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146話 - 庇護
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ピョーン。タッタッタッタッ……
ピョーン。タッタッタッタッ……
ピョーン。タッタッタッタッ……
「ただいま帰りましたー……ん?」
ダンジョン生活3日目。
エステルが訓練を終えて家に帰ってくると……
土で作られた家の中に謎の階段があった。
そこからクロムが何度も飛び降りていた。
とても低い……階段だった。
そしてそれをクラマとクラムが飲物を飲みながら眺めていた。
とても変な光景だ……
「……おかえり……ママ」
『エステル~おかえり~』
「クロムさんは何をしてるんですか……?」
『皆に聞かれるんだけど……高いところに慣れる練習だよ……』
「階段作って飛び降りてるんですか?」
『そう』
「私の背より低いですよ……」
『僕これでも怖いの!これでも結構慣れたんだよ!?』
『よしよ~し~』
「……よしよし」
『いきなり崖っぷちに慣れるのなんて無理だよ……脚立で怖いのに。余計に怖くなっちゃうから最初は室内で練習することにしたの』
僕の高所恐怖症後天性だからね……。
トラウマって感じだからトラウマ増やすのはマズいじゃんか……
「それはそうですね、それがまた嫌な思い出になってしまったらが逆効果にもなりそうですし……」
『そうなのよ……。ところでみんなは今日何してたの?』
「……僕は……ずっと空の練習……むずかしい」
『天駆と縮地爆速だもんな……。どっちかといえばステップしてる感じでしょ?それで空飛ぶのめっちゃ難しそうだよね』
「……そう……安定しない。でも……がんばる」
『空のことはアドバイスできんからなぁ。応援してるぞ!がんばれ!』
「……うん……ありがと」
弾むタイプの飛行ってなかなか癖ありそうだよなぁ。
フロート床で僕も弾めば戦闘にはいかせそう。
飛べるようになるわけじゃないけどね。
『エステルは?』
「今日は1人で練習していましたのでとりあえず空中で体術の練習をしてました!」
『不安定になるよな。足場ないとどうやって力こめていいのかわかんなくなりそう』
「そうなんですよ……取りあえず風や闘気を推進力にして反動で蹴ったり殴ったり、というような練習をしていますね」
『そうだな、うん。僕もそれくらいしかわかんない。ここ一番力入れるときは空にこだわらず一瞬地面作っちゃうのもいいかもね?僕のフロートみたいにさ?』
「それもそうですね?そちらの方が近道かもしれません!ちょっと取り入れてみます!」
『クラムは?』
『ませきたべてたよ~?』
『レベルどう?』
『いま15くらいになったよ~?ワイバーンのませきのほうがけいけんちちょっとおおいの~。たおしてもちょっとしかないけどね~。あとどくのけいけんちちょっとはいるしいいかんじだよ~』
魔石に関しては体内から魔力の活性化になるっていってたもんな。
小さくても多少なり経験値入るんだろうな。
倒す経験値はもうほとんど期待できないし少しでも身になってるだけでマシでしょ。
ただこの感じで行くと次のエリアはまた結構ステータス増えるかもしれないし。
ダンジョンワイバーンステータス平均8000とかでしょ?
なんだかんだステータス増えてってるよね。
階層進むのと同じくらいのペースではこっちもステータスあがってるから敵のステータス追いつかない状況だけど……。
でも僕等別に白熱した戦いしたいんじゃないからね。
それでよいのだ。ゆとりもってたいね。
『クラムに関してはもうサンドバッグ……っていってもわからないか。技のお試しをワイバーンでやってるくらいでいいかもね?あとは魔石だな』
『ほかのじゃむつくって~』
『なんかいい味の果物あるかなぁ。明日見とくよ。ってかクラム一緒に作ればいいんじゃない?クラムのが料理うまいよ?ジャムくらいたぶん作れると思うよ』
『そっか~!じゃああしたパパといっしょにつくる~』
・
・
・
ダンジョン生活5日目。
ん?家……大きくなった……?
