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第一章・俺の価値
※体温※
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クリフに腹をトントンされながら眠りについた俺は、クシュン!と大きなくしゃみで目が覚めた。
大きな音にビックリして、まだ昨日の事が怖かったのか、ガバッと盛大に起き上がる。
(いやいや、2日休みって言われただろ)
ビビったのが恥ずかしくて、脳内でのツッコミが止まらない。
「すまない…!大きな音を立てて…」
ズ…と鼻を啜りながら俺に謝った、未だ隣にいたクリフは、薄着のまま寒そうだった。
(そうか、俺に上着貸したから…)
例の事件で水浸しになったクリフの皮のジャケットを思い出す。
「寒くない…ですか?」
今まで優しくしてもらっても、やっぱりまだ大きな体が少し怖くて、柄に合わない敬語を使って質問する。
「ああ、大丈夫大丈夫!」
それより君は?と、俺の額に手を当てた。
前髪を少し上げられながら、俺はもう既に頭が痛くないのを感じる。
「熱は下がったみたいだな、良かった」
心底安心した顔をして、笑顔になったクリフを見て、こんな風に気を遣ってくれる人を凍えさせているかもしれない自分に少し罪悪感を抱いた。
シングルより少し大きめ、ダブルよりは少し小さめなサイズ感のベッドの、壁際に寄る。
「ん?どうした?」
俺が急に壁際に移動したのを、不思議そうに見るクリフに向かって、もう今の日付が分からないが、2、3日前にデュランにやったように布団を上げる。
背中を布団に付けた状態だと、2人は入らなそうなので、横を向いた状態で。
「え、入れって?」
俺に?と、自分の顔を指さしながら目を見開くクリフ。
「寒いだろ…俺も、2人の方があったかいし…」
「そうか…」
あ、と今敬語を使わなかったことを思い出してクリフを見るも、怒った様子は全くなく、じゃあ遠慮なく、と俺に向き合うようにしてベッドへ入ってくる。
「はは、あったかい」
ありがとう、と真っ直ぐ、タレ目の中の緑色の瞳が俺を映した。
俺はそのまま、うん、と返事をして、見つめあったままでは居心地が悪いので、視線をクリフの胸元に移す。
「本当に、綺麗な顔だ」
クリフは、まだ俺を見つめているようで、俺の頭を撫でながら、まつ毛も長い、と俺を評価する。
(…まあ、俺の顔がいいのは知ってる)
少し良い気になって、口元が緩むのがわかった。
「はは、こんなの言われ慣れてるよな、満更でもなさそうだ」
クリフは楽しそうに笑いながら、俺の耳も触る。
「…ッふ、ぁ♡」
耳が弱い俺は、そこを触られ少し声が出る。
クリフは、それには気付かないようで、未だ耳を撫でながら
「これは…誰かに酷いことをされたのか?」
胸も…と、心配してくれる。
耳をなぞられる度に腰が跳ねる俺に、少し悲しそうな声でまだ痛むのか?と聞くクリフ。
だが口を開けばまた声が出そうで、返事ができない。
「…君、大丈夫……、ッ、」
俺の赤くなった顔を確認したのか、ごめん、と手を離すクリフ。
離した手を、また俺の頭に戻し、撫でるのを続行した。
(…なんか、気まず…!)
俺が布団に誘ったのに、顔を赤くしてるこの状況は、一歩間違えれば誘っているようなもんだ。
しかも俺のちんぽは、さっきの耳への刺激で少し勃ち上がり始めていた。
数分耐えるも、萎えるどころかさっきの刺激を思い出して徐々に勃ち上がるちんぽに、
頭がぼーっとして、もじ…と股を擦り合わせていた俺は、布団の中でクリフの前腿に膝が当たったのに気がついた。
(あ…)
筋肉がついて硬いそれに、無意識のうちに腰を近づけ、自分のモノを当てる。
「…ッ!」
目の前でクリフが息を呑んだのを感じて、ハッと我に帰る。
(これじゃ、本当に誘ってるみたいだ…!)
