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第1章 竜人の国
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「ブラッドよ。
先程スライムたちの攻撃が何らかの力によって届かなかったようじゃが…
あれがそなたのアーティファクトの能力か?」
「そうみたい。
実はオレもさっき初めて知ったんだけどね。
すぐに装着や脱着ができる鎧だと思ってたけど、なんかレベル「99」以下の攻撃を無効化する効果があるらしい」
「レベルとは…ヒューマンが強者を見分ける為によく使っておる物差しのような基準のことかのぅ?
竜人を含め他の種族もレベルという概念は持ち合わせておらぬようじゃが…」
「その辺の事情はよくわからないけど、多分ヒューマンが使ってるそれだと思う。
てか、その言い方だとやっぱりイングリッドちゃんも自分のレベルがいくつなのか?を知らないってこと?」
「うむ。
そもそも我はそのようなものに興味がないからのぅ。
それに、ヒューマンが何を基準にしてそのレベルというものを決めておるのか?が我にはわからぬ。
例えその者が強者であったとしても、その時の装備や体調、敵との相性、戦闘を行う地形などによってはその強さも変わるのではないか?」
確かに…
完全にゲーム感覚でレベルっていうものを漠然と捉えてたけど言われてみればって感じか。
さっきスライムを倒してみたけど経験値が入ったわけでもなさそうだし。
そもそも自分のレベルもわからない上、体力や魔力が数値化されてるわけでもない。
だけど、視界に表示されるってことはこの世界にはレベルが存在するんだろうな。
ただ単にヒューマン以外の種族は可視化できない、もしくは数値化する方法を知らないだけとか?
だとしたら、もしヒューマンの国に行けば自分のレベルってわかるのかな?
なぜかリリーのレベルが「1」なのと、さっき襲ってきたスライムたちがレベル「99」以下なのはわかるけど…
草原もそうだが森の中に入ると誰かが定期的に通っているのであろう道があり、そこを進みながらオレとイングリッドはレベルについてなどの会話をしていた。
このように悠長に話ができているのは先頭を歩くリーゼロッテが次々と襲ってくるスライムの大半を撃退してくれているからである。
とは言っても、たまに側面や背後からスライムが飛んでくることがある。
オレに襲い掛かってきたものは攻撃が届かず魔力を吸収される心配がないので放置している。
イングリッドは、体にひっついたスライムがいるとそれをひと睨み。
すると微かに黒いオーラのようなものが現れすぐに魔物は逃げていく。
この謎の黒いオーラの正体はドラゴンが持つ特殊な殺意が具現化したものらしく、それを向けられた大抵の生物は恐怖心を煽られるという。
やはりこの世界でもドラゴンはそういった意味においても畏怖される対象のようだ。
リリーは先程と変わらず。
踏んづけて滑って転んでなどを繰り返している。
スライムの硬さはわらび餅並みなのでダメージは全くないようだし、どうやら彼女は奪われても全然平気な程度の魔力を十分に持っているとのことで基本放置。
必死にオレたちの後を付いてきている。
ちなみに体力づくりの一環として彼女を放置するように、と言ってきたのはリーゼロッテである。
たまに振り返るとリリーと距離ができてしまっていたりするので、彼女が追い付いて来るのを待ったりしながらを繰り返し歩いていると、まだ道は先まで続いているがどうやら目的の場所に着いたようだ。
リーゼロッテが小さな小屋?の前で立ち止まったままオレたちを待っていた。
「ご主人様~…
やっと~…
着いたんですか~…?」
追いついてきていたリリーが息を切らしながら問う。
「みたいだね。
で、ここは?」
「古代竜を祀っている祠じゃ。
そなたに見せたいものがあってのぅ」
イングリッドを先頭に建物の中に入ると、その中央にはドラゴンの像のみが置かれていた。
そして彼女がその彫像に手を当てるとドラゴン像の目が光り彼女を照らす。
すると、台座の後ろにあった床の一部だけがその下へとスライドし地下へと続く階段が現れた。
お~すげ~!
秘密基地みたいじゃん!
そんなことを思いながらも彼女の後に続きオレたちは地下へと降りて行った。
先程スライムたちの攻撃が何らかの力によって届かなかったようじゃが…
あれがそなたのアーティファクトの能力か?」
「そうみたい。
実はオレもさっき初めて知ったんだけどね。
すぐに装着や脱着ができる鎧だと思ってたけど、なんかレベル「99」以下の攻撃を無効化する効果があるらしい」
「レベルとは…ヒューマンが強者を見分ける為によく使っておる物差しのような基準のことかのぅ?
竜人を含め他の種族もレベルという概念は持ち合わせておらぬようじゃが…」
「その辺の事情はよくわからないけど、多分ヒューマンが使ってるそれだと思う。
てか、その言い方だとやっぱりイングリッドちゃんも自分のレベルがいくつなのか?を知らないってこと?」
「うむ。
そもそも我はそのようなものに興味がないからのぅ。
それに、ヒューマンが何を基準にしてそのレベルというものを決めておるのか?が我にはわからぬ。
例えその者が強者であったとしても、その時の装備や体調、敵との相性、戦闘を行う地形などによってはその強さも変わるのではないか?」
確かに…
完全にゲーム感覚でレベルっていうものを漠然と捉えてたけど言われてみればって感じか。
さっきスライムを倒してみたけど経験値が入ったわけでもなさそうだし。
そもそも自分のレベルもわからない上、体力や魔力が数値化されてるわけでもない。
だけど、視界に表示されるってことはこの世界にはレベルが存在するんだろうな。
ただ単にヒューマン以外の種族は可視化できない、もしくは数値化する方法を知らないだけとか?
だとしたら、もしヒューマンの国に行けば自分のレベルってわかるのかな?
なぜかリリーのレベルが「1」なのと、さっき襲ってきたスライムたちがレベル「99」以下なのはわかるけど…
草原もそうだが森の中に入ると誰かが定期的に通っているのであろう道があり、そこを進みながらオレとイングリッドはレベルについてなどの会話をしていた。
このように悠長に話ができているのは先頭を歩くリーゼロッテが次々と襲ってくるスライムの大半を撃退してくれているからである。
とは言っても、たまに側面や背後からスライムが飛んでくることがある。
オレに襲い掛かってきたものは攻撃が届かず魔力を吸収される心配がないので放置している。
イングリッドは、体にひっついたスライムがいるとそれをひと睨み。
すると微かに黒いオーラのようなものが現れすぐに魔物は逃げていく。
この謎の黒いオーラの正体はドラゴンが持つ特殊な殺意が具現化したものらしく、それを向けられた大抵の生物は恐怖心を煽られるという。
やはりこの世界でもドラゴンはそういった意味においても畏怖される対象のようだ。
リリーは先程と変わらず。
踏んづけて滑って転んでなどを繰り返している。
スライムの硬さはわらび餅並みなのでダメージは全くないようだし、どうやら彼女は奪われても全然平気な程度の魔力を十分に持っているとのことで基本放置。
必死にオレたちの後を付いてきている。
ちなみに体力づくりの一環として彼女を放置するように、と言ってきたのはリーゼロッテである。
たまに振り返るとリリーと距離ができてしまっていたりするので、彼女が追い付いて来るのを待ったりしながらを繰り返し歩いていると、まだ道は先まで続いているがどうやら目的の場所に着いたようだ。
リーゼロッテが小さな小屋?の前で立ち止まったままオレたちを待っていた。
「ご主人様~…
やっと~…
着いたんですか~…?」
追いついてきていたリリーが息を切らしながら問う。
「みたいだね。
で、ここは?」
「古代竜を祀っている祠じゃ。
そなたに見せたいものがあってのぅ」
イングリッドを先頭に建物の中に入ると、その中央にはドラゴンの像のみが置かれていた。
そして彼女がその彫像に手を当てるとドラゴン像の目が光り彼女を照らす。
すると、台座の後ろにあった床の一部だけがその下へとスライドし地下へと続く階段が現れた。
お~すげ~!
秘密基地みたいじゃん!
そんなことを思いながらも彼女の後に続きオレたちは地下へと降りて行った。
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