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貴方の方から私を必要とするのは
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その後、教室で先生にしっかりと叱られた。
それに加え放課後、職員室にまで呼び出され散々たるお仕置きを聞いた後、反省文となった。
今は感売と一緒に反省文を書いている。
と言っても完売は既に書き終え眠っている。
図書室というのに大きな寝言を言っている。
これ以上無い迷惑だ。
周りからの目が何故か感売ではなく僕に向かう。
何故僕がこいつなんかの尻拭いをさせられなければならないんだ。
全く、たまったもんじゃない。
と僕は感売を置いて図書室を出て行った。
図書室を出てもアイツの寝言は聞こえた。
「ったく、五月蝿いんだよ。
こっちが良い迷惑だ。」
とりあえず誰も居なさそうな放課後の教室へと足向けた。
案の定誰も居らず、自分の席に着き反省文の続きを書き始めた。
僕は小さい頃から文字を書く事が嫌いだ。
全然次の言葉が出て来ず、すぐお手上げ状態になる。
作文を書く事も僕には何時間も掛かってしまう。
反省した態度を文で表すのは難しいと思う。
なのに何故みんなあんなにもスラスラと作文を書く事が出来るのか不思議でならなかった。
あれぼどの作文能力を僕も欲しいと思う。
そうすれば将来色々と便利そうだ。
今の僕は200文字の原稿用紙を埋めるのでさえ3時間を必要としている。
それの倍ある反省文をどう考えても学校で仕上げる事は不可能だ。
早く家に帰り、姉にでも書いてもらおう。
そう思い、僕は立ち上がった。
鞄を肩に掛け最後に図書室に寄った。
感売の様子を見に来たがあいつは居なかった。
先に帰ったのかと思い僕と帰ることにした。
行き道では何十分と掛かる道のりも帰りは10分ほどで帰ることが出来た。
学校から3分ほど歩いた所で最も通りたくない道だ。
ここの道を通る時だけは生きている心地がしない。この道だけは何故か速歩になってしまう。
そんなふうに毎日登校していれば疲れるに決まっている。
それでも、この道以外の帰り道はないのだから仕方ない。
そしてほんの数十メートルを僕は走った。
「ただいまー。」
あの道さえ抜けてしまえば後は楽ちんだ。
足取りが軽くスキップしそうな勢いだった。
「おかえりなさい。
手荒ってよ。」
母の若い声が届く。
実際若いと思う。
見た目だけは……。
歳はそこそこだ。
見た目だけは若く、何時も姉と間違われる。
「いつも洗ってるよ。」
「はいはーい(-ω-ゞ⌒☆」
語尾に絵文字なんて付けんじゃねえよ。
ほんとに40過ぎたおばさんが何やってんだが。
まぁ見た目は20前後にしか見えないが。
言われた通り手を洗い、リビングへ行くとニュース番組が付けられていた。
同じ話しかしないニュース番組など一度見れば充分だと思う。
チャンネルを変えた時、不満は飛び交う。
「ちょっとー、なんで変えるのー。
見てたのにー。」
いや、どう見ても見てないだろう。
証拠に消してもテレビなんて目もくれずキッチンで何かを作っている。
「所で、姉貴は?」
「亞箭窩(あやか)?亞箭窩だったらまだ帰ってないけど。」
面倒臭いことになった。
姉貴がいないなら誰に作文を書いてもらおう。
考えても家に作文能力がある奴は姉貴しかいないので姉貴が帰ってくるのを待った。
うちの名前はとことん面倒臭い。
両親が誰にも読めれない漢字を無理矢理付けたらしい。
へんてこな字ばかりだ。
時々自分でも漢字が分からなくなってしまう。
それでも、両親はこの名に満足しているようだ。
理由は知らない。
