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第17章 夏、季節外れの嵐が通り過ぎます
第490話 今年も冬を迎えます
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ナナちゃんとセリカちゃんを預かってから数日後、引っ越しの準備が整った私達はアルビオン王国へ移動することにしました。
「このまえ、服を買ってもらった時に来たところだ。
ここがアルビオン…。
お貴族様の魔法ですぐについちゃううから、そんな遠い所だと思わなかった。
そう言えば、ここからはお山が見えない。」
アルビオン王国の館に着いた私は、ナナちゃんとセリカちゃんを連れて前庭に出て来ました。
周囲に山が無いことを確認させて、ここがとても遠いところだと認識させるためです。
私達の住むアルム地方は、何処を見渡しても高くそびえる峰々が連なっています。
それこそ、山が見えない景色は無いと言っても良いくらいに。
「そうなのよ、セリカちゃん。
ここは、私達の村からはずっと離れた場所なの。
まっ平な場所が多くて、高い山が無いんだよ。」
セリカちゃんの言葉を肯定するように、ナナちゃんが声を掛けると。
「そんな遠い場所だと、話す言葉も違っちゃうんだ。
不思議だね。
でも、一番不思議なのはお貴族様の魔法だ。
そんな遠いところまで、すぐに着いちゃうんだもん。」
先日、色々と連れまわした時は、町の外をゆっくりと見物したのはアスターライヒ王国の王都くらいでした。
他は、ここアルビオン王国の王都の服屋と王宮、アルム地方にある私の工房でしたのでほとんど建物の中でした。
なので、私の転移魔法でとても遠くに移動したと言うことを理解していなかったのです。
普段見慣れた高い山が何処にも無いのを見て、セリカちゃんは私の魔法の凄さを理解したようです。
前庭でセリカちゃん達とそんな話をしていると。
「ロッテちゃん、こんにちはー!
ノノちゃん、門の前に着いたから門扉を開けてちょーだい!」
我が家の家出娘、ブラウニーのモモが、私のもとへ飛んで来てノノちゃんの到着を告げました。
モモは女学校の寄宿舎に興味を持って、ノノちゃんにくっついて行っちゃったのです。
ノノちゃんには、予め今日からアルビオン王国で過ごすと伝えてありました。
久々にナナちゃんに会いたいでしょうから、遊びに来るように言ってあったのです。
せっかくなので、私がナナちゃんとセリカちゃんを連れて門まで出迎えに行くことにします。
「ああ、ノノ姉ちゃんだ!」
門扉の外にノノちゃんの姿を認めたセリカちゃんが声を上げました。
ノノちゃんは故郷の村にいた頃、村の小さな子供達の子守り役のような立場でした。
きっと、セリカちゃんも遊んでもらったのでしょう。門扉に向かって走り出しました。
そんなセリカちゃんに少し遅れて門まで辿り着くと。
「シャルロッテ様、おはようございます。
シャルロッテ様に、お出迎えいただくなんて申し訳ございません。」
ノノちゃんは、セリカちゃんと言葉を交わすより先にわたしに挨拶をしてくれます。
「おはよう、ノノちゃん。良く来たわね。
さあ、入ってちょうだい。」
私はノノちゃんに歓迎の言葉を掛けながら、魔法で門扉を開きます。
この門扉、鉄製で私が動かすには何気に重いのです。
「「おはようございます、シャルロッテ様。」」
門扉を開くと、ノノちゃんの両手に手をつないだ小さな女の子が挨拶を口にして。
ノノちゃんと共に庭に入ってきました。
「はい、二人ともよく来たわね。
冬の間、しばらくここで過ごすから、サリーやエリーと仲良くしてね。」
「「はーい!」」
二人は、クララちゃんとアリスちゃん、ここアルビオン王国の実業家の娘さんです。
昨年、アルビオン王国からお招きした実業家の皆さんのアテンドをノノちゃんに頼んだのですが。
その時に、この二人に懐かれてしまい、休日はだいたいノノちゃんの寄宿舎に遊びに来ているようです。
休日に私の館を訪れる時は、こうやって連れてくる事が多いのです。
クララちゃんは五歳、アリスちゃんは六歳。
うちのサリー、エリーと歳が近いので、良い遊び相手になってくれます。
なので、私もこの二人が来るのを歓迎しています。
*********
「おはよう、セリカちゃん。
ホント、久しぶりね、随分大きくなったね。
