少年と銀貨  第一章:始まりの世界

五十嵐 昌人

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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

♯109.チーム対抗戦の始まり㉛ ボール投げ選択

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 堀部は作戦通りに勝利を勝ち取ると忘れないうち
に宣言する。
「ボール投げやります!」
「了解。最初はそれが間違いないかもね。じゃあ、
場所移動をお願いします」
 立花は納得すると明石貞浄が開けたと思われる砂
が入った木箱が設置してある東側の場所を指さした。

 少し傾斜があってスマートボールのように見える。
奥を高くすることで手前にボールが落ちてくる仕掛
けが施してある。2回連続で投げる事が十分に考え
られている事に素直に感心する。穴に入らなかった
場合はボールを拾いにいく必要が無くなるのだ。奥
が低かった場合はボールを回収しにいく手間が必要
になり、球拾いする人が居て作業効率も悪くなる。

「今、入った情報によると傾斜角は20度だそうで
す。そうそう、陸城チームの分も用意出来てます」
 黒服に耳打ちされた情報を立花はギャラリーに伝
えた。

 この時、タカフミは、陸城チームが入場してきた
西門近くに設置してある木箱に移動して中に開けら
れた穴の形をじっくりと見ていた。明石先輩とは、
明らかに違うように見える”高速で連打して形成され
ている”のが分かる。
(誰か他に武術の経験者が居るのか?)
 結局、考えても答えが出て来ないので東へと移動
して、その場を離れるのだった。

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