17 / 33
第17話 ヴァルディ領
しおりを挟む
ぽかぽかと暖かい陽気に、緑が豊かで穏やかな土地。
ヴァルディ公爵領に着くとすぐに、露店が立ち並ぶ商店街が出迎えてくれた。
街を抜けると住宅街、その奥に広大な畑が広がっているらしい。
「とても活気があって賑やかな街ですね」
「農業が盛んな土地だからな。いろんな食材を求めて商人が出入りすることも多いんだ」
露店では新鮮な野菜や果物、それらを調理したもの、保存食用に加工されたものなどがたくさん売られている。
異国の服を着た人も多く居て、珍しそうに食材を見ていた。
私とクラージュ様もゆっくりと街を見てから畑へ行くことにした。
しばらく歩いていると、少し先から何やら言い争う声が聞こえてくる。
「これ以上は無理ですっ」
「なんだとお! わざわざ国を越えて買いに来てやってるというのに」
「ですが、全てをお売りするわけにはいきません」
異国の商人らしき人物が買い占めをしようとしているようだった。
お店の若い女性はその高圧的な態度に困っている。
「こんな店、商売できないようにすることだってできるんだぞ。いいから早く全部渡せ!」
商人は拳を振りかざそうとしていた。
女性は怯え、身を震わせている。
「クラージュ様、助けにいかなければっ」
「大丈夫だ。心配ない」
「えっ?」
するとそこに、二本の剣が交わったヴァルディ家の紋章が入ったベストを着て、腰にはメイスを携えた男性がやってきた。
「あの方は?」
「この街の自警団だよ」
「自警団……」
男性は商人の手を掴み捻りあげる。
商人はその痛みに声をあげた。
「いたいっ! なにをするんだ!」
「商売できなくなるのはどちらでしょう」
「なんだお前は!」
「最近、買い占めを行い他国で高額で売りつける悪徳商人がいると各地で注意喚起が出されている。あなたのことでしょう」
「違う! 俺は全うな商売をしている」
「こんなことをしておいてなにが全うな商売だ! 少なくともこの国ではもう商売はできないだろうな」
暴れる商人を取り押さえ、護送馬車に乗せると馬車はそのまま走っていった。
さすが、ヴェルディ家の領地は自警団の整備もしっかりしているんだ。
安心した女性は笑顔を取り戻し、自警団の男性に頭を下げている。
「ありがとうございました」
「大丈夫? 怪我は?」
「大丈夫です。商品もこの通りです!」
「良かった。何かあったらすぐ知らせてね」
本当に何事もなくて良かった。
一時騒然とした商店街だったが、また賑わいを取り戻す。
そしてクラージュ様は自警団の男性に声をかけた。
「さすがだなシオン」
「クラージュ様! お久しぶりです」
「悪質な商人が国を出入りしているとは聞いていたが、うちの領地にも現れるとは」
「ちょうど、警戒していたところなんです」
「被害が出る前に捕まえてくれて助かった、ありがとう」
「これが俺たちの仕事ですから! それよりクラージュ様、また手合わせお願いしますよ!」
先ほどの毅然とした逞しい姿とは変わり、シオンさんは人懐っこい笑顔でクラージュ様に手合わせをお願いしている。
クラージュ様は優しい表情を向けながら、ああと頷く。けれど、ハッとしたように私を見ると少し顔を赤くしながら首を振った。
「すまないシオン。今日は……こ、婚約者と一緒に来ているから、また次回にしてくれ」
何をそんなに照れているんだろうと思ったけれど、言われてみてればちゃんと婚約者としてこんなふうに紹介されたことは今までない。
慣れない紹介に緊張しているのかな。
「はじめまして。アネシスと申します。よろしくお願いします」
「はじめまして! 俺はヴァルディ領自警団団長のシオンです!」
元気いっぱいのシオンさんは可愛らしい笑顔で挨拶してくれた。
「クラージュ様が婚約者されたことは噂になってましたけど、こんなに可愛らしい方とは! クラージュ様やりますね! 街のみんなも婚約されたことに喜んでますよ!」
「シオン、少し落ち着け。まあ、アネシスが可愛いのは……事実だが」
「ク、クラージュ様……」
二人の会話に私まで恥ずかしくなってくる。
でも、こうして領地の親しい人に婚約者として紹介されたことが素直に嬉しい。
期間限定の婚約であるため、表立って婚約者と名乗る機会も少なかった。
なんだか、本当の婚約者になったような、そんな気持ちになる。
「じゃあ手合わせはまた今度願いします。ところで、今日はお二人でなにかご用事でも?」
「このまま畑に行くんだ。新鮮な野菜を採って帰ろうと思ってな。シオンの親父さんの畑にもおじゃまするよ」
「そうなんですか! このあと交代なんで俺も畑行きます!」
「え?! いや、別にお前は来なくても――」
「じゃあまた後で!」
シオンさんは話も途中に走って行ってしまった。
「とても明るい方ですね」
「ああ。騒がしいやつだが、剣の腕と正義感は強い、頼もしいやつなんだ」
そして私たちも畑へと向かって歩いていった。
時折、街の人たちに声をかけられる。
「クラージュ様! 今年のイチジクはとっても甘いですよ!」
「それはいいな。食べてみるよ」
「先日いただいた農機で収穫が随分と捗るようになったんです! ありがとうございました」
「ああ。また何か必要なものがあれば言ってくれ」
クラージュ様も一人一人丁寧に返事をする。
みんなに慕われているんだな。
街を抜け、住宅街を過ぎると先が見えないほどの広大な畑が広がっていた。
区画ごとにさまざまな野菜が植えられていて、奥には果物の木がたくさん茂っている。
「すごいですね! こんなに広いと思っていませんでした」
「昔、この土地は荒れ果てた戦地だったんだ」
「ここが、戦地……? 想像がつきません」
「戦争時代、王都に攻め込まれるのをこの土地で防いだ初代ヴァルディ家当主が、そのままここの統治を任された。温和な気候を活かして農業の盛んな土地にしたんだよ」
「そうだったのですね。荒野をこんな豊かにするには相当な努力も必要だったでしょう」
「俺は、代々受け継がれているこの豊かな土地を守っていきたいんだ」
次期ヴァルディ公爵家当主としてのクラージュ様を見た気がした。
騎士として王都で仕事をしているときとはまた違った顔をしている。
そんなクラージュ様をこれからもずっと、ずっとそばで見ていたいな、なんて思った。
当主になるころには私以外の誰かがそばにいるのだろうけど……。
だめだ、また暗いことを考えている。
クラージュ様のお気持ちの整理がつくまで、一緒にいられる時間を大切にして、楽しもうって決めたんだから。
「クラージュ様、私先ほど聞いたイチジク食べてみたいです」
「ああ。好きなだけ食べるといい」
「あと、食堂でポタージュスープを作りたいのでお野菜も欲しいです!」
「ポタージュスープか、それは楽しみだな」
せっかく連れてきてもらったんだ。この豊潤な畑を満喫して帰ろう。
ヴァルディ公爵領に着くとすぐに、露店が立ち並ぶ商店街が出迎えてくれた。
街を抜けると住宅街、その奥に広大な畑が広がっているらしい。
「とても活気があって賑やかな街ですね」
「農業が盛んな土地だからな。いろんな食材を求めて商人が出入りすることも多いんだ」
露店では新鮮な野菜や果物、それらを調理したもの、保存食用に加工されたものなどがたくさん売られている。
異国の服を着た人も多く居て、珍しそうに食材を見ていた。
私とクラージュ様もゆっくりと街を見てから畑へ行くことにした。
しばらく歩いていると、少し先から何やら言い争う声が聞こえてくる。
「これ以上は無理ですっ」
「なんだとお! わざわざ国を越えて買いに来てやってるというのに」
「ですが、全てをお売りするわけにはいきません」
異国の商人らしき人物が買い占めをしようとしているようだった。
お店の若い女性はその高圧的な態度に困っている。
「こんな店、商売できないようにすることだってできるんだぞ。いいから早く全部渡せ!」
