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107話 - 風呂
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王様とおっさんとお茶してから……
……お茶って言っていいのかなあれ。
まぁいいや。
バーからあまり離れていない宿を王様とおっさんに紹介してもらった。
冒険者してた時の行きつけなんだって。
これは余談だが……
おっさんに裁縫スキル似合わないって言ったら冒険者してた時に装備を手作業で直してたからなんだって。なるほどね。
こんなのまでスキルに入るのか!ってビックリしてた。
スチュワードさんを鑑定したら料理スキルLv8だった。すげぇ。
許可取ったよ?スチュワードさんも楽しそうに鑑定結果を聞いていた。
そしてやっぱり普通に強かった。
隠密とかすごかったから場面によってはおっさんより強いかも。
A級くらいの強さは持ってた。
やっぱ怖い人じゃない……?
情報屋さんってだけなのは絶対嘘だ。
そんなこんなで別れるときにみんなでまた来たいって言ってみたら、
「日中は開いてますのでいつでもお越しください」
ってスチュワードさんが言ってくれた。
遠慮なく頻繁に通おうと思う。
最高だった。肉とかの差し入れ持っていこう。
さて、バーで筋肉ブラザーズと別れて通りに出て10分ほど。
教えてもらった宿についた。
目の前までやってくると結構大きいなぁ。
5階建てくらいの綺麗な白い建物。
部屋数も結構ありそうだ。
「おおきいですね~」
「…………どこで寝るの?」
『いや!全部借りないからね!』
そうクラマくんが宿を見渡して呟いた。
まぁ言いたいことは分かるよ。
初めてだろうしね。
(ガチャ)
「いらっしゃいませ。ご宿泊でしょうか?」
「はい、お願いします。魔物と宿泊できる部屋を……」
「はい。当店のご説明をさせていただきますね」
受付の人は丁寧な女性の獣人さんだ。うさ耳してるね。
田舎町みたいにアットホームな感じじゃなくてしっかりお仕事って感じの受付さんだね。
この宿は部屋毎に大きさや値段がそれぞれ違うみたい。
で、部屋によっては小さい魔物なら許可されてるみたい。
魔物が泊まれる部屋は全部1階に集まってるね。
冒険者さんとかにテイマーの人がいるからだろうね。
そして魔物オッケーの部屋は少し値段が上がるそうだ。
片付け大変だろうし、それは仕方ないね。
元クルード…ちっ…の街で魔物泊まれなくてこまったからさ?
知ってる人に聞いた方がいいと思ったんだよね~
じゃあここがおすすめだぞって王様に言われた。
あとなんか……
名物があるらしいんだけど。なんだろ。ご飯かな?
楽しみにしとけって……
「では念の為魔物の種類を伺ってよろしいです?」
「この子とこの子です」(ヒョイ)
「あ、魔物というのはそのスライムのことですか?それならどの部屋でも問題ないですよ?専用の設備も必要ないですし、汚れたりしませんので。むしろ綺麗になるくらいかと……。スライムが禁止されている宿は他の街でもあまりないですよ?」
あ、そうなの!?
じゃあ禁止って書いてても聞いてみればよかったのか……
受付さんがいうには獣系の魔物のことを言っていたらしい。
スライムとか無機物系の魔物は禁止カテゴリにあまり入ってないんだって。
あとはその子の性格上暴れたりするなら控えてほしいとのこと。
いい事聞いたな~。
「ただ……1階の部屋なら浴室がある部屋もありますがいかがです?あまり利用はされませんが……当店の名物なのですけど……」
「お風呂……ですか……。利用した事ありません……」
『風呂だと!?え!絶対その部屋にしよ!!』
この宿お風呂あるの!!あ、浴槽のことね。
これか、名物……なーんだ。
王様やるなぁ!最高だ!
ちなみにお風呂付きも魔物と同じく1階にしかないんだって。
2部屋だけ。角に設置されてるらしい。
排水の問題かな?
と、いうことで僕らは1階の角部屋を借りた。
この部屋はみんなで銀貨8枚。
1人2枚じゃなくて部屋で計算してるって。
だから5人泊まっても8枚。
僕無駄にお金使うのあんまり好きじゃないんだけどね。
お風呂入りたい!久々のお風呂は無駄じゃない!!
まぁしばらく大変だったしみんなで息抜きしよっか。
(ガチャ)
この部屋だな。おお、広いね。
この部屋は宿にしては広めで1室で……20畳、もっとあるかな?
自由スペースが凄いあるわけじゃなくて家具の分広いって感じ。
服を掛けるクローゼットのようなところと、荷物入れが一緒になってる。
あとは机といすが4つ。ってことでベッドも4つある。
多分冒険者パーティーが泊まれる用にこんな感じなんだと思う。
それぞれ泊まりたいなら個室借りればいいしね。
『ベッド結構大きいなぁ?』
『ふかふかだぁ~』
クラムが飛び跳ねてる。
こんなベッドこの世界で初めて見たな?
何かの毛とかでつくられてるのかな?
前世にあった普通のベッドにみえる。
4人で8万……金額聞くとちょっと高い?って思うけどさ。
この世界お風呂珍しいらしいから安いくらいかも?
うん、別に高級な感じはしないよこの部屋。
落ち着く綺麗な部屋って感じでちょうどいいね。
さってと。まぁいいや。
部屋についたしのんびりしよっと。
「はぁーつかれました……」
「……ぼくも」
『ひまだったよね~』
みんなそれぞれのベッドに腰かけた。
「……やわらかい」
「こんなベッド初めてです……」
そっか。みんなこんなベッド使ったことなかったか。
あ、速攻でお子ちゃまコンビは目がうつろになり出した……
『まぁ難しい話もでてくるよね。仕方ないよ。それにエステルとクラマも話聞けたしね』
「違いますよ!王様といきなり話すなんて思わないじゃないですか!」
あ。エステルはそっちか……。
『パパ~クラムねむい~』
「……ぼくも」
『あ、そう?お風呂入れようかと思ったんだけど明日にする?』
まだ夕方くらいなんだけどねぇ。
2人は疲れちゃったか。まぁこれまでもずっと忙しかったしね。
「……?」 『おふろ~?』
それにみんなはお風呂入る習慣とかないよなぁ。
『私はせっかくなのであとでいただきます。本で読んだだけで初めてなので楽しみです♪』
『んじゃ2人は明日また入ろうか。明日は久しぶりに神様んとこ行こう』
『デメテル~♪』「……神様?」
「私も、お会いした事まだないんです……緊張しますね」
あ、そっか。
たまに声聞いてただけでちゃんとがっつり話すことってなかったか。
『しばらくぶりだからなぁ、僕もクラムも久々だ。じゃあ2人はおやすみ。あとでクリーンしといてあげるよ』
『はぁ~い。おやすみぃ~』「……おやすみ」
あ、一緒に寝るんだ。
ベッドあるのに……クラムがクラマの尻尾にくるまれて寝た。
仲良しで良いなぁ。
まぁだいたい野宿だし。
宿泊まってもエステルの1人用でしか泊まらなかったしね。
ゆっくりおやすみ。
・
・
・
お風呂は白い石の浴槽に魔石をはめただけのものがあった。
石削ってつくってるのかな?
お湯は蛇口から、とかじゃないみたい。
魔力を込めると水が魔石から出てきて、その後火の魔石入れて温める感じだ。
この魔石に魔力込めるか、魔力なかったら着火道具使えば起動するんだって。
なかったら着火道具は受付で買えるみたいだね。
これなら僕でも作れそう。
で、なんか植物のたわしみたいな
……これで体洗うの?痛くない?
で、こっちの袋に入った実みたいなので……
泡が立ったね。こんな実は地球にもあるらしいよ。
洗浄力は石鹸とかシャンプーとかの方があるだろうけどね。
まぁクリーンあるし……お湯に浸かれれば充分だ。
なんか地球より便利そうだな?
もっと流行ればいいのに……。
文化の問題かなぁ。
水はけがいいように地面も白い石で出来てる。
排水は溝があって外に流れていくみたいだ。
それで角部屋じゃないと無理なんだな。
石のお風呂って地球じゃ高級な感じだよね?
