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人を守るテンペスト
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「さぁ!姫乃 夢を殺しなさい。雨晴 風華!!」
「……」
おかしい。確かに気配は人間に似ている。でもどこかに違う気がする。
「どうしたのかしら⁇あなたはテンペストよね?テンペストは人の負の感情を取り込み強くなるもの。だったら早く取り込めばいい」
この人の言っていることはめちゃだ。まるで、私がテンペストとして覚醒して欲しいような言い方。
「私は人を守るテンペストでありたい。人を傷つけるテンペストを許すつもりも逃すつもりもない」
私がそう言い切ると、夢さん?は舌打ちをした。
「チッ!」
「風華。こいつはテンペストなのか?俺にはいまいちわからん」
「えっ?」
砥部さんにもわからない。でも確かに気配はテンペストだ。だけど、すごい違和感を感じる。本当に夢さんの中にいるの?
違う。夢さんが近くにいるからわからなかったんだ。この部屋のどこかに夢さんがいる。いったいどこに⁇
「……」
私が周りを観察していると、少し呆れたような顔をしてため息をついた。
「はぁー。つまらない。これがあのお方のお気に入りだなんて世も末ね」
「何を言っているのかわからない」
他にも聞きたいことはあったが、不意に隅のタンスがガタンと揺れた。
「!!!!!!!」
夢さんだ。きっと意識を取り戻したんだ。
「夢さん!!!!!!!」
「もう起きたのか。つまらない」
私はふとある疑問が深んだ。
「あなたはテンペストよね?どうして警報が鳴らないの?」
私がそう言うと、くすくすと笑いながら答えた。
「うふふ。なぜって私は元ここに生徒よ?だからここに入るのに許可はいらないの」
「元生徒?」
私がおうむ返しに聞くとさらに衝撃的なことを言った。
「それとねぇ。私は姫乃 夢の双子の妹の姫乃 夢香よ!!!!!!!」
「……っ⁉︎」
私も砥部さんは驚きを隠せなかった。何がどうなっているの?夢さんの妹さん?死んでいたの?
いや。ここにいる人たちは少なからず大切な人を亡くしている。それは砥部さんも夢さんも同じ。
「あなたって愚かよね?」
「えっ?」
いきなり悪口を言われた。
「あのお方のお気に入りなんだから黙って従っていれば痛いことも苦しいこともないのに……それを自ら棒に振るだなんて愚かで滑稽ね?」
私は少し考えた。確かに今この時点であちらに寝返れば何も感じなくて済むかもしれない。
だけど、私はそんな偽物の幸せも偽物の人生もいらない。
「私はどんなことがあってもテンペストのところには行かない。私はテンペストである前に人間だったんだ!!!!!!!」
私の答えに少し戸惑いながらも聞き返す。
「テンペストになって良かったこともあるでしょ?怪我とかすぐに治るしね」
確かに痛みは普通の人よりも少なめだと思う。怪我は一日あればすぐに治る。
「テンペストになるために想いも記憶もそして大切だと思う人も捨てなければならないのならそんなもの……ドブに捨てればいい!!!!!!!」
何を言われても私の考えは変わらない。だって、私を信じてくれた人たちに顔向けできなくなる。
「……」
風華は強い。俺なんかよりもずっと強い。
力は強くても心が弱ければ意味がない。だって、風華は自分の信念を絶対に曲げない。そんな人だ。
だから俺は信じたのかもしれない。風華になら人生を命を捧げてもいいと思うほどに風華を信じているんだ。
「テンペストは呪いを振り撒き絶望を与える。まるで災害ね?」
私はそう言うと、テンペストを愚弄するなと言ってきた。
「なら。お前たちは人間を愚弄している。人間だからこそ命の尊さを知ることもできる。人間だから一生懸命生きているの。そんな人たちの命を軽んじていいわけがない」
私の言葉に少しは思うところがあったのか夢香は俯いた。
「私だってできることなら……」
すぐに顔を上げて窓に腰をかけ最後にこう言った。
「今回で戻ってくれば何も起きなかったのにね?雨晴 風華。お前は必ずテンペストに戻る。なぜならこの学園はもうすぐで無くなるのだから」
私たちが何かを言う前に夢香は逃げた。
「今の意味はいったい」
ガチャ
「夢さんご無事ですか!!!!!!!」
「え、えぇ……」
夢さんは少し怪我をしていた。だけど、軽傷で命に関わる傷ではなかった。
「油断しました。まさか、妹がテンペストになっているだなんて……」
今にも泣き出しそうな顔だったが、グッと堪えて夢さんは過去の話をし始めた。
「私たちは昔に……」
「……」
おかしい。確かに気配は人間に似ている。でもどこかに違う気がする。
「どうしたのかしら⁇あなたはテンペストよね?テンペストは人の負の感情を取り込み強くなるもの。だったら早く取り込めばいい」
この人の言っていることはめちゃだ。まるで、私がテンペストとして覚醒して欲しいような言い方。
「私は人を守るテンペストでありたい。人を傷つけるテンペストを許すつもりも逃すつもりもない」
私がそう言い切ると、夢さん?は舌打ちをした。
「チッ!」
「風華。こいつはテンペストなのか?俺にはいまいちわからん」
「えっ?」
砥部さんにもわからない。でも確かに気配はテンペストだ。だけど、すごい違和感を感じる。本当に夢さんの中にいるの?