間違えた、というように視線をクリフの顔へ向けようと頭を動かそうとしたその時、
視界が反転した。
「ッあ…!」
ギッ、とベッドが鳴って、クリフが俺の上に乗ったのがわかる。
(…こ、この状況…ッ!♡)
今からされるであろう行為に、身体中が血を巡らせ、下は既に完勃ちに、乳首もぷく、と膨れ上がるのがわかった。
「っは…♡は…♡」
期待で上がる俺の息を止めるように、ゆっくりと体を下ろしたクリフがキスをする。
それは、唇が触れ合うだけのものだった。
「ふ…ッ、ぅ♡」
恋人同士のようなソレに興奮しきった俺は、ぐい、と腰を上げて勃ちあがったモノをクリフの腹で擦ろうとする。
だが、こら、という様に、俺の頭の上で支えにしている手とは逆の手で腰を撫で、軽い力でベッドへ押す。
大きな体に似つかない繊細な、気遣いのある触れ合いに、心臓がバクバクしていた。
(な、なんで…なんで俺こんなことしてんだ)
依然として、舌を絡めないキスをしながら考える。
あんなに酷い目にあって、しかもクリフはそんな酷いことしてきた奴の仲間で…
考えても、ドキドキする心臓は治らなかった。
「っあ♡っぁあ♡」
腰を押していた少し冷たい手が、服の中に侵入してきた。
俺の、ほぼないに等しい腹筋を撫でるその手に、腹の奥がキュンキュンする。
(い、挿入れてほしい…ッ♡)
前を触るよりも、後ろを満たして欲しいという感覚に、自分でも混乱する。
(あれ、なんで…、、?今日の俺、本当におかしい…ッ!♡)
腹と足が、まだ何も触れられていないにも関わらずビクビクして、後ろの穴も収縮するのが分かった。
(ッはやく、はやくぅ…ッ!♡)
早く触って、そう思うのに、クリフはまだ優しく俺の腹を摩るだけだった。
「っは、♡ぁ、♡」
もどかしくなった俺は口を開け、ロイクにして貰ったことを思い出しながら舌を出す。
俺のしたい事に気付いたのか、クリフもそれに答えるように、口を開け俺の舌を迎えてくれた。
慣れない舌で、頑張って、クリフの舌を押すようにして触れる。
緊張して硬くなった舌は、キスをあまり上手にできていないかもしれない。
案の定、ンフ、と鼻で笑うクリフ。
それを聞いて顔が熱くなる心地がするも、こうするんだ、と言うように大きな舌が俺の舌を絡めた。
「っあ♡ふぁ…♡ッ、ぁ…♡」
ぴちゃ、ぴちゃ、くちょくちょ、♡
と、小さな部屋に水音が響く。
クリフの舌は、上顎を少しだけ撫で、また舌を絡め、また上顎を何度か擦った後に舌を絡めた。
(これ…ッ♡ヤバい…ッ!♡)
上顎がくすぐったくて、口を閉じたくなってもクリフの舌があるのでそんな事はできず、くすぐったいのが頭を支配する。
「っぁ♡ん、ッぁ♡」
唾液を飲み込んでも飲み込んでも、長いキスは終わらない。
口は合わせたまま、クリフの手がやっと俺の胸の位置まで上がってくるのが分かった。
「っぁ♡あ♡ッぁ…!♡」
期待で声が出て、胸筋がピクピクと震える。
胸を数回揉んだ後、親指で左の乳首の先を、クリクリと撫でた。
「っぁ"あ!♡ッあ"ぁぁあッ!♡」
それだけの刺激で、背中が反れて身体中が跳ねる。
(気持ちいッ…♡気持ちいい…ッ♡)
胸の刺激に、またも後ろがキュンキュンするのが分かった。
「ッぁ"♡は…♡はぁ…ッ♡」
ゆっくりと、俺の顔からクリフの顔が離れ、今度は俺の左耳に顔を埋める。
(ま…ッ、まさか…ッ!♡)
俺の予感は的中し、クリフの熱くて太い舌が、俺の耳を舐めた。
「っぁ"あ"ッ!♡ら"…ッめ、"!♡」
ぐぽッ、♡ぐちゅ…ッ!ぐちゅちゅ…!♡
と、いやらしい音が脳全体に広がる。
頭が痺れて、俺は甘すぎる刺激にクリフの背に手を移動させ、服を引っ張った。
だが、そんな抵抗は無意味だと言うように、自分の支えにしていた手を使って俺の頭を撫でる。
「ぁ"!♡はぁ"ッ♡」
気持ち良すぎる刺激に体がガクガクと震え、その震えを抑えるために、俺は足を少し畳み、間にクリフを挟んだまま、M字に足を開いた状態になる。
それに気が付いたのか、クリフは自分の固くなったモノを、俺の股に布越しに擦り付けてきた。
「ッぁ"あッ"!?♡」
ズリ、ズリ…♡
と、擦られる感覚と、ベットが軋む音に眩暈がする。
(早く…ッ!♡早く挿入れて…ッ!♡)
期待が我慢できなくなった俺は、左の乳首を触っている腕を両手で掴み、下を触るように要求するようにその腕を押した。
俺の意図が分かったのか、俺の耳と乳首から舌と手を離し、今度は自分の指を舐める。
俺の上で、3本の指を湿らせる男を見て、更に興奮が最高潮に達する。
(俺の尻ほぐす気満々じゃん…ッ"♡)
指を湿らせた後、また俺の唇にちゅ、ちゅと軽いキスをしながら、大きな手が俺の尻へと伸びていく。
(き、来たぁ…ッ!♡)
尻のきゅ、と閉じたところを、湿った指がスリスリと往復する。
「ぅあ"…ッ♡あ"ぁ…ッ♡」
それだけで、期待が溢れた俺は、もう我慢もせずに声を漏らす。
「…、ゆっくり、入れるからな…」
そう俺に警告して、人差し指から順に中へ埋めていく。
「ッは…!♡ァ"…♡」
俺を傷つけないよう繊細に、中を進んでいく太くて長い指。
もどかしいくらい優しいそれに、早く気持ち良くなりたい俺は涙が滲んだ。
「ッは"ぁ、やく…っ"♡もっと"ぉ…!♡」
泣きながら、腰を自分から動かす俺に、困ったような顔をしたクリフは
「…ダメだ、大事にしたい。」
と、本当に恋人に投げかけるような言葉を言って俺にキスをする。
(は…、?)
