異世界で神様はまさかの奴隷!?

サクラ

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第2章

2-2

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「木花開耶姫命って言ったら、瓊杵の奥さんやろ?」
とまぁ常識のある天照は、開耶姫の事もそれなりに知っていた。
「はい…しかし、私はまだ瓊杵様とは会ったことすらないんです。
それに、瓊杵様がこの世界にいるかどうかも…」
「あーまぁそりゃあ仕方ないね。
でもあんた、確かお姉ちゃんおったやろ?」
「はい。岩長姫と申します。」
「そいつはどしたん?」
と2人で淡々と話が進んでいる。
話が分からない訳では無いが、天照の話に入るのは、まだ怖い。
月詠はウトウトともう寝そうである。
そしてイザナミは、もう既に寝ている。
今日の寝顔は、今までよりは1番ましな顔だった。
いや今までなだけで、女の子としては壊滅的なところは変わらない。
とりあえず僕は、寝そう(寝ている)2人を無視して、天照と開耶姫の話に耳を向ける事にした。

「あんたがお姉ちゃんの事を、言いづらい理由は分かっとるつもりやで。
うちやてこの世界に生半可で居るわけやない。
あんたが岩長姫とどうなったかぐらい、知っとんや。」
と念を押して、天照は話を進めた。
「姉は…私を呪ったあと何処かへ消えてしまいました。」
「呪った!!」
僕は開耶姫の言葉に余りに驚き、思わず大声を出してしまった。
天照と開耶姫がこちらを見てきた。
開耶姫は何事かと驚いた様子。
天照は話に入ってくんじゃねーと険悪な顔。
怖い怖い!目で人を殺せるなんて言葉があるが、天照に関しては顔で人を殺せる。
なんて恐ろしいのでしょう。
僕は良くこの人の近くで数日過ごして、生きていけたなと今更ながらに自分を賞賛した。
「はぁ。んで話を戻すよ。
うちやて長々と話すつもりはないんよ。
いっちゃん聞きたいんは、何であんたがここに来たかや。」
「…それは…お願いというか…」
それは先ほど僕も聞いたことだ。
しかし天照は開耶姫の言葉に、大きく顔を歪めた。
「あのな、うちは結構なお人好しやと思うで。
実際、家を壊したやつやて置いてやっとる」
その言葉は僕に対する悪意がこもっていた。
いや、その説は本当にごめんなさいと言うか申し訳ないと言うか…
僕がやったことでもないのに、謝らさせられるている僕はなんなのだ。
「せやからお人好しやと言われても、まぁ許せるんや。
ちなみに、うちの陰口や悪口やてうちは許せるで。
ほんでもな、うちはな嘘つく奴だけは許せんのや。
それも分かりきっとる嘘つく奴が特別な。」
その言葉に、開耶姫の体はビクッと大きく動いた。
なぜあんなにビクビクしているのだろうか。
僕は不思議で仕方がなかった。
それと同時に、天照に開耶姫の何処に疑問を持ったのか聞きたいぐらいだった。
「うち、分かってんで。あんたやて神様やろ。
お願いを他の神様に叶えて貰うつーのは、絶対可笑しいやろ。
確かにな、ここにおる奴等は馬鹿ばっかや。
せやからそんな嘘で、騙せる思うたんやろ。
まぁ、うちやてそう思うわ。
ほんでも、それは人を見極めにゃーあかんっつーことや。
見極め目がねーのに、嘘は付くもんやない。
そんなこと続けよーたら、いつかあんたが傷つくんやで。」
となんか変なお説教が始まっている。
いやいや!嘘を付く注意は要らないのでね!
早く次の話行きましょうよ!
「そんでや、なんであんたは嘘付いてまで上がり込んだん?」
と僕の思いが伝わったのか、天照は次の話に移ってくれた。
多分、僕の思いは全く伝わってないと思うが。
しかもなぜか、開耶姫が勝手に上がり込んだことになってる!
僕達が上げたのに!!開耶姫にとっては、この上ないとばっちりというものだろう。
「……私は、大名様と生活する中である大きな秘密を知ってしまいました。
私はその秘密を現実にしたくはありません。
しかし、私1人には同使用もない事です。
その為、他の同士を集め準備を使用と思い、ここに来ました。」
先程の小さな開耶姫はもう何処にもいなかった。
そこにいるのは、堂々と強い小さな少女だった。
僕はこの少女を見て守るだなんて、おこがましいとさえ思った。
これほどまでに強い少女は独りで過ごしてきたのだ。
僕が想像出来ないほどの恐怖の中で。
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