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263話 - やきもち
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夜になっちゃった。
今は20時くらい。
あれから僕等は悩みに悩んだ。
まぁ結論から言うとなんとかスマホのカメラ機能は完成したんだ。
動画機能も持たせる事が出来た。
もちろんビデオ通話も可能になった。
ただ、なかなか難儀したんだ。
まず、おばあちゃんにカメラのパーツの役割の名前を呼んでもらった。
おばあちゃんにはよくわからない言葉だらけだったけれど文字は読めるからね。
「この元始記録書によれば、画像処理えんじんや記録めでぃあ、とやらを作らねばならぬのかの?」
『いや、さすがにわっかんねぇ……』
僕が機械の内部構造をバッチリ理解できればスキルの”万物創造”がきっとあーだこーだしてくれると思うんだけど……。
ってかそんなこと出来たらシスに頼まなくてもスマホ作っちゃえるよ。
理解できんもんを作るにも限度がある!
魔法能力は凄くても僕一般人なの!
機械作ったりしたことないしッ!
と、1時間半ほど悩んでいたらクラマがお風呂から戻ってきた。
話しは逸れるがクラマは割と長風呂だ。
というより風呂で半分寝ている。
僕等はスキルのおかげでのぼせはしないからね。
長風呂はいいけど寝ちゃわないようにねって言ってるくらいだ。
「……シスに頼めないの?」
『なるほど?全部作る必要はないのか……』
クラマのひらめきはいつも適格だ。
僕がスキルの分解を覚えたのもクラマのひらめき。
ということで、どこからシスに頼んでどこまでを僕の魔法で賄えば出来るのか、を考える方向に変更した。
僕はそもそも視空間認知、というスキルを持っていた。
眼のピントを合わせたり、魔物の時に人の視界のように見え方を変えちゃうスキルだ。
割と僕自身の体の事になるとざっくりしたイメージで魔法は作れちゃう。
人の目はカメラと同じような構造になっている。
カメラが人の眼と同じような構造になっているといった方がいいか。
じゃあ、その機能をカメラのレンズに持たせられれば……
『おばあちゃんおばあちゃん、目の見える仕組みについて調べてくれない?』
「うむ!………おお、出たぞ!ロキ神には心で語りかけても良いみたいじゃの。えっとのぉ……」
「……ぼく、魔物解体して肉焼いてていい?」
外から入った光はまず、フィルターの働きをしている角膜を通る。
その後、虹彩、瞳孔が目の中に入る光の量を調節してくれる。
その先でレンズの役割を持っている水晶体がピントを合わせて、フィルムの働きをしている目の奥の網膜に到達……
そこから視神経を通って脳に達し、映像の認識が成される……と。
もっと細かい部位はあるけど、ざっくり言うとそんな感じらしい。
おばあちゃんの元始記録書参照。
その仕組みは分かったけどこれをどうやって魔法で作ればいいんだ……。
『んー。もう深く考えずに、この形だけついてるレンズから入ってきた光をそのままシスにぶん投げるイメージでアプリを作れないかなぁ。視空間認知スキルを創造魔法スマホに統合すれば……』
≪可能。システム内でデータを圧縮して保管します≫
『え!?マジ!?そんなのでいいの!?』
と言うことでスマホにカメラアプリが作られたってわけ。
画像データや動画データも勝手に圧縮してくれるらしい。
カメラの仕組みはどうやら必要なかったみたい。
僕のスキルをスマホにくっつければよかったのか……。
動画や音声データのファイル形式って”MP4”とかでしょ?
そういうのにシスが勝手にしてくれるんだろうと思う。
シスがやったらファイル形式”GOD”とかって名前が付いてたりして……。
《依頼を受託しました。ファイル形式”GOD”にて保管します》
あ、いや……。
依頼とかじゃないんだけど……
ま、まぁ名前は何でもいいや。
その後はいつも通りスマホ出して魔法イメージでアプリを作った。
後は僕のスマホからアプデ掛ければみんなのスマホに反映する仕組みだ。
僕のスマホは特別性でアプデボタンが付いている。
だから実際の作業は僕のスマホだけで良いんだ。
あとは僕のスマホと同じ機能をみんなのスマホに持たせられるって感じだ。
なかなか苦労したなぁ。
機械の仕組みを覚えれば作れる、って事じゃなさそう。
僕はスマホを魔法で作っている。
だからその機能に代わる魔法を考えないとって感じだ。
『遅くなっちゃったね。ごめんね。おばあちゃんはエデン行くのは明日にする?』
「楽しかったぞぇ?これでおばあちゃんの知恵袋が出来るのじゃ!むふふ……。いや、今から行ってくるのじゃ!寧ろ王夫妻やキャシー来ている時間を考えるとちょうどええくらいじゃないかの?」
あ、そうだね。
この時間には王夫妻やキャシーは大体いるのか。
「後はクラムとエステルには3日程エデンで滞在しておれと伝えておくのじゃ。我もしばらく向こうで生活用品の準備などをしてくるでの?皆どこにおるかのぉ?」
最近クラムは孤児院に止まったり、ハイエルフさん家に止まったり色々らしい。
エステルはハイエルフさんの家に泊まる事が多いみたい。
エデンに僕等が居ないときね?