悪い奴なのに、と、今更思いながら混乱する。早く中に硬いソレをぶち込んで、自分の好きなように俺で気持ちよくなれば良いのに。
未だ人差し指しか入っていないのに、大切にされて俺も頭がイカれたのか、それをきゅうきゅう締めつけた。
「…大丈夫、気持ちよくしてやるから、ちゃんと…」
「ッぁ、あ…♡」
嬉しそうに笑ったクリフは、俺の涙を吸った後、もう一度俺の口に舌を入れる。
後ろを弄ってキスをして、数秒経った時
「ッぁ'あ"ッ!♡」
俺の良い場所を、クリフの指が掠めた。
「…よかった」
下手でごめんな、と言いながら、安心したようにその一点を狙い、トントンと押す。
「ッあ"!♡ッぁ"あ"ッ!♡あ"!♡」
緩い力で圧迫されるしこりに、じわ、じわ、と快楽が体に響く。
「…2本目、大丈夫か?」
顔に汗を滲ませながら、俺に伺いを立てるクリフに、俺は頭を縦に振った。
「ゥ"あ"…ッ♡」
後ろに感じる質量が増えて、感じる気持ちよさも倍になる。
指を増やしたクリフは、今度はしこりを押すのではなく、しこりまでの道を2本の指を出し入れし、擦り始めた。
「ッぁあ…♡っは…ッ♡ぁ…♡」
っぐ、ぷ、ぐちゅ、っぷ、♡
またもいやらしい音が控えめに響き、ゆっくりと出し入れされる感覚で、また緩い快楽が響く。
(でも…これじゃイけない…ッ"♡)
確かに気持ちいいが、決定的な刺激がない行為に、ただただ息が上がり熱が溜まる。
「ッぁ"♡はぁ"…ッ♡はあ"…ッ♡」
またも、クリフの指を迎えるように腰を動かそうとしたその時、
「…3本目、入れるぞ」
という声と共に
ぐちぐちぐちぐち…ッ!♡
と、先ほどとは打って変わって物凄い速度でクリフの手が俺の後ろをかき混ぜた。
「ッぁあ"あ"あ'ッ!?♡♡」
急な乱暴な刺激に、腰がビクビク跳ねる。
(手マン…ッ!"♡ヤバいィ"…ッ!♡)
乱暴に出し入れされる指が、上手に俺の気持ちいいしこりを掠め、早くもイきそうになる。
くちゅぐちゅぐちゅちゅ…ッ!♡
「ィ"ぐ…ッ!"♡イ"くッ♡イ"くイく"…ッ!♡」
腹と金玉が何度も収縮して、前から勢いよく射精する予感がした。
「はは、いいぞ。いつでもイけ…!」
そう言うとクリフは、乱暴に俺の服を捲り、俺の胸をぢぅ…ッ♡と吸った。
「ゥ"ぁあ"ッ!?♡」
その刺激が決め手になったのか、俺のちんぽからは
ビューーッ!!♡
と、潮を吹く時と同じような速度で精液が飛び出る。
多く焦らされたからか、物凄い快楽が波のように来て、降りて来られない。
足と尻がガクガクと震え、何度もクリフの指を締め付けた。
「っあ"…♡ッはぁ"…ッ!♡」
そんな俺を上から見下ろしながら、何度も俺の方に体を倒し、俺の胸や首筋を吸っていく。
(あ"…ッ♡キスマ…!♡)
女の子には決して付けさせなかったソレを、今、なんの許しもなく付けられる。
「っあ"♡はぁ"…ッ♡」
鬱血する鈍い痛みにまで腰が跳ね、残りの性液が俺のちんぽから垂れるのを感じた。
肩で息をする俺を見て、満足げな表情をしたクリフは、もう寒くは無いのか、ぐい、と自分の服を脱ぎ捨てた。
「ッは…♡は…ッ♡」
褐色の肌に、綺麗な筋肉が乗っているのが見える。視線を落とせば腹筋の下の血管で、下半身の大きさを感じる事ができた。
「…本当に、良いのか」
この期に及んで俺が拒否すると思ったのか、眉尻を下げてまた俺の顔へキスするクリフ。
「…い、、いいッ…♡ゆ、許す、から…♡」
欲しい、とは恥ずかしくて言えずに、“許す”という形でクリフを求める。
俺の心の内が見え見えなのか、フ、とまたも鼻で笑った後、ありがとうと言って、カチャカチャとベルトを外すクリフ。
「はッ…♡は…ッ♡」
血管の浮いたゴツゴツした大きな手が、布の下に仕舞われている男の欲を出すのに目が離せない。
ボタンを一つずつ外し、窮屈そうな下着がグイ、とずらされた。
ッビタン!♡
まるでそんな効果音が聞こえるような大きさのソレが、腹につくほど勃起している。
「っあ"…♡」
期待で腹がぎゅう…ッ♡と締まった俺は、何も触られていないにも関わらずまたしても歓喜の声をあげた。
クリフは、俺の太腿で止まっていたズボンを、ゆっくりと全て脱がした後、
ぬる…♡ぬる…♡
と、先走りでいっぱいのちんぽを俺の後ろに擦り付ける。
「っあ"…♡ぁあ"…!♡」
これから感じられるであろう快楽に期待が高まり、心臓が痛いほどバクバクと鳴る。
(早く…"ッ!♡)
クリフが俺を見つめながら、ぐ、と腰を動かす。
「っあ"…♡」
みち…♡と、中が広がる感覚に、やっと繋がれると涙が溢れた。
ゆっくりと、俺の中に自分を埋めながら上体を倒し、また俺にキスをする。
「っあ"♡っは…"♡」
俺のツン、と勃った乳首が、近づいたクリフの胸筋に擦れて、そこでもまた快楽が生まれる。
