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第5章 冬休み、南部地方への旅
第113話【閑話】娘が増えた ④
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*お昼に1話投稿してあります。
お読みでない方はお手数ですが1話戻ってお読みください。
よろしくお願いします。
**********
こ、こわかった。
ソール様に言われてターニャちゃん達と一緒に精霊の森に行ったのよ。
ヒカリ、スイ、ミドリ、可愛い精霊が私の娘になりたいと言っているので、大精霊様を説得に。
王宮の最奥にある精霊の泉で迎えに来てくれたウンディーネ様は私と三人の娘を見て珍妙なモノと笑い飛ばしたの。
可愛い娘を珍妙なものとは失礼だわと思ったのだけど、笑い飛ばされるくらいの方が良かったのだとその後思い知れされたわ。
居並ぶ大精霊様たちの前で三人のことを説明して、三人が私と一緒にいたいと言うので、私の娘ということにして傍におきたいと申し出ましたの。
恋人の両親に結婚の申し込みに行く男の人ってきっとこんな気分なんだわ。
じっと私を見つめる大精霊様たちの強い視線に思わず後ずさりしそうになったわ。
エーオース様の見解では、この三人は私に触れ合いたい一心で成長したのではないかと言うの。
それを聞いたらなおさら後には引けないわ、三人の希望を叶えてあげないと。
エーオース様は、この三人は普通の精霊より早く成長したので精神面が未熟なのではないかと言う。やっぱり未熟なのね…、そんな気はしていたのよ…。
ソール様が学園の寮でも言っていた未熟な精霊が人と共にあることの危うさを説明しました。
ソール様の意見を聞いて大精霊様たちが思案しています。ううっ、この沈黙が気まずい…。
沈黙を破ったのはやはりエーオース様でしたわ。
「好きにさせれば良いではないか。
本来精霊は自由なもの、人と違って決まりごとに縛られるような存在ではない。
第一、ミルトと共にありたいという一念で上位精霊に至ったのだぞ、ダメだといっても付いて行くに決まっている。 」
そう言ってすんなり許可を出してくれたのよ。
正直拍子抜けだったわ、もう少し反対されるかと思っていましたの。
「「「わーい!」」」
エーオース様の言葉を聴いた三人は大喜びでわたしに抱きついてきましたわ。
私もホッと一息ついたのだけど、話はそこで終わりではなかったの。
「あとは、変に歪まないようにミルトに委ねるしかないな。
ミルトよ、責任重大であるぞ、わかっているであろうな。」
と続いたのよ。
しかも、この一言には威圧が込められていましたの。
私には、『もしこの三人が曲がって育ったら、どうなるか分っているんだろうな。』という恫喝に聞こえましたもの。
エーオース様からのプレッシャーは並みのものではありません、正直ちびるかと思いましたわ。
ええ、耐えましたとも、子供達の前で情けない姿を見せるわけには参りませんもの。
ただ、そのときの私にはプレッシャーに耐えるのが精一杯で、顔を青くしてクビを縦に振ることしかできませんでした。
そんな、私の気も知らずに娘たち三人は無邪気に喜んでいましたわ。
三人の笑顔を守れてよかったと思うと同時に、この無邪気過ぎる娘たちを曲がらないように育てるのは大変なことではないだろうかとわたしは感じていました。
私達の話の後は、ハンナちゃんの紹介になったわ。
私は抱きついている三人に気をとられてあまり話を聞いていなかったの。
何かハンナちゃんには普通の人とは違うところがあるみたい、結構大事なことみたいで悪い人に利用されることが無いようにとターニャちゃんが釘を刺されていたわ。
ターニャちゃんは責任重大だと渋い顔をしていましたが、青い顔をしている私を見て私の方が大変だと思ったようです。
ターニャちゃんは私に向かってにっこり笑って、「がんばれ、お母さん!」と言いました…。
**********
その日は、精霊の森に泊めていただく事になりました。
旧魔導王国の王宮を修復した建物は、私達の王宮よりも遥かに居住性がよく快適です。
私に割り当てられた部屋のベッドでは、ヒカリ、スイ、ミドリがスヤスヤと眠っています。
扉がノックされたので開けるとそこにはウンディーネ様が立っていました。
何か話があるようです。
部屋に迎え入れるとソファーに腰掛け、ウンディーネ様はすぐに話を始めました。
「精霊使いという言葉を知っているか?
