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第15章 四度目の夏、時は停まってくれない
第439話 使節団は無事帝都に着きました
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使節団一行がオストエンデの領主の館に宿泊した翌朝、早朝にフェイさんが訪ねてきた。
予定では報告は一日一回なのだけど、特に報告を要することがあったみたい。
話を聞くと、朝屋敷の下働きらしい男が数名ずつ、ヴィクトーリアさん達が滞在している部屋と魔導車の駐車場の付近に寝込んでいたという。
「随分と寝相の悪い人がいるんだね。」
と、わたしが惚けた言葉を返したらフェイさんは笑っていたよ。
使節団員の寝室と駐車してある魔導車に夜間近付く者がいたら眠らせるように、おチビちゃん達にお願いしてあったの。光のおチビちゃん達、大活躍だね。
更に夜間、館を出て何処にか向かう馬車が有ったらしい、おチビちゃん達に尾行させているとフェイさんは言った。
行き先はだいたい見当が付く、馬車だと丸一日掛かる距離だね。
フェイさんの話では、昨夜の晩餐に仕込まれていたのは致死性の毒ではなく、酷い腹痛を起こす類のモノだったらしい。
足止めだね。
たぶん、『黒の使徒』の教団本部にも、まだ皇帝崩御の情報は届いてないのだろう。
皇后や王国の使節団が余り先行すると拙いと考えたのだと思うよ、先手を打たれるからね。
ここで何日か足止めしようと思ったのだろうね。
魔導車の傍で寝ていた人たちもおおかた細工でもしようとしたのだろうと思う。
この町は『黒の使徒』の本拠地スタインブルグと馬車で一日の距離にある。
ここで足止めをしておけば、ヴィクトーリアさん達に対して何らかの妨害工作も出来るだろう。
おそらく、領主代理もそう考えたのだと思う。
問題は、ヴィクトーリアさん達の部屋の前で寝ていた者達、狙いはヴィクトーリアさんか、ザイヒト皇子か、どちらだったのだろう。
でももう遅い、教皇が皇帝崩御の情報を掴むのは、昨夜出た遣いの馬車が到着する今日の夕方以降だ。
その頃には、使節団は七、八シュタット離れた次の宿泊地に到着している。
何事もなく出立する使節団一行を見送る領主代理はさぞかし腹を立ててるだろうね。
**********
その後宿泊した二ヵ所の領主に不審な行動は見られず、とりあえずはヴィクトーリアさん達に敵対する様子はなかったみたい。
そして、ロッテちゃんの村を出て四日目の昼過ぎ使節団一行は、予定通り帝都に到着したの。
事前に根回し済みであったため、帝都に入ってすぐの衛兵詰め所で身分を明かすと直ちに皇宮へ遣いが走り、近衛騎士が出迎えに来たそうだ。
使節団一行は、その存在を町の人々に印象付けるように、多数の近衛騎士に先導されて帝都の中をゆっくりと皇宮へ向かって進んだみたい。
その使節団と一緒にヴィクトーリアさん達が帰国したことは、翌日帝都の人々に公表されることになっている。
使節団は迎賓館として使われている離宮の一つに入ったとのこと。
ヴィクトーリアさん達はケントニスさんが住む離宮に保護されたらしい。
そして、予定通り帝都の人達にヴィクトーリアさんを始めとする皇族の三人が帰国したことが公表された。御触れの形で帝都の各地に掲示されたそうだ。
その日の午後、リタさんが今後の日程の説明とネルちゃんを迎えるためにやってきたの。
なんでも、本宮の焼け跡を見てザイヒト皇子が大変気落ちしてしまったらしい。
ザイヒト皇子が王国に留学したのは三年半ほど前のこと、八歳のときだ。
八歳にもなれば記憶ははっきり残っているだろう。
母親と過ごした本宮が無残な姿を晒していれば気落ちもすると思う。
ましてや、その母親もそこで亡くなっているのだ。
ヴィクトーリアさんが、ザイヒト皇子の傍で元気付けて欲しいと、ネルちゃんに願っているらしい。
「申し訳ございませんが、帝国では貴族と平民の差別が強く、皇族の私的な空間以外を出歩くことは出来ないと思います。
それでも良ければ、一緒に来ていただけますか。」
リタさんがネルちゃんを気遣って一応環境の説明をしたのだけど……。
ネルちゃんは即座に答えたの。
「行く!リタお姉ちゃん、ネルをお兄ちゃんのところに連れて行って!」
今すぐにでも、飛んで行きたいような雰囲気だった……。
一寸待ってね、それはこっちの話が済んでからね。