今日は何でここにいるのかな?」
私への挨拶が済むと、ノノちゃんはさっき声を掛けてくれたセリカちゃんに話しかけました。
「うんとね、セリカ、お願いしたの。
私もナナお姉ちゃんと一緒に連れて行ってって。」
まあ、端的に言えばそうですね。
セリカちゃんくらいの年齢の子に筋道立てて説明しろというのは無理があります。
ノノちゃんはイマイチ事情が呑み込めないようで、視線で私に問い掛けてきました。
「突然連れて来てビックリしたでしょう。
実は、村にナナちゃんを迎えに行ったらね。
セリカちゃんから一緒に行きたいとお願いされたの。
セリカちゃんは、ナナちゃんから読み書きや算術を習っているのだけど。
冬の間、ナナちゃんを連れて行かれたら、読み書きの勉強が出来なくて困るのですって。
とても、向学心のある子なので、ナナちゃん一人を連れて来ちゃうは可哀想だと思って。
それで、セリカちゃんの希望通り、一緒に連れて来たの。
ノノちゃんも、ここへ遊びに来る時はセリカちゃんに色々教えてあげてね。」
私は、ナナちゃんが村の子供達を集めて勉強を教えていることを話し。
セリカちゃんもナナちゃんが教えている子の一人だと説明します。
そして、先日、その子達を連れてここアルビオンの王都を初めてとして何ヶ所か見学させたとも知らせておきました。
「夏に帰った時、村の子供達に読み書きを教えていると聞いていましたが。
セリカちゃんもその一人だったんですね。
でも、貴族のシャルロッテ様に、そんなお願いするなんて…。
熱心なのは感心ですが、社会の仕組みも教えないといけませんね。
シャルロッテ様が寛大な方ですから良かったですが。
クラーシュバルツ王国では、私達のような平民が気安く貴族の方に声を掛けることは本来許されませんから。
そんな風に声を掛けて貴族の方の機嫌を損ねたら大変なことになります。」
物陰から飛び出してきたセリカちゃんが、いきなりお願いしてきたことを話すと。
ノノちゃんは、そう言って頭を抱えていました。
自分やナナちゃんが私と気安く話すのを目にして、小さな子供達が貴族の人達を恐れなくなったとしたら大変だと言っています。
ノノちゃんの心配はその通りだと思います。
貴族にも、平民と気軽に接する貴族から、平民から貴族に声を掛けるの良しとしない貴族まで、考え方がピンキリですから。
ですが、それを小さな子供に理解させるのは難しいですよね、ノノちゃんが頭を抱えるのも頷けます。
**********
まあ、その辺の事は追々教え込むこととして。
ノノちゃんもやって来て、この王都の館で過ごす顔ぶれが勢揃いしました。
今年も、本格的な冬がやってきます。
* 明日、19日から21日まで3日間、所用で投稿をお休みします。
22日から投稿を再開しますので、よろしくお願いします
「このまえ、服を買ってもらった時に来たところだ。
ここがアルビオン…。
お貴族様の魔法ですぐについちゃううから、そんな遠い所だと思わなかった。
そう言えば、ここからはお山が見えない。」
アルビオン王国の館に着いた私は、ナナちゃんとセリカちゃんを連れて前庭に出て来ました。
周囲に山が無いことを確認させて、ここがとても遠いところだと認識させるためです。
私達の住むアルム地方は、何処を見渡しても高くそびえる峰々が連なっています。
それこそ、山が見えない景色は無いと言っても良いくらいに。
「そうなのよ、セリカちゃん。
ここは、私達の村からはずっと離れた場所なの。
まっ平な場所が多くて、高い山が無いんだよ。」
セリカちゃんの言葉を肯定するように、ナナちゃんが声を掛けると。
「そんな遠い場所だと、話す言葉も違っちゃうんだ。
不思議だね。
でも、一番不思議なのはお貴族様の魔法だ。
そんな遠いところまで、すぐに着いちゃうんだもん。」
先日、色々と連れまわした時は、町の外をゆっくりと見物したのはアスターライヒ王国の王都くらいでした。
他は、ここアルビオン王国の王都の服屋と王宮、アルム地方にある私の工房でしたのでほとんど建物の中でした。
なので、私の転移魔法でとても遠くに移動したと言うことを理解していなかったのです。
普段見慣れた高い山が何処にも無いのを見て、セリカちゃんは私の魔法の凄さを理解したようです。
前庭でセリカちゃん達とそんな話をしていると。
「ロッテちゃん、こんにちはー!
