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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

♯116.チーム対抗戦の始まり㊳ 合同練習の作戦会議Ⅱ

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 対する大山チームは、前後班の枠組みを無くして
好きなメンバーと5分間集中して練習する内容に、
決まった。その中に選手として参加しない牧村も含
まれており、何とも対照的な取り組みとなった。

 疑問に思ったメンバーに対してタカフミは、勝利
だけにこだわって嫌な思い出だけにはしたくないと
リーダーとしての意見を話した。そんな先の事まで
考えた話を聞かされて文句を言うメンバーは一人も
居なかった。特にヒカルはタカフミを昔から知って
るだけに感激して泣きそうになっていた。
(何か少し前までは自分のからに閉じこもる性格だっ
た気がするけど少しだけ大人になってきたのかな? 
 こんなにも周りが見える人間に成長してるし……)
 
 チームは哀川&牧村のあまり話した事ないコンビ。
ヒカル&トモコの女性陣コンビ。堀部&大山の先発
アンカーコンビに決まった。その直後、ヒカルの口
から3チーム×5分では、15分となって5分余る
ので堀部&大山コンビだけ10分にしようと提案が
出た。この案にも賛成意見が多く出て多数決となっ
た。ちなみに賛成しなかったのは哀川だったが自身
の意見が通らなくても特にチームの雰囲気はくずれ
なかった。それこそが大山チームの強みだとタカフ
ミは感じるのだった。

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