ザイヒト皇子のところに行きたくてうずうずしているネルちゃんを宥めて、わたしはリタさんに今後の予定を尋ねたの。
皇帝の葬儀は国葬として今日から四十五日後に行われるらしい、丁度一ヶ月後だね。
帝国は広いのでこれでも津々浦々に皇帝崩御の知らせが届くのがやっとで、帝国各地の貴族が国葬に参列するのは難しいそうだ。
皇帝崩御の知らせは崩御の翌日早馬で帝国中の貴族に向けて発したらしい。
それでも、知らせが着くのがやっとで、貴族が帝都まで来るには時間が足りないみたい。
そして、皇帝の葬儀の三日後に、ケントニスさんの即位式をするとのこと。
実際には即位式というのは儀礼的なモノに過ぎず、法的には既にケントニスさんは皇帝になっているらしいよ。
リタさんの説明では、帝国の法には『皇帝亡き時は皇太子を皇帝とす』と定められているみたい。
素直に読めば、『皇帝が死んだら皇太子が自動的に皇帝になる』ということらしい。
他に必要な手続きとか留保とかが定められていないので、既にケントニスさんが皇帝であると解釈するしかないと言っていたの。
なるべく皇帝空位の期間を作らないための工夫じゃないかとリタさんは言う。
即位式については、法には何も定められていないらしい。
「法的根拠の無い単なるお披露目ですね。」
とリタさんは無関心な様子だった。
本当にそうなんだろうか?今まで帝国では法はあってないようなものだったよ。
『黒の使徒』の連中、思いもよらないような難癖を付ける事があるから……。
そして、王国の使節団は即位式を見届けたらその三日後に帝都を辞すらしい。
うーん、あと一月以上あるのか、その間ずっとここにいるのも退屈だね。
そう思いながらネルちゃんを見て、モノは試しに言ってみたの。
「わたしもネルちゃんと一緒に皇宮に行ってみたい。」
みんなから非難轟々でした……。
そんな何が起こるかわからないところに行くものではないとみんなに叱られたよ。
でも、意外なところからわたしを庇う言葉があったの。
「良いのじゃない、私もちょっと気になることがあって皇宮を見たいと思っていたの。
私が付いていれば、ターニャちゃんに万が一もないでしょう。」
そう言ったのはウンディーネおかあさんだったの。
でも、ウンディーネおかあさんが皇宮に気になることって?
予定では報告は一日一回なのだけど、特に報告を要することがあったみたい。
話を聞くと、朝屋敷の下働きらしい男が数名ずつ、ヴィクトーリアさん達が滞在している部屋と魔導車の駐車場の付近に寝込んでいたという。
「随分と寝相の悪い人がいるんだね。」
と、わたしが惚けた言葉を返したらフェイさんは笑っていたよ。
使節団員の寝室と駐車してある魔導車に夜間近付く者がいたら眠らせるように、おチビちゃん達にお願いしてあったの。光のおチビちゃん達、大活躍だね。
更に夜間、館を出て何処にか向かう馬車が有ったらしい、おチビちゃん達に尾行させているとフェイさんは言った。
行き先はだいたい見当が付く、馬車だと丸一日掛かる距離だね。
フェイさんの話では、昨夜の晩餐に仕込まれていたのは致死性の毒ではなく、酷い腹痛を起こす類のモノだったらしい。
足止めだね。
たぶん、『黒の使徒』の教団本部にも、まだ皇帝崩御の情報は届いてないのだろう。
皇后や王国の使節団が余り先行すると拙いと考えたのだと思うよ、先手を打たれるからね。
ここで何日か足止めしようと思ったのだろうね。
魔導車の傍で寝ていた人たちもおおかた細工でもしようとしたのだろうと思う。
この町は『黒の使徒』の本拠地スタインブルグと馬車で一日の距離にある。
ここで足止めをしておけば、ヴィクトーリアさん達に対して何らかの妨害工作も出来るだろう。
おそらく、領主代理もそう考えたのだと思う。
問題は、ヴィクトーリアさん達の部屋の前で寝ていた者達、狙いはヴィクトーリアさんか、ザイヒト皇子か、どちらだったのだろう。
でももう遅い、教皇が皇帝崩御の情報を掴むのは、昨夜出た遣いの馬車が到着する今日の夕方以降だ。
その頃には、使節団は七、八シュタット離れた次の宿泊地に到着している。
何事もなく出立する使節団一行を見送る領主代理はさぞかし腹を立ててるだろうね。
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その後宿泊した二ヵ所の領主に不審な行動は見られず、とりあえずはヴィクトーリアさん達に敵対する様子はなかったみたい。
