【短編集】あなたの身代わりに

澤谷弥(さわたに わたる)

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姉の身代わりに

6.

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 小さくて艶めかしい肢体が、オーガストの身体の下にあった。

「リーゼル、愛してる。ずっと、俺の側にいて欲しい」
 私も、とリーゼルは言いたかった。だが言えなかったのは、すぐさまその口をオーガストに塞がれたからだ。口づけは今までも何度か交わしたことはある。だが、こうやって互いに裸になって抱き合うのは今日が初めて。

「今日まで我慢した俺を褒めて欲しい」
 とオーガストは笑っていた。
 心が結ばれたことを知った時から、我慢しなくてもいいと言っていたリーゼルであったが、オーガストは変なところにこだわっていた。だから、今はまだ一線を超えていない二人。

 オーガストは恐る恐る新妻の胸をふくらみの下の方から包み込んだ。ふわっとした柔らかい感触が、その手の平全体に伝わる。その頂だけは、ツンと尖っていて硬くなっていた。
 柔らかさと硬さを堪能しているオーガストに、リーゼルは啼かされていた。彼がそこに触れるたびに、ぞくぞくとした快感が背中を駆け抜けていく。
 赤ん坊のようにオーガストはその胸へとしゃぶりつく。本当に赤ん坊みたいだな、とリーゼルは思って「赤ちゃんみたい」と、つい口にしてしまった。すると、オーガストは舌で胸の頂をこねくり回すと、ざらっとした感覚がリーゼルを攻める。

「ひゃっ」
 リーゼルの腰が跳ねた。
「君は、こうやって赤ん坊に胸を吸われるたびに、感じてしまうのか? 厭らしい身体だな」

 どうやらリーゼルが赤ちゃんみたいと言ったことを根に持っているようだ。容赦なく、胸を舐めて舐ってかぶりつく。彼からの愛撫に声をあげて、その快感から逃れるようにしているリーゼルを、次なる快感が遅いかかってきた。
 オーガストの太い指が、リーゼルの秘部に辿り着いたのだ。

「濡れてるな」
 ぐちゅっという、淫らな粘着音が響いた。

「あ、ふっ……」

 見なくても器用に一番感じる突起に指を這わすオーガストの顔を、恨めしそうにリーゼルは見た。

「そんな目で俺を見ないでくれ。我慢が、できなくなる……」
 熱い息がオーガストから吐き出された。と同時に、ニヤリと何かを企むような怖い笑顔を浮かべている。

 リーゼルの太ももの内側に手をかけたオーガストは、その下部に顔を埋めた。

「リーゼルの甘い香りがする」
 秘芽を舌先でツンとつつくと、ひっとリーゼルの腰が引ける。オーガストはがっしりと彼女の腰を逃げないように押さえつけた。舌で敏感なところを攻め立てると、リーゼルからは嬌声が漏れてきた。
 オーガストの行為を受け入れるたびに、ぞくぞくぞくっと爪の先まで快感が走る。

「あぁ、いやっ、いやっ……」
 リーゼルの頭の中に光が走った。どろりと、さらに愛液が溢れ始める。それを指で拭ったオーガストは、しっかりと濡れそぼっている蜜窟に太い指をつっぷりと入れた。指がリーゼルの中を行き来するたびに、ぐちゅぐちゅという淫らな音が響く。次第に指も増やされ、そこはオーガストを受け入れるようにと、柔らかく解れていく。

「痛くはないか?」

「ん……」
 先ほどの衝撃で息があがってしまったリーゼルは、そのようにしか返事ができない。身体が熱くて、下腹部はじんじんと痺れている。

「リーゼル。挿れるぞ……」
 また、オーガストから熱い息が漏れた。

「ん……」
 そのように返事をしたリーゼルであるが、そそり立つオーガスト自身を目にして息を飲む。

「あまり見るな」
 そうやって照れるオーガストも可愛いと思えるのだが、これから始まる行為に心臓はバクバクと高鳴っていた。オーガストは、彼女から溢れる愛液をそそり立つ己に擦りつけた。そして、狭い蜜口へその先端をあてる。
 何かの圧にリーゼルの腰がまた逃げようとしたが、オーガストの手がそれを許そうとはしない。狭い蜜洞を広げるかのように、オーガストが攻め入ってくる。

 初めてそこに彼を受け入れた。痛みで眉根を寄せるリーゼルは、くっと顎を背ける。すかさずオーガストの手が飛んできて、優しく頬を撫でると「すまない」と呟いてから、優しく口づける。リーゼルも痛みを逃すかのように彼の背に伸ばした手に力を入れる。

 すっと唇が離れると「全部入ったぞ」と嬉しそうにオーガストが口にする。
 彼と繋がった場所は少し痛むものの、それを飲み込むことができた幸福感の方が勝っていた。

「リーゼルはあったかいな」
 優しく声をかけてくれるオーガストではあるが、リーゼルから溢れるのは息も絶え絶えな喘ぎ声のみ。いろいろと彼には伝えたいことがあるのに、その言葉が喘ぐ声に飲み込まれてしまう。

「動くぞ……」
 リーゼルの身体の負担を考えて我慢していたようだ。だが、その我慢もそろそろ限界だった。何しろ、結婚式を挙げるまでは彼女を抱かないと決めていたオーガスト。彼女に思いを告げ、彼女の想いを受け入れた時から、こうなることを望んでいたにも関わらず。

 オーガストは我を忘れて、愛する新妻の中をまさぐった。ぐじゅぐじゅという水音が厭らしく響くと共に、獣のように腰を打ち付ける打擲音が響く。

「リーゼル。俺の子を孕んでくれ」

 オーガストは彼女の最奥で爆ぜた。
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