ある日突然、アンドロイドが家に居た件について

二人の勝負

　「何！？アナステラを仲間に引き込めないだと！？」
　「......はい」
　「どうゆーつもりだ！」
　「アナステラは......雑賀ツムグが持つアンチチップを奪うつもりだと......」
　「アンチチップだと！？アンドロイドの中でも最大級のチップを雑賀ツムグが持っているだと⁇」
　「そうみたいです」
　「あのクソ野郎。逃げただけではなく、紛失したアンチチップを人工人間に埋め込むとは......生意気だ」
　「どうします?」
　「アナステラが雑賀ツムグの持つアンチチップを奪い取る瞬間に殺せ」
　「......はい」
　そんなことも知らないツムグ達は今
　「お主！ツムグは妾と遊ぶのじゃ‼︎」
　「何を言ってるの?勉強の方が大事。貴方は学生でもなんでも無くなったのだからさっさと何処かに行くべき」
　「お主......消されたいのじゃな。いいじゃろう」
　「やーめーろー！」
　ツツリとステラの喧嘩を止めるツムグ達である。
　「喧嘩をしている暇はありません」
　「あんたらねぇ、勉強会のはずなのに......ぎゃあーぎゃあーうっさいわ！」
　「集中出来ないんだし」
　「わしらの集中力を消そうとはいい度胸じゃな」
　「仲裁。一時間後にツムグと遊ぶのはどうですか?ユナからの提案です」
　「うむ。そうじゃな。それならいいかもしれんのう」
　「や、やっと収まった」
　「あははは。かれこれ二時間も喧嘩してたもんね。よくやるよ」
　「二人とも喧嘩は......えーと、めっ！だからね」
　「えーとって言った後に言われても説得力がないわよ」
　「ティーナに同感」
　「あらあら。楽しそうですわね。私も混ぜてくださいませ」
　「アナステラ‼︎」
　「ツツリさん！押させて押させて」
　ガチャ
　「皆さーん。遅れしまってごめんなさ......アナステラさん！？どうして此処にいるのですかぁ?」
　「ミルクさん。随分と遅いお帰りですわね」
　「色々とあるんですよ。うちの学校は文化祭があるんですから」
　「そうですの。でも私は今日の目的を達するために此処まで来ましたのよ」
　「目的?」
　「ツムグさん。私と勝負いたしませんこと?」
　「勝負?」
　「私の妹......クルルが私を受け入れて、認めるなら貴方の負けで、もしクルルの心が一切動かなければ貴方の勝ちですわよ」
　「同然のように私は巻き込まめるのね」
　「私の妹ですもの......」
　「そんな勝負受けるわけ......」
　「......それと、私達に何があったのか話してもいいですわよ」　
　「......っ‼︎」
　「どういたしますか?」
　「......わかった」
　「クルル！？本気なの?」
　「あんな勝負受けるべきじゃない」
　「不安。師匠、ユナは何か裏があるのではないかと心配です」
　「お主、妾とツムグの時間を邪魔をするのであれば容赦はせんぞ」
　「かかか。面白い事になったな」
　「る、ルーアーちゃん。笑ってる場合じゃないよ」
　「あーん。女の子同士の戦いって燃えますね」
　「変態が居るぞ！」
　「いやぁん！ツム君。酷いですぅ」
　「クルルさん。本当にアナステラを信用していいのでしょうか?何か仕掛けてくるのかもしれません」
　「リーフさんは警戒心強いみたいですわね」
　そう。俺達は知らなかった。クイーンズブラックとアナステラの繋がりを。
　少し遡る
　「協力してもいいですけど......私の目的が達成するまでは嫌ですわよ」
　「無理矢理でも......」
　「彼の方にも言うのは駄目ですわよ。もし喋ったら......そうですわね。貴方のチップをクリ抜きますわ。いひひひひひ」
　「......っ‼︎」
　「この先何が起きるのかは私でもわかりかねまんわね。いひひひひひひひ」