ここでは普通なんだろうけど重厚感あってめっちゃいいよ。
足伸ばせるくらいのサイズだ。
うん、これくらいがいい。
僕庶民派なの。大きいのはいらない。
でもここのトイレも水洗トイレとかではないんだよね~
壺みたいな感じ。
魔道具あればつくれそうなんだけどなぁ……?
汚水処理の問題?それとも発想がないのかなぁ。
ってか今までも土魔法でお風呂作ったりすればよかった。
エステルは森でもよく水浴びしてたしそれが普通になっちゃってたな。
そろそろ生活環境整えたりもしていきたいよね。
ずっとサバイバルしてたから人の生活が頭から抜け落ちちゃってた……
常識ってすぐ無くなっちゃうもんだなぁ。
あ、家買おっかなぁ?
ちょっと引きこもり生活にむけて考えてることあるんだけど人の町にも拠点ある方が便利だよね。
明日ちょっと見に行ってみよう。
どれくらいの金額だろ?買えるよね多分。
小さくていいんだ。まぁ間取りはみんなに聞いてみよう。
金貨70枚はあるよ。また増えた。あ、これね?
「協力してもらったのに何もないわけにはいかねぇよ。すげぇ少ないが気持ちだ。とっといてくれ。公にできりゃちゃんと褒章もやるんだが……」
『あぁ、いらないいらない。好きでやったんだからお金も別にいいのに……』
「俺の気がすまんからせめてこれだけでも受け取ってくれ。今回は本当に助かった」
って金貨15枚王様がくれたんだ。1500万だよ……。
でもクルードが着服してたらしい金額はこんなもんじゃないらしい。
10分の1も行かないって。そら処刑されるわ……
お忍びの時にそんな大金もってねぇってスチュワードさんに建て替えてもらってた。
優しいよなぁあの人……
そんな感じ。
ダンジョン行くたびに毎回宿屋探すの嫌だよね。
あとここ王都だからダンジョンまでは結構距離あるんだよ……
徒歩1時間くらいかかるって言ってた。
しかも街中で猛ダッシュできないでしょ?
だから歩かないとダメなんだよ……
速く走れるのに走れないもどかしさ……うう。
ダンジョンの近場にいい物件無いかなぁ。
……とか考えてたらお風呂が溜まってエステルがお風呂に入った。
「一緒に入りますか?♪」
『大丈夫です!』
「ふふ、そうだと思いました♪」
一緒に入るとかない!
期待した人悪かったな!!
エステルは頭では僕のこと人だって思ってるらしいんだけど、スライムのところしか見たことないから普通に水浴びとか毎回誘ってくるんだよな……
クラムとは一緒に水浴びしてるしね。
まぁ僕も猫ちゃんを洗ってあげるときにメスだからダメ!
とか思ったことないけどさ~
気持ち的な問題あるよねぇ~?
(ザバーッ)
『あ、お湯入れすぎたか……すまん』
「いえいえ、ふぅ~気持ちいいですね~お風呂。初めてですが癖になりそうです……」
『そりゃよかった。ゆっくりな。まぁとりあえず寝室で待ってるな~』
「あ、待ってください。話しませんか?そこでいいので。先ほどの話ですけど……」
と、ベッドに行こうとおもったらエステルに話しかけられた。
ドアは閉まってるよ!念話だから関係ないんだよ!