そして、ロッテちゃんの村を出て四日目の昼過ぎ使節団一行は、予定通り帝都に到着したの。
事前に根回し済みであったため、帝都に入ってすぐの衛兵詰め所で身分を明かすと直ちに皇宮へ遣いが走り、近衛騎士が出迎えに来たそうだ。
使節団一行は、その存在を町の人々に印象付けるように、多数の近衛騎士に先導されて帝都の中をゆっくりと皇宮へ向かって進んだみたい。
その使節団と一緒にヴィクトーリアさん達が帰国したことは、翌日帝都の人々に公表されることになっている。
使節団は迎賓館として使われている離宮の一つに入ったとのこと。
ヴィクトーリアさん達はケントニスさんが住む離宮に保護されたらしい。
そして、予定通り帝都の人達にヴィクトーリアさんを始めとする皇族の三人が帰国したことが公表された。御触れの形で帝都の各地に掲示されたそうだ。
その日の午後、リタさんが今後の日程の説明とネルちゃんを迎えるためにやってきたの。
なんでも、本宮の焼け跡を見てザイヒト皇子が大変気落ちしてしまったらしい。
ザイヒト皇子が王国に留学したのは三年半ほど前のこと、八歳のときだ。
八歳にもなれば記憶ははっきり残っているだろう。
母親と過ごした本宮が無残な姿を晒していれば気落ちもすると思う。
ましてや、その母親もそこで亡くなっているのだ。
ヴィクトーリアさんが、ザイヒト皇子の傍で元気付けて欲しいと、ネルちゃんに願っているらしい。
「申し訳ございませんが、帝国では貴族と平民の差別が強く、皇族の私的な空間以外を出歩くことは出来ないと思います。
それでも良ければ、一緒に来ていただけますか。」
リタさんがネルちゃんを気遣って一応環境の説明をしたのだけど……。
ネルちゃんは即座に答えたの。
「行く!リタお姉ちゃん、ネルをお兄ちゃんのところに連れて行って!」
今すぐにでも、飛んで行きたいような雰囲気だった……。
一寸待ってね、それはこっちの話が済んでからね。
ザイヒト皇子のところに行きたくてうずうずしているネルちゃんを宥めて、わたしはリタさんに今後の予定を尋ねたの。
皇帝の葬儀は国葬として今日から四十五日後に行われるらしい、丁度一ヶ月後だね。
帝国は広いのでこれでも津々浦々に皇帝崩御の知らせが届くのがやっとで、帝国各地の貴族が国葬に参列するのは難しいそうだ。
皇帝崩御の知らせは崩御の翌日早馬で帝国中の貴族に向けて発したらしい。
それでも、知らせが着くのがやっとで、貴族が帝都まで来るには時間が足りないみたい。
そして、皇帝の葬儀の三日後に、ケントニスさんの即位式をするとのこと。
実際には即位式というのは儀礼的なモノに過ぎず、法的には既にケントニスさんは皇帝になっているらしいよ。
リタさんの説明では、帝国の法には『皇帝亡き時は皇太子を皇帝とす』と定められているみたい。
素直に読めば、『皇帝が死んだら皇太子が自動的に皇帝になる』ということらしい。
他に必要な手続きとか留保とかが定められていないので、既にケントニスさんが皇帝であると解釈するしかないと言っていたの。
なるべく皇帝空位の期間を作らないための工夫じゃないかとリタさんは言う。
即位式については、法には何も定められていないらしい。
「法的根拠の無い単なるお披露目ですね。」
とリタさんは無関心な様子だった。
本当にそうなんだろうか?今まで帝国では法はあってないようなものだったよ。
『黒の使徒』の連中、思いもよらないような難癖を付ける事があるから……。
そして、王国の使節団は即位式を見届けたらその三日後に帝都を辞すらしい。
うーん、あと一月以上あるのか、その間ずっとここにいるのも退屈だね。
そう思いながらネルちゃんを見て、モノは試しに言ってみたの。
「わたしもネルちゃんと一緒に皇宮に行ってみたい。」
みんなから非難轟々でした……。
そんな何が起こるかわからないところに行くものではないとみんなに叱られたよ。
でも、意外なところからわたしを庇う言葉があったの。
「良いのじゃない、私もちょっと気になることがあって皇宮を見たいと思っていたの。
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そう言ったのはウンディーネおかあさんだったの。
でも、ウンディーネおかあさんが皇宮に気になることって?
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