「……ッ、ふ、」
俺の中に自身を埋めながら、声を我慢するクリフに、心臓がものすごく早く鳴るのが分かった。
「…ッはぁ"♡はぁ"ッ♡」
洗い息を吐きながら、クリフの全部が俺に入るのを待つ。
俺の腹がクリフの形に変わっていくのを感じて、何故こんなに幸せな気持ちになるのか。
俺には分からなかった。
「ッそろそろ…、全部だ…」
息を詰めながら、クリフが俺に教えてくれる。
(そ、それじゃあ…ッ、!♡)
もうすぐ、もうすぐで、あの気持ち良すぎて意識が飛びそうになる感覚を味わえると思うと、またも腹がきゅうきゅう疼いた。
「……っ、はぁ、あ、」
「…ぁ"♡、はぁ"…ッ♡」
クリフが、腰の動きを止めて、俺へまた舌を絡めたキスをする。
舌を絡めながら、やっと全部が俺の中に入ったんだと嬉しくなった。
「っはぁ"♡はぁ"ッ…♡」
俺のこの喜びをクリフに伝えたくて、舌を動かしてクリフの口の中へ入れる。
「…ッ!…っは、……ッ、は…ッ!」
ビックリしたのか、一度クリフの舌が止まり、かと思えば先ほどよりもっと激しく俺の舌を追った。
「っはぁ"♡あ"…ッ♡」
口を犯される感覚に浸り、俺も、俺ももっと…と、舌を伸ばしていると
「ッぁあ"あ"ッ!?♡」
パン!と、肌と肌の鳴る音と共に、中を凄い勢いで突かれた。
「…ッくそ、お前エロすぎる…ッ!」
口を離したクリフが、いつもの口調より少し乱暴な言い方で、腰を激しく動かす。
「ッあ"!♡ぁあ"ッ!♡あ"ン"ッ!♡」
パンッ!…パンッ!……パンッ!!♡
少しずつ抜き差しする距離を大きくしながら、もっと強く、もっと深く俺を突くクリフ。
「あ"ぁ"ッ!♡は、ッ"激しぃ"イ"ッ!♡」
「ッお前が…、!望んだんだろ…ッ!」
パンパンパンパン!♡
と、クリフが腰を振る速度がもっともっと早くなり、
「っあ"!♡あ"ッ♡あ"ッあ"ッ♡」
ギッギッギッギと、一定の速度でベッドが揺れるのと一緒に、俺の喘ぎ声も一定の速度で漏れ出た。
ぎゅ、とシーツを掴みながら、激しい律動でベッドからズレる自分をなんとか食い止めようとする。
だが、力の入らない俺の2本の腕で、クリフの動きに耐えられるわけもなく、俺の腰を掴み動くクリフに合わせて、俺はドンドン下に下がっていった。
「ッあ"!♡ぁ"!♡あ"ぁ"!♡」
太くて硬いちんぽに、常に押し潰されていたしこりが身体中に快楽を送り、耐えられなくなった俺のちんぽは精液を小出しに漏らし始める。
「イく時は…ッ、ちゃんと言えよ…ッ!」
そう、お仕置きだと言うように、今度は俺の右側の耳に舌を這わせた。
グチュグチュダグポッ,グチュチュッ、♡
頭が全部気持ちいいで溢れ、身体中がビクビクと跳ねる。
先程、精液を搾り取られた時の癖がもう付いたのか、俺は今度は足をピン、と張って射精した。
「こら、こんなんじゃ…ッ、女の子とえっちなことできなくなるぞ…ッ!」
そう言いながらクリフは、俺の腰から手を外し、俺の足を畳んで開かせた。
俺の太ももとふくらはぎを一緒に掴んで、また自分勝手に腰を振る。
パンパンパンパンッ!♡
「ッはぁ"ぁ"ッ♡あ"ぁ"…ッ!」
イったばかりの身体に、耐えず与えられる刺激に、俺の腹の中は自分のものじゃ思えないほどビクビク震えてクリフを締め付けた。
「っあ"ぁ…良い…ッ、もう、射精る…っ…!」
眉間に皺を寄せたクリフは、俺の足から手を離してキスをしながら、片方は俺の頭を撫で、片方は俺のちんぽを握った。
「ん"ぅ"ッ!?♡ン"ッ!♡ン"ぅぅウッ"!♡♡」
パンパンパンパンパンパンッ!♡
ぐちゅぐちッ!♡ぐちぐちぐちっ♡♡
前も後ろも、物凄い刺激に声を上げたくても、クリフの口に防がれて声が出せない。
「ッは…!はぁ…ッ!!」
クリフは、俺の舌を吸いながら、本当に最後だというように、俺の頭を撫でる。
パンパンパンパンパンパンッ!!パン…!♡
「ッン"!♡ッん"ぉ"ぁッ!♡」
「…ッ、イ、く…!!」
びゅる…ッ!♡びゅ…ッ!!♡
俺の中に射精した後、腰を打ちつける速度が遅くなり、ふー、ふー、と、荒い息をしながら俺の中へ精液を擦り付ける。
「っぁ"…♡はぁ"…ッ♡…ッんぁ"ッ!♡」
ごぽ…ッ♡
と、クリフが俺から自身を抜き出し、栓を失った俺の後ろからは熱い液体が流れ出た。
「…すまない、気持ち良すぎて…」
「っぁ"…♡ッぁ"あ"…♡」
俺に謝りながら、俺の体を撫でるクリフ。
その動きが、俺の精液を集めているんだとわかる。
(…っあ、)
ベッドの横に置いてあった瓶に、それを入れるクリフを見て、何故かとても悲しくなった。
(…いや、コイツの仕事はこれだし…)
頭では分かっていても、何故か身体が急速に冷えていく感覚がする。
「ん、大丈夫か…?」
俺の視線に気付いたのか、またもゆっくりと上体をおろし、こちらへキスしようとするクリフに、
俺は、顔を背けて拒否した。
「え…」
拒否されるとは思っていなかったのか、俺の顔近くで固まるクリフ。
(な、何やってんだ、俺)
少し遅れて自分に対する違和感に気づくが、今更キスするのは不自然だし、ともっと顔をシーツに埋めた。
「…ごめんな」
そう言って、俺の体を、さっきまで俺の額に当てていたタオルで拭き取り、布団をかける。
「…あと1日、ゆっくり休んでくれ」
そう言って、クリフは重たい鉄の扉を開いて出て行った。
大きな音にビックリして、まだ昨日の事が怖かったのか、ガバッと盛大に起き上がる。
(いやいや、2日休みって言われただろ)
ビビったのが恥ずかしくて、脳内でのツッコミが止まらない。
「すまない…!大きな音を立てて…」
ズ…と鼻を啜りながら俺に謝った、未だ隣にいたクリフは、薄着のまま寒そうだった。
(そうか、俺に上着貸したから…)
例の事件で水浸しになったクリフの皮のジャケットを思い出す。
「寒くない…ですか?」
今まで優しくしてもらっても、やっぱりまだ大きな体が少し怖くて、柄に合わない敬語を使って質問する。
「ああ、大丈夫大丈夫!」
それより君は?と、俺の額に手を当てた。
前髪を少し上げられながら、俺はもう既に頭が痛くないのを感じる。
「熱は下がったみたいだな、良かった」
心底安心した顔をして、笑顔になったクリフを見て、こんな風に気を遣ってくれる人を凍えさせているかもしれない自分に少し罪悪感を抱いた。
シングルより少し大きめ、ダブルよりは少し小さめなサイズ感のベッドの、壁際に寄る。
「ん?どうした?」
俺が急に壁際に移動したのを、不思議そうに見るクリフに向かって、もう今の日付が分からないが、2、3日前にデュランにやったように布団を上げる。
背中を布団に付けた状態だと、2人は入らなそうなので、横を向いた状態で。
「え、入れって?」
俺に?と、自分の顔を指さしながら目を見開くクリフ。
「寒いだろ…俺も、2人の方があったかいし…」
「そうか…」
あ、と今敬語を使わなかったことを思い出してクリフを見るも、怒った様子は全くなく、じゃあ遠慮なく、と俺に向き合うようにしてベッドへ入ってくる。
「はは、あったかい」
ありがとう、と真っ直ぐ、タレ目の中の緑色の瞳が俺を映した。
俺はそのまま、うん、と返事をして、見つめあったままでは居心地が悪いので、視線をクリフの胸元に移す。
「本当に、綺麗な顔だ」
クリフは、まだ俺を見つめているようで、俺の頭を撫でながら、まつ毛も長い、と俺を評価する。
(…まあ、俺の顔がいいのは知ってる)
少し良い気になって、口元が緩むのがわかった。
「はは、こんなの言われ慣れてるよな、満更でもなさそうだ」
クリフは楽しそうに笑いながら、俺の耳も触る。
「…ッふ、ぁ♡」
耳が弱い俺は、そこを触られ少し声が出る。
クリフは、それには気付かないようで、未だ耳を撫でながら
「これは…誰かに酷いことをされたのか?」
胸も…と、心配してくれる。
耳をなぞられる度に腰が跳ねる俺に、少し悲しそうな声でまだ痛むのか?と聞くクリフ。
だが口を開けばまた声が出そうで、返事ができない。
「…君、大丈夫……、ッ、」
俺の赤くなった顔を確認したのか、ごめん、と手を離すクリフ。
離した手を、また俺の頭に戻し、撫でるのを続行した。
(…なんか、気まず…!)
俺が布団に誘ったのに、顔を赤くしてるこの状況は、一歩間違えれば誘っているようなもんだ。
しかも俺のちんぽは、さっきの耳への刺激で少し勃ち上がり始めていた。
数分耐えるも、萎えるどころかさっきの刺激を思い出して徐々に勃ち上がるちんぽに、
頭がぼーっとして、もじ…と股を擦り合わせていた俺は、布団の中でクリフの前腿に膝が当たったのに気がついた。
(あ…)
筋肉がついて硬いそれに、無意識のうちに腰を近づけ、自分のモノを当てる。
「…ッ!」
目の前でクリフが息を呑んだのを感じて、ハッと我に帰る。
(これじゃ、本当に誘ってるみたいだ…!)
間違えた、というように視線をクリフの顔へ向けようと頭を動かそうとしたその時、
視界が反転した。
「ッあ…!」
ギッ、とベッドが鳴って、クリフが俺の上に乗ったのがわかる。
(…こ、この状況…ッ!♡)
今からされるであろう行為に、身体中が血を巡らせ、下は既に完勃ちに、乳首もぷく、と膨れ上がるのがわかった。
「っは…♡は…♡」
期待で上がる俺の息を止めるように、ゆっくりと体を下ろしたクリフがキスをする。
それは、唇が触れ合うだけのものだった。
「ふ…ッ、ぅ♡」
恋人同士のようなソレに興奮しきった俺は、ぐい、と腰を上げて勃ちあがったモノをクリフの腹で擦ろうとする。