商人は拳を振りかざそうとしていた。
女性は怯え、身を震わせている。
「クラージュ様、助けにいかなければっ」
「大丈夫だ。心配ない」
「えっ?」
するとそこに、二本の剣が交わったヴァルディ家の紋章が入ったベストを着て、腰にはメイスを携えた男性がやってきた。
「あの方は?」
「この街の自警団だよ」
「自警団……」
男性は商人の手を掴み捻りあげる。
商人はその痛みに声をあげた。
「いたいっ! なにをするんだ!」
「商売できなくなるのはどちらでしょう」
「なんだお前は!」
「最近、買い占めを行い他国で高額で売りつける悪徳商人がいると各地で注意喚起が出されている。あなたのことでしょう」
「違う! 俺は全うな商売をしている」
「こんなことをしておいてなにが全うな商売だ! 少なくともこの国ではもう商売はできないだろうな」
暴れる商人を取り押さえ、護送馬車に乗せると馬車はそのまま走っていった。
さすが、ヴェルディ家の領地は自警団の整備もしっかりしているんだ。
安心した女性は笑顔を取り戻し、自警団の男性に頭を下げている。
「ありがとうございました」
「大丈夫? 怪我は?」
「大丈夫です。商品もこの通りです!」
「良かった。何かあったらすぐ知らせてね」
本当に何事もなくて良かった。
一時騒然とした商店街だったが、また賑わいを取り戻す。
そしてクラージュ様は自警団の男性に声をかけた。
「さすがだなシオン」
「クラージュ様! お久しぶりです」
「悪質な商人が国を出入りしているとは聞いていたが、うちの領地にも現れるとは」
「ちょうど、警戒していたところなんです」
「被害が出る前に捕まえてくれて助かった、ありがとう」
「これが俺たちの仕事ですから! それよりクラージュ様、また手合わせお願いしますよ!」
先ほどの毅然とした逞しい姿とは変わり、シオンさんは人懐っこい笑顔でクラージュ様に手合わせをお願いしている。
クラージュ様は優しい表情を向けながら、ああと頷く。けれど、ハッとしたように私を見ると少し顔を赤くしながら首を振った。
「すまないシオン。今日は……こ、婚約者と一緒に来ているから、また次回にしてくれ」
何をそんなに照れているんだろうと思ったけれど、言われてみてればちゃんと婚約者としてこんなふうに紹介されたことは今までない。
慣れない紹介に緊張しているのかな。
「はじめまして。アネシスと申します。よろしくお願いします」
「はじめまして! 俺はヴァルディ領自警団団長のシオンです!」
元気いっぱいのシオンさんは可愛らしい笑顔で挨拶してくれた。
「クラージュ様が婚約者されたことは噂になってましたけど、こんなに可愛らしい方とは! クラージュ様やりますね! 街のみんなも婚約されたことに喜んでますよ!」
「シオン、少し落ち着け。まあ、アネシスが可愛いのは……事実だが」
「ク、クラージュ様……」
二人の会話に私まで恥ずかしくなってくる。
でも、こうして領地の親しい人に婚約者として紹介されたことが素直に嬉しい。
期間限定の婚約であるため、表立って婚約者と名乗る機会も少なかった。
なんだか、本当の婚約者になったような、そんな気持ちになる。
「じゃあ手合わせはまた今度願いします。ところで、今日はお二人でなにかご用事でも?」
「このまま畑に行くんだ。新鮮な野菜を採って帰ろうと思ってな。シオンの親父さんの畑にもおじゃまするよ」
「そうなんですか! このあと交代なんで俺も畑行きます!」
「え?! いや、別にお前は来なくても――」
「じゃあまた後で!」
シオンさんは話も途中に走って行ってしまった。
「とても明るい方ですね」
「ああ。騒がしいやつだが、剣の腕と正義感は強い、頼もしいやつなんだ」
そして私たちも畑へと向かって歩いていった。
時折、街の人たちに声をかけられる。
「クラージュ様! 今年のイチジクはとっても甘いですよ!」
「それはいいな。食べてみるよ」
