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その7
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都市部からかなり離れた小さな町、明日町はあれから二年は経ったが今も変わらない。
平成の始まりの頃のような工場町や商店街が残るこの古臭い町もまた
溶けるような暑い夏がやってきた。
ちょうど正午前の十一時五十分くらいに都市部から電車が明日町の駅に着いた
改札をでる数多の人間の中に大きなカバンを持って出てくる人物がいた、その眼鏡をかけた癖毛の彼女を改札の前で待っていた短く切った髪の人物もその子を待っていたかのように手を振って呼びかけた
「あ、アッキー久しぶりー」
「カナ、卒業以来だな、あえて嬉しいぜ」
死体の噂の真相を探っていた高校生の頃よりも、少し大人になった二人は再会を喜び、
笑顔を見せ合った。
お昼頃を迎えていたのかお腹がぐうっとなり「昼でも食べよっか」とカナは言った。
「じゃあいつものファミレスでいいか、ドリンク飲めるし」
「じゃあそこにしよっか」とカナはアキを連れてそこへと向かった。
入ったファミレスの強冷房で熱くほてった体を冷やし、案内された席で座ってお昼を頼んだ
待ってる間二人は話し合った。
「アッキーさ覚えいる?、あたしら死体の噂が本当か探してたこと」
「おお…帰ってきて早々それかよ…」
と少し困惑しながらもあの真相が解けた後の事を話した。
「ハルが埋まってた所のよりもさらに下に見つかったってやつな、何でそれを聞くんだ?」
「うん、ハルちゃんが後で言ってたんだその死体は、見つかったって事に喜んでたんだって…」
地下室から出てその後にハルが言ってたその死体である冬本は、殺されて埋められた後
誰かが自分を見つけてもらえる様に、怨念の様にハルや他の生徒や教師に厄を振り撒いた
見方を変えればそれはかなりの迷惑行為だと秋人は思った。
その後死体の冬本は警察の検視を終えた後、墓へ埋葬し供養されたという。
と言う話を区切るように昼食が運ばれた、アキとカナはそれを食べながら。
高校時代の友人や恩師はどうしてるだろうか、この町の夏祭りのことなどを話した
お昼を食べ終えた店を出た二人は、いつも通っていた高校の近くの公園へ行き
ファミレスでは話しきれなかった身の回りの話をした。
「どう?大学生活というか一人暮らしは?」
「うん、困ったことはあまりないよ、大学でも友達たくさんいるし」と笑顔で答えた、彼も大学に入学してから以前の高校とは全く変わらないって話した、それからは高校時代の話をした
「カナはあれからどうだ、その…お前のその特性?ていうかなんかの…」というと
クスッと笑った答えた。
「もう大丈夫よ、それには正直になれたから、これだから不幸って思いたくないし、
きっと幸せに生きるって決めたの」という答えに
「それはよかったじゃん、」と返した。
その時アキはふとこんなことを呟いた。
「そういやハルはどうしているのかな…」
「うん、去年に書いた絵が認められて卒業後に外国へ留学したんだっけ」彼女の事を考えているその頃、ヨーロッパの人がガヤガヤと歩く街のアパートの一室で荷物をケースに入れて出国の
準備をする短い髪の日本人がいた。
部屋はキャンバスやその他の本や衣類でごった返しになっているせいか本人は
何を入れればいいかわからないでいた
「あー、もういいや服や描くものやお金があればいいだろ」
そしてパンパンに詰まったケースを持って外へ出てケータイを取り出した
「そうだ忘れてはいけないな、連絡連絡っと」
そして日本にいる秋人のケータイが突然ブーっと鳴った、なんだろなと取り出して確認すると
こう言った。
「カナ、明日あたりにさ、ハルが帰ってくるってさ」二人は喜びのあまり子供のようにはしゃいだ
「アッキー‼︎あたしもうちょっとここにいるよ!、だって久しぶりに三人集まるから‼︎」
「カナ早くハルに返信しな!帰りを待ってるからって」
そしてカナはメールをすぐにハルに返した。
無駄に荷物を詰め込んですごく重くなったケースを引きずる様に運んでゼエゼエと
歩くハルのポケットがブブっとなり取り出したケータイには
「お久しぶり!、卒業以来だね!、帰ってきたらアキの家でパーティしよう、
みんなハルちゃんの帰りを待っているよ」
とメールに書かれていた、ハルは少し笑顔になってその重い荷物を持ってまた歩き始めた。