(がちゃ)
ピョ~ンピョ~ンピョ~ン
ピョ~ンピョ~ンピョ~ン
「ただいま……なに……してるの?」
クラマが訓練を終えて帰ってくると……
家の中にうっすら透明な床が張り巡らされており
アスレチックのように飛び回っていた。
地上から2mくらいだろうか。
数日前の階段より少し高くなった気がする。
そしてクラムが真似をして遊んでいた。
クラムの方が高い位置で……。
高さ5mはあるだろうか。
エステルはお菓子を食べながら眺めていた。
『おかえりクラマー。ごはんあるよー』
「……家……高くなった」
『練習場所作りたくてさ、ちょっと縦に伸ばしたの』
「……空歩?」
『うん。僕ができるイメージだとクラマのが1番近いからさ?部屋でシールド渡りしてたの。浮遊はちょっとイメージ沸かないもん。あれどういう原理なんだろ……風が出てるわけでもないし』
「……うん……不思議」
『だよなー?天駆使えるクラマでも不思議だよね?』
「……うん」
そうなんだよ。うちのメンツみんな飛べるんだけどみんな飛び方ちがうのよね。
クラマからするとクラムの飛び方は不思議なのか……。
『そお~?うけるよ~?』(ふわ~ふわ~)
『これやっぱり精霊は浮けるっていう特性じゃないかな?できる未来想像できない。クラムのことだからなんか飛べたよ~?くらいの感じでしょ?』
『うん~スライムになったときにね~?』
だよなぁ。多分意識してないよなきっと。
「私のはどうです?」
「……一番わからない」
『クラムはできるかなぁ~?』
クラムはそもそも精霊とも喋れるもんな。
ただ魔法自分で使いたいだけっていうそれだもんね。
今も敢えてクラムの魔力食べないでって言ってるくらいかもしれないな。
『精霊と意思疎通できないと不可能でしょ?どう飛んでる感じなの?』
「精霊さんに包まれて持ち上げられてる感じですね。空気に包まれている、が近いです。風は感じないですし……」
『”精霊視”……精霊さん僕の魔力食べる?』(ヒューッ)
「ダメですねぇ」
『うん、見えるけど話せてる感じはしないもん。ハイエルフには精霊とお友達の人、他にも居たんでしょ?』
「ですね。ほとんどです。集落のハイエルフは私よりずっと年上なので。自然に仲良くなれるんですよね」
『鑑定見た時にもハイエルフは精霊と共にある種族、みたいな感じだったもん。だからクラムの浮遊と同じように出来て当たり前なんだろうな。息してるのなんで?って言われても……なんでって言われても……としかならないもん。多分そんな感じなんでしょ?』
「そうかもしれません……精霊さんと意思疎通してる不思議さは私にはないですね……」
『ちなみにクラマの天駆も?』
「……うん……できる……もの」
『じぃじに飛べる種族だって言われてしっくりきちゃった感じ?』
「……そう」
『そこで、え?ってならないんだもんね。だから遺伝子とかに多分そう刻まれてるんだよなきっと。うーん……』
『ちなみにクラムは僕の真似して空歩おぼえた?』
『おぼえない~』
『やっぱり?』
・
・
・
ダンジョン生活7日目。
ガジガジガジガジ
ん~なんかある~?
パパ飛びおりてる~?
おふろ~?
ピョーーーーーーーーン。チャポンッ
タッタッタッタッタッタッタッタッ……
ピョーーーーーーーーン。チャポンッ
タッタッタッタッタッタッタッタッ……
クラムが魔石採取から帰ってくると
家からの屋上から謎の煙突のようなものが飛び出していた。
そこにクロムが何度も登っては飛び降りている
そして家の屋上はお風呂になっていた。
クラマとエステルはタオルを巻いて外でお風呂に浸かっていた。
『おふろ~??』
『そうそう、飛び込み台……とかないよなこの世界』
『……高くなった』
「そうですねぇ~10ミル……mくらいですかね」
『でもこれダメだな……』
「そうなんです?」
『人によるんだろうけどね。僕絶対大丈夫って安心感あれば少しマシなの。だから下に水があるってわかってるとちょっと気持ちマシになっちゃう。これなら2mの階段の方が怖いくらいかも。空の克服にはあんまならないなぁ』
そうなんだよね。
観覧車の方がジェットコースターより怖いの。
脚立の方が飛行機より怖いんだよね。
ジェットコースターってガチガチじゃんか?