「先日いただいた農機で収穫が随分と捗るようになったんです! ありがとうございました」
「ああ。また何か必要なものがあれば言ってくれ」
クラージュ様も一人一人丁寧に返事をする。
みんなに慕われているんだな。
街を抜け、住宅街を過ぎると先が見えないほどの広大な畑が広がっていた。
区画ごとにさまざまな野菜が植えられていて、奥には果物の木がたくさん茂っている。
「すごいですね! こんなに広いと思っていませんでした」
「昔、この土地は荒れ果てた戦地だったんだ」
「ここが、戦地……? 想像がつきません」
「戦争時代、王都に攻め込まれるのをこの土地で防いだ初代ヴァルディ家当主が、そのままここの統治を任された。温和な気候を活かして農業の盛んな土地にしたんだよ」
「そうだったのですね。荒野をこんな豊かにするには相当な努力も必要だったでしょう」
「俺は、代々受け継がれているこの豊かな土地を守っていきたいんだ」
次期ヴァルディ公爵家当主としてのクラージュ様を見た気がした。
騎士として王都で仕事をしているときとはまた違った顔をしている。
そんなクラージュ様をこれからもずっと、ずっとそばで見ていたいな、なんて思った。
当主になるころには私以外の誰かがそばにいるのだろうけど……。
だめだ、また暗いことを考えている。
クラージュ様のお気持ちの整理がつくまで、一緒にいられる時間を大切にして、楽しもうって決めたんだから。
「クラージュ様、私先ほど聞いたイチジク食べてみたいです」
「ああ。好きなだけ食べるといい」
「あと、食堂でポタージュスープを作りたいのでお野菜も欲しいです!」
「ポタージュスープか、それは楽しみだな」
せっかく連れてきてもらったんだ。この豊潤な畑を満喫して帰ろう。
32
あなたにおすすめの小説
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
【番外編も完結】で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★2/17 番外編を投稿することになりました。→完結しました!
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
円満離婚に持ち込むはずが。~『冷酷皇帝の最愛妃』
みこと。
恋愛
「あなたと子を作るつもりはない」
皇帝シュテファンに嫁いだエリザは、初夜に夫から宣言されて首をかしげる。
(これは"愛することのない"の亜種?)
前世を思い出したばかりの彼女は、ここが小説『冷酷皇帝の最愛妃』の中だと気づき、冷静に状況を分析していた。
エリザの役どころは、公爵家が皇帝に押し付けた花嫁で、彼の恋路の邪魔をするモブ皇妃。小説のシュテファンは、最終的には運命の恋人アンネと結ばれる。
それは確かに、子どもが出来たら困るだろう。
速やかな"円満離婚"を前提にシュテファンと契約を結んだエリザだったが、とあるキッカケで彼の子を身ごもることになってしまい──?
シュテファンとの契約違反におののき、思わず逃走したエリザに「やっと見つけた」と追いすがる夫。
どうやら彼はエリザ一筋だったらしく。あれ? あなたの恋人アンネはどうしたの?
※小説家になろう様でも掲載しています
※表紙イラスト:あさぎかな先生にコラージュアートをいただきました
※毎朝7時に更新していく予定です→2月15日からはランダム更新となります。ご了承ください
訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果
柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。
※小説家になろうに重複投稿しています。
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる