4 / 33
第4話 彼女の笑顔を守りたい
しおりを挟む
「ふー」
滴る汗を袖で拭い、呼吸を整える。
早朝のランニングは毎日の日課だ。
騎士家系のヴァルディ家に生まれ、幼い頃は小等学園に通いながら鍛錬を積んだ。
両親に言われるがままの道を歩み、十五歳で騎士団に所属。
そして二十歳で近衛騎士団長になって三年が経った。
危険で大変な仕事ではあるが、やりがいのある、誇れる仕事だと思っている。
そして宿舎に戻る途中、食堂を覗く。これもまた毎日の日課になっている。
まだ薄暗い食堂で一人、彼女は床を磨き、規則的に並んだいくつものテーブルを拭く。
そして俺たちの朝食を作りはじめる。
以前は何人もの従業員がいて手分けしてこなしていたが、今は彼女が一人でほとんどの仕事をしている。
広い食堂の掃除、大人数の食事の準備は大変だろう。
けれど彼女は文句の一つも言わず、いつも楽しそうに料理をしていた。
だが……。
「今日はどこか表情が暗いな」
◇ ◇ ◇
彼女がこの食堂で働き始めたのは三年前、俺がちょうど騎士団長になった頃だった。
当時は騎士団長という立場に対するプレッシャーと、ヴァルディ家の跡取りだという重圧で気が滅入りそうになることもよくあった。
ただひたすらに剣を振り、身体を鍛え、無我夢中に鍛錬を積むばかり。
与えられた場所に立っているだけの自分が滑稽に思えることもあった。
そんな時、彼女と出会った。
「アネシス・マドリーノです。幼い頃から料理が大好きでした。よろしくお願いします」
あどけなく笑いながら自己紹介をする彼女がなんとも可愛らしいと思った。
慣れない仕事を一生懸命こなす姿を無意識に追ってしまう。
理不尽に責められることがあっても、誰かのせいにすることもなく真剣に仕事に向き合っている。
けれど同時に自分の無力さも痛感した。
ベルデの横行によってついに働き手は彼女だけになってしまう。理不尽な扱いを受けていることも分かっている。
一度、彼女たちの間に入ろうとしたこともあったが、キースに止められた。
余計に彼女の立場が悪くなるからと。
ある日、騎士団長としての不甲斐なさや、彼女になにもしてあげられないもどかしさから、思わず盛大なため息をついてしまっていた。
「クラージュ様? どうかされたのですか?」
声がして振り返ると、ベンチに腰掛けサンドイッチを食べている彼女がいた。
食堂と宿舎の間にある花壇の花を見ていて、気がつかなかった。
「あ……いや、なんでもないんだ」
騎士たるもの、弱みを見せてはいけない。
ましてこんな情けない姿を晒してはいけない。そう思った。
だが、彼女は穏やかに微笑み、自身の隣をとんとんと叩く。
「よかったら、一緒にサンドイッチ食べませんか?」
「え?」
「余りもので作ったサンドイッチなんですが、味にはけっこう自信があるんですよ」
無邪気に笑う彼女に抗うことなどできず、俺はベンチに座った。
手渡されたサンドイッチを口に運ぶ。
「……美味い」
「お口に合って良かったです。ニシンの切れ端と山菜を少し酸味のある調味料で和えて、パンに合うようにしているんですよ」
本当に、料理が好きなんだ。彼女の表情からそう感じた。
つらいこともあるはずなのに、それを感じさせない姿がとても逞しく思えた。
うじうじしている俺なんかとは全然違う。
「アネ、シス……」
「はい、なんでしょうクラージュ様」
初めて、彼女の名前を呼んだ。
柄にもなく緊張したが、笑顔で返事をしてくれる彼女を守りたい、漠然とそう思った。
「何か、困ったことがあればいつでも言ってくれ」
「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。それより、クラージュ様も何かあれば言ってくださいね。聞くことしかできなかもしれませんが、話すことで気が楽になったりしますし。この料理が好きだ、あの食材は苦手だ、とかでもいいですよ」
「ははっ、好き嫌いはしないよ」
自然と笑っていた。声を出して笑ったのはいつぶりだろう。
「アネシスはすごいな」
「私が、すごい? どうしてですか?」
「いつも笑顔を絶やさず、一生懸命頑張っているところとか。君の姿を見ていると元気がでるよ」
