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バレンタイン宝探しツアー
たどり着いたその先は
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やたらと長いリムジンの中でダラダラとしている西田を見ていると、こんな感じの車なんて乗りなれてるのだろうと溜め息をつきたくなる。そんなに金の余裕があるなら俺に恵んではくれないかね。
俺たちは望月に宝探しを依頼され、数々のヒントを得ながら色々な場所を探した。
パチンコ屋に始まり、古墳やレンガ倉庫へ行ったこの旅も次に行く場所がおそらくラストになるだろう。
宝の地図にあるカードを貼るべき場所が恋結びの丘で最後だったのだ。おそらくここに望月が言っていた宝があるに違いない。
「なあマスター、どんな宝があると思う? やっぱ金銀財宝かな? 」
放課後に宝探しを始めてその日に見つかるようなマヌケな金銀財宝があるなら、とっくにそいつは誰かのものになっているか国の貯金箱に入ってるだろうな。我らが日本の経済を今でも支えてくれているに違いない。
「こんなにあっさり見つかるなら金銀財宝じゃねえって。なにか別のもんだろ」
西田は一瞬考えるような仕草をした。
「じゃあ金になるもんかな? ピカソのヒマワリみたいな」
そんなもんピカソが描いてたらゴッホは著作権侵害で訴えるだろ。いや……ピカソがヒマワリ描いてもみんな気付かないまま今に残っているかもしれないな。少なくともあの宝の地図でそれが出てくるわけないことは確かではあるが。
俺はこの先に待っている宝がどんなものか想像する気になれなかった。望月が渡してきた明らかに手作り感あふれる宝の地図が示すものが、前みたいなこの景色が宝ですエンドになるような気がするのだ。さすがに連続でそんなことされたら虚しくなるだけなので、出来るだけなにが来ても喜んで受け入れるような精神を今のうちに構築しておこう。
「皆様、到着致しました」
堀山さんのその声を聞いて、俺はそんな作業も放棄して車から降りた。
時刻は既に夜に近づいていた。沈みかけた夕日と、輝き始めた街が俺たちを出迎えてくれた。
遊具がない公園みたいな殺風景な広場の柵には大量の南京錠が付いている。みんな必死だな。
「マスター、はやく見つけようぜ。どんな宝か気になるんだ。一攫千金一攫千金~っ! 」
どこかで聞いたことのあるフレーズで雑な鼻歌をしている西田は早速宝探しを始めた。
「我々も探し始めましょうか」
堀山さんに勧められ、俺も西田に続いて宝探しを始める。
レンガ倉庫や古墳の時みたいに苦戦することを予想していた俺だが、あっさりと見つかった時はホッと溜め息をついた。
「うおぉっ! あったあった! 」
西田も俺とほぼ同じタイミングで見つけたらしい。明らかに俺たちが探してるそれだなって感じのデフォルトみたいな箱が、この丘で一番街を見下ろせる特等席のベンチの下にそれは置いてあった。
大きさはリュックサックを倒したくらいで、そいつが2つあった。片方はM、もう一方はNと書いてある。箱は触らなくてもわかるくらいのプラスチック製だ。黒ひげ危機一発みたいな質感に似ている。持ち上げてみると軽くはないが重くもない。
鍵は掛けられていなかったので、俺たちは早速中身を確認することにした。
「なにが入ってるんだ? 」
プラスチック製宝箱を見た瞬間、西田すらゴッホやピカソの名画あるいはそれ以上の宝を諦めたらしい。無理矢理テンションを上げている感じがありありと伝わる。
俺はMと書いてある箱を、西田はNと書いてある箱を開けることにした。明らかに俺たちのイニシャルにしたかったらしいからな。俺のイニシャルはMではないのだが。
ガチャッと軽い音とともに開いたその宝箱の中身は、5種類のチョコレートだった。
「チョコレート? なぜに? ホワイ? 」
そこはもう気づけよ。
つまりこれはすべて望月たちが仕組んでたことだったのだ。最初から知ってたけど。
チョコレートを渡すのが恥ずかしいからって理由なんだろうけど、宝探しでみつけた宝がチョコレートってことはあいつらがなにをしたかったのかスグに察することができる。
いかにもあの5人らしい特徴がそれぞれのチョコレートに現れている。
望月が作ったやつ(多分)は形がイビツで触れただけで崩壊しそうな勢いだ。家のキッチンが爆発してないか不安になるくらいのクオリティーである。
立花のやつ(多分)は板チョコである。だがよく見ると手作り感がある。市販でないことは明らかだ。文化祭の時はクラスメイトのために出すメニューだけできるように修行していたが、チョコレートも作れるようになってたのか。
早瀬のやつ(多分)はハート型のチョコレートで、手作りであろうプレートにはハッピーバレンタインの文字がある。女子力高いな、相変わらず。5つの中でもっともクオリティーが高い。
白鳥のやつ(多分)は星型の小さなチョコレートが何個か入ってるやつだった。ところどころ形がイビツである。大きさもバラバラだが、何故か美味そうに見える。
工藤のやつ(多分)は2個入りで、めちゃくちゃ小さい。将棋のコマくらいの大きさをしたチョコレートは、台形にしたかったけど楕円形になりましたって感じが伝わってくる。よく見ると2層になっていて、ピーナッツチョコの上に普通のチョコが布陣している。
「あれ? マスター、お前チョコレート5つもあるのか? いいなー、俺は4つだぜ? 不公平だ。訴訟だ訴訟」
西田の箱を見ると、確かに4つしか入ってなかった。工藤のやつが入ってない。
「ん? じゃあこれやるよ。2つ入りのチョコレートだったから」
多分工藤の親指くらいの大きさをしたチョコレートを雑に渡すと、水に上げられたオタマジャクシみたいに跳ねて喜んだ。
工藤のやつ、俺がこうすることも計画どおりなんだろうな。こんな形じゃないと西田にまともにチョコレートを渡せないのだろう。目安箱にラブレターを入れたことを未だに根に持っているらしい。
堀山さんは俺たちを遠い目で見つめていた。
あとで聞いた話だが、あんな青春もいいなと思ってたらしい。男子校出身だからこーゆーイベントに縁がなかったそうだ。
「お2人様、そろそろお帰りなってはいかがでしょうか。もう遅い時間ですので」
確かに、沈みかけた夕日は完全に沈んでこの丘は闇に包まれていた。いつの間にかけっこう時間が経ってたんだ。
俺と西田はプラスチック製宝箱を抱えてリムジンに乗り込んだ。
「お坊っちゃま、先にご友人を自宅にお送りしても宜しいでしょうか。ご家族も心配なさっているでしょう」
「別にいいけど、アイツ一人暮らしだぜ。親が海外に出張してたんだっけ? イギリスとかカナダとかそのへんに」
『そのへん』の範囲が広すぎる気がする。だが、あながち間違っていないのがなんとなく悔しい。
もっとアホみたいなこと言うのを期待してたのに。
「最近まではカナダにいたらしいな。今はイギリスかドイツにいるらしい」
ダラダラと寝転がっていた西田がムクっと起き上がった。
「あれ? そんなにホイホイ移動してんのか」
「どんな仕事してるか知らねーけど、住所と電話番号がコロコロ変わるのはめんどくさいのでやめていただきたいな」
「だったらうちで働いたらいいのにな! お前の親なら優遇するように言ってもいいぜ」
実際にそんなことあったら余計に面倒くさそうである。
くだらない会話をしている間にリムジンは俺の家に着いていた。
堀山さんに礼を言って西田に中指を立てた俺はさっさと家に向かって歩き出した。
「ん? 何だこりゃ」
ポストにぶっ刺された箱をみつけた俺は、思わず独り言を呟きながらそれを引っこ抜いた。
ひと目でわかる。チョコレートだ。
箱に丁寧な文字で『マスターさんへ』と書いてある。送り主が誰かは書いてなかったが、スグに分かった。
俺はチョコレートをプラスチック製宝箱に入れて玄関を開けた。
「おかえり! マスター! 」
望月の声が聞こえたと同時にクラッカーの音が聞こえた。廊下には『HAPPYバレンタイン』と書かれた横断幕が斜めに広がっている。
「愛果ちゃん、バレンタインのつづりは『Valentine』よ。私にきいてくれたら書いてあげたのに~。あ、マスターおかえり」
横断幕を見上げながら溜め息混じりにそういったのは早瀬である。
リビングにはせっせと料理を運んでいる白鳥と、それを指示している工藤がいた。
立花はパーティ帽をかぶってドアの影からクラッカーの発射準備をしている。
「立花さん、バレてる」
工藤がそう言うと立花は無表情のまま俺の真正面に立った。そしてスッと俺の顔の前にクラッカーを構えた。
非常に嫌な予感がする。宿題やるのを忘れたことに授業直前に気づいた時以上の悪寒が全身でマラソン大会を始めた。立花が強制的にスタートのピストルを鳴らしたらしい。
パアァンっ!
「……ハッピーバレンタイン」
紙吹雪を顔面に浴びた俺は、立花が呟いた一言以降5分くらいなにも聞こえなかった。
クラクラした頭をなんとか奮い立たせてリビングへ行った。テーブルの上の料理はすべてスイーツである。俺は糖尿病になることを覚悟した。
俺たちは望月に宝探しを依頼され、数々のヒントを得ながら色々な場所を探した。
パチンコ屋に始まり、古墳やレンガ倉庫へ行ったこの旅も次に行く場所がおそらくラストになるだろう。
宝の地図にあるカードを貼るべき場所が恋結びの丘で最後だったのだ。おそらくここに望月が言っていた宝があるに違いない。
「なあマスター、どんな宝があると思う? やっぱ金銀財宝かな? 」
放課後に宝探しを始めてその日に見つかるようなマヌケな金銀財宝があるなら、とっくにそいつは誰かのものになっているか国の貯金箱に入ってるだろうな。我らが日本の経済を今でも支えてくれているに違いない。
「こんなにあっさり見つかるなら金銀財宝じゃねえって。なにか別のもんだろ」
西田は一瞬考えるような仕草をした。
「じゃあ金になるもんかな? ピカソのヒマワリみたいな」
そんなもんピカソが描いてたらゴッホは著作権侵害で訴えるだろ。いや……ピカソがヒマワリ描いてもみんな気付かないまま今に残っているかもしれないな。少なくともあの宝の地図でそれが出てくるわけないことは確かではあるが。
俺はこの先に待っている宝がどんなものか想像する気になれなかった。望月が渡してきた明らかに手作り感あふれる宝の地図が示すものが、前みたいなこの景色が宝ですエンドになるような気がするのだ。さすがに連続でそんなことされたら虚しくなるだけなので、出来るだけなにが来ても喜んで受け入れるような精神を今のうちに構築しておこう。
「皆様、到着致しました」
堀山さんのその声を聞いて、俺はそんな作業も放棄して車から降りた。
時刻は既に夜に近づいていた。沈みかけた夕日と、輝き始めた街が俺たちを出迎えてくれた。
遊具がない公園みたいな殺風景な広場の柵には大量の南京錠が付いている。みんな必死だな。
「マスター、はやく見つけようぜ。どんな宝か気になるんだ。一攫千金一攫千金~っ! 」
どこかで聞いたことのあるフレーズで雑な鼻歌をしている西田は早速宝探しを始めた。
「我々も探し始めましょうか」
堀山さんに勧められ、俺も西田に続いて宝探しを始める。
レンガ倉庫や古墳の時みたいに苦戦することを予想していた俺だが、あっさりと見つかった時はホッと溜め息をついた。
「うおぉっ! あったあった! 」
西田も俺とほぼ同じタイミングで見つけたらしい。明らかに俺たちが探してるそれだなって感じのデフォルトみたいな箱が、この丘で一番街を見下ろせる特等席のベンチの下にそれは置いてあった。
大きさはリュックサックを倒したくらいで、そいつが2つあった。片方はM、もう一方はNと書いてある。箱は触らなくてもわかるくらいのプラスチック製だ。黒ひげ危機一発みたいな質感に似ている。持ち上げてみると軽くはないが重くもない。
鍵は掛けられていなかったので、俺たちは早速中身を確認することにした。
「なにが入ってるんだ? 」
プラスチック製宝箱を見た瞬間、西田すらゴッホやピカソの名画あるいはそれ以上の宝を諦めたらしい。無理矢理テンションを上げている感じがありありと伝わる。
俺はMと書いてある箱を、西田はNと書いてある箱を開けることにした。明らかに俺たちのイニシャルにしたかったらしいからな。俺のイニシャルはMではないのだが。
ガチャッと軽い音とともに開いたその宝箱の中身は、5種類のチョコレートだった。
「チョコレート? なぜに? ホワイ? 」
そこはもう気づけよ。
つまりこれはすべて望月たちが仕組んでたことだったのだ。最初から知ってたけど。
チョコレートを渡すのが恥ずかしいからって理由なんだろうけど、宝探しでみつけた宝がチョコレートってことはあいつらがなにをしたかったのかスグに察することができる。
いかにもあの5人らしい特徴がそれぞれのチョコレートに現れている。
望月が作ったやつ(多分)は形がイビツで触れただけで崩壊しそうな勢いだ。家のキッチンが爆発してないか不安になるくらいのクオリティーである。
立花のやつ(多分)は板チョコである。だがよく見ると手作り感がある。市販でないことは明らかだ。文化祭の時はクラスメイトのために出すメニューだけできるように修行していたが、チョコレートも作れるようになってたのか。