『いいけど……先程?』
「クロムさんは堂々としすぎですよ……。緊張しないんです?」
『あ、王様との話?僕が馴れ馴れしく話してる感じのこと言ってる?」
「そうですそうです。王様相手なのに……失礼ですが……めずらしいなと。クロムさん普段丁寧な方なので……人相手になるとすこし……」
『偉そうだって言いたいんでしょ?いいよいいよ、気を使わなくて。言いたいことは理解した。わざとそうしてるんだもん』
「そうなんですか?」
『最初はもちろん緊張したよ。僕はそもそも偉ぶるの苦手だ。敬語の方が本当は楽。でもわざとあの馴れ馴れしい感じで通したんだ。あの王様はいい人だったから良かったけど、もし他国の王とか貴族が都合よくこっちを利用してこようとするやつだったら遜ると命令とかしてくるかもよ?それに本来僕って魔物だから人の王様を敬う必要ないでしょ?それなのにいきなりペコペコすると、向こうが勝手に目下だと判断するよね?クルードとかそんな感じだったじゃん。そのスライムをよこせ!みたいな?』
「……なるほど、そうかもしれません」
『そうならないようにしてるだけだよ。エステルもクラマもクラムも僕も危ないから。今後もし人になることがあれば公式の場での礼節はもちろん弁える。必要以上に下手にでることを控えてるだけだ。エステルは多分丁寧だから苦手だったよね。気を遣わせてごめんな』
わかるわかる。すっごい分かる。
知り合いとお店入った時とか店員さんに偉そうな人めちゃくちゃ苦手だったもん。
多分エステルはそんな気持ちでもどかしいんだろうね。
王相手だとかもっとでしょ。気疲れするよねぇ。
申し訳ないな。
でも、これちょっと僕らの生活の為に曲げられないんだよね……
この世界では特に。
「いえ……クロムさんは知らない間にみんなの為に色々考えているんですね……すごいです」
『いやいや。トラブルにならないようにしてるだけだよ。だから魔物で居る限りは人相手にはこの感じで行くと思う。地位とか関係なくね。むしろ僕の今の姿で敬語使う方がおかしいんだよ。喋ってるのすらおかしいんだから。だからそういうこと。一応前世ではいい大人だったんだぁ。エステルより年上。礼節に歳は関係ないけどね。考えナシでしてるわけじゃないから心配しないで』
「わかりました♪そういうことだったんですね。安心しました。……あ、クロムさん私より年上なんですか?」
『そっか。エステル僕の歳知らないのか。前世のことってあんま話したことなかったねぇ。たぶん……前世含めると35くらいだと思うかな?こっちではまだ2歳とか?こっち来てからの年齢もちゃんとわからないなぁ。最初の方1日の時間って勘でカウントしてたからね?たぶんズレてるよ』
「じゃあ私とあまり変わらないですね、ふふ」
『そうかなぁ……結構年上だし35っておっさん……あ、そうか。スケールがハイエルフとなるとそうなるか……』
「10くらいの歳の差だと同じ年くらいの感覚です。人間の感覚だと1つ上、くらいになるのでは?35歳は私たちの中では成人したばかりですよ?大人になりたてですね」
『あーなるほど、確かにそうだなぁ……種族の違いっておもしろいな。僕今スライムだし人の顔もしてなければ老けても無いしね。ってかこっちだと2歳だし……なんか変な感じだなぁ』
そっか。エステルって確かお兄ちゃんが100個以上年上だったんだもんな。
僕はエステルのこと娘感覚だったんだけどなぁ。
娘にしては歳近いけど。
エステル目線では同い年なんだな。
さらにこっちの体2歳だし……なんかよくわからんなぁ。
年齢のことはもう考えないでおこう。
思うがままでいいや。
我ゆえに我あり!!
「前世があるって不思議な感覚ですよねきっと。想像もできません……」
『そうだなぁ……。なんか今まで生きるのに必死でさ?生活のこととか年の事とか……そういう些細なあたり前の日常の事全く考えてこなかったよな』
「大変でしたもんね~。生き抜くのに必死でした。今も集落のことを思い出すと変な感じです。私あの時に夢見てた生活を今しているんですね……。本当にありがとうございます。」
『いやいや、こっからでしょ。家買ってさ、おいしいご飯食べて、のんびり生活して。そういうこともこれからやっていこうな』
「はい、楽しみです♪すみません、呼び止めてしまって。」
『明日神様と喋ったら家見に行こうぜ!毎回宿暮らしもなぁ。そろそろ1つくらい拠点あってもいいだろ。』
「お家ですか!どんなお家があるのでしょう……、いいところが見つかればいいですね♪」
『家買ったら風呂はつけたいよなぁ~。まぁ明日を楽しみにしよう。じゃあ戻ってるな』
「はい♪」
その後、僕は……
エステルを待てず、寝てしまった………
……お茶って言っていいのかなあれ。
まぁいいや。
バーからあまり離れていない宿を王様とおっさんに紹介してもらった。
冒険者してた時の行きつけなんだって。
これは余談だが……
おっさんに裁縫スキル似合わないって言ったら冒険者してた時に装備を手作業で直してたからなんだって。なるほどね。
こんなのまでスキルに入るのか!ってビックリしてた。
スチュワードさんを鑑定したら料理スキルLv8だった。すげぇ。
許可取ったよ?スチュワードさんも楽しそうに鑑定結果を聞いていた。
そしてやっぱり普通に強かった。
隠密とかすごかったから場面によってはおっさんより強いかも。
A級くらいの強さは持ってた。
やっぱ怖い人じゃない……?