違う。夢さんが近くにいるからわからなかったんだ。この部屋のどこかに夢さんがいる。いったいどこに⁇
「……」
私が周りを観察していると、少し呆れたような顔をしてため息をついた。
「はぁー。つまらない。これがあのお方のお気に入りだなんて世も末ね」
「何を言っているのかわからない」
他にも聞きたいことはあったが、不意に隅のタンスがガタンと揺れた。
「!!!!!!!」
夢さんだ。きっと意識を取り戻したんだ。
「夢さん!!!!!!!」
「もう起きたのか。つまらない」
私はふとある疑問が深んだ。
「あなたはテンペストよね?どうして警報が鳴らないの?」
私がそう言うと、くすくすと笑いながら答えた。
「うふふ。なぜって私は元ここに生徒よ?だからここに入るのに許可はいらないの」
「元生徒?」
私がおうむ返しに聞くとさらに衝撃的なことを言った。
「それとねぇ。私は姫乃 夢の双子の妹の姫乃 夢香よ!!!!!!!」
「……っ⁉︎」
私も砥部さんは驚きを隠せなかった。何がどうなっているの?夢さんの妹さん?死んでいたの?
いや。ここにいる人たちは少なからず大切な人を亡くしている。それは砥部さんも夢さんも同じ。
「あなたって愚かよね?」
「えっ?」
いきなり悪口を言われた。
「あのお方のお気に入りなんだから黙って従っていれば痛いことも苦しいこともないのに……それを自ら棒に振るだなんて愚かで滑稽ね?」
私は少し考えた。確かに今この時点であちらに寝返れば何も感じなくて済むかもしれない。
だけど、私はそんな偽物の幸せも偽物の人生もいらない。
「私はどんなことがあってもテンペストのところには行かない。私はテンペストである前に人間だったんだ!!!!!!!」
私の答えに少し戸惑いながらも聞き返す。
「テンペストになって良かったこともあるでしょ?怪我とかすぐに治るしね」
確かに痛みは普通の人よりも少なめだと思う。怪我は一日あればすぐに治る。
「テンペストになるために想いも記憶もそして大切だと思う人も捨てなければならないのならそんなもの……ドブに捨てればいい!!!!!!!」
何を言われても私の考えは変わらない。だって、私を信じてくれた人たちに顔向けできなくなる。
「……」
風華は強い。俺なんかよりもずっと強い。
力は強くても心が弱ければ意味がない。だって、風華は自分の信念を絶対に曲げない。そんな人だ。
だから俺は信じたのかもしれない。風華になら人生を命を捧げてもいいと思うほどに風華を信じているんだ。
「テンペストは呪いを振り撒き絶望を与える。まるで災害ね?」
私はそう言うと、テンペストを愚弄するなと言ってきた。
「なら。お前たちは人間を愚弄している。人間だからこそ命の尊さを知ることもできる。人間だから一生懸命生きているの。そんな人たちの命を軽んじていいわけがない」
私の言葉に少しは思うところがあったのか夢香は俯いた。
「私だってできることなら……」
すぐに顔を上げて窓に腰をかけ最後にこう言った。
「今回で戻ってくれば何も起きなかったのにね?雨晴 風華。お前は必ずテンペストに戻る。なぜならこの学園はもうすぐで無くなるのだから」
私たちが何かを言う前に夢香は逃げた。
「今の意味はいったい」
ガチャ
「夢さんご無事ですか!!!!!!!」
「え、えぇ……」
夢さんは少し怪我をしていた。だけど、軽傷で命に関わる傷ではなかった。
「油断しました。まさか、妹がテンペストになっているだなんて……」
今にも泣き出しそうな顔だったが、グッと堪えて夢さんは過去の話をし始めた。
「私たちは昔に……」
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