飛行機も安全だからあんなに何万人も日々渡航者がいるんだよ。
この辺高所恐怖症の人って多分基準は人それぞれだと思うんだけど……
僕はそんな感じだ。
「多分クロムさんなら100mから落ちても大丈夫ですけどね……」
『なんだろうなぁこれ……たぶん前世の人間の時の常識が足引っ張ってるんだと思うの。人から魔物になったそれって常識では測れないじゃんか……』
「それはそうですねぇ。私にもわからないですもん」
『うん……自分でも何が怖くて何が怖くないのかよくわかってないんだ……。落下スピードより速く行動しててボーっとしてて何回も壁にぶつかったことあるもん。ちょっとやそっとでダメージ受けないのわかってんだよ。なのに高いの怖いの……。精神耐性あるんだよ僕?なのに前世で怖かったものは怖いままのものもある……変な話だよほんと』
「心と体が一致してないのが問題なのですねぇ……。たぶん先入観なんでしょうね。それはちょっと克服むずかしそうです……」
『うん。この体で人間の時と同じくらい生きないと無理そうな気がする……。だから精神耐性もずっと0にできないんだ……。逆にMAXにすれば感じないわけだから怖くないんだろうけど。それはちょっと変だよ……クラムは怖いと思ったことないでしょ?』
『うん~からだぷにぷにだもん~いたくないよ~?』
『だよなぁ。僕がおかしいんだと思うよ。僕も最初から魔物なら、精神耐性持ってたら怖くなかったんだと思う。前の息の話じゃないけど僕の普通はまだ9割前世の僕、人間なんだよ。でも完全に人間じゃないって感じにはなってきてる。本当にアンノウンだよ僕。寄生も困ったもんだな。心がついて行かないって感じ。精神に合わないスキル持っちゃうとこうなるんだなぁ。ソフィア様の言ってた通りだ。完全に持て余してるよ』
「難しいですねぇ……。心と体の能力が違うとこうなるのですか……。私も今……そうですね。例えば男性の体になったとしても違和感でしかないですもん。クラマ君の獣化も私にはわからないですし。それよりもっとってことですもんね」
『そんな感じだろうね。心と体の能力が全然違う。違和感が消えないんだよね。未だに魔法使えるの不思議だよ?でもその辺は僕の想像力でカバー出来てるけどね。だからカバーできないレベルになるともう手が届かない感じだ。水棲とかも意味わかんないんだけどあれはもう生まれた時がそうだったから。でもそれなら……どうやって飛べばいいんだろう……』
「……パパは……飛ばなくていい」
『クラムかわりにとぶよ~?』
『でも……』
「何でもやろうとしなくていいと思いますよ?もっと違和感ひどくなっちゃいそうな気がします。クロムさんは創造魔法が使えるから何でも自分がやればいい、と考えすぎな気はしますよ?」
『僕……邪魔にならないかな……』
「怒りますよクロムさん!邪魔になんて絶対になりません!私はクロムさんに助けていただいたんです。こんな素晴らしい家族とこんな冒険を出来ると考えてもみませんでした。この生活があるのはクロムさんのおかげなんです」
「……うん……僕も」
『クラムもだよ~?』
『……』
「私にもし……何かあってもそれは私が選んだ結果です。クロムさんのせいではありません。クロムさんは自分のせいで巻き込んだ、と考えすぎなんです。そうじゃありません。私が着いてきたくて着いてきたんです!だから、クロムさんはもっと力を抜いてください」
「……僕も。……できないことは……できないよ」
『そ~そ~。クラムがかわりにやればいいよ~?』
『……そっか。わかった。ありがとう』
「……それでいい」
「なんでも出来てしまっても、私達何の為に居るんだろう、ってなっちゃいますよ?私達だって頼られないと寂しいです。クロムさん運べたの私は嬉しかったんですから。だから、出来ないことは頼ってください♪ふふ」
『クラムがまもる~!』
『……うん、ありがとう。じゃあ、出来ないことは頼らせてもらうね。守ってもらうことにする!でも、足引っ張らないように努力はするからね?』
「それくらいがいいです♪」
「……うん」
『うん~!』
守ってもらう……か。
僕が守らないと、としか考えてこなかったな……
『僕のこの性格。意識はするけど治らないと思う。だからまた僕が1人でいろいろやり出したら怒ってよ』
「わかりました♪怒りますよー!」
「……わかった」
『おっけ~!』
『じゃあもういいや!僕は飛べない!それでいい!つーか別に飛びたくないんだ僕は!!だからもう感知しても怖くない方向で練習する!』
「……それがいいよ」
『はい♪飛ぶときは私に任せてください♪』
『クラムがしーるどしたにはっててあげるよ~?クラムもふろ~とできるよ~?』
あ、そうか。
自分の下とか横にずっとオートシールド張ってりゃいいのか。
飛ばすんじゃなく僕の下にずっとついてくるように……
怖いときにフロートするんじゃなくてそもそもずっとやってればいいんだ。
なんだ。それならできるわ。
飛ぼうと考えすぎだったのか……
あ~あ。
『ありがと。自分で出来そうだ。これなら感知するくらい大丈夫かも』
フロートで壁キックとかもやってこなかったけどできるんだよ。
怖くさえなくなれば別に空中戦絶対できないってわけでもないよ。
もういいや、僕飛ばない!守ってもらう!!