家帰っても誰もいないからね。
みんなと仲良くしてていいことだ。
……今日エステルが泊まるところ男性もいるのかなぁ。
ちょっと心がモヤモヤする気がする。
僕、妬いてるのかもしれない……。
いや、ハイエルフってみんなと過ごすって普通だもんな!
問題ない!きっと大丈夫ッ!
切り替え切り替え!
『ありがと!クラムとエステルには僕からメールしとくよ。よく考えればスマホあるもんね』
ずっとスマホ無い世界で過ごしてたんだもん。
こっちの世界に結構馴染んじゃってるんだよなぁ僕って。
「それもそうじゃの?では行ってくるのじゃ!」
・
・
・
ガブッ!
『モグモグ……。はぁ……やっぱクラマの肉うんまい……。食感出来てすごい美味しく感じるよ!噛み応えあるのに柔らかくて……。肉汁があふれ出るなぁ……』
「……よかった。今日の分は全部焼いた。パパもお腹いっぱい食べていい」
『ありがとクラマ……ぐす』
今日はクラマと2人の夜だ。
どうやらソフィア宅から始まって、合間合間にずっと肉焼いててくれたのって本当に全部僕の為らしいんだ。
フェンリルはすっごいお腹が空く。
オーク丸々一頭食べ尽くせる程に……。
ちょっとだけ肉貰って後は適当に生肉食べたりするつもりだったんだよ。
でもそれ見てるのが嫌で、僕がお腹いっぱい食べられるように沢山焼いてくれてたんだって。
「……おいしいものを好きなだけ食べればいい。いつもパパが言ってる」
僕の真似だったんだなぁ。
クラムと僕は産まれが野生だったしさ。
エステルもクラマも出会った時げっそりだったんだもん。
おばあちゃんですら食べ物に困ってたらしいから……。
おばあちゃんは魔物討伐苦手だから最低限の狩りしかしてなかったらしいんだよね。
みんな食に困ってたんだよ。
だから僕の家族になったなら食べ物には絶対困らないで欲しいんだ。
好きな物、美味しいものをお腹いっぱい食べて欲しいんだよね。
『うん……。うちの子優しいなぁ……』
「……ん。……これからも焼く。パパ、大きい肉焼き機作って」
『ありがとぉクラマ……グス。了解だよ!最近エデンの子にも肉あげてるもんね?網でも鉄板でも今の肉焼き機の巨大盤でもなんでもこいだよ!』
ピロン♪
『あ、クラムからメールだ』
3日程エデンに泊まっておいでって話の返事だな。
クラムとエステルに送っておいたんだよね。
-----
From:クラム
To:クロム
件名:つめきってね!
本文:
わかった~!
パパのごはんいっぱいつくるのと~
おうちおおきくしてかえる~!
ライムとスライムさんのおうちもつくっとくね~!
パパ欲しいものある~?
-----
クラムまで僕のご飯作ろうとしてくれてるじゃんか……。
僕って本当に幸せ者だなぁ。
フェンリルになってからめちゃくちゃ家族愛感じるよ……。
それにライムも無事に送り届けてくれたみたいで何よりだ。
おばあちゃんの泉2からスライムの解放もしてくれたっぽいな。
この文面だとスライムの集合住宅ができるんだろうなぁ。
見るの楽しみだね。
スライムカフェとかできるのかな?
ってか件名、爪切ってって……。
いや、でも後でちゃんと切ろっと。
この爪家で生活するとカーペットとかカーテンとかクラムが作った家具に傷つけまくりそうだもん……。
『クラマ、狐の時は爪の手入れってどうしてたの?』
「……適当な木を削る?」
『わ、ワイルドだなぁ……』
まぁ、クラマも今は人の時に切ればいいからね。
僕は僕用の爪切り自分で作ろっと……。
爪切り作るのにミスリル補給して欲しい……けど要らんか。
自分の物は自分で魔法で作ろっかな。
他に欲しいものなぁ。
ブラッシング用のオイルとか?