だが、こら、という様に、俺の頭の上で支えにしている手とは逆の手で腰を撫で、軽い力でベッドへ押す。
大きな体に似つかない繊細な、気遣いのある触れ合いに、心臓がバクバクしていた。
(な、なんで…なんで俺こんなことしてんだ)
依然として、舌を絡めないキスをしながら考える。
あんなに酷い目にあって、しかもクリフはそんな酷いことしてきた奴の仲間で…
考えても、ドキドキする心臓は治らなかった。
「っあ♡っぁあ♡」
腰を押していた少し冷たい手が、服の中に侵入してきた。
俺の、ほぼないに等しい腹筋を撫でるその手に、腹の奥がキュンキュンする。
(い、挿入れてほしい…ッ♡)
前を触るよりも、後ろを満たして欲しいという感覚に、自分でも混乱する。
(あれ、なんで…、、?今日の俺、本当におかしい…ッ!♡)
腹と足が、まだ何も触れられていないにも関わらずビクビクして、後ろの穴も収縮するのが分かった。
(ッはやく、はやくぅ…ッ!♡)
早く触って、そう思うのに、クリフはまだ優しく俺の腹を摩るだけだった。
「っは、♡ぁ、♡」
もどかしくなった俺は口を開け、ロイクにして貰ったことを思い出しながら舌を出す。
俺のしたい事に気付いたのか、クリフもそれに答えるように、口を開け俺の舌を迎えてくれた。
慣れない舌で、頑張って、クリフの舌を押すようにして触れる。
緊張して硬くなった舌は、キスをあまり上手にできていないかもしれない。
案の定、ンフ、と鼻で笑うクリフ。
それを聞いて顔が熱くなる心地がするも、こうするんだ、と言うように大きな舌が俺の舌を絡めた。
「っあ♡ふぁ…♡ッ、ぁ…♡」
ぴちゃ、ぴちゃ、くちょくちょ、♡
と、小さな部屋に水音が響く。
クリフの舌は、上顎を少しだけ撫で、また舌を絡め、また上顎を何度か擦った後に舌を絡めた。
(これ…ッ♡ヤバい…ッ!♡)
上顎がくすぐったくて、口を閉じたくなってもクリフの舌があるのでそんな事はできず、くすぐったいのが頭を支配する。
「っぁ♡ん、ッぁ♡」
唾液を飲み込んでも飲み込んでも、長いキスは終わらない。
口は合わせたまま、クリフの手がやっと俺の胸の位置まで上がってくるのが分かった。
「っぁ♡あ♡ッぁ…!♡」
期待で声が出て、胸筋がピクピクと震える。
胸を数回揉んだ後、親指で左の乳首の先を、クリクリと撫でた。
「っぁ"あ!♡ッあ"ぁぁあッ!♡」
それだけの刺激で、背中が反れて身体中が跳ねる。
(気持ちいッ…♡気持ちいい…ッ♡)
胸の刺激に、またも後ろがキュンキュンするのが分かった。
「ッぁ"♡は…♡はぁ…ッ♡」
ゆっくりと、俺の顔からクリフの顔が離れ、今度は俺の左耳に顔を埋める。
(ま…ッ、まさか…ッ!♡)
俺の予感は的中し、クリフの熱くて太い舌が、俺の耳を舐めた。
「っぁ"あ"ッ!♡ら"…ッめ、"!♡」
ぐぽッ、♡ぐちゅ…ッ!ぐちゅちゅ…!♡
と、いやらしい音が脳全体に広がる。
頭が痺れて、俺は甘すぎる刺激にクリフの背に手を移動させ、服を引っ張った。
だが、そんな抵抗は無意味だと言うように、自分の支えにしていた手を使って俺の頭を撫でる。
「ぁ"!♡はぁ"ッ♡」
気持ち良すぎる刺激に体がガクガクと震え、その震えを抑えるために、俺は足を少し畳み、間にクリフを挟んだまま、M字に足を開いた状態になる。
それに気が付いたのか、クリフは自分の固くなったモノを、俺の股に布越しに擦り付けてきた。
「ッぁ"あッ"!?♡」
ズリ、ズリ…♡
と、擦られる感覚と、ベットが軋む音に眩暈がする。
(早く…ッ!♡早く挿入れて…ッ!♡)
期待が我慢できなくなった俺は、左の乳首を触っている腕を両手で掴み、下を触るように要求するようにその腕を押した。
俺の意図が分かったのか、俺の耳と乳首から舌と手を離し、今度は自分の指を舐める。
俺の上で、3本の指を湿らせる男を見て、更に興奮が最高潮に達する。
(俺の尻ほぐす気満々じゃん…ッ"♡)
指を湿らせた後、また俺の唇にちゅ、ちゅと軽いキスをしながら、大きな手が俺の尻へと伸びていく。
(き、来たぁ…ッ!♡)
尻のきゅ、と閉じたところを、湿った指がスリスリと往復する。
「ぅあ"…ッ♡あ"ぁ…ッ♡」
それだけで、期待が溢れた俺は、もう我慢もせずに声を漏らす。
「…、ゆっくり、入れるからな…」
そう俺に警告して、人差し指から順に中へ埋めていく。
「ッは…!♡ァ"…♡」
俺を傷つけないよう繊細に、中を進んでいく太くて長い指。
もどかしいくらい優しいそれに、早く気持ち良くなりたい俺は涙が滲んだ。
「ッは"ぁ、やく…っ"♡もっと"ぉ…!♡」
泣きながら、腰を自分から動かす俺に、困ったような顔をしたクリフは
「…ダメだ、大事にしたい。」
と、本当に恋人に投げかけるような言葉を言って俺にキスをする。
(は…、?)
