?いや、それはそれで引くんだけど……」
「慣れだ、慣れ。ずっとやってると、だんだん経験値に見えて来るから」
「えぇ……なんか怖い」
こんな軽口を叩けるぐらいにいは、サクサクと進んでいた。
この後も、ジオと雑談しながらゴジが罠のところまで戻って来るまで狩りを続けた。途中でA級の魔物が出たり、バリケードが乗り越えられたり、トラブルがあったもの、そこは俺が対処。特に何事もなく午後になった。
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