大量消費しそうだしね。
植物油たくさん買ってきてもらって僕が好きな匂いに調合しよっと。
あとはクラムが見てフェンリルに役立ちそうなものがあったら買ってきて欲しいって伝えればいいかな。
うし、返信っと。
ピロン♪
『あ、クラマもメール来てるよ?』
-----
From:クラム
To:クラマ
件名:ミルクあった!
本文:
あたらしいミルクおみせにあったよ~?
うしさんのだって~!ほしい~?
-----
「……ねぇねから。……!」
『急に目を輝かせてどったの?』
「……ミルク。牛のやつ」
あ!ラクトさん約束覚えててくれたんだ。
氷魔石が供給でき出して食材が上手く回り出したら卵や乳製品を仕入れて欲しいって最初に頼んでたんだよね。
保存問題のせいで一般的に売買されてなかったみたいだったからね。
うまく回り出しててよかったなぁ。
これで獣人国の食料問題が少し改善されればいいね。
外の様子もちょっとずつ変わってきてるんだなぁ。
「……パパ。メール、これでいい?」
『ん?お、ちゃんとスマホ使えてるじゃん!どれどれ?』チラッ
-----
From:クラマ
To:クラム
件名:
本文:
うん。ぜんぶ。
-----
『全部はどうだろうか……』
「……ダメ?」
『あ、いや好きなだけ買えばいいと思うよ?他の人に迷惑かかんないように、余ったのを全部とかならいいんじゃない?足りなかったらラクトさんに仕入れ量増やしてもらえば?』
「……ん。そうする」
クラムはスマホめちゃくちゃ使いこなしてるなぁ。
で、やっぱうちの家族はクラムがママだと思うなぁ……。
クラマも拙いながら使えているようで何よりだ。
メールの文面って人の性格出るよなぁ~。
ピロン♪
ん?また?
さっきの返事だろうからエステルかな?
-----
From:エステル
To:クロム
件名:嫌です!
本文:
明日、本を買ってから帰ります!
100階層に居てください!
-----
「……ママ?なんて?」
『嫌だって』
「……ん。知ってた」
『じゃ、明日はエステルを待ってからダンジョンの管理権限取って……。1日程経って疑似生命体一掃できたっぽかったら90階層に避難しよっか?転移魔石で行けばいいかな』
「……パパ。歩行訓練。……魔物居ないんでしょ?歩いて行く」
なるほど?
確かに魔物の居ない環境なんてちょうどいいかも。
ロキ様に作業が終わったら氷雪無くしてって言ってみよっかな。
歩行訓練するならさすがに氷雪邪魔だもん。
≪構わんぞ?クロムの神力を使ってええかの?今のお主なら直ぐ溜められるほどじゃ≫
お、聞いてくれてた。
≪今は文明の管理権限は儂にあるからのぉ。星の管理の事ならお主と直接話すわい。で、どうするのじゃ?≫
敵居ない場所でクラマとエステルとのんびり散歩しながら歩行訓練なんて乙じゃん。
そういう時間に僕の神力は使いたいッ!
『だいじょぶ!お願い!』
≪わかったのじゃ。では、環境変更は気が済んだら儂に話しかけてくるとよいのじゃ。特に焦ってもおらんからの?ではの≫ プチッ
・
・
・
『じゃ、明日からはのんびり散歩しよっか』
「……たまにはのんびり。歩き方教えるね」
『おねがいね!じゃ、そろそろ満腹になったしなんか飲む?』
「……シュワシュワ作れる?」
『炭酸ね!そういえば僕炭酸作れそうなんだった!やってみるか!何味がいいの?さっぱり系?』
「……炭酸ミルク」
『それはどうなんだろうか……。いいんだけど……』
カル○スソーダみたいにすればいいのかなぁ。
あ、ラッシーとかなら美味しいかも!
でも乳酸菌の作り方知らんしなぁ……。
ヨーグルト作れればなぁ。
またおばあちゃんに調べてもらおっと!
今日のところは、えっと……
ピロン♪
ん?またメール来た。
今日はよく連絡来るなぁ。
おばあちゃんかな?