≪ギフト【庇護】を取得しました≫
≪スキル【空歩】を取得しました≫
『えっ!?』
「どうしました?」
『空歩……覚えた……。庇護って……』
「そうですか♪少し位、守ってもらえってことです!ふふ♪」
「……うん……がんばる」
『お~!!』
受け入れたからか……
僕が出来ないことを……
僕が今までみんなに一方的に加護を与えることになってたのは僕の気持ちがそうだったからなのか……
★ギフト【庇護】
加護下にあるものから自身も少し影響を受ける。
ピョーン。タッタッタッタッ……
ピョーン。タッタッタッタッ……
「ただいま帰りましたー……ん?」
ダンジョン生活3日目。
エステルが訓練を終えて家に帰ってくると……
土で作られた家の中に謎の階段があった。
そこからクロムが何度も飛び降りていた。
とても低い……階段だった。
そしてそれをクラマとクラムが飲物を飲みながら眺めていた。
とても変な光景だ……
「……おかえり……ママ」
『エステル~おかえり~』
「クロムさんは何をしてるんですか……?」
『皆に聞かれるんだけど……高いところに慣れる練習だよ……』
「階段作って飛び降りてるんですか?」
『そう』
「私の背より低いですよ……」
『僕これでも怖いの!これでも結構慣れたんだよ!?』
『よしよ~し~』
「……よしよし」
『いきなり崖っぷちに慣れるのなんて無理だよ……脚立で怖いのに。余計に怖くなっちゃうから最初は室内で練習することにしたの』
僕の高所恐怖症後天性だからね……。
トラウマって感じだからトラウマ増やすのはマズいじゃんか……
「それはそうですね、それがまた嫌な思い出になってしまったらが逆効果にもなりそうですし……」
『そうなのよ……。ところでみんなは今日何してたの?』
「……僕は……ずっと空の練習……むずかしい」
『天駆と縮地爆速だもんな……。どっちかといえばステップしてる感じでしょ?それで空飛ぶのめっちゃ難しそうだよね』
「……そう……安定しない。でも……がんばる」
『空のことはアドバイスできんからなぁ。応援してるぞ!がんばれ!』
「……うん……ありがと」
弾むタイプの飛行ってなかなか癖ありそうだよなぁ。
フロート床で僕も弾めば戦闘にはいかせそう。
飛べるようになるわけじゃないけどね。
『エステルは?』
「今日は1人で練習していましたのでとりあえず空中で体術の練習をしてました!」
『不安定になるよな。足場ないとどうやって力こめていいのかわかんなくなりそう』
「そうなんですよ……取りあえず風や闘気を推進力にして反動で蹴ったり殴ったり、というような練習をしていますね」
『そうだな、うん。僕もそれくらいしかわかんない。ここ一番力入れるときは空にこだわらず一瞬地面作っちゃうのもいいかもね?僕のフロートみたいにさ?』
「それもそうですね?そちらの方が近道かもしれません!ちょっと取り入れてみます!」
『クラムは?』
『ませきたべてたよ~?』
『レベルどう?』
『いま15くらいになったよ~?ワイバーンのませきのほうがけいけんちちょっとおおいの~。たおしてもちょっとしかないけどね~。あとどくのけいけんちちょっとはいるしいいかんじだよ~』
魔石に関しては体内から魔力の活性化になるっていってたもんな。
小さくても多少なり経験値入るんだろうな。
倒す経験値はもうほとんど期待できないし少しでも身になってるだけでマシでしょ。
ただこの感じで行くと次のエリアはまた結構ステータス増えるかもしれないし。
ダンジョンワイバーンステータス平均8000とかでしょ?
