家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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「明衣ちゃんそっちは?」
「はい。母さんが終わって、結衣にかかります」
「おお、明衣ちゃんもやるわね。愛さんとってもキレイ」
小柄で可愛らしい顔立ちの愛は、たしかにアイドル然とした出で立ちだった。
愛の衣装は白ベースに緑の装飾、パニエで広がったミニスカートに白いタイツ。ウエストもしっかり締まっていて、その上には豊かな胸が乗っている。ゆずは青い装飾の同じデザインで、センターの結衣は白地にビンク。デザインもセンター用で少し違う。小柄だがボリュームある二人をサイドに、現役女子中学生の結衣。
もしかしたら本当にユニットで行けちゃう?・・・などと良からぬことを想像する和泉だった。
「うふふ。まだ若い子には負けないわよ」
「か、母さん、もう少し静かに!」
明衣は、いつもの調子の愛に困りながらもパサっとローブをかけ、緑のリボンでキュッと縛った。
「こっちは彩香ちゃんね」
「私はこれでいいんですか?」
「うふふ。かわいいでしょ。セーラー服」
「・・・思ったより普通で安心しました」
ホッとした顔の彩香。
彩香が着ているのは白い長袖で紺の襟、赤いリボンのセーラー服だった。それに白のハイソ、ぱっと見にはごく普通のセーラー服だった。プリーツスカートだけ彩香の好みより短くて少し気になっていた。
「じゃあ、まずは髪を・・・こうしてっと」
和泉は彩香の長い黒髪を赤いリボンで縛ってポニーテイルにした。
「うんうん。彩香ちゃん、やっぱりかわいいわね!」
「あ、ありがとうございます」
「ほら自分でも見てみなさいよ」
と和泉は彩香を姿見の前に連れて行った。
彩香は姿見を見ながらくるっと一回りした。
「私、セーラー服って初めてだから、ちょっと嬉しいかも」
「そう、よかったわ」
いつのまにか和泉がタブレットで彩香のことを撮影していた。
「い、和泉さん、ちょっと!」
慌てる彩香を気にせず、和泉は続けて撮っていく。
「ほら、写真にしたってこんなにステキよ!」
和泉の言葉に、手を止めた明衣たちも寄ってきた。
「ほんとだ!いいね、彩香」
「さいちゃん、かわいい・・・」
「彩香さん!この写真スマホの壁紙にしていいですか?」
と結衣。
「えっ、わたしアイドルとかじゃないし・・・」
「いえいえ、そこらのアイドルなんかよりずっと素敵ですよ」
結衣はブンブンと手を横に振った。
「そうねぇ。わたしも負けちゃうかしらねぇ」と愛。
「もう、ママったらぁ」
「それにね、彩香ちゃん。この衣装も彩奈のなのよ」
「え、そうなんですか?」
「ええ。先月号だったかしら、彩奈の回想シーンがあってね。しのちゃんの依頼で私がデザインした、中学生彩奈よ」
「まじですか!和泉さん手広くやってますねぇ」
明衣は感心した。
「うふふ。趣味と実益を兼ねてってところかしら」
と言いながら、和泉がさりげなくデジカメを手にした。
「せっかくだから、これから彩香ちゃんのプチ撮影会を始めまぁす!」
と和泉が宣言すると、すかさず明衣と結衣がスマホで彩香のことを撮影し始めた。
「ちょ、ちょっと待ってよ!なんで私だけ」
「アイドルチームも撮るわよ、後で」
と和泉もデジカメを構えて撮り始めた。
「は、恥ずかしいですよ。やめてください」
少し動くだけでひらひらとする短めのプリーツスカートを必死に抑える彩香。
「おー、恥ずかしがる彩香も初々しくていいねぇ」
「彩香さんかわいい!私、大きく印刷して部屋に貼ります!」
ノリノリの木村姉妹。
耐えきれなくなった彩香は後ろを向いてしまった。
「こんなもんかしらね。彩香ちゃんいい表情ありがと。じゃあ撮影はここまで!」
和泉の撮影終了の合図で、みんな撮影をやめた。撮った画像を見ながら明衣と結衣は満足そうな顔をしていた。
「さてっと、次はメイクよ、彩香ちゃん!」
と和泉は肩に手を置いてさりげなく彩香を座らせた。
「え?私、中学生なんですよね?メイクなんていらないんじゃ・・・」
彩香は少しムッとした表情で和泉を見た。
「何言ってるの彩香ちゃん。そのままじゃいつもの彩香ちゃんと変わらないじゃない。まあ、それでもかわいいんだけどね。で・も!うっすらとお色気メイクして、鷹文くんを悩殺よ」
「い、いやです!絶対に嫌です!」
大きな声をあげた彩香は、逃げようと必死の抵抗を試みたが、和泉はしっかりと肩を抑えていた。
「彩香、静かに!」と明衣。
「うう・・・」
「諦めなさい、彩香ちゃん。お姉さんがキレイにしてあげるからねぇ」
和泉がメイクブラシを持って彩香に迫った・・・

「・・・彩香?」
声が聞こえた気がしてふと顔を上げた鷹文だったが、気のせいと思ったのかすぐにノートに目を落とし、ペンを走らせていった。
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