-----
From:エステル
To:クロム
件名:
本文:
ダメでしょうか……
-----
『ダメじゃなああああい!!』
「…………」
メールの返事してなかった……。
今は20時くらい。
あれから僕等は悩みに悩んだ。
まぁ結論から言うとなんとかスマホのカメラ機能は完成したんだ。
動画機能も持たせる事が出来た。
もちろんビデオ通話も可能になった。
ただ、なかなか難儀したんだ。
まず、おばあちゃんにカメラのパーツの役割の名前を呼んでもらった。
おばあちゃんにはよくわからない言葉だらけだったけれど文字は読めるからね。
「この元始記録書によれば、画像処理えんじんや記録めでぃあ、とやらを作らねばならぬのかの?」
『いや、さすがにわっかんねぇ……』
僕が機械の内部構造をバッチリ理解できればスキルの”万物創造”がきっとあーだこーだしてくれると思うんだけど……。
ってかそんなこと出来たらシスに頼まなくてもスマホ作っちゃえるよ。
理解できんもんを作るにも限度がある!
魔法能力は凄くても僕一般人なの!
機械作ったりしたことないしッ!
と、1時間半ほど悩んでいたらクラマがお風呂から戻ってきた。
話しは逸れるがクラマは割と長風呂だ。
というより風呂で半分寝ている。
僕等はスキルのおかげでのぼせはしないからね。
長風呂はいいけど寝ちゃわないようにねって言ってるくらいだ。
「……シスに頼めないの?」
『なるほど?全部作る必要はないのか……』
クラマのひらめきはいつも適格だ。
僕がスキルの分解を覚えたのもクラマのひらめき。
ということで、どこからシスに頼んでどこまでを僕の魔法で賄えば出来るのか、を考える方向に変更した。
僕はそもそも視空間認知、というスキルを持っていた。
眼のピントを合わせたり、魔物の時に人の視界のように見え方を変えちゃうスキルだ。
割と僕自身の体の事になるとざっくりしたイメージで魔法は作れちゃう。
人の目はカメラと同じような構造になっている。
カメラが人の眼と同じような構造になっているといった方がいいか。
じゃあ、その機能をカメラのレンズに持たせられれば……
『おばあちゃんおばあちゃん、目の見える仕組みについて調べてくれない?』
「うむ!………おお、出たぞ!ロキ神には心で語りかけても良いみたいじゃの。えっとのぉ……」
「……ぼく、魔物解体して肉焼いてていい?」
外から入った光はまず、フィルターの働きをしている角膜を通る。
その後、虹彩、瞳孔が目の中に入る光の量を調節してくれる。
その先でレンズの役割を持っている水晶体がピントを合わせて、フィルムの働きをしている目の奥の網膜に到達……
そこから視神経を通って脳に達し、映像の認識が成される……と。
もっと細かい部位はあるけど、ざっくり言うとそんな感じらしい。
おばあちゃんの元始記録書参照。
その仕組みは分かったけどこれをどうやって魔法で作ればいいんだ……。
『んー。もう深く考えずに、この形だけついてるレンズから入ってきた光をそのままシスにぶん投げるイメージでアプリを作れないかなぁ。視空間認知スキルを創造魔法スマホに統合すれば……』
≪可能。システム内でデータを圧縮して保管します≫
『え!?マジ!?そんなのでいいの!?』
と言うことでスマホにカメラアプリが作られたってわけ。
画像データや動画データも勝手に圧縮してくれるらしい。
カメラの仕組みはどうやら必要なかったみたい。
僕のスキルをスマホにくっつければよかったのか……。
動画や音声データのファイル形式って”MP4”とかでしょ?
そういうのにシスが勝手にしてくれるんだろうと思う。
シスがやったらファイル形式”GOD”とかって名前が付いてたりして……。
《依頼を受託しました。ファイル形式”GOD”にて保管します》
あ、いや……。
依頼とかじゃないんだけど……
ま、まぁ名前は何でもいいや。
その後はいつも通りスマホ出して魔法イメージでアプリを作った。
後は僕のスマホからアプデ掛ければみんなのスマホに反映する仕組みだ。
僕のスマホは特別性でアプデボタンが付いている。
だから実際の作業は僕のスマホだけで良いんだ。
あとは僕のスマホと同じ機能をみんなのスマホに持たせられるって感じだ。
なかなか苦労したなぁ。
機械の仕組みを覚えれば作れる、って事じゃなさそう。
僕はスマホを魔法で作っている。
だからその機能に代わる魔法を考えないとって感じだ。
『遅くなっちゃったね。ごめんね。おばあちゃんはエデン行くのは明日にする?』
「楽しかったぞぇ?これでおばあちゃんの知恵袋が出来るのじゃ!むふふ……。いや、今から行ってくるのじゃ!寧ろ王夫妻やキャシー来ている時間を考えるとちょうどええくらいじゃないかの?」
あ、そうだね。
この時間には王夫妻やキャシーは大体いるのか。
「後はクラムとエステルには3日程エデンで滞在しておれと伝えておくのじゃ。我もしばらく向こうで生活用品の準備などをしてくるでの?皆どこにおるかのぉ?」
最近クラムは孤児院に止まったり、ハイエルフさん家に止まったり色々らしい。
エステルはハイエルフさんの家に泊まる事が多いみたい。
エデンに僕等が居ないときね?
