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リコーン編
休息
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気が付くと家にいる。今日はバイトも休みだったな
スマホに手を伸ばす、とりあえずゲームのログインボーナスでも取っとくか
求人のサイトをボケっと眺める。
『就職すればいいってもんでもないよなぁ』ひとり言を呟く
やりがい、お金、自由、俺はバランスが取れている方が良い派だ。めっちゃ辛い代わりにめっちゃ稼げる仕事だったり、緩い代わりにあんまり稼げないのも嫌だ。
『そんな選択権なんて持ってねぇっつーの』
就職が遅れれば遅れるほど将来の稼ぎに悪影響が出てしまう。でもなぁ、、
そんなことは後で考えるとして、今は・・・ってまだ朝の10時じゃん!二度寝しよう。
ベッドに横になり寝ようとした時、ふと思い出したようにスマホの写真を開く。少女とのツーショットの写真が目に入る。
「アー、ヤ」
その瞬間、ここ数日の怒涛の出来事が頭の中にフラッシュバックする。俺はアーヤを病院に連れて行かなきゃいけない!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ぶぁ!」 勢いよく目が覚めた。
痛って!! 左肩とその周辺がバリバリと電撃を受けたように痛む
「ここ、どこだ?」
白を基調とした部屋にいて、病院で見たことあるような器具が置いてある。俺はいつの間にか白い服を着ていて、傷口もきれいな包帯が巻き直してあった。そうだ、俺はアーヤに噛まれたんだった。ここは、病院か?どうやらいつの間にかたどり着けたらしい。
ベッドから降りて周りを散策する。喉も乾いたし、今は夜なのか周りは暗かった。
歩くだけで振動が傷に響く。この状態じゃ走るのも、腕を上げるのも無理だな。アーヤはどこにいるんだろう?部屋がいっぱいあって全然わからない。
テーブルの上にある水を飲み、院内を歩いているうちに外に出てしまった。夜風が気持ち良いな、辺りは静まり返っている。見たことがない建物や看板が並んでいる。ここはリコーンか、島だから独自の文化が育っているんだっけ?
ゆっくり歩きながらそんな事を考える。
アーヤがどこにいるのかわからないのが不安になりそうなものだが、体調が悪くて記憶が無かった俺が、病院のベッドにいたということはアーヤが頑張ってくれたとしか思えない。必ず近くにいる、無理に探して起こすことはないだろう。不思議な程に安心している自分がいた。
文化、そんなものに興味を持ちながら観光するのは何年ぶりだろう
なんでこんな言い方をするのかというと、自分に余裕が無いと気が回せないからだ。
俺がこっちに来る前の状況でもし京都に行ったとしても、こんな風に思うことはできなかっただろう。
あまり遠くに行っても帰って来れなくなりそうだから、この辺で戻るとするかな・・・
病院の前まで戻ってくると、暗闇の中に人影がいた。アーヤが壁にもたれかかってこっちを見ている。
「アーヤ、起きてたのか」こくんと頷く
「ありがとう、、」いろんな意味の全てをこの一言に込めて、アーヤの頭を撫でる。
俺はこの笑顔を守りたいと思う。前も思ったが、今はよりそう思うのだ。
俺はアーヤと旅を始めてからまともにコミュニケーションを取れていない。なぜなら俺がこの国の言葉をわからないからだ。俺が話しかけたことにアーヤがリアクションを取る、これだけで今までなんとかやってきたのだ。その方がすごい事なのかもしれないが、俺はアーヤが何を思っているのか知りたい、何を考えていて、何がしたいのか知りたい。
本当はハグもしたいが、この体ではちょっとキツイ。
そう、俺の中でアーヤは大切な存在になっていた。ここまで二人三脚で道を切り開いてきたことは人生で1度もなかった。誰かに切り開いてもらったり、先頭に立って進んでいくことはあった。
でも、何も知らない世界で、全てがリセットされた世界で、アーヤができないことを俺がやり、俺ができないことをアーヤがやってくれた。1人が困った時はもう1人が支えてきた。この短い時間で夫婦を体現したように思える。今の地球でこんなことをやれる夫婦がどれくらいいるのだろう、、
まぁ、アーヤが俺を好いてくれていればの話なんだけどね。嫌われてはないと思うが、俺とアーヤには身寄りがいない。生きていくために一緒にいるのかもしれないから、、
