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神に愛された子達の戦いその1

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 「ニーアスはいつも私を嫌ってるじゃない‼︎」
 「そんなこと言うならアリアスだってそうじゃない‼︎」
 こんにちは。ラティスです。私達は今、魔法のぶつけ合いと口喧嘩をしています。なぜそうなったかというと、遡る事五分前
 「ニーアスって可哀想よね?」
 「は?」
 「愛を知らずに今まで育ったんだから。いひひひ」
 ブチッ
 「転生してからはちゃんと愛されましたが?」
 「は?嘘言わないでよね?」
 「嘘じゃないし!そんなこと言うなら陛下の愛は本物⁇アリアスを愛してくれてるの?」
 「はああ‼︎ほんっとあんたって嫌なところたくさんあるよね?」
 「アリアスの方が多いわ!」
 「ニーアスっていつも私を嫌ってるじゃない‼︎」
 「そんなことを言うならアリアスだってそうじゃない‼︎」
 今に至る
 「えぇ。大っ嫌いよ!全てを持っているあんたが世界一嫌いよ‼︎」
 「全て持っているのは、アリアスでしょ⁇陛下の愛もアリアスのものだったじゃない‼︎」
 「......違うもん」
 「何が?」
 「お父様の......陛下の愛は最初から最後まで、ニーアスだったもん‼︎」
 「何を言ってるのかわからない」
 「お父様はなんで、私を連れて来たの思うの?」
 「知らない」
 「ニーアスが妹か弟が欲しいって言ったからよ‼︎」
 「えっ?」
 「お父様はずっとあんたが大好きで、それが表に出なかっただけだもん‼︎私は洗脳して愛してもらっただけ‼︎ニーアスはなんでも持っていてずるいよ‼︎」
 「......」
 「だからニーアスが大っ嫌い‼︎あんたも私が嫌いでしょ?目の前から消えて欲しいでしょ⁇」
 「私は......アリアスのこと嫌いになれない」
 「は?何言ってるの?変な冗談やめてよね?」
 「だって私は......あの時嬉しかった。本当に妹が出来たみたいで......新しい家族が増えたみたいで嬉しかった」 
 「今更そんな事言うのやめてよ」
 「......」
 いつから私達はすれ違ったんだろう⁇あの時は好きで大切で守りたいって思った。でもいつからこんなことになったの?
 「セリファ‼︎」
 「......」
 「あんたと同等の力を持っている私を倒せない‼︎」
 「......ごめんね」
 「......えっ?」
 私は、アリアスに風を思いっきりぶつけた。アリアスは壁を突き抜けて、隣の部屋に吹き飛んだ。
 「......あ」
 体が動かない。
 「......何が同等だ。何が私の方が凄いだ。結局は、ニーアスに勝つ事が出来なかった......あんなにセリファを取り込んだのに......」
 このまま負けていいの?ニーアスに負けたままなんて嫌だ。
 「そうだ。レイセリファを取り込めば......ニーアスに勝てる」
 手元にあるのは二つ。同時に取り込めば、ニーアスよりも凄い力を手に入れられる。
 「レイセリファ」
 「はぁはぁ」
 レイセリファを使わないで勝った⁇あまりにも拍子抜けで、勝った実感が湧かなかった。
 ドクン
 「なに......この魔力⁇」
 感じた事もない力に冷や汗が出る。
 「ニーアス......今度こそ地獄の底に突き落としてやる。いひひひ」
 「アリアス‼︎」
 「レイセリファには勝てないよね?」
 「......」
 そんなにも私が嫌いなの?レイセリファを自ら取り込むほど嫌いなの?
 「行くよ」
 「きゃっ‼︎」
 なんて力......それにスピードも速い。全く見えなかった。
 「次は蹴りだね」
 ゴン
 「あがっ!?」
 ドン
 たかが蹴りで、天井まで飛ぶ?
 「いひひ。次で最後ね」
 でも私もこのままでは終われない。
 「レイセリファ‼︎」
 赤は魔法を強くする。紫は少しだけ魔力を増幅してくれる。緑はスピードを速くしてくれる。オレンジは癒し魔法が強くなる。
 「なぁんだレイセリファを使っても勝てるわけないわ。いひひひひ‼︎」
 神に愛された子達の戦いの開幕だ。
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