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バレンタイン宝探しツアー
カード探し
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俺たちは数十分後には駅前広場のパチンコ屋に着いていた。宝があるような様子はない。
「おっかしいな~。堀山が間違えてたってことなのかな? ぜんぜんないぞ」
西田が愚痴るように言った。そんな簡単に見つかるんだったらとっくに誰かが取ってるだろう。
「マスター、店の人に聞いてみようぜ」
店員にきいたって宝がポンと手渡されるわけでもなかろう。
そんなことを思っていると、いつの間にか店員から話を聞いてきた西田が帰ってきた。
「どうだった? 」
「おう、成果はあったぜ」
そう言って西田が渡してきた物は、縦の長さがスマホくらいあるカードみたいなのを渡してきた。鍵の穴のイラストが描かれている。
「昨日の夜に茶髪の女の子が、俺たちが来たらこれを渡してくれって店員に頼んできたらしくってさ」
それって望月の事だろ。
それにしても、鍵の穴マークってのは一体なんのことなんだ? 場所かなにかを示している可能性が高いってことは分かるのだが、それが一体どこを示しているのか、なにを示しているのかがさっぱり分からない。
「ほぉーっ……。鍵の穴のマークでございますか……」
執事の堀山さんに相談してみることにした俺たちは、堀山さんに例のカードを見せた。
「なにか分かりますか? 」
「そうですね……。お宝の地図をお渡ししてくれませんか? 」
俺は堀山さんの指示に従って、リムジンの中にほったからしになっていた宝の地図を渡した。
「おそらく……こういうことでございましょう」
そう言って堀山さんは、カードを地図の2と書いてあるところに貼った。
地図によると、ここからずっと西にある場所だ。
「なるほど、そういうことなのか。そういやこの場所って……」
「ハイ、左様でございます。このイラストは鍵の穴マークではなく、古墳を表したイラストと思われます」
分かりにくいな。ややこしい。
俺たちはスグにリムジンに乗り込んで古墳のある場所に向かった。
社会の教科書に出てくるくらい有名なその古墳は、規模的にはちょっとでかいかなってとこだな。
誰が埋葬されていたのかはよく分かってないらしいので、有名なんだろうがありがたみを感じない。今となっては古墳形芝生公園みたいな扱いなんだから仕方ないっちゃ仕方ないかもしれない。観光に来る人なんていないし。
そんなとこに到着した俺たちは、おそらくあるであろうカードを探し回った。次の場所を示してくれるものに違いないそれは、ツボのハニワのレプリカに入っていた。
管理人に渡した方がいいのではないだろうかとか、ゴミと勘違いして捨てられでもしたら完全に詰んでたような場所である。
「マスター、今度はなにが書いて合った? 」
そう言って見せたカードは、パチンコ屋で見つけたカードとは違ってわかりやすく画力があった。
レンガ倉庫と観覧車が描かれていたそのカードは構図とかスゲェわかりやすい。
見た瞬間俺たちはあそこだと察することが出来た。レンガ倉庫っていったらあそこしかない。立花と西田がデートしたところであり、俺と三好がショッピングしたところのすぐ近くである。
西田の顔が一瞬で曇り始めた。
「うわ~……。あそこに行かなきゃいけねーのか……」
西田の中ではあの場所は完全に黒歴史に認定されているらしい。ガックリと肩を落とすと、溜め息をバンバンつきまくった。
地球に優しくないのでやめていただきたい。
「なぁーマスター……。やっぱ宝探しなんてやめようか。あんなとこ行きたくない」
子どもが家出したけど帰るに帰れなくなってどうしようかオロオロしてるみたいな表情になった西田だが、
「この場所の近くでなにかおありになったのですか? お坊っちゃま、私にお聞かせください。そこまで嫌がる理由はなんでございましょう? 」
俺はお坊っちゃまって言葉に吹き出しそうになった。
そのお坊っちゃまは堀山さんの質問をなんとか誤魔化している。
「えぇい! しょうがねぇ! そこまで言うなら行ってやろうじゃねえか! あの場所に……」
そんな桃太郎が鬼ヶ島に行くことを宣言したみたいな口調で言わなくても……。
俺と堀山さんは西田の茶番を無視して次なる場所に向かった。
さっきまで来た道を戻って、さらに東に向かわなければ行けなかったので、時間的にも面倒である。
国道を規定速度ギリギリのスピードで走り抜け、俺たちはレンガ倉庫にたどり着いた。どうしてもあの時の出来事が思い起こされるらしい西田は、獲物をみつけたダツみたいにイラストの示す場所に向かってダッシュした。
「マスター! とっととカードをみつけてさっさと退散しようぜーっ! 」
そんなにここが嫌なのか。
レンガ倉庫の中にあるパスタ屋は相変わらずオシャンティな雰囲気をかもしだしている。三好と行った時はもうちょい賑わってた気がするが、その日は休日だったからなんだろうとテキトーな答えを出して西田の元に走っていった。
絵が示している場所は、レンガ倉庫が立ち並ぶ通路を抜けたところにあった。
港のクレーンや貨物船が右端に見え、左端には中途半端な大きさの観覧車が見えている。観覧車の近くには子どもたちに露骨な宣伝としか思えないような風船を配っている着ぐるみの熊がいた。
「この近くに宝かカードがあるんだよな? 」
「多分カードだろ。ゴミ箱の中まで漁ったらいいんじゃねえか? 古墳の時みたいにどこにあるかわからねえし」
西田はこの場からとっとと離れたいと連呼しながらくまなくレンガ倉庫付近を探しまくった。だがどこを探しても見つからなかった。
西田はたくましい程の被害妄想をさらに膨らませている。
ふと熊の着ぐるみを見ると、こっちに近づこうとしているが中々勇気が振り絞れないように見えた。何がしたいのだろうか。男子高校生ともなると風船も渡しづらいのだろうか。
仕方なく俺は着ぐるみに近づいていった。
「はぅわっ! 」
ん? あの着ぐるみって喋るタイプの奴じゃないよな? 梨汁ぶっシャーとかしないだろうに。
しばらくオロオロした着ぐるみは、ついに覚悟を決めたらしく俺に近づいてきた。
「あのっ! 受け取ってくらひゃい! 」
どこかで聞いたことのある声で渡されたのはなんとあのカードだった。
いかにも絵心がある女子高生が描いたのだろうと容易に想像できるその絵は、上から見下ろしたようなキレイな夜景が描かれていた。
ところでであるが、俺はさっきから気になっていることを着ぐるみに言ってみた。
「お前、白鳥か? 」
誤って花瓶を割ってしまった子どもの様子をジェスチャーだけで再現しているような焦り方をする着ぐるみ。
「ちちち……違います! 私は熊リーヌなんれす! 」
クソネーミングセンスなんて言葉が頭の中で反復横飛びし始めた。
「それでは私はお仕事があるんで ……失礼しま~すっ! 」
スタコラサッサと自分の持ち場に戻る白……熊リーヌは、こっちの様子をうかがいつつも仕事に戻った。
「見つかったぞ、カード」
すっかりやる気をなくした西田にカードを突きつけた俺は、堀山さんとカードに描かれた場所がどこなのかを考え始めた。
「堀山さんはこんな感じの夜景が見下ろせる場所に心当たりとかありますか? 」
「そうでございますね……。これほどの夜景が見える場所といえば、おそらく恋結びの丘でしょうか」
恋結びの丘とは、このへんじゃ多少有名なデートスポットである。
カップルがそこに来て、100万ドルの夜景を見下ろしながら柵に南京錠をつけるのだ。するとあら不思議、そのカップルは永久に結ばれるんだそうだ。絶好の告白スポットでもあるらしい。
男だけでこんなとこなんか行きたくないな。
「おっかしいな~。堀山が間違えてたってことなのかな? ぜんぜんないぞ」
西田が愚痴るように言った。そんな簡単に見つかるんだったらとっくに誰かが取ってるだろう。
「マスター、店の人に聞いてみようぜ」
店員にきいたって宝がポンと手渡されるわけでもなかろう。
そんなことを思っていると、いつの間にか店員から話を聞いてきた西田が帰ってきた。
「どうだった? 」
「おう、成果はあったぜ」
そう言って西田が渡してきた物は、縦の長さがスマホくらいあるカードみたいなのを渡してきた。鍵の穴のイラストが描かれている。
「昨日の夜に茶髪の女の子が、俺たちが来たらこれを渡してくれって店員に頼んできたらしくってさ」
それって望月の事だろ。
それにしても、鍵の穴マークってのは一体なんのことなんだ? 場所かなにかを示している可能性が高いってことは分かるのだが、それが一体どこを示しているのか、なにを示しているのかがさっぱり分からない。
「ほぉーっ……。鍵の穴のマークでございますか……」
執事の堀山さんに相談してみることにした俺たちは、堀山さんに例のカードを見せた。
「なにか分かりますか? 」
「そうですね……。お宝の地図をお渡ししてくれませんか? 」
俺は堀山さんの指示に従って、リムジンの中にほったからしになっていた宝の地図を渡した。
「おそらく……こういうことでございましょう」
そう言って堀山さんは、カードを地図の2と書いてあるところに貼った。
地図によると、ここからずっと西にある場所だ。
「なるほど、そういうことなのか。そういやこの場所って……」
「ハイ、左様でございます。このイラストは鍵の穴マークではなく、古墳を表したイラストと思われます」
分かりにくいな。ややこしい。
俺たちはスグにリムジンに乗り込んで古墳のある場所に向かった。
社会の教科書に出てくるくらい有名なその古墳は、規模的にはちょっとでかいかなってとこだな。
誰が埋葬されていたのかはよく分かってないらしいので、有名なんだろうがありがたみを感じない。今となっては古墳形芝生公園みたいな扱いなんだから仕方ないっちゃ仕方ないかもしれない。観光に来る人なんていないし。
そんなとこに到着した俺たちは、おそらくあるであろうカードを探し回った。次の場所を示してくれるものに違いないそれは、ツボのハニワのレプリカに入っていた。
管理人に渡した方がいいのではないだろうかとか、ゴミと勘違いして捨てられでもしたら完全に詰んでたような場所である。
「マスター、今度はなにが書いて合った? 」
そう言って見せたカードは、パチンコ屋で見つけたカードとは違ってわかりやすく画力があった。
レンガ倉庫と観覧車が描かれていたそのカードは構図とかスゲェわかりやすい。
見た瞬間俺たちはあそこだと察することが出来た。レンガ倉庫っていったらあそこしかない。立花と西田がデートしたところであり、俺と三好がショッピングしたところのすぐ近くである。
西田の顔が一瞬で曇り始めた。
「うわ~……。あそこに行かなきゃいけねーのか……」
西田の中ではあの場所は完全に黒歴史に認定されているらしい。ガックリと肩を落とすと、溜め息をバンバンつきまくった。
地球に優しくないのでやめていただきたい。
「なぁーマスター……。やっぱ宝探しなんてやめようか。あんなとこ行きたくない」
子どもが家出したけど帰るに帰れなくなってどうしようかオロオロしてるみたいな表情になった西田だが、
「この場所の近くでなにかおありになったのですか? お坊っちゃま、私にお聞かせください。そこまで嫌がる理由はなんでございましょう? 」
俺はお坊っちゃまって言葉に吹き出しそうになった。
そのお坊っちゃまは堀山さんの質問をなんとか誤魔化している。
「えぇい! しょうがねぇ! そこまで言うなら行ってやろうじゃねえか! あの場所に……」
そんな桃太郎が鬼ヶ島に行くことを宣言したみたいな口調で言わなくても……。
俺と堀山さんは西田の茶番を無視して次なる場所に向かった。
さっきまで来た道を戻って、さらに東に向かわなければ行けなかったので、時間的にも面倒である。
国道を規定速度ギリギリのスピードで走り抜け、俺たちはレンガ倉庫にたどり着いた。どうしてもあの時の出来事が思い起こされるらしい西田は、獲物をみつけたダツみたいにイラストの示す場所に向かってダッシュした。
「マスター! とっととカードをみつけてさっさと退散しようぜーっ! 」
そんなにここが嫌なのか。
レンガ倉庫の中にあるパスタ屋は相変わらずオシャンティな雰囲気をかもしだしている。三好と行った時はもうちょい賑わってた気がするが、その日は休日だったからなんだろうとテキトーな答えを出して西田の元に走っていった。
絵が示している場所は、レンガ倉庫が立ち並ぶ通路を抜けたところにあった。
港のクレーンや貨物船が右端に見え、左端には中途半端な大きさの観覧車が見えている。観覧車の近くには子どもたちに露骨な宣伝としか思えないような風船を配っている着ぐるみの熊がいた。
「この近くに宝かカードがあるんだよな? 」
「多分カードだろ。ゴミ箱の中まで漁ったらいいんじゃねえか? 古墳の時みたいにどこにあるかわからねえし」
西田はこの場からとっとと離れたいと連呼しながらくまなくレンガ倉庫付近を探しまくった。だがどこを探しても見つからなかった。
西田はたくましい程の被害妄想をさらに膨らませている。
ふと熊の着ぐるみを見ると、こっちに近づこうとしているが中々勇気が振り絞れないように見えた。何がしたいのだろうか。男子高校生ともなると風船も渡しづらいのだろうか。
仕方なく俺は着ぐるみに近づいていった。
「はぅわっ! 」
ん? あの着ぐるみって喋るタイプの奴じゃないよな? 梨汁ぶっシャーとかしないだろうに。
しばらくオロオロした着ぐるみは、ついに覚悟を決めたらしく俺に近づいてきた。
「あのっ! 受け取ってくらひゃい! 」
どこかで聞いたことのある声で渡されたのはなんとあのカードだった。
いかにも絵心がある女子高生が描いたのだろうと容易に想像できるその絵は、上から見下ろしたようなキレイな夜景が描かれていた。
ところでであるが、俺はさっきから気になっていることを着ぐるみに言ってみた。
「お前、白鳥か? 」
誤って花瓶を割ってしまった子どもの様子をジェスチャーだけで再現しているような焦り方をする着ぐるみ。
「ちちち……違います! 私は熊リーヌなんれす! 」
クソネーミングセンスなんて言葉が頭の中で反復横飛びし始めた。
「それでは私はお仕事があるんで ……失礼しま~すっ! 」
スタコラサッサと自分の持ち場に戻る白……熊リーヌは、こっちの様子をうかがいつつも仕事に戻った。
「見つかったぞ、カード」
すっかりやる気をなくした西田にカードを突きつけた俺は、堀山さんとカードに描かれた場所がどこなのかを考え始めた。
「堀山さんはこんな感じの夜景が見下ろせる場所に心当たりとかありますか? 」
「そうでございますね……。これほどの夜景が見える場所といえば、おそらく恋結びの丘でしょうか」
恋結びの丘とは、このへんじゃ多少有名なデートスポットである。
カップルがそこに来て、100万ドルの夜景を見下ろしながら柵に南京錠をつけるのだ。するとあら不思議、そのカップルは永久に結ばれるんだそうだ。絶好の告白スポットでもあるらしい。
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