この後アーヤともう1度リコーンを散歩し、病院に戻った
スマホに手を伸ばす、とりあえずゲームのログインボーナスでも取っとくか
求人のサイトをボケっと眺める。
『就職すればいいってもんでもないよなぁ』ひとり言を呟く
やりがい、お金、自由、俺はバランスが取れている方が良い派だ。めっちゃ辛い代わりにめっちゃ稼げる仕事だったり、緩い代わりにあんまり稼げないのも嫌だ。
『そんな選択権なんて持ってねぇっつーの』
就職が遅れれば遅れるほど将来の稼ぎに悪影響が出てしまう。でもなぁ、、
そんなことは後で考えるとして、今は・・・ってまだ朝の10時じゃん!二度寝しよう。
ベッドに横になり寝ようとした時、ふと思い出したようにスマホの写真を開く。少女とのツーショットの写真が目に入る。
「アー、ヤ」
その瞬間、ここ数日の怒涛の出来事が頭の中にフラッシュバックする。俺はアーヤを病院に連れて行かなきゃいけない!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ぶぁ!」 勢いよく目が覚めた。
痛って!! 左肩とその周辺がバリバリと電撃を受けたように痛む
「ここ、どこだ?」
白を基調とした部屋にいて、病院で見たことあるような器具が置いてある。俺はいつの間にか白い服を着ていて、傷口もきれいな包帯が巻き直してあった。そうだ、俺はアーヤに噛まれたんだった。ここは、病院か?どうやらいつの間にかたどり着けたらしい。
ベッドから降りて周りを散策する。喉も乾いたし、今は夜なのか周りは暗かった。
歩くだけで振動が傷に響く。この状態じゃ走るのも、腕を上げるのも無理だな。アーヤはどこにいるんだろう?部屋がいっぱいあって全然わからない。
テーブルの上にある水を飲み、院内を歩いているうちに外に出てしまった。夜風が気持ち良いな、辺りは静まり返っている。見たことがない建物や看板が並んでいる。ここはリコーンか、島だから独自の文化が育っているんだっけ?
ゆっくり歩きながらそんな事を考える。
アーヤがどこにいるのかわからないのが不安になりそうなものだが、体調が悪くて記憶が無かった俺が、病院のベッドにいたということはアーヤが頑張ってくれたとしか思えない。必ず近くにいる、無理に探して起こすことはないだろう。不思議な程に安心している自分がいた。
文化、そんなものに興味を持ちながら観光するのは何年ぶりだろう
なんでこんな言い方をするのかというと、自分に余裕が無いと気が回せないからだ。
俺がこっちに来る前の状況でもし京都に行ったとしても、こんな風に思うことはできなかっただろう。
あまり遠くに行っても帰って来れなくなりそうだから、この辺で戻るとするかな・・・
病院の前まで戻ってくると、暗闇の中に人影がいた。アーヤが壁にもたれかかってこっちを見ている。
「アーヤ、起きてたのか」こくんと頷く
「ありがとう、、」いろんな意味の全てをこの一言に込めて、アーヤの頭を撫でる。
俺はこの笑顔を守りたいと思う。前も思ったが、今はよりそう思うのだ。
俺はアーヤと旅を始めてからまともにコミュニケーションを取れていない。なぜなら俺がこの国の言葉をわからないからだ。俺が話しかけたことにアーヤがリアクションを取る、これだけで今までなんとかやってきたのだ。その方がすごい事なのかもしれないが、俺はアーヤが何を思っているのか知りたい、何を考えていて、何がしたいのか知りたい。
本当はハグもしたいが、この体ではちょっとキツイ。
そう、俺の中でアーヤは大切な存在になっていた。ここまで二人三脚で道を切り開いてきたことは人生で1度もなかった。誰かに切り開いてもらったり、先頭に立って進んでいくことはあった。
でも、何も知らない世界で、全てがリセットされた世界で、アーヤができないことを俺がやり、俺ができないことをアーヤがやってくれた。1人が困った時はもう1人が支えてきた。この短い時間で夫婦を体現したように思える。今の地球でこんなことをやれる夫婦がどれくらいいるのだろう、、
まぁ、アーヤが俺を好いてくれていればの話なんだけどね。嫌われてはないと思うが、俺とアーヤには身寄りがいない。生きていくために一緒にいるのかもしれないから、、
この後アーヤともう1度リコーンを散歩し、病院に戻った
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