「それは私も同じです。クラージュ様やみなさんの頑張っている姿にいつも励まされています。たとえ、つらいことや嫌なことがあったとしても、私は今、好きなことができていて、こんなにすごい方たちの生活を支えているんだって思ったら、日々の悩みなんて大したことないって思えるんです。だから、クラージュ様も気負い過ぎず、自分が頑張れる分だけ頑張ったら、あとは力を抜いて今を楽しでくださいね」
何かを深く聞いてくることはせず、それでも俺を励まそうとしてくれているのがわかった。
彼女の優しさが、身に染みる。
いつも、気を張っていた。自分の立場に囚われていた。けれど、それは自分の気持ち次第なんだと彼女が気づかせてくれた。
「ありがとう。君の言う通りだ。俺ももっと肩の力を抜くことにするよ」
「はいっ」
それから俺は、彼女から目が離せなくなっていた。
彼女のことが好きなんだと自覚するまで時間はかからなかった。
ただ、だからといってこの想いを一方的にぶつけることなどできず、見ているだけの日々が続いていた。
◇ ◇ ◇
いつも笑顔を絶やさないアネシスがあんな顔をしているなんて、なにかあったのだろうか。
一人で仕事をこなして、無理がたたってきたのだろうか。心配だ。
俺は昼休憩、いつもアネシスが昼食を食べるベンチのところへ様子を覗きにいった。
アネシスはやはり落ち込んだ様子で大きなため息を吐いている。
「どうかしたのか?」
彼女の様子に耐えきれず声をかけていた。びっくりしていたが、断りもせず隣に座る。
そして想像もしていなかった事情を告げられた。
「婚約、したくないんです」
「婚約?!」
思わず声をあげてしまう。
慌てて平静を装い、話を聞く。それは、彼女にとってなによりもつらいことだった。
けれど、好きな人と結婚したいという彼女の望みを俺は叶えてあげることはできない。
自分の不甲斐なさに悔しさを覚える。
そんな時、彼女がサンドイッチをくれた。
以前もここでもらったニシンと山菜のサンドイッチ。
食堂で出てくる、しっかりとした切り身が挟んであるものも好きだが、この切れ端を和えたサンドイッチも好きだ。
こんな時でも俺のことを気遣ってくれる彼女が、心から好きだ。
彼女を悲しませたくない。彼女の笑顔を守りたい。
俺は恥をしのんでキースに相談した。
彼女のために知恵を貸してほしいと。するとキースも気になることがあると言って、秘密裏に動いてくれることになった。
キースとは小等学園時代からの幼馴染だ。
誰にでも愛想がよくにこやかだが、内心、何を考えているかわからないやっかいなやつでもある。
だが、いざという時頼りになる、俺にとっては最高の幼馴染だ。
数日後、キースからとんでも事実を聞かされた。
そのあり得ない事実にも、気付かなかった自分にも憤りを感じだが、これで、彼女を助けることができる。
あとは彼女が俺の誘いを受けてくれれば上手くいくはず。
でも、真面目な彼女がこんな誘いに乗ってくれるだろうか。
いや、今の彼女ならきっとこの話を受けるはずだ。
そうすれば、何もかも上手くいく。
そして俺は、彼女の状況に付け込んで、ゆくゆくは本当に――
だめだ。俺の邪な考えは気づかれないようにしないと。
けれどこれは、彼女にとっても俺にとっても最高の結果になるための始まりだ。
そのためにはまず、彼女に告げよう。
「破棄を前提に婚約してくれないだろうか」
滴る汗を袖で拭い、呼吸を整える。
早朝のランニングは毎日の日課だ。
騎士家系のヴァルディ家に生まれ、幼い頃は小等学園に通いながら鍛錬を積んだ。
両親に言われるがままの道を歩み、十五歳で騎士団に所属。
そして二十歳で近衛騎士団長になって三年が経った。
危険で大変な仕事ではあるが、やりがいのある、誇れる仕事だと思っている。
そして宿舎に戻る途中、食堂を覗く。これもまた毎日の日課になっている。
まだ薄暗い食堂で一人、彼女は床を磨き、規則的に並んだいくつものテーブルを拭く。
そして俺たちの朝食を作りはじめる。
以前は何人もの従業員がいて手分けしてこなしていたが、今は彼女が一人でほとんどの仕事をしている。
広い食堂の掃除、大人数の食事の準備は大変だろう。
けれど彼女は文句の一つも言わず、いつも楽しそうに料理をしていた。
だが……。
「今日はどこか表情が暗いな」
◇ ◇ ◇
彼女がこの食堂で働き始めたのは三年前、俺がちょうど騎士団長になった頃だった。
当時は騎士団長という立場に対するプレッシャーと、ヴァルディ家の跡取りだという重圧で気が滅入りそうになることもよくあった。
ただひたすらに剣を振り、身体を鍛え、無我夢中に鍛錬を積むばかり。
与えられた場所に立っているだけの自分が滑稽に思えることもあった。
そんな時、彼女と出会った。
「アネシス・マドリーノです。幼い頃から料理が大好きでした。よろしくお願いします」
あどけなく笑いながら自己紹介をする彼女がなんとも可愛らしいと思った。
慣れない仕事を一生懸命こなす姿を無意識に追ってしまう。
理不尽に責められることがあっても、誰かのせいにすることもなく真剣に仕事に向き合っている。
けれど同時に自分の無力さも痛感した。
ベルデの横行によってついに働き手は彼女だけになってしまう。理不尽な扱いを受けていることも分かっている。
一度、彼女たちの間に入ろうとしたこともあったが、キースに止められた。
余計に彼女の立場が悪くなるからと。
ある日、騎士団長としての不甲斐なさや、彼女になにもしてあげられないもどかしさから、思わず盛大なため息をついてしまっていた。
「クラージュ様? どうかされたのですか?」
声がして振り返ると、ベンチに腰掛けサンドイッチを食べている彼女がいた。
食堂と宿舎の間にある花壇の花を見ていて、気がつかなかった。
「あ……いや、なんでもないんだ」
騎士たるもの、弱みを見せてはいけない。
ましてこんな情けない姿を晒してはいけない。そう思った。
だが、彼女は穏やかに微笑み、自身の隣をとんとんと叩く。
「よかったら、一緒にサンドイッチ食べませんか?」
「え?」
「余りもので作ったサンドイッチなんですが、味にはけっこう自信があるんですよ」
無邪気に笑う彼女に抗うことなどできず、俺はベンチに座った。
手渡されたサンドイッチを口に運ぶ。
「……美味い」
「お口に合って良かったです。ニシンの切れ端と山菜を少し酸味のある調味料で和えて、パンに合うようにしているんですよ」
本当に、料理が好きなんだ。彼女の表情からそう感じた。
つらいこともあるはずなのに、それを感じさせない姿がとても逞しく思えた。
うじうじしている俺なんかとは全然違う。
「アネ、シス……」
「はい、なんでしょうクラージュ様」
初めて、彼女の名前を呼んだ。
柄にもなく緊張したが、笑顔で返事をしてくれる彼女を守りたい、漠然とそう思った。
「何か、困ったことがあればいつでも言ってくれ」
「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。それより、クラージュ様も何かあれば言ってくださいね。聞くことしかできなかもしれませんが、話すことで気が楽になったりしますし。この料理が好きだ、あの食材は苦手だ、とかでもいいですよ」
「ははっ、好き嫌いはしないよ」
自然と笑っていた。声を出して笑ったのはいつぶりだろう。
「アネシスはすごいな」
「私が、すごい? どうしてですか?」
「いつも笑顔を絶やさず、一生懸命頑張っているところとか。君の姿を見ていると元気がでるよ」
「それは私も同じです。クラージュ様やみなさんの頑張っている姿にいつも励まされています。たとえ、つらいことや嫌なことがあったとしても、私は今、好きなことができていて、こんなにすごい方たちの生活を支えているんだって思ったら、日々の悩みなんて大したことないって思えるんです。だから、クラージュ様も気負い過ぎず、自分が頑張れる分だけ頑張ったら、あとは力を抜いて今を楽しでくださいね」
何かを深く聞いてくることはせず、それでも俺を励まそうとしてくれているのがわかった。
彼女の優しさが、身に染みる。
いつも、気を張っていた。自分の立場に囚われていた。けれど、それは自分の気持ち次第なんだと彼女が気づかせてくれた。
「ありがとう。君の言う通りだ。俺ももっと肩の力を抜くことにするよ」
「はいっ」
それから俺は、彼女から目が離せなくなっていた。
彼女のことが好きなんだと自覚するまで時間はかからなかった。
