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29話 筋がいい
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29話 筋がいい
フィディリスに教わった通り、的を狙って撃ち続けた。最初はうまくいかなかったけど、少しずつコツがつかめて、景品を獲得できた。肩の力が抜けて身体が軽くなる。そうすると狙いを定める時間が短縮され、次々に撃てるようになった。
「筋がいい。練習すればもっとうまくなる」
「ふう……」
「自由に撃ってごらん」
時折フィディリスに励まされながら、ターゲットを絞って撃つ。最初と比べて、フォーム、持ち方、音、見えるものが変わった。特に、音が気持ちいい。乾いた音は、あの倉庫で感じたものとは別物で清々しい。
1時間くらい経って、すべての景品を撃ち落としてしまった。キャストが補充に入り、私たちはその場を離れる。
「いいね。呑み込みが早い」
「……いっぱいだね」
ふたりの両手に収まるほどの大量の景品。日用品がメインだけど、おもちゃもあるからかさばる。ほとんどフィディリスが撃ち落としたもので、実力の差を見せつけられた。
「うん。このままだと大変だから、ロッカーに預けよう」
そう言われて、一旦入り口に戻ってロッカーに全部入れた。帰り際、また取りに来ることだろう。鍵はフィディリスのズボンのベルトに掛けられた。
「ところで、どうしてそんなに撃つのが上手いの?」
「ああ……。暇な時間があって練習してたんだよ」
何気なく尋ねると、フィディリスはそう答えた。当たり障りないもので、かなりの実力なのに、謙遜しているようにも見えた。
「次はミニゲームをやってみようか」
「ミニゲーム?」
「うん。まず大事なことは、狙いを定めること。例えば……輪投げなら、細長い軸に入れる正確さが必要だね」
「……確かに」
シューティングゲームは、遠距離で実戦形式って感じがする。輪投げはちょっと子供っぽいけど。
輪投げの景品はお菓子だった。フィディリスはここでも上手で、また教えられながら練習した。今まで気にしたことなかったけど、フィディリスはかなり手先が器用な人かもしれない。欠けているところがないくらい、言い方を変えると人間らしくない……それが、フィディリスだった。
「次にアスレチックをやってみよう。この先は長期戦を強いられるだろうから、体力をつけないと」
「……ええ」
シューティングゲームと輪投げをやってだいぶ疲れてきた。さらに追い込みだって? しかも、子供向けのように可愛いものではなく、森の中を駆け巡る本格的なアスレチック! 息切れして倒れること間違いなし。
「じゃあ行こう」
「……」
最初は、大きさがバラバラな丸太の上を飛び乗って、ウサギみたいに跳ねるコース。次に、平均台。その次にうんてい。ターザンロープまで!
フィディリスに教わった通り、的を狙って撃ち続けた。最初はうまくいかなかったけど、少しずつコツがつかめて、景品を獲得できた。肩の力が抜けて身体が軽くなる。そうすると狙いを定める時間が短縮され、次々に撃てるようになった。
「筋がいい。練習すればもっとうまくなる」
「ふう……」
「自由に撃ってごらん」
時折フィディリスに励まされながら、ターゲットを絞って撃つ。最初と比べて、フォーム、持ち方、音、見えるものが変わった。特に、音が気持ちいい。乾いた音は、あの倉庫で感じたものとは別物で清々しい。
1時間くらい経って、すべての景品を撃ち落としてしまった。キャストが補充に入り、私たちはその場を離れる。
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そう言われて、一旦入り口に戻ってロッカーに全部入れた。帰り際、また取りに来ることだろう。鍵はフィディリスのズボンのベルトに掛けられた。
「ところで、どうしてそんなに撃つのが上手いの?」
「ああ……。暇な時間があって練習してたんだよ」
何気なく尋ねると、フィディリスはそう答えた。当たり障りないもので、かなりの実力なのに、謙遜しているようにも見えた。
「次はミニゲームをやってみようか」
「ミニゲーム?」
「うん。まず大事なことは、狙いを定めること。例えば……輪投げなら、細長い軸に入れる正確さが必要だね」
「……確かに」
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輪投げの景品はお菓子だった。フィディリスはここでも上手で、また教えられながら練習した。今まで気にしたことなかったけど、フィディリスはかなり手先が器用な人かもしれない。欠けているところがないくらい、言い方を変えると人間らしくない……それが、フィディリスだった。
「次にアスレチックをやってみよう。この先は長期戦を強いられるだろうから、体力をつけないと」
「……ええ」
シューティングゲームと輪投げをやってだいぶ疲れてきた。さらに追い込みだって? しかも、子供向けのように可愛いものではなく、森の中を駆け巡る本格的なアスレチック! 息切れして倒れること間違いなし。
「じゃあ行こう」
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最初は、大きさがバラバラな丸太の上を飛び乗って、ウサギみたいに跳ねるコース。次に、平均台。その次にうんてい。ターザンロープまで!
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