悪い奴なのに、と、今更思いながら混乱する。早く中に硬いソレをぶち込んで、自分の好きなように俺で気持ちよくなれば良いのに。
未だ人差し指しか入っていないのに、大切にされて俺も頭がイカれたのか、それをきゅうきゅう締めつけた。
「…大丈夫、気持ちよくしてやるから、ちゃんと…」
「ッぁ、あ…♡」
嬉しそうに笑ったクリフは、俺の涙を吸った後、もう一度俺の口に舌を入れる。
後ろを弄ってキスをして、数秒経った時
「ッぁ'あ"ッ!♡」
俺の良い場所を、クリフの指が掠めた。
「…よかった」
下手でごめんな、と言いながら、安心したようにその一点を狙い、トントンと押す。
「ッあ"!♡ッぁ"あ"ッ!♡あ"!♡」
緩い力で圧迫されるしこりに、じわ、じわ、と快楽が体に響く。
「…2本目、大丈夫か?」
顔に汗を滲ませながら、俺に伺いを立てるクリフに、俺は頭を縦に振った。
「ゥ"あ"…ッ♡」
後ろに感じる質量が増えて、感じる気持ちよさも倍になる。
指を増やしたクリフは、今度はしこりを押すのではなく、しこりまでの道を2本の指を出し入れし、擦り始めた。
「ッぁあ…♡っは…ッ♡ぁ…♡」
っぐ、ぷ、ぐちゅ、っぷ、♡
またもいやらしい音が控えめに響き、ゆっくりと出し入れされる感覚で、また緩い快楽が響く。
(でも…これじゃイけない…ッ"♡)
確かに気持ちいいが、決定的な刺激がない行為に、ただただ息が上がり熱が溜まる。
「ッぁ"♡はぁ"…ッ♡はあ"…ッ♡」
またも、クリフの指を迎えるように腰を動かそうとしたその時、
「…3本目、入れるぞ」
という声と共に
ぐちぐちぐちぐち…ッ!♡
と、先ほどとは打って変わって物凄い速度でクリフの手が俺の後ろをかき混ぜた。
「ッぁあ"あ"あ'ッ!?♡♡」
急な乱暴な刺激に、腰がビクビク跳ねる。
(手マン…ッ!"♡ヤバいィ"…ッ!♡)
乱暴に出し入れされる指が、上手に俺の気持ちいいしこりを掠め、早くもイきそうになる。
くちゅぐちゅぐちゅちゅ…ッ!♡
「ィ"ぐ…ッ!"♡イ"くッ♡イ"くイく"…ッ!♡」
腹と金玉が何度も収縮して、前から勢いよく射精する予感がした。
「はは、いいぞ。いつでもイけ…!」
そう言うとクリフは、乱暴に俺の服を捲り、俺の胸をぢぅ…ッ♡と吸った。
「ゥ"ぁあ"ッ!?♡」
その刺激が決め手になったのか、俺のちんぽからは
ビューーッ!!♡
と、潮を吹く時と同じような速度で精液が飛び出る。
多く焦らされたからか、物凄い快楽が波のように来て、降りて来られない。
足と尻がガクガクと震え、何度もクリフの指を締め付けた。
「っあ"…♡ッはぁ"…ッ!♡」
そんな俺を上から見下ろしながら、何度も俺の方に体を倒し、俺の胸や首筋を吸っていく。
(あ"…ッ♡キスマ…!♡)
女の子には決して付けさせなかったソレを、今、なんの許しもなく付けられる。
「っあ"♡はぁ"…ッ♡」
鬱血する鈍い痛みにまで腰が跳ね、残りの性液が俺のちんぽから垂れるのを感じた。
肩で息をする俺を見て、満足げな表情をしたクリフは、もう寒くは無いのか、ぐい、と自分の服を脱ぎ捨てた。
「ッは…♡は…ッ♡」
褐色の肌に、綺麗な筋肉が乗っているのが見える。視線を落とせば腹筋の下の血管で、下半身の大きさを感じる事ができた。
「…本当に、良いのか」
この期に及んで俺が拒否すると思ったのか、眉尻を下げてまた俺の顔へキスするクリフ。
「…い、、いいッ…♡ゆ、許す、から…♡」
欲しい、とは恥ずかしくて言えずに、“許す”という形でクリフを求める。
俺の心の内が見え見えなのか、フ、とまたも鼻で笑った後、ありがとうと言って、カチャカチャとベルトを外すクリフ。
「はッ…♡は…ッ♡」
血管の浮いたゴツゴツした大きな手が、布の下に仕舞われている男の欲を出すのに目が離せない。
ボタンを一つずつ外し、窮屈そうな下着がグイ、とずらされた。
ッビタン!♡
まるでそんな効果音が聞こえるような大きさのソレが、腹につくほど勃起している。
「っあ"…♡」
期待で腹がぎゅう…ッ♡と締まった俺は、何も触られていないにも関わらずまたしても歓喜の声をあげた。
クリフは、俺の太腿で止まっていたズボンを、ゆっくりと全て脱がした後、
ぬる…♡ぬる…♡
と、先走りでいっぱいのちんぽを俺の後ろに擦り付ける。
「っあ"…♡ぁあ"…!♡」
これから感じられるであろう快楽に期待が高まり、心臓が痛いほどバクバクと鳴る。
(早く…"ッ!♡)
クリフが俺を見つめながら、ぐ、と腰を動かす。
「っあ"…♡」
みち…♡と、中が広がる感覚に、やっと繋がれると涙が溢れた。
ゆっくりと、俺の中に自分を埋めながら上体を倒し、また俺にキスをする。
「っあ"♡っは…"♡」
俺のツン、と勃った乳首が、近づいたクリフの胸筋に擦れて、そこでもまた快楽が生まれる。
「……ッ、ふ、」
俺の中に自身を埋めながら、声を我慢するクリフに、心臓がものすごく早く鳴るのが分かった。
「…ッはぁ"♡はぁ"ッ♡」
洗い息を吐きながら、クリフの全部が俺に入るのを待つ。
俺の腹がクリフの形に変わっていくのを感じて、何故こんなに幸せな気持ちになるのか。
