292 / 942
1年生3学期
1月20日(木)雪 大山亜里沙の再誕その3
しおりを挟む
今週はたどり着くまで長かった気がする木曜日。その原因はたぶん久しぶりにがっつり授業を受けているからだと思う。まだまだ冬休みボケは抜けきっていないようだ。
(……りょ、りょーちゃん)
それは隣の席の松永も同じようで授業中に何度か僕へ視線を送って眠ないように何とかして欲しそうにしてくる。しかし、この前から2番目の席だと声を出して喋りかけるわけにはいかない。
僕は松永へほっぺたをつねるようにジェスチャーを送る。
(……にらめっこ?)
(……違うわ!)
そのようなやり取りをしていれば多少は眠気も飛んでいくけど、授業内容が微妙に入ってこないからあまり良くない方法である。
そんな時、僕は後ろから背中をつつかれる。それに反応して首だけ後ろへ振り向くと、大山さんが楽し気な顔で僕を見ていた。
「……二人してチキンレースでもしてるの? ふふっ」
「いや、そういうわけじゃ……」
「じゃあ……ジェスチャーゲーム?」
これ以上話すと不味いかもしれないと思った僕は首を大きく振って前を向く。しかし、その一瞬が命取りだった。
「……ZZZ」
(ま、松永ー!? たった数秒のうちに何で!?)
それから先生が板書をしているうちに僕がわき腹に一突きしたことで松永は何とか起きる。バレなかったから良かったものの、僕としては無駄に疲れることになった。
「ホント二人して何やってんの、ふふっ」
その授業が終わりの休み時間に入ると、僕と松永へ大山さんはそう言った。
「まさかりょーちゃんが俺を裏切って大山ちゃんの方に行くとは……」
「いや、あんな速攻で寝るお前の方が悪い。というか、一人で寝ないよう何とかしろ」
「せっかくりょーちゃんが隣なんだから頼ろうと思ってね」
「そんなことで頼られたくはない」
今までの学校生活で松永が隣じゃなかったのは凄く平和だったのかもしれない。授業中までこんなに絡んでくるとは思わなかった。
「でもでも、二人がじゃれあってるの見るの新鮮かも?」
「えっ? そう?」
「いや、幼馴染で仲が良いのは知ってたケド、二人だけであんな風にわちゃわちゃしてるのは案外見てなかったから」
大山さんに言われて思い返してみると、確かに大山さんを含めた場に限って言えば、もっと大人数でいることが多かったから松永と今日みたいなやり取りをしていることは少なかったかもしれない。
「じゃあ、今度は大山ちゃんもりょーちゃんが寝ないように後ろからちょっかいかけていいよ?」
「マジ? 何しようかなー」
「なんでやる気なの!? それに眠かったのは僕じゃないし!」
ただ、性格的には松永に近いところがある大山さんまで加わってしまうと、僕はまともに授業を受けられなくなってしまう。周りに喋れる人がいない席は寂しいとは思うけど、勝手知ったる人がい過ぎるのも考え物だと思った。
(……りょ、りょーちゃん)
それは隣の席の松永も同じようで授業中に何度か僕へ視線を送って眠ないように何とかして欲しそうにしてくる。しかし、この前から2番目の席だと声を出して喋りかけるわけにはいかない。
僕は松永へほっぺたをつねるようにジェスチャーを送る。
(……にらめっこ?)
(……違うわ!)
そのようなやり取りをしていれば多少は眠気も飛んでいくけど、授業内容が微妙に入ってこないからあまり良くない方法である。
そんな時、僕は後ろから背中をつつかれる。それに反応して首だけ後ろへ振り向くと、大山さんが楽し気な顔で僕を見ていた。
「……二人してチキンレースでもしてるの? ふふっ」
「いや、そういうわけじゃ……」
「じゃあ……ジェスチャーゲーム?」
これ以上話すと不味いかもしれないと思った僕は首を大きく振って前を向く。しかし、その一瞬が命取りだった。
「……ZZZ」
(ま、松永ー!? たった数秒のうちに何で!?)
それから先生が板書をしているうちに僕がわき腹に一突きしたことで松永は何とか起きる。バレなかったから良かったものの、僕としては無駄に疲れることになった。
「ホント二人して何やってんの、ふふっ」
その授業が終わりの休み時間に入ると、僕と松永へ大山さんはそう言った。
「まさかりょーちゃんが俺を裏切って大山ちゃんの方に行くとは……」
「いや、あんな速攻で寝るお前の方が悪い。というか、一人で寝ないよう何とかしろ」
「せっかくりょーちゃんが隣なんだから頼ろうと思ってね」
「そんなことで頼られたくはない」
今までの学校生活で松永が隣じゃなかったのは凄く平和だったのかもしれない。授業中までこんなに絡んでくるとは思わなかった。
「でもでも、二人がじゃれあってるの見るの新鮮かも?」
「えっ? そう?」
「いや、幼馴染で仲が良いのは知ってたケド、二人だけであんな風にわちゃわちゃしてるのは案外見てなかったから」
大山さんに言われて思い返してみると、確かに大山さんを含めた場に限って言えば、もっと大人数でいることが多かったから松永と今日みたいなやり取りをしていることは少なかったかもしれない。
「じゃあ、今度は大山ちゃんもりょーちゃんが寝ないように後ろからちょっかいかけていいよ?」
「マジ? 何しようかなー」
「なんでやる気なの!? それに眠かったのは僕じゃないし!」
ただ、性格的には松永に近いところがある大山さんまで加わってしまうと、僕はまともに授業を受けられなくなってしまう。周りに喋れる人がいない席は寂しいとは思うけど、勝手知ったる人がい過ぎるのも考え物だと思った。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
初恋♡リベンジャーズ
遊馬友仁
青春
【第五部開始】
高校一年生の春休み直前、クラスメートの紅野アザミに告白し、華々しい玉砕を遂げた黒田竜司は、憂鬱な気持ちのまま、新学期を迎えていた。そんな竜司のクラスに、SNSなどでカリスマ的人気を誇る白草四葉が転入してきた。
眉目秀麗、容姿端麗、美の化身を具現化したような四葉は、性格も明るく、休み時間のたびに、竜司と親友の壮馬に気さくに話しかけてくるのだが――――――。
転入早々、竜司に絡みだす、彼女の真の目的とは!?
◯ンスタグラム、ユ◯チューブ、◯イッターなどを駆使して繰り広げられる、SNS世代の新感覚復讐系ラブコメディ、ここに開幕!
第二部からは、さらに登場人物たちも増え、コメディ要素が多めとなります(予定)
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる