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45話 ごめんなさい
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45話 ごめんなさい
「……どういう」
「そのままの意味よ。そういうことは習ってない?」
「違う、なんで……」
「乱暴でもいいよ。初めてじゃないから。好きなようにして。壊していいから……」
行き過ぎた自己犠牲と、歪んだ愛情の形。彼女は色欲に目がくらみ、自分を蔑ろにしている。同じ人でも、アカデミーで見た彼女は真面目で、自信に満ちあふれ、騎士であることに誇りを持っていた。こんなふうに、自分を売るような軽率な人ではなかったはずだ。
信じられなくても、現実は現実。アカデミーのフローリア・メレルズと「氷の騎士」は同一人物。顔も雰囲気も同じで、変わっているところは髪型と服装。それ以外は全部同じ。驚きで動けない。彼女は頬に手を添えたまま、唇を近づけてキスした。柔らかい感触に目を瞑り、止めようとした手は動かない。彼女の気が済んで唇が離れると、思わず触ってしまった。なんとも言えない複雑な感情にとらわれ、顔を隠して横を向く。
「そんなこと聞いてない。お願い。離れて」
「ごめんなさい、もう時間がないの。1000年近く眠っていたから、本当に動けなくなってしまうわ。やっとあなたを見つけたのに、また死んでしまう」
彼女の言い訳も最後まで聞かず、急いで枕を頭の上に被せて見て見ぬふりをする。また何かされるのではないかという不安に襲われ、無意識に手が震えていた。
「あなたのことを全然知らないから、お願いなんて叶えられない」
と言うと、彼女は枕を取り上げ、その辺に放り投げる。彼女を正面から見ることが怖くなって、薄いシーツに顔を埋めた。彼女は息を呑み、しばらくして納得する。
「確かに、愛情のないことはしたくないよね。無理矢理迫ってごめんなさい。今からやり直すわ。愛が必要なら、いくらでもあげる。あなたの理想に合わせるわ」
彼女は両方の肩紐を取り、背中に手を伸ばしてリボンを解く。レースや胸の薔薇の飾りが落ちる。月明かりに照らされた彼女の身体。古傷が浮かび、その傷跡は痛々しい。横目で見たとき、これが最後のチャンスだと確信した。
俺は、椅子にかけられていたブランケットを急いで取る。腰のあたりまで下げられたころ、なるべく下を見ないようにして上半身を起こした。背中に手を回して、ブランケットを彼女にかける。端を紐に見立てて結び、勢いをつけてベッドから離れた。無理矢理足を動かして引き抜いた途端、彼女はシーツの上に倒れた。俺は距離を取り、必死に声を絞り出す。
「押し付けられたことを愛とは呼べないし、どれだけ言われてもあなたのお願いは聞けない。軽々しく抱いてなんて言わないで」
彼女は上半身を起こしてちょこんと座り、手で顔を隠して頭を下げた。その声は、少し涙ぐんでいた。
「……そうね。……押し付けてごめんなさい」
「……どういう」
「そのままの意味よ。そういうことは習ってない?」
「違う、なんで……」
「乱暴でもいいよ。初めてじゃないから。好きなようにして。壊していいから……」
行き過ぎた自己犠牲と、歪んだ愛情の形。彼女は色欲に目がくらみ、自分を蔑ろにしている。同じ人でも、アカデミーで見た彼女は真面目で、自信に満ちあふれ、騎士であることに誇りを持っていた。こんなふうに、自分を売るような軽率な人ではなかったはずだ。
信じられなくても、現実は現実。アカデミーのフローリア・メレルズと「氷の騎士」は同一人物。顔も雰囲気も同じで、変わっているところは髪型と服装。それ以外は全部同じ。驚きで動けない。彼女は頬に手を添えたまま、唇を近づけてキスした。柔らかい感触に目を瞑り、止めようとした手は動かない。彼女の気が済んで唇が離れると、思わず触ってしまった。なんとも言えない複雑な感情にとらわれ、顔を隠して横を向く。
「そんなこと聞いてない。お願い。離れて」
「ごめんなさい、もう時間がないの。1000年近く眠っていたから、本当に動けなくなってしまうわ。やっとあなたを見つけたのに、また死んでしまう」
彼女の言い訳も最後まで聞かず、急いで枕を頭の上に被せて見て見ぬふりをする。また何かされるのではないかという不安に襲われ、無意識に手が震えていた。
「あなたのことを全然知らないから、お願いなんて叶えられない」
と言うと、彼女は枕を取り上げ、その辺に放り投げる。彼女を正面から見ることが怖くなって、薄いシーツに顔を埋めた。彼女は息を呑み、しばらくして納得する。
「確かに、愛情のないことはしたくないよね。無理矢理迫ってごめんなさい。今からやり直すわ。愛が必要なら、いくらでもあげる。あなたの理想に合わせるわ」
彼女は両方の肩紐を取り、背中に手を伸ばしてリボンを解く。レースや胸の薔薇の飾りが落ちる。月明かりに照らされた彼女の身体。古傷が浮かび、その傷跡は痛々しい。横目で見たとき、これが最後のチャンスだと確信した。
俺は、椅子にかけられていたブランケットを急いで取る。腰のあたりまで下げられたころ、なるべく下を見ないようにして上半身を起こした。背中に手を回して、ブランケットを彼女にかける。端を紐に見立てて結び、勢いをつけてベッドから離れた。無理矢理足を動かして引き抜いた途端、彼女はシーツの上に倒れた。俺は距離を取り、必死に声を絞り出す。
「押し付けられたことを愛とは呼べないし、どれだけ言われてもあなたのお願いは聞けない。軽々しく抱いてなんて言わないで」
彼女は上半身を起こしてちょこんと座り、手で顔を隠して頭を下げた。その声は、少し涙ぐんでいた。
「……そうね。……押し付けてごめんなさい」
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