ただ、だからといってこの想いを一方的にぶつけることなどできず、見ているだけの日々が続いていた。
◇ ◇ ◇
いつも笑顔を絶やさないアネシスがあんな顔をしているなんて、なにかあったのだろうか。
一人で仕事をこなして、無理がたたってきたのだろうか。心配だ。
俺は昼休憩、いつもアネシスが昼食を食べるベンチのところへ様子を覗きにいった。
アネシスはやはり落ち込んだ様子で大きなため息を吐いている。
「どうかしたのか?」
彼女の様子に耐えきれず声をかけていた。びっくりしていたが、断りもせず隣に座る。
そして想像もしていなかった事情を告げられた。
「婚約、したくないんです」
「婚約?!」
思わず声をあげてしまう。
慌てて平静を装い、話を聞く。それは、彼女にとってなによりもつらいことだった。
けれど、好きな人と結婚したいという彼女の望みを俺は叶えてあげることはできない。
自分の不甲斐なさに悔しさを覚える。
そんな時、彼女がサンドイッチをくれた。
以前もここでもらったニシンと山菜のサンドイッチ。
食堂で出てくる、しっかりとした切り身が挟んであるものも好きだが、この切れ端を和えたサンドイッチも好きだ。
こんな時でも俺のことを気遣ってくれる彼女が、心から好きだ。
彼女を悲しませたくない。彼女の笑顔を守りたい。
俺は恥をしのんでキースに相談した。
彼女のために知恵を貸してほしいと。するとキースも気になることがあると言って、秘密裏に動いてくれることになった。
キースとは小等学園時代からの幼馴染だ。
誰にでも愛想がよくにこやかだが、内心、何を考えているかわからないやっかいなやつでもある。
だが、いざという時頼りになる、俺にとっては最高の幼馴染だ。
数日後、キースからとんでも事実を聞かされた。
そのあり得ない事実にも、気付かなかった自分にも憤りを感じだが、これで、彼女を助けることができる。
あとは彼女が俺の誘いを受けてくれれば上手くいくはず。
でも、真面目な彼女がこんな誘いに乗ってくれるだろうか。
いや、今の彼女ならきっとこの話を受けるはずだ。
そうすれば、何もかも上手くいく。
そして俺は、彼女の状況に付け込んで、ゆくゆくは本当に――
だめだ。俺の邪な考えは気づかれないようにしないと。
けれどこれは、彼女にとっても俺にとっても最高の結果になるための始まりだ。
そのためにはまず、彼女に告げよう。
「破棄を前提に婚約してくれないだろうか」
78
あなたにおすすめの小説
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
【番外編も完結】で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★2/17 番外編を投稿することになりました。→完結しました!
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
円満離婚に持ち込むはずが。~『冷酷皇帝の最愛妃』
みこと。
恋愛
「あなたと子を作るつもりはない」
皇帝シュテファンに嫁いだエリザは、初夜に夫から宣言されて首をかしげる。
(これは"愛することのない"の亜種?)
前世を思い出したばかりの彼女は、ここが小説『冷酷皇帝の最愛妃』の中だと気づき、冷静に状況を分析していた。
エリザの役どころは、公爵家が皇帝に押し付けた花嫁で、彼の恋路の邪魔をするモブ皇妃。小説のシュテファンは、最終的には運命の恋人アンネと結ばれる。
それは確かに、子どもが出来たら困るだろう。
速やかな"円満離婚"を前提にシュテファンと契約を結んだエリザだったが、とあるキッカケで彼の子を身ごもることになってしまい──?
シュテファンとの契約違反におののき、思わず逃走したエリザに「やっと見つけた」と追いすがる夫。
どうやら彼はエリザ一筋だったらしく。あれ? あなたの恋人アンネはどうしたの?
※小説家になろう様でも掲載しています
※表紙イラスト:あさぎかな先生にコラージュアートをいただきました
※毎朝7時に更新していく予定です→2月15日からはランダム更新となります。ご了承ください
訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる