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11 初めての体験
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シャワーを浴びながら抱き合って舌を絡めて興奮している状況はゲイだって認める案件だと思うのだけど。
「いつもはどうしてるの?」
ハルの質問にテレてても仕方ないから、ボソボソと答える。
「使い捨てのオナホ」
「自分のも匂いがダメ?」
「フラッシュバックするから」
「俺のもダメそう? 俺が触れるのは?」
一個一個聞きながら進めてくれている。俺の為だって分かるけど、言葉通りの行動を想像して怖くなる。でも答える。自分を誤魔化して答えて、吐いたら、もっとトラウマがキツくなりそうだから。
「触れられるのと、出すのはダメそう。でもハルのは平気っぽい」
「見えなかったら?」
体を流されて、湯船に浸かる。背中から抱きしめられる位置で、腹に手を回された。なるほど、泡で湯船の中が見えない。それに湯の中なら匂いはしないけど。精液の湯に浸かるのは嫌かも。
「たぶん無理」
すごく変な要求をしてるの自分でも分かる。男が出したくないって普通じゃありえないから。ハルにも我慢させている。お腹の前にある手を掴んで離して、体の位置を変える。向き合って、ハルの肩に手を置いて、膝の上に座った。すでに俺のは萎えている。性的欲求が薄いのはいつものことで。出すのも健康の為と思うくらいで、オカズも微妙で難しい。
「後ろ使うと感じるんだろ? 試したい」
キスの距離で言えば、抱きしめてくれる。
「わかった、リラックスして?」
ボトルの蓋を開ける音がして、立ち膝のポーズにさせられる。股間がハルの前にあるから、すごく恥ずかしい。そうしたらクスッと笑まれて、後ろ向きにしてくれたけど、これだと尻がハルの顔の前だ。どちらも恥ずかしくて怖い。
「自分で触れるのもダメ?」
「うん、気持ちよくなれたことない」
尻にぬるぬるとジェルが塗られて、尻タブを開かれて、指が触れる。
「こっち向こうか」
ハルに言われて振り返ると、やっぱりハルの前に股間が来て、隠したくなる。
「ユウキ、目を閉じて、絶対に開けない、良い?」
「怖い」
「大丈夫、信じて? それで吐いても怒らないよ」
屈んでチュッとキスして、目を閉じる。穴を指で撫でられて、ぐっと腰が引き寄せられた。
「あ、やだ、ああっ、ダメ、ダメッ」
熱い粘膜に包まれて、柔らかいハルの髪を掴んだ。穴の中に指が入って来て、ぬるぬると抜き差しされている。混乱で腰を引けば指が深くなるし、拒めば性器が深く咥えられる。
「ヤダってハル、お願い、許して、ねえ、ダメ、ああっ、こわい、こわい——ああっ」
腹側のどこかを押されて、射精感が高まる。ハルの口の粘膜と舌の感触と引き込まれる感覚と——痺れる、頭の中がスパークして、目の裏に光がチカチカしてる。指が増やされてる。グチュグチュと卑猥な音がしている。
「ああ、ああ、はあぁ、んんっ——」
ブルッと震えて、ハルの頭を抱えて、ビクビクと震えながら吐き出して、泣いた。
「ごめ、ハル、おれ、」
後ろを向かされて、壁に手をつかされて、尻の間にハルのがあって、太ももの間でハルを挟みながら扱いていて、同時に俺のも刺激されていて——こんなの、知らない。熱い、熱い。
ハルは精液を自分の手の中に吐き出して、すぐに流してしまった。
「ハル、ハル」
湯船に浸かって、ハルを抱きしめて、泣きじゃくる俺をただ抱きしめてくれている。俺はゲイって訳じゃなくて、ハルに気遣われてやっと出来る行為なんだと分かる。なんて面倒な存在なんだろう。ハルが気の毒に思えた。
「いつもはどうしてるの?」
ハルの質問にテレてても仕方ないから、ボソボソと答える。
「使い捨てのオナホ」
「自分のも匂いがダメ?」
「フラッシュバックするから」
「俺のもダメそう? 俺が触れるのは?」
一個一個聞きながら進めてくれている。俺の為だって分かるけど、言葉通りの行動を想像して怖くなる。でも答える。自分を誤魔化して答えて、吐いたら、もっとトラウマがキツくなりそうだから。
「触れられるのと、出すのはダメそう。でもハルのは平気っぽい」
「見えなかったら?」
体を流されて、湯船に浸かる。背中から抱きしめられる位置で、腹に手を回された。なるほど、泡で湯船の中が見えない。それに湯の中なら匂いはしないけど。精液の湯に浸かるのは嫌かも。
「たぶん無理」
すごく変な要求をしてるの自分でも分かる。男が出したくないって普通じゃありえないから。ハルにも我慢させている。お腹の前にある手を掴んで離して、体の位置を変える。向き合って、ハルの肩に手を置いて、膝の上に座った。すでに俺のは萎えている。性的欲求が薄いのはいつものことで。出すのも健康の為と思うくらいで、オカズも微妙で難しい。
「後ろ使うと感じるんだろ? 試したい」
キスの距離で言えば、抱きしめてくれる。
「わかった、リラックスして?」
ボトルの蓋を開ける音がして、立ち膝のポーズにさせられる。股間がハルの前にあるから、すごく恥ずかしい。そうしたらクスッと笑まれて、後ろ向きにしてくれたけど、これだと尻がハルの顔の前だ。どちらも恥ずかしくて怖い。
「自分で触れるのもダメ?」
「うん、気持ちよくなれたことない」
尻にぬるぬるとジェルが塗られて、尻タブを開かれて、指が触れる。
「こっち向こうか」
ハルに言われて振り返ると、やっぱりハルの前に股間が来て、隠したくなる。
「ユウキ、目を閉じて、絶対に開けない、良い?」
「怖い」
「大丈夫、信じて? それで吐いても怒らないよ」
屈んでチュッとキスして、目を閉じる。穴を指で撫でられて、ぐっと腰が引き寄せられた。
「あ、やだ、ああっ、ダメ、ダメッ」
熱い粘膜に包まれて、柔らかいハルの髪を掴んだ。穴の中に指が入って来て、ぬるぬると抜き差しされている。混乱で腰を引けば指が深くなるし、拒めば性器が深く咥えられる。
「ヤダってハル、お願い、許して、ねえ、ダメ、ああっ、こわい、こわい——ああっ」
腹側のどこかを押されて、射精感が高まる。ハルの口の粘膜と舌の感触と引き込まれる感覚と——痺れる、頭の中がスパークして、目の裏に光がチカチカしてる。指が増やされてる。グチュグチュと卑猥な音がしている。
「ああ、ああ、はあぁ、んんっ——」
ブルッと震えて、ハルの頭を抱えて、ビクビクと震えながら吐き出して、泣いた。
「ごめ、ハル、おれ、」
後ろを向かされて、壁に手をつかされて、尻の間にハルのがあって、太ももの間でハルを挟みながら扱いていて、同時に俺のも刺激されていて——こんなの、知らない。熱い、熱い。
ハルは精液を自分の手の中に吐き出して、すぐに流してしまった。
「ハル、ハル」
湯船に浸かって、ハルを抱きしめて、泣きじゃくる俺をただ抱きしめてくれている。俺はゲイって訳じゃなくて、ハルに気遣われてやっと出来る行為なんだと分かる。なんて面倒な存在なんだろう。ハルが気の毒に思えた。
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