家帰っても誰もいないからね。
みんなと仲良くしてていいことだ。
……今日エステルが泊まるところ男性もいるのかなぁ。
ちょっと心がモヤモヤする気がする。
僕、妬いてるのかもしれない……。
いや、ハイエルフってみんなと過ごすって普通だもんな!
問題ない!きっと大丈夫ッ!
切り替え切り替え!
『ありがと!クラムとエステルには僕からメールしとくよ。よく考えればスマホあるもんね』
ずっとスマホ無い世界で過ごしてたんだもん。
こっちの世界に結構馴染んじゃってるんだよなぁ僕って。
「それもそうじゃの?では行ってくるのじゃ!」
・
・
・
ガブッ!
『モグモグ……。はぁ……やっぱクラマの肉うんまい……。食感出来てすごい美味しく感じるよ!噛み応えあるのに柔らかくて……。肉汁があふれ出るなぁ……』
「……よかった。今日の分は全部焼いた。パパもお腹いっぱい食べていい」
『ありがとクラマ……ぐす』
今日はクラマと2人の夜だ。
どうやらソフィア宅から始まって、合間合間にずっと肉焼いててくれたのって本当に全部僕の為らしいんだ。
フェンリルはすっごいお腹が空く。
オーク丸々一頭食べ尽くせる程に……。
ちょっとだけ肉貰って後は適当に生肉食べたりするつもりだったんだよ。
でもそれ見てるのが嫌で、僕がお腹いっぱい食べられるように沢山焼いてくれてたんだって。
「……おいしいものを好きなだけ食べればいい。いつもパパが言ってる」
僕の真似だったんだなぁ。
クラムと僕は産まれが野生だったしさ。
エステルもクラマも出会った時げっそりだったんだもん。
おばあちゃんですら食べ物に困ってたらしいから……。
おばあちゃんは魔物討伐苦手だから最低限の狩りしかしてなかったらしいんだよね。
みんな食に困ってたんだよ。
だから僕の家族になったなら食べ物には絶対困らないで欲しいんだ。
好きな物、美味しいものをお腹いっぱい食べて欲しいんだよね。
『うん……。うちの子優しいなぁ……』
「……ん。……これからも焼く。パパ、大きい肉焼き機作って」
『ありがとぉクラマ……グス。了解だよ!最近エデンの子にも肉あげてるもんね?網でも鉄板でも今の肉焼き機の巨大盤でもなんでもこいだよ!』
ピロン♪
『あ、クラムからメールだ』
3日程エデンに泊まっておいでって話の返事だな。
クラムとエステルに送っておいたんだよね。
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From:クラム
To:クロム
件名:つめきってね!
本文:
わかった~!
パパのごはんいっぱいつくるのと~
おうちおおきくしてかえる~!
ライムとスライムさんのおうちもつくっとくね~!
パパ欲しいものある~?
-----
クラムまで僕のご飯作ろうとしてくれてるじゃんか……。
僕って本当に幸せ者だなぁ。
フェンリルになってからめちゃくちゃ家族愛感じるよ……。
それにライムも無事に送り届けてくれたみたいで何よりだ。
おばあちゃんの泉2からスライムの解放もしてくれたっぽいな。
この文面だとスライムの集合住宅ができるんだろうなぁ。
見るの楽しみだね。
スライムカフェとかできるのかな?
ってか件名、爪切ってって……。
いや、でも後でちゃんと切ろっと。
この爪家で生活するとカーペットとかカーテンとかクラムが作った家具に傷つけまくりそうだもん……。
『クラマ、狐の時は爪の手入れってどうしてたの?』
「……適当な木を削る?」
『わ、ワイルドだなぁ……』
まぁ、クラマも今は人の時に切ればいいからね。
僕は僕用の爪切り自分で作ろっと……。
爪切り作るのにミスリル補給して欲しい……けど要らんか。
自分の物は自分で魔法で作ろっかな。
他に欲しいものなぁ。
ブラッシング用のオイルとか?