情報屋さんってだけなのは絶対嘘だ。
そんなこんなで別れるときにみんなでまた来たいって言ってみたら、
「日中は開いてますのでいつでもお越しください」
ってスチュワードさんが言ってくれた。
遠慮なく頻繁に通おうと思う。
最高だった。肉とかの差し入れ持っていこう。
さて、バーで筋肉ブラザーズと別れて通りに出て10分ほど。
教えてもらった宿についた。
目の前までやってくると結構大きいなぁ。
5階建てくらいの綺麗な白い建物。
部屋数も結構ありそうだ。
「おおきいですね~」
「…………どこで寝るの?」
『いや!全部借りないからね!』
そうクラマくんが宿を見渡して呟いた。
まぁ言いたいことは分かるよ。
初めてだろうしね。
(ガチャ)
「いらっしゃいませ。ご宿泊でしょうか?」
「はい、お願いします。魔物と宿泊できる部屋を……」
「はい。当店のご説明をさせていただきますね」
受付の人は丁寧な女性の獣人さんだ。うさ耳してるね。
田舎町みたいにアットホームな感じじゃなくてしっかりお仕事って感じの受付さんだね。
この宿は部屋毎に大きさや値段がそれぞれ違うみたい。
で、部屋によっては小さい魔物なら許可されてるみたい。
魔物が泊まれる部屋は全部1階に集まってるね。
冒険者さんとかにテイマーの人がいるからだろうね。
そして魔物オッケーの部屋は少し値段が上がるそうだ。
片付け大変だろうし、それは仕方ないね。
元クルード…ちっ…の街で魔物泊まれなくてこまったからさ?
知ってる人に聞いた方がいいと思ったんだよね~
じゃあここがおすすめだぞって王様に言われた。
あとなんか……
名物があるらしいんだけど。なんだろ。ご飯かな?
楽しみにしとけって……
「では念の為魔物の種類を伺ってよろしいです?」
「この子とこの子です」(ヒョイ)
「あ、魔物というのはそのスライムのことですか?それならどの部屋でも問題ないですよ?専用の設備も必要ないですし、汚れたりしませんので。むしろ綺麗になるくらいかと……。スライムが禁止されている宿は他の街でもあまりないですよ?」
あ、そうなの!?
じゃあ禁止って書いてても聞いてみればよかったのか……
受付さんがいうには獣系の魔物のことを言っていたらしい。
スライムとか無機物系の魔物は禁止カテゴリにあまり入ってないんだって。
あとはその子の性格上暴れたりするなら控えてほしいとのこと。
いい事聞いたな~。
「ただ……1階の部屋なら浴室がある部屋もありますがいかがです?あまり利用はされませんが……当店の名物なのですけど……」
「お風呂……ですか……。利用した事ありません……」
『風呂だと!?え!絶対その部屋にしよ!!』
この宿お風呂あるの!!あ、浴槽のことね。
これか、名物……なーんだ。
王様やるなぁ!最高だ!
ちなみにお風呂付きも魔物と同じく1階にしかないんだって。
2部屋だけ。角に設置されてるらしい。
排水の問題かな?