俺には分からなかった。
「ッそろそろ…、全部だ…」
息を詰めながら、クリフが俺に教えてくれる。
(そ、それじゃあ…ッ、!♡)
もうすぐ、もうすぐで、あの気持ち良すぎて意識が飛びそうになる感覚を味わえると思うと、またも腹がきゅうきゅう疼いた。
「……っ、はぁ、あ、」
「…ぁ"♡、はぁ"…ッ♡」
クリフが、腰の動きを止めて、俺へまた舌を絡めたキスをする。
舌を絡めながら、やっと全部が俺の中に入ったんだと嬉しくなった。
「っはぁ"♡はぁ"ッ…♡」
俺のこの喜びをクリフに伝えたくて、舌を動かしてクリフの口の中へ入れる。
「…ッ!…っは、……ッ、は…ッ!」
ビックリしたのか、一度クリフの舌が止まり、かと思えば先ほどよりもっと激しく俺の舌を追った。
「っはぁ"♡あ"…ッ♡」
口を犯される感覚に浸り、俺も、俺ももっと…と、舌を伸ばしていると
「ッぁあ"あ"ッ!?♡」
パン!と、肌と肌の鳴る音と共に、中を凄い勢いで突かれた。
「…ッくそ、お前エロすぎる…ッ!」
口を離したクリフが、いつもの口調より少し乱暴な言い方で、腰を激しく動かす。
「ッあ"!♡ぁあ"ッ!♡あ"ン"ッ!♡」
パンッ!…パンッ!……パンッ!!♡
少しずつ抜き差しする距離を大きくしながら、もっと強く、もっと深く俺を突くクリフ。
「あ"ぁ"ッ!♡は、ッ"激しぃ"イ"ッ!♡」
「ッお前が…、!望んだんだろ…ッ!」
パンパンパンパン!♡
と、クリフが腰を振る速度がもっともっと早くなり、
「っあ"!♡あ"ッ♡あ"ッあ"ッ♡」
ギッギッギッギと、一定の速度でベッドが揺れるのと一緒に、俺の喘ぎ声も一定の速度で漏れ出た。
ぎゅ、とシーツを掴みながら、激しい律動でベッドからズレる自分をなんとか食い止めようとする。
だが、力の入らない俺の2本の腕で、クリフの動きに耐えられるわけもなく、俺の腰を掴み動くクリフに合わせて、俺はドンドン下に下がっていった。
「ッあ"!♡ぁ"!♡あ"ぁ"!♡」
太くて硬いちんぽに、常に押し潰されていたしこりが身体中に快楽を送り、耐えられなくなった俺のちんぽは精液を小出しに漏らし始める。
「イく時は…ッ、ちゃんと言えよ…ッ!」
そう、お仕置きだと言うように、今度は俺の右側の耳に舌を這わせた。
グチュグチュダグポッ,グチュチュッ、♡
頭が全部気持ちいいで溢れ、身体中がビクビクと跳ねる。
先程、精液を搾り取られた時の癖がもう付いたのか、俺は今度は足をピン、と張って射精した。
「こら、こんなんじゃ…ッ、女の子とえっちなことできなくなるぞ…ッ!」
そう言いながらクリフは、俺の腰から手を外し、俺の足を畳んで開かせた。
俺の太ももとふくらはぎを一緒に掴んで、また自分勝手に腰を振る。
パンパンパンパンッ!♡
「ッはぁ"ぁ"ッ♡あ"ぁ"…ッ!」
イったばかりの身体に、耐えず与えられる刺激に、俺の腹の中は自分のものじゃ思えないほどビクビク震えてクリフを締め付けた。
「っあ"ぁ…良い…ッ、もう、射精る…っ…!」
眉間に皺を寄せたクリフは、俺の足から手を離してキスをしながら、片方は俺の頭を撫で、片方は俺のちんぽを握った。
「ん"ぅ"ッ!?♡ン"ッ!♡ン"ぅぅウッ"!♡♡」
パンパンパンパンパンパンッ!♡
ぐちゅぐちッ!♡ぐちぐちぐちっ♡♡
前も後ろも、物凄い刺激に声を上げたくても、クリフの口に防がれて声が出せない。
「ッは…!はぁ…ッ!!」
クリフは、俺の舌を吸いながら、本当に最後だというように、俺の頭を撫でる。
パンパンパンパンパンパンッ!!パン…!♡
「ッン"!♡ッん"ぉ"ぁッ!♡」
「…ッ、イ、く…!!」
びゅる…ッ!♡びゅ…ッ!!♡
俺の中に射精した後、腰を打ちつける速度が遅くなり、ふー、ふー、と、荒い息をしながら俺の中へ精液を擦り付ける。
「っぁ"…♡はぁ"…ッ♡…ッんぁ"ッ!♡」
ごぽ…ッ♡
と、クリフが俺から自身を抜き出し、栓を失った俺の後ろからは熱い液体が流れ出た。
「…すまない、気持ち良すぎて…」
「っぁ"…♡ッぁ"あ"…♡」
俺に謝りながら、俺の体を撫でるクリフ。
その動きが、俺の精液を集めているんだとわかる。
(…っあ、)
ベッドの横に置いてあった瓶に、それを入れるクリフを見て、何故かとても悲しくなった。
(…いや、コイツの仕事はこれだし…)
頭では分かっていても、何故か身体が急速に冷えていく感覚がする。
「ん、大丈夫か…?」
俺の視線に気付いたのか、またもゆっくりと上体をおろし、こちらへキスしようとするクリフに、
俺は、顔を背けて拒否した。
「え…」
拒否されるとは思っていなかったのか、俺の顔近くで固まるクリフ。
(な、何やってんだ、俺)
少し遅れて自分に対する違和感に気づくが、今更キスするのは不自然だし、ともっと顔をシーツに埋めた。
「…ごめんな」
そう言って、俺の体を、さっきまで俺の額に当てていたタオルで拭き取り、布団をかける。
「…あと1日、ゆっくり休んでくれ」
そう言って、クリフは重たい鉄の扉を開いて出て行った。
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