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竜管制塔
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健康で、見目の良い男の子であること。男性を求めるのは人の授精機能が邪魔になる為だ。体内に竜の遺伝子がなく、純粋な人であること。黒髪、黒い瞳、小柄であること。性格は優しく、素直であること。これらは今期の竜、シアの要望だ。
親の干渉を嫌う為、孤児から選ばれることが多い。稀に匂いの強い個体がある。そうなれば有無を言わさず連れて行かれる。子には嘘の死が与えられ、存在ごと消される。
行為にはもう慣れた。冷たい体を感じることも、冷たい飛沫を体の中で受け止めることも。
それはとても淡白な行為だった。一連の流れが決められた、子を産むだけの行為だ。
入れらる不快感がなくなったのは3回目の行為からだ。3回のうちに受け入れる体が出来上がったのだろう。痛みはない。発情による変化で愛液が穴内を濡らすようになったからだ。ただ衝撃で息が抜けて声が出る。でも声を出さないと決めているカレンは、いつも手の甲を噛んで我慢している。うつ伏せで尻を上げる体勢は顔を見られないので都合が良い。行為の間にイったことは一度もない。溜まった熱は自室に帰ってから自慰で抜く。とても虚しい行為だが、竜人であるシアの前で粗相はできない。ちなみに竜人の性を受けた後、うつ伏せで尻を高く上げて30分動くなと言う惨めな格好をさせられる。シアはすぐに部屋を出るから、見られないということだけが救いだ。
シアとの行為は義務だ。
10歳の頃に施設入りしたカレンの運命の相手だ。カレンは特別な子だ。シアが指名をし、連れ去られた子。カレンは親の顔も生活も覚えていない。10歳で入れられた施設の中で、竜という知識を詰め込まれ、いずれ抱かれると言う運命を教えられ、これは名誉であると植え付けられて育てられた。そして3人のスペアがいた。カレンが竜人の望み通りに育たなかった時用のスペアだ。10歳にして生きる為の競争を強いられ、追われて潰される重圧の中生かされて来た。
それもあと数年かと、カレンは今回も根付かなかった子種に、良かったと思うべきか、悲しむべきかで揺れている。
子を孕めば、産みの親として竜社会に認められる。竜の子を育てるのは管制塔の向こう側。カレンが高みの見物をしている渓谷の中だ。
子を成せない場合、謝礼を貰い、全てを忘れ、新しい生活の全てが与えられるとされている。
カレンは特別な環境で育てられてはいたが、人間社会から隔離された訳ではない。昔は隔離し、竜人の為だけに生かされたという過程も教えられた。それらは数年で廃人になり、竜人を失望させた。
竜人が望むのは、心身共に健康で美しい相手だ。廃人となり狂った相手では務まらない。なにせ産めば竜社会で生きなければならない。よほど心の強い者でしか務まらない。またはおおらかである方がいいのか。
成功例の研究結果はない。孕めば即、竜人に連れ去られる為、人側に情報がない為だ。人側で竜人を勝手に育てるという意見もあったらしいが、何より相手は竜だ。竜の怒りをかい、国ごと破壊された例がある。それは地球と呼ばれるカレンの住む次元とは違う場所の話らしいが。
カレンはもう35歳だ。いつシアに見限られてもおかしくない。竜人の希望の中に美しさもある。カレンは自分が美しいとは一度も思ったことがない。シアがカレンを見出したのは、カレンが10歳に満たない頃だ。シアに特別な匂いを感じさせたという理由。見目はハズレだっただろう。よくもまあ10年も行為を続けたものだと感心する。一度も失敗したことがない。ただ決められた行為を成すだけのものだが。竜人は興奮しなくても成せるのだろう。ただ子の為に。ちなみに竜には発情期がある。竜人は人と同じように万年発情期だ。たぶんそうだ。違うとすれば、己の意思で生殖行動ができる。こちらかもしれない。カレンを相手に一度も失敗しないのだから。
親の干渉を嫌う為、孤児から選ばれることが多い。稀に匂いの強い個体がある。そうなれば有無を言わさず連れて行かれる。子には嘘の死が与えられ、存在ごと消される。
行為にはもう慣れた。冷たい体を感じることも、冷たい飛沫を体の中で受け止めることも。
それはとても淡白な行為だった。一連の流れが決められた、子を産むだけの行為だ。
入れらる不快感がなくなったのは3回目の行為からだ。3回のうちに受け入れる体が出来上がったのだろう。痛みはない。発情による変化で愛液が穴内を濡らすようになったからだ。ただ衝撃で息が抜けて声が出る。でも声を出さないと決めているカレンは、いつも手の甲を噛んで我慢している。うつ伏せで尻を上げる体勢は顔を見られないので都合が良い。行為の間にイったことは一度もない。溜まった熱は自室に帰ってから自慰で抜く。とても虚しい行為だが、竜人であるシアの前で粗相はできない。ちなみに竜人の性を受けた後、うつ伏せで尻を高く上げて30分動くなと言う惨めな格好をさせられる。シアはすぐに部屋を出るから、見られないということだけが救いだ。
シアとの行為は義務だ。
10歳の頃に施設入りしたカレンの運命の相手だ。カレンは特別な子だ。シアが指名をし、連れ去られた子。カレンは親の顔も生活も覚えていない。10歳で入れられた施設の中で、竜という知識を詰め込まれ、いずれ抱かれると言う運命を教えられ、これは名誉であると植え付けられて育てられた。そして3人のスペアがいた。カレンが竜人の望み通りに育たなかった時用のスペアだ。10歳にして生きる為の競争を強いられ、追われて潰される重圧の中生かされて来た。
それもあと数年かと、カレンは今回も根付かなかった子種に、良かったと思うべきか、悲しむべきかで揺れている。
子を孕めば、産みの親として竜社会に認められる。竜の子を育てるのは管制塔の向こう側。カレンが高みの見物をしている渓谷の中だ。
子を成せない場合、謝礼を貰い、全てを忘れ、新しい生活の全てが与えられるとされている。
カレンは特別な環境で育てられてはいたが、人間社会から隔離された訳ではない。昔は隔離し、竜人の為だけに生かされたという過程も教えられた。それらは数年で廃人になり、竜人を失望させた。
竜人が望むのは、心身共に健康で美しい相手だ。廃人となり狂った相手では務まらない。なにせ産めば竜社会で生きなければならない。よほど心の強い者でしか務まらない。またはおおらかである方がいいのか。
成功例の研究結果はない。孕めば即、竜人に連れ去られる為、人側に情報がない為だ。人側で竜人を勝手に育てるという意見もあったらしいが、何より相手は竜だ。竜の怒りをかい、国ごと破壊された例がある。それは地球と呼ばれるカレンの住む次元とは違う場所の話らしいが。
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