と、いうことで僕らは1階の角部屋を借りた。
この部屋はみんなで銀貨8枚。
1人2枚じゃなくて部屋で計算してるって。
だから5人泊まっても8枚。
僕無駄にお金使うのあんまり好きじゃないんだけどね。
お風呂入りたい!久々のお風呂は無駄じゃない!!
まぁしばらく大変だったしみんなで息抜きしよっか。
(ガチャ)
この部屋だな。おお、広いね。
この部屋は宿にしては広めで1室で……20畳、もっとあるかな?
自由スペースが凄いあるわけじゃなくて家具の分広いって感じ。
服を掛けるクローゼットのようなところと、荷物入れが一緒になってる。
あとは机といすが4つ。ってことでベッドも4つある。
多分冒険者パーティーが泊まれる用にこんな感じなんだと思う。
それぞれ泊まりたいなら個室借りればいいしね。
『ベッド結構大きいなぁ?』
『ふかふかだぁ~』
クラムが飛び跳ねてる。
こんなベッドこの世界で初めて見たな?
何かの毛とかでつくられてるのかな?
前世にあった普通のベッドにみえる。
4人で8万……金額聞くとちょっと高い?って思うけどさ。
この世界お風呂珍しいらしいから安いくらいかも?
うん、別に高級な感じはしないよこの部屋。
落ち着く綺麗な部屋って感じでちょうどいいね。
さってと。まぁいいや。
部屋についたしのんびりしよっと。
「はぁーつかれました……」
「……ぼくも」
『ひまだったよね~』
みんなそれぞれのベッドに腰かけた。
「……やわらかい」
「こんなベッド初めてです……」
そっか。みんなこんなベッド使ったことなかったか。
あ、速攻でお子ちゃまコンビは目がうつろになり出した……
『まぁ難しい話もでてくるよね。仕方ないよ。それにエステルとクラマも話聞けたしね』
「違いますよ!王様といきなり話すなんて思わないじゃないですか!」
あ。エステルはそっちか……。
『パパ~クラムねむい~』
「……ぼくも」
『あ、そう?お風呂入れようかと思ったんだけど明日にする?』
まだ夕方くらいなんだけどねぇ。
2人は疲れちゃったか。まぁこれまでもずっと忙しかったしね。
「……?」 『おふろ~?』
それにみんなはお風呂入る習慣とかないよなぁ。
『私はせっかくなのであとでいただきます。本で読んだだけで初めてなので楽しみです♪』
『んじゃ2人は明日また入ろうか。明日は久しぶりに神様んとこ行こう』
『デメテル~♪』「……神様?」
「私も、お会いした事まだないんです……緊張しますね」
あ、そっか。
たまに声聞いてただけでちゃんとがっつり話すことってなかったか。
『しばらくぶりだからなぁ、僕もクラムも久々だ。じゃあ2人はおやすみ。あとでクリーンしといてあげるよ』
『はぁ~い。おやすみぃ~』「……おやすみ」
あ、一緒に寝るんだ。
ベッドあるのに……クラムがクラマの尻尾にくるまれて寝た。
仲良しで良いなぁ。
まぁだいたい野宿だし。
宿泊まってもエステルの1人用でしか泊まらなかったしね。
ゆっくりおやすみ。
・
・
・
お風呂は白い石の浴槽に魔石をはめただけのものがあった。
石削ってつくってるのかな?
お湯は蛇口から、とかじゃないみたい。
魔力を込めると水が魔石から出てきて、その後火の魔石入れて温める感じだ。
この魔石に魔力込めるか、魔力なかったら着火道具使えば起動するんだって。
なかったら着火道具は受付で買えるみたいだね。
これなら僕でも作れそう。
で、なんか植物のたわしみたいな
……これで体洗うの?痛くない?
で、こっちの袋に入った実みたいなので……
泡が立ったね。こんな実は地球にもあるらしいよ。
洗浄力は石鹸とかシャンプーとかの方があるだろうけどね。
まぁクリーンあるし……お湯に浸かれれば充分だ。
なんか地球より便利そうだな?
もっと流行ればいいのに……。
文化の問題かなぁ。
水はけがいいように地面も白い石で出来てる。
排水は溝があって外に流れていくみたいだ。
それで角部屋じゃないと無理なんだな。
石のお風呂って地球じゃ高級な感じだよね?
ここでは普通なんだろうけど重厚感あってめっちゃいいよ。
足伸ばせるくらいのサイズだ。
うん、これくらいがいい。
僕庶民派なの。大きいのはいらない。
でもここのトイレも水洗トイレとかではないんだよね~
壺みたいな感じ。
魔道具あればつくれそうなんだけどなぁ……?
汚水処理の問題?それとも発想がないのかなぁ。
ってか今までも土魔法でお風呂作ったりすればよかった。
エステルは森でもよく水浴びしてたしそれが普通になっちゃってたな。
そろそろ生活環境整えたりもしていきたいよね。
ずっとサバイバルしてたから人の生活が頭から抜け落ちちゃってた……
常識ってすぐ無くなっちゃうもんだなぁ。
あ、家買おっかなぁ?
ちょっと引きこもり生活にむけて考えてることあるんだけど人の町にも拠点ある方が便利だよね。
明日ちょっと見に行ってみよう。
どれくらいの金額だろ?買えるよね多分。
小さくていいんだ。まぁ間取りはみんなに聞いてみよう。
金貨70枚はあるよ。また増えた。あ、これね?
「協力してもらったのに何もないわけにはいかねぇよ。すげぇ少ないが気持ちだ。とっといてくれ。公にできりゃちゃんと褒章もやるんだが……」
『あぁ、いらないいらない。好きでやったんだからお金も別にいいのに……』
「俺の気がすまんからせめてこれだけでも受け取ってくれ。今回は本当に助かった」
って金貨15枚王様がくれたんだ。1500万だよ……。
でもクルードが着服してたらしい金額はこんなもんじゃないらしい。
10分の1も行かないって。そら処刑されるわ……
お忍びの時にそんな大金もってねぇってスチュワードさんに建て替えてもらってた。
優しいよなぁあの人……
そんな感じ。
ダンジョン行くたびに毎回宿屋探すの嫌だよね。
あとここ王都だからダンジョンまでは結構距離あるんだよ……
徒歩1時間くらいかかるって言ってた。
しかも街中で猛ダッシュできないでしょ?
だから歩かないとダメなんだよ……
速く走れるのに走れないもどかしさ……うう。
ダンジョンの近場にいい物件無いかなぁ。
……とか考えてたらお風呂が溜まってエステルがお風呂に入った。
「一緒に入りますか?♪」
『大丈夫です!』
「ふふ、そうだと思いました♪」
一緒に入るとかない!
期待した人悪かったな!!
エステルは頭では僕のこと人だって思ってるらしいんだけど、スライムのところしか見たことないから普通に水浴びとか毎回誘ってくるんだよな……
クラムとは一緒に水浴びしてるしね。
まぁ僕も猫ちゃんを洗ってあげるときにメスだからダメ!
とか思ったことないけどさ~
気持ち的な問題あるよねぇ~?
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『あ、お湯入れすぎたか……すまん』
「いえいえ、ふぅ~気持ちいいですね~お風呂。初めてですが癖になりそうです……」
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「あ、待ってください。話しませんか?そこでいいので。先ほどの話ですけど……」
と、ベッドに行こうとおもったらエステルに話しかけられた。
ドアは閉まってるよ!念話だから関係ないんだよ!
『いいけど……先程?』
「クロムさんは堂々としすぎですよ……。緊張しないんです?」
『あ、王様との話?僕が馴れ馴れしく話してる感じのこと言ってる?」
「そうですそうです。王様相手なのに……失礼ですが……めずらしいなと。クロムさん普段丁寧な方なので……人相手になるとすこし……」
『偉そうだって言いたいんでしょ?いいよいいよ、気を使わなくて。言いたいことは理解した。わざとそうしてるんだもん』
「そうなんですか?」
『最初はもちろん緊張したよ。僕はそもそも偉ぶるの苦手だ。敬語の方が本当は楽。でもわざとあの馴れ馴れしい感じで通したんだ。あの王様はいい人だったから良かったけど、もし他国の王とか貴族が都合よくこっちを利用してこようとするやつだったら遜ると命令とかしてくるかもよ?それに本来僕って魔物だから人の王様を敬う必要ないでしょ?それなのにいきなりペコペコすると、向こうが勝手に目下だと判断するよね?クルードとかそんな感じだったじゃん。そのスライムをよこせ!みたいな?』
「……なるほど、そうかもしれません」
『そうならないようにしてるだけだよ。エステルもクラマもクラムも僕も危ないから。今後もし人になることがあれば公式の場での礼節はもちろん弁える。必要以上に下手にでることを控えてるだけだ。エステルは多分丁寧だから苦手だったよね。気を遣わせてごめんな』
わかるわかる。すっごい分かる。
知り合いとお店入った時とか店員さんに偉そうな人めちゃくちゃ苦手だったもん。
多分エステルはそんな気持ちでもどかしいんだろうね。
王相手だとかもっとでしょ。気疲れするよねぇ。
申し訳ないな。
でも、これちょっと僕らの生活の為に曲げられないんだよね……
この世界では特に。
「いえ……クロムさんは知らない間にみんなの為に色々考えているんですね……すごいです」
『いやいや。トラブルにならないようにしてるだけだよ。だから魔物で居る限りは人相手にはこの感じで行くと思う。地位とか関係なくね。むしろ僕の今の姿で敬語使う方がおかしいんだよ。喋ってるのすらおかしいんだから。だからそういうこと。一応前世ではいい大人だったんだぁ。エステルより年上。礼節に歳は関係ないけどね。考えナシでしてるわけじゃないから心配しないで』
「わかりました♪そういうことだったんですね。安心しました。……あ、クロムさん私より年上なんですか?」
『そっか。エステル僕の歳知らないのか。前世のことってあんま話したことなかったねぇ。たぶん……前世含めると35くらいだと思うかな?こっちではまだ2歳とか?こっち来てからの年齢もちゃんとわからないなぁ。最初の方1日の時間って勘でカウントしてたからね?たぶんズレてるよ』
「じゃあ私とあまり変わらないですね、ふふ」
『そうかなぁ……結構年上だし35っておっさん……あ、そうか。スケールがハイエルフとなるとそうなるか……』
「10くらいの歳の差だと同じ年くらいの感覚です。人間の感覚だと1つ上、くらいになるのでは?35歳は私たちの中では成人したばかりですよ?大人になりたてですね」
『あーなるほど、確かにそうだなぁ……種族の違いっておもしろいな。僕今スライムだし人の顔もしてなければ老けても無いしね。ってかこっちだと2歳だし……なんか変な感じだなぁ』
そっか。エステルって確かお兄ちゃんが100個以上年上だったんだもんな。
僕はエステルのこと娘感覚だったんだけどなぁ。
娘にしては歳近いけど。
エステル目線では同い年なんだな。
さらにこっちの体2歳だし……なんかよくわからんなぁ。
年齢のことはもう考えないでおこう。
思うがままでいいや。
我ゆえに我あり!!
「前世があるって不思議な感覚ですよねきっと。想像もできません……」
『そうだなぁ……。なんか今まで生きるのに必死でさ?生活のこととか年の事とか……そういう些細なあたり前の日常の事全く考えてこなかったよな』
「大変でしたもんね~。生き抜くのに必死でした。今も集落のことを思い出すと変な感じです。私あの時に夢見てた生活を今しているんですね……。本当にありがとうございます。」
『いやいや、こっからでしょ。家買ってさ、おいしいご飯食べて、のんびり生活して。そういうこともこれからやっていこうな』
「はい、楽しみです♪すみません、呼び止めてしまって。」
『明日神様と喋ったら家見に行こうぜ!毎回宿暮らしもなぁ。そろそろ1つくらい拠点あってもいいだろ。』
「お家ですか!どんなお家があるのでしょう……、いいところが見つかればいいですね♪」
『家買ったら風呂はつけたいよなぁ~。まぁ明日を楽しみにしよう。じゃあ戻ってるな』
「はい♪」
その後、僕は……
エステルを待てず、寝てしまった………
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