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殺人鬼
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私たちは平和でのんびりとした日々を過ごしていた。昨日までは。
「うゔぅ!もう私たちはここから出られないんだよ」
「そんなことないよ!」
「そんなことあるよ!」
確かに学校に閉じ込められてもう数週間。いくら田舎だって言っても警察は何をしているの?このままじゃ、私たちは全滅する。
コツコツ
「ひぃ!」
「声を出しちゃ駄目!」
どうしてこうなったんだろ?私たちは普通の生活を暮らしていただけなのに……。
「明日から夏休みだ!」
「健ちゃん!」
「大輔!」
ガシッ
「相変わらずあんたら仲良しね?」
「ほんとほんと」
私の名前は、久多早見。中学三年生だ。
「私らは受験があるんだし遊ぶ時間なんてねぇーよ」
少し口悪く言っている人は、槇田菜緒。幼馴染で一番の親友だ。
「うっせーよ!」
さらに口悪く言っている人は、持田健也。みんなからは健ちゃんと呼ばれている。同じ幼馴染だ。
「もう!二人ともいつも喧嘩ばっかり」
「ねぇねぇ?この夏は健ちゃんとくっついちゃえよ」
「なななな、何を言ってるのかなぁ?」
「動揺しすぎっしょ!」
少し意地悪に笑う菜緒。
「もう!からかわないでよ‼︎」
私も少し楽しい。でも来年からはみんなバラバラ。
「高校生になりなくねぇーわ」
だるそうに言ってるやつは、他榎大輔。見た目がチャラく、健ちゃんといつも一緒にいるやつだ。正直この人はあんまり好きじゃない。不真面目だし不良だし、なりよりも健ちゃんとベタベタするのが許せない‼︎
訳、嫉妬である。
「この学校での最後の夏。何かしなきゃ気が収まらねーよ」
「じ、じゃあキャンプするのはどうでしょうか?」
すると少しおとなしめの学校の優等生の花飾桜さんが提案してきた。
「おっ!いいね。地味目がいいこと言う」
「こら!他榎‼︎桜さんに失礼だよ」
私は少し声を荒げながら言った。
「うっせーな。ジョークだよ。ジョーク」
「そんな冗談面白くないから‼︎」
「てか、なんで俺だけ当たりが強いの?そんなに嫌ならグループ変えればいいじゃん」
「ぐっ!」
痛いところを突かれてしまった。グループって言ってもいつも一緒にいる人たちのことを示すだけで、特に意味はない。
「そ、それは……」
「大輔が健ちゃんを独り占めするからっしょ?」
「は?」
「菜緒⁉︎」
ここで乙女の恋心をバラすの?やめて!
「意味わからん」
ガラガラ
「あっ!先生来た」
「みなさん。今から体育館に集まってもらいますよ?」
ざわざわ
「えっ?さっき集会終わったよね⁇」
「一度先生が用事があるって職員室に行ったけど、何があったの?」
「また移動かよ。めんどくせぇーな」
そう不満や愚痴を言う人の声が聞こえる。
体育館。
「えー。皆様に集まってもらったのは他でもありません。死刑が確定していた男、克敏ゴツ太郎が脱走してこの町に来ていると噂されたためです」
「えっ!」
殺人鬼が脱走⁉︎
「警察は何やってるんだよ」
「使えねー!」
「死にたくないよ!」
不満や恐怖に駆られた生徒たちが一斉に喋りだす。
するとバーンと爆発音が鳴ったかと思うととおる男が生徒の中から飛び出し校長の首に刃を刺した。
「きゃあああ⁉︎」
「が、あ、ああ……グェ」
校長が倒れたと同時に私たちは一斉に外へと出た。
「おいおまえら!」
「大輔?」
「こっちに行くな!」
「は?」
いきなり叫んだかと思うと、訳のわからないことを言い始めた。ここから逃げる。それ一択でしょ?
「な、何よこれ?」
ふと、先に外へ出てた菜緒と桜さんが足から崩れ落ちるかのように座った。
「どうしたの⁉︎」
私も慌てて外に出る。
「えっ……」
学校は悲惨なことになっていた。校門は塞がれて外に出られない状態だ。無理に出ようとした数名の生徒が瓦礫の下敷きになり命を落としている。
「う、嘘よ。だって、昨日まではなんともなかったのに……」
なんで?なんでこんなことになったの?