我々精霊には嫌な言葉なのだが。」
そういう言葉はわが国では使いません。
旧魔導王国で使われていた言葉だということです。
今でもそうですが、精霊と人とは対等な関係で、人は精霊にお願いして精霊が是とすれば力を貸してくれるという関係です。
精霊と意思の疎通ができる者はそれがわかるのですけど、歴代の旧魔導王国の為政者に精霊と心を交わせる人はいなかったようです。
そのため、旧魔導王国の為政者は人が精霊を使役できるものだと思っていたそうです。
その辺のお話は以前フェイさんからお聞きしましたわね。
それで、精霊の力を借りる者を精霊を使役する者として『精霊使い』と呼んでいたとのことです。
力を貸してあげている精霊からすれば業腹な呼び方ですね。
ちなみに『精霊使い』の使う術を『精霊術』と呼んだそうですが、この言葉も精霊は嫌いなようです。
まるで、人が精霊の力を自在に操れるように聞こえるのがイヤなのだとか。
そう言えばターニャちゃんも『精霊術』と言うことは稀ですね。ときおり言葉を短くしたいときに使っているようですが。
「なぜ、精霊使いのお話を?」
私の問いにウンディーネ様はこう言いました。
「おまえがその気になれば、文字通り『精霊使い』になることが出来るからだ。
おまえがその三体の上位精霊をおまえの意のままに働くように育てれば、旧魔導王国が喉から手が出るほど欲しかった本当の意味での『精霊使い』にな。」
「私は自分の娘を道具のように育てるつもりはございませんのでご安心ください。
こんな可愛い娘たちですもの、自分の意のままに動く操り人形にしてしまったらつまらないではないですか。
色々な個性があるから可愛いのですよ。」
「そうだな、おまえはそんなつまらないことはしないよな。
エーオースたちもおまえの心根を信頼しているからその三体を預けたのであるからな。」
私の答えにウンディーネ様は満足げに微笑んでそうおっしゃったわ。
用件はそれだけだったのか立ち去ろうとするウンディーネ様に聞いたみたのです。
「この子たち、こんなにスヤスヤと眠っているのですが、精霊は眠らないと聞いたことがあって…。」
ベッドを覗き込んだウンディーネ様は笑いながら、
「本当に気持ちよさそうに眠っておるな、こんな精霊は我も初めて見た。
まるで人の子のようだ。」
と言いました。そして、個性だから気にするなとも…。
**********
精霊の森から帰って、王と夫に大精霊様からの許可が下りたことを報告しました。
すると、王が大変喜んで言いました。
「そうか、精霊様のご希望がかなってよかった。
お三方のことは、泉の精霊様が二千年振りに現れてこの三人を娘として育てよと命じられたということにする。」
私の叔父ながら、この人大丈夫かしら?貴族連中がその説明で納得すると思って?
「大丈夫だ、おまえやフローラが魔法を使えるようになったのも、泉の精霊様から力を授かったからだと一緒に公表してしまえば信憑性も増すであろう。それは事実であるし。」
まあ、一国の王がそう言ってしまえばそれで通るのでしょう、たとえ誰も信じなくても。
国によっては、王が黒と言えば、白いものでも黒ということになる国もあるようですから。
じゃあ、後は任せました。私は疲れたので、ヒカリたちと休ませてもらいます。
お読みでない方はお手数ですが1話戻ってお読みください。
よろしくお願いします。
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こ、こわかった。
ソール様に言われてターニャちゃん達と一緒に精霊の森に行ったのよ。
ヒカリ、スイ、ミドリ、可愛い精霊が私の娘になりたいと言っているので、大精霊様を説得に。
王宮の最奥にある精霊の泉で迎えに来てくれたウンディーネ様は私と三人の娘を見て珍妙なモノと笑い飛ばしたの。
可愛い娘を珍妙なものとは失礼だわと思ったのだけど、笑い飛ばされるくらいの方が良かったのだとその後思い知れされたわ。
居並ぶ大精霊様たちの前で三人のことを説明して、三人が私と一緒にいたいと言うので、私の娘ということにして傍におきたいと申し出ましたの。
恋人の両親に結婚の申し込みに行く男の人ってきっとこんな気分なんだわ。
じっと私を見つめる大精霊様たちの強い視線に思わず後ずさりしそうになったわ。
エーオース様の見解では、この三人は私に触れ合いたい一心で成長したのではないかと言うの。
それを聞いたらなおさら後には引けないわ、三人の希望を叶えてあげないと。
エーオース様は、この三人は普通の精霊より早く成長したので精神面が未熟なのではないかと言う。やっぱり未熟なのね…、そんな気はしていたのよ…。
ソール様が学園の寮でも言っていた未熟な精霊が人と共にあることの危うさを説明しました。
ソール様の意見を聞いて大精霊様たちが思案しています。ううっ、この沈黙が気まずい…。
沈黙を破ったのはやはりエーオース様でしたわ。
「好きにさせれば良いではないか。
本来精霊は自由なもの、人と違って決まりごとに縛られるような存在ではない。
第一、ミルトと共にありたいという一念で上位精霊に至ったのだぞ、ダメだといっても付いて行くに決まっている。 」
そう言ってすんなり許可を出してくれたのよ。
正直拍子抜けだったわ、もう少し反対されるかと思っていましたの。
「「「わーい!」」」
エーオース様の言葉を聴いた三人は大喜びでわたしに抱きついてきましたわ。
私もホッと一息ついたのだけど、話はそこで終わりではなかったの。
「あとは、変に歪まないようにミルトに委ねるしかないな。
ミルトよ、責任重大であるぞ、わかっているであろうな。」
と続いたのよ。
しかも、この一言には威圧が込められていましたの。
私には、『もしこの三人が曲がって育ったら、どうなるか分っているんだろうな。』という恫喝に聞こえましたもの。
エーオース様からのプレッシャーは並みのものではありません、正直ちびるかと思いましたわ。
ええ、耐えましたとも、子供達の前で情けない姿を見せるわけには参りませんもの。
ただ、そのときの私にはプレッシャーに耐えるのが精一杯で、顔を青くしてクビを縦に振ることしかできませんでした。
そんな、私の気も知らずに娘たち三人は無邪気に喜んでいましたわ。
三人の笑顔を守れてよかったと思うと同時に、この無邪気過ぎる娘たちを曲がらないように育てるのは大変なことではないだろうかとわたしは感じていました。
私達の話の後は、ハンナちゃんの紹介になったわ。
私は抱きついている三人に気をとられてあまり話を聞いていなかったの。
何かハンナちゃんには普通の人とは違うところがあるみたい、結構大事なことみたいで悪い人に利用されることが無いようにとターニャちゃんが釘を刺されていたわ。
ターニャちゃんは責任重大だと渋い顔をしていましたが、青い顔をしている私を見て私の方が大変だと思ったようです。
ターニャちゃんは私に向かってにっこり笑って、「がんばれ、お母さん!」と言いました…。
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その日は、精霊の森に泊めていただく事になりました。
旧魔導王国の王宮を修復した建物は、私達の王宮よりも遥かに居住性がよく快適です。
私に割り当てられた部屋のベッドでは、ヒカリ、スイ、ミドリがスヤスヤと眠っています。
扉がノックされたので開けるとそこにはウンディーネ様が立っていました。
何か話があるようです。
部屋に迎え入れるとソファーに腰掛け、ウンディーネ様はすぐに話を始めました。
「精霊使いという言葉を知っているか?
我々精霊には嫌な言葉なのだが。」
そういう言葉はわが国では使いません。
旧魔導王国で使われていた言葉だということです。
今でもそうですが、精霊と人とは対等な関係で、人は精霊にお願いして精霊が是とすれば力を貸してくれるという関係です。
精霊と意思の疎通ができる者はそれがわかるのですけど、歴代の旧魔導王国の為政者に精霊と心を交わせる人はいなかったようです。
そのため、旧魔導王国の為政者は人が精霊を使役できるものだと思っていたそうです。
その辺のお話は以前フェイさんからお聞きしましたわね。
それで、精霊の力を借りる者を精霊を使役する者として『精霊使い』と呼んでいたとのことです。
力を貸してあげている精霊からすれば業腹な呼び方ですね。
ちなみに『精霊使い』の使う術を『精霊術』と呼んだそうですが、この言葉も精霊は嫌いなようです。
まるで、人が精霊の力を自在に操れるように聞こえるのがイヤなのだとか。
そう言えばターニャちゃんも『精霊術』と言うことは稀ですね。ときおり言葉を短くしたいときに使っているようですが。
「なぜ、精霊使いのお話を?」
私の問いにウンディーネ様はこう言いました。
「おまえがその気になれば、文字通り『精霊使い』になることが出来るからだ。
おまえがその三体の上位精霊をおまえの意のままに働くように育てれば、旧魔導王国が喉から手が出るほど欲しかった本当の意味での『精霊使い』にな。」
「私は自分の娘を道具のように育てるつもりはございませんのでご安心ください。
こんな可愛い娘たちですもの、自分の意のままに動く操り人形にしてしまったらつまらないではないですか。
色々な個性があるから可愛いのですよ。」
「そうだな、おまえはそんなつまらないことはしないよな。
エーオースたちもおまえの心根を信頼しているからその三体を預けたのであるからな。」
私の答えにウンディーネ様は満足げに微笑んでそうおっしゃったわ。
用件はそれだけだったのか立ち去ろうとするウンディーネ様に聞いたみたのです。
「この子たち、こんなにスヤスヤと眠っているのですが、精霊は眠らないと聞いたことがあって…。」
ベッドを覗き込んだウンディーネ様は笑いながら、
「本当に気持ちよさそうに眠っておるな、こんな精霊は我も初めて見た。
まるで人の子のようだ。」
と言いました。そして、個性だから気にするなとも…。
**********
精霊の森から帰って、王と夫に大精霊様からの許可が下りたことを報告しました。
すると、王が大変喜んで言いました。
「そうか、精霊様のご希望がかなってよかった。
お三方のことは、泉の精霊様が二千年振りに現れてこの三人を娘として育てよと命じられたということにする。」
私の叔父ながら、この人大丈夫かしら?貴族連中がその説明で納得すると思って?
「大丈夫だ、おまえやフローラが魔法を使えるようになったのも、泉の精霊様から力を授かったからだと一緒に公表してしまえば信憑性も増すであろう。それは事実であるし。」
まあ、一国の王がそう言ってしまえばそれで通るのでしょう、たとえ誰も信じなくても。
国によっては、王が黒と言えば、白いものでも黒ということになる国もあるようですから。
じゃあ、後は任せました。私は疲れたので、ヒカリたちと休ませてもらいます。
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