まぁおかげで名前を頑張って探さなくても黒く塗りつぶされたところが自分だとすぐに分かる。
クラス発表の時とかはかなり便利だ。
家族の中で自分の漢字が書けるのは自分しか居ないほど。
まぁ僕も姉の字は書けないが。
真っ白な作文用紙の中に無理矢理入れ込んだややこしい漢字とひたすらにらめっこをするしか無いようだ。
流石に、にらめっこにも飽きてきたところで、ようやく姉貴が帰ってきた。
「ただいまー。」
「おかえりなさい。
手荒ってよ。」
「いつも洗ってるよ。」
「はいはーい(-ω-ゞ⌒☆」
と僕の時と同じ会話を聞いたところで、姉に反省文の事を話す。
話し終えた所で、明らかに嫌だという顔をした。
しかし、姉は自分がやらなければ後々面倒臭い事になる事を知っている。
嫌々で、僕の反省文を書いてくれた。
やっぱり姉貴には文章力があると思う。
この文章力を生かして小説家にでもなればいいのに本人は書く事を嫌っている。
宝の持ち腐れと言うのはこういう事だ。
まぁ、反省文ができた所で僕はかなり満足していた。
明日が楽しみなくらい。
勿論、感売買剩を除いてだが……。
そこで僕は、一早く寝る事にした。
寝れば早く明日が来るだろう。
それは自分の感覚、感情が消えてしまえば感じる時間なんてないようなものだ。
感情が全てなくなれば、寝ていても、起きても変わらず時間が早くなる事はあるのだろうか。
そうするためには、感売にお世話にならなければならない。
御免だ。
あんな奴にお世話になるぐらいなら、試さなくてもいい。
どうやら僕は、よっぽど感売買剩を避けて生きていきたいようだ。
夜の暗闇の中にも関わらず、電気も付けないで独り画面を見続ける。
ある人物の部屋に仕込んだ隠しカメラ。
それを見て、彼は独り寂しく呟くのだろう。
「あらあら、悲しいですね。
私は貴方と一緒に居たいのに。
それに、もうちょっとですよ。
貴方の方から私を必要とするのは……。」
それに加え放課後、職員室にまで呼び出され散々たるお仕置きを聞いた後、反省文となった。
今は感売と一緒に反省文を書いている。
と言っても完売は既に書き終え眠っている。
図書室というのに大きな寝言を言っている。
これ以上無い迷惑だ。
周りからの目が何故か感売ではなく僕に向かう。
何故僕がこいつなんかの尻拭いをさせられなければならないんだ。
全く、たまったもんじゃない。
と僕は感売を置いて図書室を出て行った。
図書室を出てもアイツの寝言は聞こえた。
「ったく、五月蝿いんだよ。
こっちが良い迷惑だ。」
とりあえず誰も居なさそうな放課後の教室へと足向けた。
案の定誰も居らず、自分の席に着き反省文の続きを書き始めた。
僕は小さい頃から文字を書く事が嫌いだ。
全然次の言葉が出て来ず、すぐお手上げ状態になる。
作文を書く事も僕には何時間も掛かってしまう。
反省した態度を文で表すのは難しいと思う。
なのに何故みんなあんなにもスラスラと作文を書く事が出来るのか不思議でならなかった。
あれぼどの作文能力を僕も欲しいと思う。
そうすれば将来色々と便利そうだ。
今の僕は200文字の原稿用紙を埋めるのでさえ3時間を必要としている。
それの倍ある反省文をどう考えても学校で仕上げる事は不可能だ。
早く家に帰り、姉にでも書いてもらおう。
そう思い、僕は立ち上がった。
鞄を肩に掛け最後に図書室に寄った。
感売の様子を見に来たがあいつは居なかった。
先に帰ったのかと思い僕と帰ることにした。
行き道では何十分と掛かる道のりも帰りは10分ほどで帰ることが出来た。
学校から3分ほど歩いた所で最も通りたくない道だ。
ここの道を通る時だけは生きている心地がしない。この道だけは何故か速歩になってしまう。