ノノちゃん、門の前に着いたから門扉を開けてちょーだい!」
我が家の家出娘、ブラウニーのモモが、私のもとへ飛んで来てノノちゃんの到着を告げました。
モモは女学校の寄宿舎に興味を持って、ノノちゃんにくっついて行っちゃったのです。
ノノちゃんには、予め今日からアルビオン王国で過ごすと伝えてありました。
久々にナナちゃんに会いたいでしょうから、遊びに来るように言ってあったのです。
せっかくなので、私がナナちゃんとセリカちゃんを連れて門まで出迎えに行くことにします。
「ああ、ノノ姉ちゃんだ!」
門扉の外にノノちゃんの姿を認めたセリカちゃんが声を上げました。
ノノちゃんは故郷の村にいた頃、村の小さな子供達の子守り役のような立場でした。
きっと、セリカちゃんも遊んでもらったのでしょう。門扉に向かって走り出しました。
そんなセリカちゃんに少し遅れて門まで辿り着くと。
「シャルロッテ様、おはようございます。
シャルロッテ様に、お出迎えいただくなんて申し訳ございません。」
ノノちゃんは、セリカちゃんと言葉を交わすより先にわたしに挨拶をしてくれます。
「おはよう、ノノちゃん。良く来たわね。
さあ、入ってちょうだい。」
私はノノちゃんに歓迎の言葉を掛けながら、魔法で門扉を開きます。
この門扉、鉄製で私が動かすには何気に重いのです。
「「おはようございます、シャルロッテ様。」」
門扉を開くと、ノノちゃんの両手に手をつないだ小さな女の子が挨拶を口にして。
ノノちゃんと共に庭に入ってきました。
「はい、二人ともよく来たわね。
冬の間、しばらくここで過ごすから、サリーやエリーと仲良くしてね。」
「「はーい!」」
二人は、クララちゃんとアリスちゃん、ここアルビオン王国の実業家の娘さんです。
昨年、アルビオン王国からお招きした実業家の皆さんのアテンドをノノちゃんに頼んだのですが。
その時に、この二人に懐かれてしまい、休日はだいたいノノちゃんの寄宿舎に遊びに来ているようです。
休日に私の館を訪れる時は、こうやって連れてくる事が多いのです。
クララちゃんは五歳、アリスちゃんは六歳。
うちのサリー、エリーと歳が近いので、良い遊び相手になってくれます。
なので、私もこの二人が来るのを歓迎しています。
*********
「おはよう、セリカちゃん。
ホント、久しぶりね、随分大きくなったね。
今日は何でここにいるのかな?」
私への挨拶が済むと、ノノちゃんはさっき声を掛けてくれたセリカちゃんに話しかけました。
「うんとね、セリカ、お願いしたの。
私もナナお姉ちゃんと一緒に連れて行ってって。」
まあ、端的に言えばそうですね。
セリカちゃんくらいの年齢の子に筋道立てて説明しろというのは無理があります。
ノノちゃんはイマイチ事情が呑み込めないようで、視線で私に問い掛けてきました。
「突然連れて来てビックリしたでしょう。
実は、村にナナちゃんを迎えに行ったらね。
セリカちゃんから一緒に行きたいとお願いされたの。
セリカちゃんは、ナナちゃんから読み書きや算術を習っているのだけど。
冬の間、ナナちゃんを連れて行かれたら、読み書きの勉強が出来なくて困るのですって。
とても、向学心のある子なので、ナナちゃん一人を連れて来ちゃうは可哀想だと思って。
それで、セリカちゃんの希望通り、一緒に連れて来たの。
ノノちゃんも、ここへ遊びに来る時はセリカちゃんに色々教えてあげてね。」
私は、ナナちゃんが村の子供達を集めて勉強を教えていることを話し。
セリカちゃんもナナちゃんが教えている子の一人だと説明します。
そして、先日、その子達を連れてここアルビオンの王都を初めてとして何ヶ所か見学させたとも知らせておきました。
「夏に帰った時、村の子供達に読み書きを教えていると聞いていましたが。
セリカちゃんもその一人だったんですね。
でも、貴族のシャルロッテ様に、そんなお願いするなんて…。
熱心なのは感心ですが、社会の仕組みも教えないといけませんね。
シャルロッテ様が寛大な方ですから良かったですが。
クラーシュバルツ王国では、私達のような平民が気安く貴族の方に声を掛けることは本来許されませんから。
そんな風に声を掛けて貴族の方の機嫌を損ねたら大変なことになります。」
物陰から飛び出してきたセリカちゃんが、いきなりお願いしてきたことを話すと。
ノノちゃんは、そう言って頭を抱えていました。
自分やナナちゃんが私と気安く話すのを目にして、小さな子供達が貴族の人達を恐れなくなったとしたら大変だと言っています。
ノノちゃんの心配はその通りだと思います。
貴族にも、平民と気軽に接する貴族から、平民から貴族に声を掛けるの良しとしない貴族まで、考え方がピンキリですから。
ですが、それを小さな子供に理解させるのは難しいですよね、ノノちゃんが頭を抱えるのも頷けます。
**********
まあ、その辺の事は追々教え込むこととして。
ノノちゃんもやって来て、この王都の館で過ごす顔ぶれが勢揃いしました。
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