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黒歴史時代のキャラクター改変!

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さて。女神様の作った乙女ゲームの内容?というか、決まり事が発表されることになりました。


私がゲームの中のヒロインとして入る為の決まり事です。私も自分の事なので、なるべくいい方向にいくようにと必死です。多分創造神さくしゃ様とあまり変わらない頭の出来なので、なんとか自分にとって悪くないようにと考えていますが、私も頭はよろしい方ではないので、後からダメなとこが見つかりそうではありますが。


まあ、今自分が出来ることだけに集中する事にします。なんかダメだったりとかミスがあったりしたとしても、すぐに気づく私ではないし、そもそも矛盾があってもほぼ気付かないのが私だ。だから、気付かないなら気付かないなりの出来ることをする。ミスがあったらその時に考える。
いつもの私だ。大体、先読みできるだけのアタマがあるなら、割と人生苦労してないよな。勉強嫌いだったから、「ここまで」の能力しかなかったし。ので、ジタバタせずに行くことに決めた。


イケるならイケる。
ダメならダメ。  


行き当たりばったりでいつも生きて来たから、今回もそれで行こう。





《あ、その前に!リコさんの魂が入るキャラクター、リコーリアさんの調整を行わねば!》
  




思い出した様に、女神様は私の黒歴史ノートを広げまする。


ぱらりと広げられたノートに、女神様はピンク色の光を込めたと思った瞬間。私の作ったキャラクター、リコーリアを具現化させました。…私の真横に。



ドバン!
「 ぐばへ! 」



言葉にならない声で私は思わずの言葉を発し、何か柔らかいものに顔をはったかれて横に軽く吹っ飛びました。あー、なんか色々諦めてから、文章がやたらと物語風になるのは御了承ください。諦めつつも、面白く読んで頂ければとの私と多分、創造神さくしゃ様の意味があるんだかないんだかの計らいです。ハイ。



続けますね。



鼻の辺りを柔らかくも勢いのあるなにかに吹っ飛ばされて、ひっくり返った享年体重67キロの私。その体重すら吹っ飛ばすとは、おのれ何奴⁈ 位の勢いで上半身だけで起き上がると、私の目の前には。




色白の美少女で。

髪色はプラチナブランド。

瞳の色はどちらも虹色で。

天使の様な真っ白い羽根を6枚。
悪魔の様な真っ黒な羽根を4枚。
大きな蝙蝠羽根が2枚。
耳の後ろには、妖精の羽根のように虫の羽根が4枚。

ステータス画面ぽいのまで用意されていてですね。

そこには。



IQ30000000で誰からも愛されて、天真爛漫。天使も悪魔もだが、神すらも彼女の虜。たまたま助けた妖精からの祝福を受けて、妖精族からは絶大の支持を得る。同様に、天界、魔界にも愛を説いて受け入れてもらえ、その感謝と愛を全ての世界に知らせるために、それぞれの世界から羽根をいただいた。とかいう、眩暈のする設定が。

ちなみに、このIQ数値は多分適当に付けたと思われます。フツーの人間の最高知能指数知らんから、なんとなく凄そうな数字をつけたってだけらしい。なんで最初の数字が3なのかというと、当時見ていたアニメのキャラクターの1人がIQ300だよって誰かから聞いたからであるかと思われます。

ので、多分最高知能指数は300なんだろな、ならばそこにゼロ増やせば良かろうもんと、その程度で多分決めたのだと思います。なにせ、このキャラ作ったのが30年以上前のことですもん。ただでさえ頭の良くない自分の考えることです。そこは
   




ー ああ、自分には理解できないけれども、そういうものなのね? ー





と、思っていただけると幸いです(笑)


ああ、そういえば。あの頃仲の良かった人が作った自分設定のキャラクターが最強すぎてつまんなくて。ならば、それよりも強くて凄いキャラを作ろうとして作ったのが、リコーリアだったっけ。


親の勝手で、恥ずかしいいろんなアレコレ詰め込んでゴメンよリコーリア。と、今更ながら私は反省する。



だからこそ、親として!




リコーリアを構成させなければ!






「 女神様!色々もう、めったくそ削ってください!今から私はこの子を普通の子にします! 」



私は力強く立ち上がりましたとも!ええ!



白とも黒ともつけぬ、まさに私の黒歴史を具現化した痛くされてしまった、悲しいキャラクターがそこにおりました…。  




 …無表情で。

心なしか、虹色の美しい瞳まで翳っている様に見えます。
 




その表情に、私は何故かとてもココロが痛み。



~ 私はこの子に笑顔をあげたい ~



子供産んだ事ないけど、そんな親心が私にはあったようです。てか、これ作った時の年齢でここに来てたらリコーリアはこのままだったと思うと、今の親年齢位で色々多少の事は経験して来て良かったなと思ったのでした。



しばしの間、リコーリアの姿やステータスを見ていた女神様は、具現化したリコーリアが、私の黒歴史ノートで垣間見た、当時の下手な絵では再現されなかった設定を今まさに目の当たりにしまして。






ポカンと口を開けたままでおりましたが、はたと目をパチクリさせました。



《あ、さ、さあ!ここからリコーリアさんとしてのキャラクターを決めていきましょうか?》





と、やや焦りながらも、私の意見に付き合ってくれることになりました。

どうやら、女神様にも予想外に凄い詰め込みキャラクターだったようで。


ふっふっふっ…。







女神様、厨二病を舐めてはいけません。世の中の厨二病たちは、この程度ではないのですよと、私は謎の勝利宣言を心の中でしながら、リコーリアの設定の修正にとりかかったのでした。


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