そんなふうに毎日登校していれば疲れるに決まっている。
それでも、この道以外の帰り道はないのだから仕方ない。
そしてほんの数十メートルを僕は走った。
「ただいまー。」
あの道さえ抜けてしまえば後は楽ちんだ。
足取りが軽くスキップしそうな勢いだった。
「おかえりなさい。
手荒ってよ。」
母の若い声が届く。
実際若いと思う。
見た目だけは……。
歳はそこそこだ。
見た目だけは若く、何時も姉と間違われる。
「いつも洗ってるよ。」
「はいはーい(-ω-ゞ⌒☆」
語尾に絵文字なんて付けんじゃねえよ。
ほんとに40過ぎたおばさんが何やってんだが。
まぁ見た目は20前後にしか見えないが。
言われた通り手を洗い、リビングへ行くとニュース番組が付けられていた。
同じ話しかしないニュース番組など一度見れば充分だと思う。
チャンネルを変えた時、不満は飛び交う。
「ちょっとー、なんで変えるのー。
見てたのにー。」
いや、どう見ても見てないだろう。
証拠に消してもテレビなんて目もくれずキッチンで何かを作っている。
「所で、姉貴は?」
「亞箭窩(あやか)?亞箭窩だったらまだ帰ってないけど。」
面倒臭いことになった。
姉貴がいないなら誰に作文を書いてもらおう。
考えても家に作文能力がある奴は姉貴しかいないので姉貴が帰ってくるのを待った。
うちの名前はとことん面倒臭い。
両親が誰にも読めれない漢字を無理矢理付けたらしい。
へんてこな字ばかりだ。
時々自分でも漢字が分からなくなってしまう。
それでも、両親はこの名に満足しているようだ。
理由は知らない。
まぁおかげで名前を頑張って探さなくても黒く塗りつぶされたところが自分だとすぐに分かる。
クラス発表の時とかはかなり便利だ。
家族の中で自分の漢字が書けるのは自分しか居ないほど。
まぁ僕も姉の字は書けないが。
真っ白な作文用紙の中に無理矢理入れ込んだややこしい漢字とひたすらにらめっこをするしか無いようだ。
流石に、にらめっこにも飽きてきたところで、ようやく姉貴が帰ってきた。
「ただいまー。」
「おかえりなさい。
手荒ってよ。」
「いつも洗ってるよ。」
「はいはーい(-ω-ゞ⌒☆」
と僕の時と同じ会話を聞いたところで、姉に反省文の事を話す。
話し終えた所で、明らかに嫌だという顔をした。
しかし、姉は自分がやらなければ後々面倒臭い事になる事を知っている。
嫌々で、僕の反省文を書いてくれた。
やっぱり姉貴には文章力があると思う。
この文章力を生かして小説家にでもなればいいのに本人は書く事を嫌っている。
宝の持ち腐れと言うのはこういう事だ。
まぁ、反省文ができた所で僕はかなり満足していた。
明日が楽しみなくらい。
勿論、感売買剩を除いてだが……。
そこで僕は、一早く寝る事にした。
寝れば早く明日が来るだろう。
それは自分の感覚、感情が消えてしまえば感じる時間なんてないようなものだ。
感情が全てなくなれば、寝ていても、起きても変わらず時間が早くなる事はあるのだろうか。
そうするためには、感売にお世話にならなければならない。
御免だ。
あんな奴にお世話になるぐらいなら、試さなくてもいい。
どうやら僕は、よっぽど感売買剩を避けて生きていきたいようだ。
夜の暗闇の中にも関わらず、電気も付けないで独り画面を見続ける。
ある人物の部屋に仕込んだ隠しカメラ。
それを見て、彼は独り寂しく呟くのだろう。
「あらあら、悲しいですね。
私は貴方と一緒に居たいのに。
それに、もうちょっとですよ。
貴方の方から私を必要とするのは……。」
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