大量消費しそうだしね。
植物油たくさん買ってきてもらって僕が好きな匂いに調合しよっと。
あとはクラムが見てフェンリルに役立ちそうなものがあったら買ってきて欲しいって伝えればいいかな。
うし、返信っと。
ピロン♪
『あ、クラマもメール来てるよ?』
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From:クラム
To:クラマ
件名:ミルクあった!
本文:
あたらしいミルクおみせにあったよ~?
うしさんのだって~!ほしい~?
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「……ねぇねから。……!」
『急に目を輝かせてどったの?』
「……ミルク。牛のやつ」
あ!ラクトさん約束覚えててくれたんだ。
氷魔石が供給でき出して食材が上手く回り出したら卵や乳製品を仕入れて欲しいって最初に頼んでたんだよね。
保存問題のせいで一般的に売買されてなかったみたいだったからね。
うまく回り出しててよかったなぁ。
これで獣人国の食料問題が少し改善されればいいね。
外の様子もちょっとずつ変わってきてるんだなぁ。
「……パパ。メール、これでいい?」
『ん?お、ちゃんとスマホ使えてるじゃん!どれどれ?』チラッ
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From:クラマ
To:クラム
件名:
本文:
うん。ぜんぶ。
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『全部はどうだろうか……』
「……ダメ?」
『あ、いや好きなだけ買えばいいと思うよ?他の人に迷惑かかんないように、余ったのを全部とかならいいんじゃない?足りなかったらラクトさんに仕入れ量増やしてもらえば?』
「……ん。そうする」
クラムはスマホめちゃくちゃ使いこなしてるなぁ。
で、やっぱうちの家族はクラムがママだと思うなぁ……。
クラマも拙いながら使えているようで何よりだ。
メールの文面って人の性格出るよなぁ~。
ピロン♪
ん?また?
さっきの返事だろうからエステルかな?
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From:エステル
To:クロム
件名:嫌です!
本文:
明日、本を買ってから帰ります!
100階層に居てください!
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「……ママ?なんて?」
『嫌だって』
「……ん。知ってた」
『じゃ、明日はエステルを待ってからダンジョンの管理権限取って……。1日程経って疑似生命体一掃できたっぽかったら90階層に避難しよっか?転移魔石で行けばいいかな』
「……パパ。歩行訓練。……魔物居ないんでしょ?歩いて行く」
なるほど?
確かに魔物の居ない環境なんてちょうどいいかも。
ロキ様に作業が終わったら氷雪無くしてって言ってみよっかな。
歩行訓練するならさすがに氷雪邪魔だもん。
≪構わんぞ?クロムの神力を使ってええかの?今のお主なら直ぐ溜められるほどじゃ≫
お、聞いてくれてた。
≪今は文明の管理権限は儂にあるからのぉ。星の管理の事ならお主と直接話すわい。で、どうするのじゃ?≫
敵居ない場所でクラマとエステルとのんびり散歩しながら歩行訓練なんて乙じゃん。
そういう時間に僕の神力は使いたいッ!
『だいじょぶ!お願い!』
≪わかったのじゃ。では、環境変更は気が済んだら儂に話しかけてくるとよいのじゃ。特に焦ってもおらんからの?ではの≫ プチッ
・
・
・
『じゃ、明日からはのんびり散歩しよっか』
「……たまにはのんびり。歩き方教えるね」
『おねがいね!じゃ、そろそろ満腹になったしなんか飲む?』
「……シュワシュワ作れる?」
『炭酸ね!そういえば僕炭酸作れそうなんだった!やってみるか!何味がいいの?さっぱり系?』
「……炭酸ミルク」
『それはどうなんだろうか……。いいんだけど……』
カル○スソーダみたいにすればいいのかなぁ。
あ、ラッシーとかなら美味しいかも!
でも乳酸菌の作り方知らんしなぁ……。
ヨーグルト作れればなぁ。
またおばあちゃんに調べてもらおっと!
今日のところは、えっと……
ピロン♪
ん?またメール来た。
今日はよく連絡来るなぁ。
おばあちゃんかな?
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From:エステル
To:クロム
件名:
本文:
ダメでしょうか……
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『ダメじゃなああああい!!』
「…………」
メールの返事してなかった……。
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35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
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紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
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第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
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旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
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勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
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それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
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