「だから俺、言ったんだ。外に出るなって!」
「大輔‼︎」
意味がわからないこの状況で誰かを責められずにはいられない。私も文句を言おうとしたけど、その前に菜緒が怒鳴り大輔を罵倒した。
「あんた知ってたの?ねぇ!」
「こんな大惨事知るわけねぇだろうがよ‼︎」
大輔も負けずに大声で怒鳴り返す。
「俺だってものすげー音がしたから外に出たら校門が塞がれているし外に出ようとしたやつらの最後を看取ることになったんだぞ!」
「……」
これには私もみんなも何も言えずに黙り込んだ。
「いいか。この学校から出るには方法を見つけるしかない。それにあの殺人鬼は今もその辺にいるやつを片っ端から殺している。だから上に逃げろ。一階も三階にも行くな。逃げ場がなくなったらおしまいだ」
そう真剣に言う大輔の顔は今までとは別人だ。
「今から俺たちは地獄を見る。いや、更なる地獄を見るの方が合ってるな」
そう言って、私たちを連れて二階へと避難した。
そう。今から私たちは命をかけた脱出をするのだ。誰が生き残り誰が死ぬのか運次第ということだ。
「うゔぅ!もう私たちはここから出られないんだよ」
「そんなことないよ!」
「そんなことあるよ!」
確かに学校に閉じ込められてもう数週間。いくら田舎だって言っても警察は何をしているの?このままじゃ、私たちは全滅する。
コツコツ
「ひぃ!」
「声を出しちゃ駄目!」
どうしてこうなったんだろ?私たちは普通の生活を暮らしていただけなのに……。
「明日から夏休みだ!」
「健ちゃん!」
「大輔!」
ガシッ
「相変わらずあんたら仲良しね?」
「ほんとほんと」
私の名前は、久多早見。中学三年生だ。
「私らは受験があるんだし遊ぶ時間なんてねぇーよ」
少し口悪く言っている人は、槇田菜緒。幼馴染で一番の親友だ。
「うっせーよ!」
さらに口悪く言っている人は、持田健也。みんなからは健ちゃんと呼ばれている。同じ幼馴染だ。
「もう!二人ともいつも喧嘩ばっかり」
「ねぇねぇ?この夏は健ちゃんとくっついちゃえよ」
「なななな、何を言ってるのかなぁ?」
「動揺しすぎっしょ!」
少し意地悪に笑う菜緒。
「もう!からかわないでよ‼︎」
私も少し楽しい。でも来年からはみんなバラバラ。
「高校生になりなくねぇーわ」
だるそうに言ってるやつは、他榎大輔。見た目がチャラく、健ちゃんといつも一緒にいるやつだ。正直この人はあんまり好きじゃない。不真面目だし不良だし、なりよりも健ちゃんとベタベタするのが許せない‼︎
訳、嫉妬である。
「この学校での最後の夏。何かしなきゃ気が収まらねーよ」
「じ、じゃあキャンプするのはどうでしょうか?」
すると少しおとなしめの学校の優等生の花飾桜さんが提案してきた。
「おっ!いいね。地味目がいいこと言う」
「こら!他榎‼︎桜さんに失礼だよ」
私は少し声を荒げながら言った。
「うっせーな。ジョークだよ。ジョーク」
「そんな冗談面白くないから‼︎」
「てか、なんで俺だけ当たりが強いの?そんなに嫌ならグループ変えればいいじゃん」
「ぐっ!」
痛いところを突かれてしまった。グループって言ってもいつも一緒にいる人たちのことを示すだけで、特に意味はない。
「そ、それは……」
「大輔が健ちゃんを独り占めするからっしょ?」
「は?」
「菜緒⁉︎」
ここで乙女の恋心をバラすの?やめて!
「意味わからん」
ガラガラ
「あっ!先生来た」
「みなさん。今から体育館に集まってもらいますよ?」
ざわざわ
「えっ?さっき集会終わったよね⁇」
「一度先生が用事があるって職員室に行ったけど、何があったの?」
「また移動かよ。めんどくせぇーな」
そう不満や愚痴を言う人の声が聞こえる。
体育館。
「えー。皆様に集まってもらったのは他でもありません。死刑が確定していた男、克敏ゴツ太郎が脱走してこの町に来ていると噂されたためです」
「えっ!」
殺人鬼が脱走⁉︎
「警察は何やってるんだよ」
「使えねー!」
「死にたくないよ!」
不満や恐怖に駆られた生徒たちが一斉に喋りだす。
するとバーンと爆発音が鳴ったかと思うととおる男が生徒の中から飛び出し校長の首に刃を刺した。
「きゃあああ⁉︎」
「が、あ、ああ……グェ」
校長が倒れたと同時に私たちは一斉に外へと出た。
「おいおまえら!」
「大輔?」
「こっちに行くな!」
「は?」
いきなり叫んだかと思うと、訳のわからないことを言い始めた。ここから逃げる。それ一択でしょ?
「な、何よこれ?」
ふと、先に外へ出てた菜緒と桜さんが足から崩れ落ちるかのように座った。
「どうしたの⁉︎」
私も慌てて外に出る。
「えっ……」
学校は悲惨なことになっていた。校門は塞がれて外に出られない状態だ。無理に出ようとした数名の生徒が瓦礫の下敷きになり命を落としている。
「う、嘘よ。だって、昨日まではなんともなかったのに……」
なんで?なんでこんなことになったの?
「だから俺、言ったんだ。外に出るなって!」
「大輔‼︎」
意味がわからないこの状況で誰かを責められずにはいられない。私も文句を言おうとしたけど、その前に菜緒が怒鳴り大輔を罵倒した。
「あんた知ってたの?ねぇ!」
「こんな大惨事知るわけねぇだろうがよ‼︎」
大輔も負けずに大声で怒鳴り返す。
「俺だってものすげー音がしたから外に出たら校門が塞がれているし外に出ようとしたやつらの最後を看取ることになったんだぞ!」
「……」
これには私もみんなも何も言えずに黙り込んだ。
「いいか。この学校から出るには方法を見つけるしかない。それにあの殺人鬼は今もその辺にいるやつを片っ端から殺している。だから上に逃げろ。一階も三階にも行くな。逃げ場がなくなったらおしまいだ」
そう真剣に言う大輔の顔は今までとは別人だ。
「今から俺たちは地獄を見る。いや、更なる地獄を見るの方が合ってるな」
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