早瀬のやつ(多分)はハート型のチョコレートで、手作りであろうプレートにはハッピーバレンタインの文字がある。女子力高いな、相変わらず。5つの中でもっともクオリティーが高い。
白鳥のやつ(多分)は星型の小さなチョコレートが何個か入ってるやつだった。ところどころ形がイビツである。大きさもバラバラだが、何故か美味そうに見える。
工藤のやつ(多分)は2個入りで、めちゃくちゃ小さい。将棋のコマくらいの大きさをしたチョコレートは、台形にしたかったけど楕円形になりましたって感じが伝わってくる。よく見ると2層になっていて、ピーナッツチョコの上に普通のチョコが布陣している。
「あれ? マスター、お前チョコレート5つもあるのか? いいなー、俺は4つだぜ? 不公平だ。訴訟だ訴訟」
西田の箱を見ると、確かに4つしか入ってなかった。工藤のやつが入ってない。
「ん? じゃあこれやるよ。2つ入りのチョコレートだったから」
多分工藤の親指くらいの大きさをしたチョコレートを雑に渡すと、水に上げられたオタマジャクシみたいに跳ねて喜んだ。
工藤のやつ、俺がこうすることも計画どおりなんだろうな。こんな形じゃないと西田にまともにチョコレートを渡せないのだろう。目安箱にラブレターを入れたことを未だに根に持っているらしい。
堀山さんは俺たちを遠い目で見つめていた。
あとで聞いた話だが、あんな青春もいいなと思ってたらしい。男子校出身だからこーゆーイベントに縁がなかったそうだ。
「お2人様、そろそろお帰りなってはいかがでしょうか。もう遅い時間ですので」
確かに、沈みかけた夕日は完全に沈んでこの丘は闇に包まれていた。いつの間にかけっこう時間が経ってたんだ。
俺と西田はプラスチック製宝箱を抱えてリムジンに乗り込んだ。
「お坊っちゃま、先にご友人を自宅にお送りしても宜しいでしょうか。ご家族も心配なさっているでしょう」
「別にいいけど、アイツ一人暮らしだぜ。親が海外に出張してたんだっけ? イギリスとかカナダとかそのへんに」
『そのへん』の範囲が広すぎる気がする。だが、あながち間違っていないのがなんとなく悔しい。
もっとアホみたいなこと言うのを期待してたのに。
「最近まではカナダにいたらしいな。今はイギリスかドイツにいるらしい」
ダラダラと寝転がっていた西田がムクっと起き上がった。
「あれ? そんなにホイホイ移動してんのか」
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「だったらうちで働いたらいいのにな! お前の親なら優遇するように言ってもいいぜ」
実際にそんなことあったら余計に面倒くさそうである。
くだらない会話をしている間にリムジンは俺の家に着いていた。
堀山さんに礼を言って西田に中指を立てた俺はさっさと家に向かって歩き出した。
「ん? 何だこりゃ」
ポストにぶっ刺された箱をみつけた俺は、思わず独り言を呟きながらそれを引っこ抜いた。
ひと目でわかる。チョコレートだ。
箱に丁寧な文字で『マスターさんへ』と書いてある。送り主が誰かは書いてなかったが、スグに分かった。
俺はチョコレートをプラスチック製宝箱に入れて玄関を開けた。
「おかえり! マスター! 」
望月の声が聞こえたと同時にクラッカーの音が聞こえた。廊下には『HAPPYバレンタイン』と書かれた横断幕が斜めに広がっている。
「愛果ちゃん、バレンタインのつづりは『Valentine』よ。私にきいてくれたら書いてあげたのに~。あ、マスターおかえり」
横断幕を見上げながら溜め息混じりにそういったのは早瀬である。
リビングにはせっせと料理を運んでいる白鳥と、それを指示している工藤がいた。
立花はパーティ帽をかぶってドアの影からクラッカーの発射準備をしている。
「立花さん、バレてる」
工藤がそう言うと立花は無表情のまま俺の真正面に立った。そしてスッと俺の顔の前にクラッカーを構えた。
非常に嫌な予感がする。宿題やるのを忘れたことに授業直前に気づいた時以上の悪寒が全身でマラソン大会を始めた。立花が強制的にスタートのピストルを鳴らしたらしい。
パアァンっ!
「……ハッピーバレンタイン」
紙吹雪を顔面に浴びた俺は、立花が呟いた一言以降5分くらいなにも聞こえなかった。
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