自分を待っている友人達に向けてなのか、ハルはこう呟いた
「愛しているぜ」そして日本に向けて飛行機は飛んだ。
平成の始まりの頃のような工場町や商店街が残るこの古臭い町もまた
溶けるような暑い夏がやってきた。
ちょうど正午前の十一時五十分くらいに都市部から電車が明日町の駅に着いた
改札をでる数多の人間の中に大きなカバンを持って出てくる人物がいた、その眼鏡をかけた癖毛の彼女を改札の前で待っていた短く切った髪の人物もその子を待っていたかのように手を振って呼びかけた
「あ、アッキー久しぶりー」
「カナ、卒業以来だな、あえて嬉しいぜ」
死体の噂の真相を探っていた高校生の頃よりも、少し大人になった二人は再会を喜び、
笑顔を見せ合った。
お昼頃を迎えていたのかお腹がぐうっとなり「昼でも食べよっか」とカナは言った。
「じゃあいつものファミレスでいいか、ドリンク飲めるし」
「じゃあそこにしよっか」とカナはアキを連れてそこへと向かった。
入ったファミレスの強冷房で熱くほてった体を冷やし、案内された席で座ってお昼を頼んだ
待ってる間二人は話し合った。
「アッキーさ覚えいる?、あたしら死体の噂が本当か探してたこと」
「おお…帰ってきて早々それかよ…」
と少し困惑しながらもあの真相が解けた後の事を話した。
「ハルが埋まってた所のよりもさらに下に見つかったってやつな、何でそれを聞くんだ?」
「うん、ハルちゃんが後で言ってたんだその死体は、見つかったって事に喜んでたんだって…」
地下室から出てその後にハルが言ってたその死体である冬本は、殺されて埋められた後
誰かが自分を見つけてもらえる様に、怨念の様にハルや他の生徒や教師に厄を振り撒いた
見方を変えればそれはかなりの迷惑行為だと秋人は思った。
その後死体の冬本は警察の検視を終えた後、墓へ埋葬し供養されたという。
と言う話を区切るように昼食が運ばれた、アキとカナはそれを食べながら。
高校時代の友人や恩師はどうしてるだろうか、この町の夏祭りのことなどを話した
お昼を食べ終えた店を出た二人は、いつも通っていた高校の近くの公園へ行き
ファミレスでは話しきれなかった身の回りの話をした。
「どう?大学生活というか一人暮らしは?」
「うん、困ったことはあまりないよ、大学でも友達たくさんいるし」と笑顔で答えた、彼も大学に入学してから以前の高校とは全く変わらないって話した、それからは高校時代の話をした
「カナはあれからどうだ、その…お前のその特性?ていうかなんかの…」というと
クスッと笑った答えた。
「もう大丈夫よ、それには正直になれたから、これだから不幸って思いたくないし、
きっと幸せに生きるって決めたの」という答えに
「それはよかったじゃん、」と返した。
その時アキはふとこんなことを呟いた。
「そういやハルはどうしているのかな…」
「うん、去年に書いた絵が認められて卒業後に外国へ留学したんだっけ」彼女の事を考えているその頃、ヨーロッパの人がガヤガヤと歩く街のアパートの一室で荷物をケースに入れて出国の
準備をする短い髪の日本人がいた。
部屋はキャンバスやその他の本や衣類でごった返しになっているせいか本人は
何を入れればいいかわからないでいた
「あー、もういいや服や描くものやお金があればいいだろ」
そしてパンパンに詰まったケースを持って外へ出てケータイを取り出した
「そうだ忘れてはいけないな、連絡連絡っと」
そして日本にいる秋人のケータイが突然ブーっと鳴った、なんだろなと取り出して確認すると
こう言った。
「カナ、明日あたりにさ、ハルが帰ってくるってさ」二人は喜びのあまり子供のようにはしゃいだ
「アッキー‼︎あたしもうちょっとここにいるよ!、だって久しぶりに三人集まるから‼︎」
「カナ早くハルに返信しな!帰りを待ってるからって」
そしてカナはメールをすぐにハルに返した。
無駄に荷物を詰め込んですごく重くなったケースを引きずる様に運んでゼエゼエと
歩くハルのポケットがブブっとなり取り出したケータイには
「お久しぶり!、卒業以来だね!、帰ってきたらアキの家でパーティしよう、
みんなハルちゃんの帰りを待っているよ」
とメールに書かれていた、ハルは少し笑顔になってその重い荷物を持ってまた歩き始めた。
自分を待っている友人達に向けてなのか、ハルはこう呟いた
「愛しているぜ」そして日本に向けて飛行機は飛んだ。
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