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最後に残したもの
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「お母様!?そっちに行っては駄目‼︎」
「ら、ラティス!?」
「どうして?」
「行かないで‼︎」
スゥッ
「ラティス⁇」
いくら手を伸ばしても届かない。手にしたものはセリファだけ。私のセリファは一度壊れて新たなセリファとして生まれた。お母様が最後に残してくれたものだ。
「なんで?なんで私なんかのために......うぅゔゔ!うわああああ‼︎」
シュル
「ら、ラティス!?」
「魔力が暴走しそうだ」
「駄目よ。魔法を落ち着かせなさい」
「......」
「え?」
「収まった⁇」
「なにがどうなっているの?」
セリファが復活?冗談じゃないわ。ラティスはもう超えては行けない一線どころかその先の先まで行っている。これが世界のことわりをひっくり返せる者の力なの?
「お母様⁇」
「最後に残った力で貴方に話しかけているの」
「わ、私のせいでお母様が......」
「決して貴方のせいではないわ。もう私はセリファなの。だから関係ない」
「そんなこと‼︎」
「安心して。貴方のセリファと私のセリファは合わさっているの。だから貴方の中に私は残る。だから悲しまないで」
「嫌だ。お母様とまだ一緒に......」
「クスッ。二つのセリファが合わさった事で私の魔法が使えるようになったの。これは私からのプレゼントね。それと......」
「......っ!?」
「ラティス。この負の連鎖を断ち切れるのは貴方とマロンとアリアス皇女様だけよ」
「お母様ともっとお話ししたかった」
「そうね。私もそうだったわ。ラティス頑張って。もう少しだけで頑張ってみて。貴方のセリファをどうか大切にしてね」
「ありがとう......ございます」
「これで本当のさようならね。また会える日を楽しみにしているわ。ラティス.ハンル.モールド」
「はい!」
「......ラティス。公爵夫人は消えてしまったの?」
「......」
「キュウ」
「は?はあ!?マロン!?なんで?」
「ラティスとまたこうして一緒に居られるの嬉しい」
「嘘でしょ⁇普通は神獣は宿主の元に帰ったら消える存在。なのにまだ生きている?本当に君は一体何処まで......ううん。このことわりのある何かの先に何処まで足を突っ込む気なの?それ以前に此処までどうやって耐えて来たの?一線を超えた時点でこの世界から抹消される。なのにされないなんてありえない。ラティスは一体なに?」
「......私はラティスだよ。どんな一線を超えてもラティスだから。それだけは変わらない。変えられない‼︎」
「私の計画の邪魔になる。今此処で排除するしかないみたいね!」
「マロンいくよ」
「キュ!」
「ラティス‼︎今魔法を使ったら......」
「きっと私はただではすまない。でもいいの。ルークを止められるなら!」
「言ってくれるじゃない。君は私には勝てるはずがない。神に勝つなんてありえないんだから!」
「絶対に勝つ。勝ってこの世界を正す!」
「うるさい。この世界を正すのは私!ラティスじゃない!」
「もうルークは死んでいてセリファなの!」
「だからなに?セリファが世界を救ってはいけない決まりでもあるわけ?」
「そうじゃない。ルークはこのセリファを......神様の力を使っても幸せどころか不幸になるだけだよ!」
「うるさい‼︎うるさいうるさいうるさいうるさいうるさーい‼︎なにを頼ろうと私の勝手でしょ?なんで君そこまで言われなくてはならないの?」
「今のルークはルークじゃない‼︎」
「君になりがわかるの?記憶すら無くして君が私のなにがわかるって言うのよ‼︎」
「そ、それは......」
「もういい。黙っててよ。君と話していると不愉快極まりない」
「......ルーク」
「ラティス.ハンル.モールド‼︎君は私の権限によりこの世界から抹殺する!」
ルークの目は本気だった。だから私も本気でやらなければやられる。そう思った。
「ら、ラティス!?」
「どうして?」
「行かないで‼︎」
スゥッ
「ラティス⁇」
いくら手を伸ばしても届かない。手にしたものはセリファだけ。私のセリファは一度壊れて新たなセリファとして生まれた。お母様が最後に残してくれたものだ。
「なんで?なんで私なんかのために......うぅゔゔ!うわああああ‼︎」
シュル
「ら、ラティス!?」
「魔力が暴走しそうだ」
「駄目よ。魔法を落ち着かせなさい」
「......」
「え?」
「収まった⁇」
「なにがどうなっているの?」
セリファが復活?冗談じゃないわ。ラティスはもう超えては行けない一線どころかその先の先まで行っている。これが世界のことわりをひっくり返せる者の力なの?
「お母様⁇」
「最後に残った力で貴方に話しかけているの」
「わ、私のせいでお母様が......」
「決して貴方のせいではないわ。もう私はセリファなの。だから関係ない」
「そんなこと‼︎」
「安心して。貴方のセリファと私のセリファは合わさっているの。だから貴方の中に私は残る。だから悲しまないで」
「嫌だ。お母様とまだ一緒に......」
「クスッ。二つのセリファが合わさった事で私の魔法が使えるようになったの。これは私からのプレゼントね。それと......」
「......っ!?」
「ラティス。この負の連鎖を断ち切れるのは貴方とマロンとアリアス皇女様だけよ」
「お母様ともっとお話ししたかった」
「そうね。私もそうだったわ。ラティス頑張って。もう少しだけで頑張ってみて。貴方のセリファをどうか大切にしてね」
「ありがとう......ございます」
「これで本当のさようならね。また会える日を楽しみにしているわ。ラティス.ハンル.モールド」
「はい!」
「......ラティス。公爵夫人は消えてしまったの?」
「......」
「キュウ」
「は?はあ!?マロン!?なんで?」
「ラティスとまたこうして一緒に居られるの嬉しい」
「嘘でしょ⁇普通は神獣は宿主の元に帰ったら消える存在。なのにまだ生きている?本当に君は一体何処まで......ううん。このことわりのある何かの先に何処まで足を突っ込む気なの?それ以前に此処までどうやって耐えて来たの?一線を超えた時点でこの世界から抹消される。なのにされないなんてありえない。ラティスは一体なに?」
「......私はラティスだよ。どんな一線を超えてもラティスだから。それだけは変わらない。変えられない‼︎」
「私の計画の邪魔になる。今此処で排除するしかないみたいね!」
「マロンいくよ」
「キュ!」
「ラティス‼︎今魔法を使ったら......」
「きっと私はただではすまない。でもいいの。ルークを止められるなら!」
「言ってくれるじゃない。君は私には勝てるはずがない。神に勝つなんてありえないんだから!」
「絶対に勝つ。勝ってこの世界を正す!」
「うるさい。この世界を正すのは私!ラティスじゃない!」
「もうルークは死んでいてセリファなの!」
「だからなに?セリファが世界を救ってはいけない決まりでもあるわけ?」
「そうじゃない。ルークはこのセリファを......神様の力を使っても幸せどころか不幸になるだけだよ!」
「うるさい‼︎うるさいうるさいうるさいうるさいうるさーい‼︎なにを頼ろうと私の勝手でしょ?なんで君そこまで言われなくてはならないの?」
「今のルークはルークじゃない‼︎」
「君になりがわかるの?記憶すら無くして君が私のなにがわかるって言うのよ‼︎」
「そ、それは......」
「もういい。黙っててよ。君と話していると不愉快極まりない」
「......ルーク」
「ラティス.ハンル.モールド‼︎君は私の権限によりこの世界から抹殺する!」
ルークの目は本気だった。だから私も本気でやらなければやられる。そう思った。
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