なんだかんだステータス増えてってるよね。
階層進むのと同じくらいのペースではこっちもステータスあがってるから敵のステータス追いつかない状況だけど……。
でも僕等別に白熱した戦いしたいんじゃないからね。
それでよいのだ。ゆとりもってたいね。
『クラムに関してはもうサンドバッグ……っていってもわからないか。技のお試しをワイバーンでやってるくらいでいいかもね?あとは魔石だな』
『ほかのじゃむつくって~』
『なんかいい味の果物あるかなぁ。明日見とくよ。ってかクラム一緒に作ればいいんじゃない?クラムのが料理うまいよ?ジャムくらいたぶん作れると思うよ』
『そっか~!じゃああしたパパといっしょにつくる~』
・
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ダンジョン生活5日目。
ん?家……大きくなった……?
(がちゃ)
ピョ~ンピョ~ンピョ~ン
ピョ~ンピョ~ンピョ~ン
「ただいま……なに……してるの?」
クラマが訓練を終えて帰ってくると……
家の中にうっすら透明な床が張り巡らされており
アスレチックのように飛び回っていた。
地上から2mくらいだろうか。
数日前の階段より少し高くなった気がする。
そしてクラムが真似をして遊んでいた。
クラムの方が高い位置で……。
高さ5mはあるだろうか。
エステルはお菓子を食べながら眺めていた。
『おかえりクラマー。ごはんあるよー』
「……家……高くなった」
『練習場所作りたくてさ、ちょっと縦に伸ばしたの』
「……空歩?」
『うん。僕ができるイメージだとクラマのが1番近いからさ?部屋でシールド渡りしてたの。浮遊はちょっとイメージ沸かないもん。あれどういう原理なんだろ……風が出てるわけでもないし』
「……うん……不思議」
『だよなー?天駆使えるクラマでも不思議だよね?』
「……うん」
そうなんだよ。うちのメンツみんな飛べるんだけどみんな飛び方ちがうのよね。
クラマからするとクラムの飛び方は不思議なのか……。
『そお~?うけるよ~?』(ふわ~ふわ~)
『これやっぱり精霊は浮けるっていう特性じゃないかな?できる未来想像できない。クラムのことだからなんか飛べたよ~?くらいの感じでしょ?』
『うん~スライムになったときにね~?』
だよなぁ。多分意識してないよなきっと。
「私のはどうです?」
「……一番わからない」
『クラムはできるかなぁ~?』
クラムはそもそも精霊とも喋れるもんな。
ただ魔法自分で使いたいだけっていうそれだもんね。
今も敢えてクラムの魔力食べないでって言ってるくらいかもしれないな。
『精霊と意思疎通できないと不可能でしょ?どう飛んでる感じなの?』
「精霊さんに包まれて持ち上げられてる感じですね。空気に包まれている、が近いです。風は感じないですし……」
『”精霊視”……精霊さん僕の魔力食べる?』(ヒューッ)
「ダメですねぇ」
『うん、見えるけど話せてる感じはしないもん。ハイエルフには精霊とお友達の人、他にも居たんでしょ?』
「ですね。ほとんどです。集落のハイエルフは私よりずっと年上なので。自然に仲良くなれるんですよね」
『鑑定見た時にもハイエルフは精霊と共にある種族、みたいな感じだったもん。だからクラムの浮遊と同じように出来て当たり前なんだろうな。息してるのなんで?って言われても……なんでって言われても……としかならないもん。多分そんな感じなんでしょ?』
「そうかもしれません……精霊さんと意思疎通してる不思議さは私にはないですね……」
『ちなみにクラマの天駆も?』
「……うん……できる……もの」
『じぃじに飛べる種族だって言われてしっくりきちゃった感じ?』
「……そう」
『そこで、え?ってならないんだもんね。だから遺伝子とかに多分そう刻まれてるんだよなきっと。うーん……』
『ちなみにクラムは僕の真似して空歩おぼえた?』
『おぼえない~』
『やっぱり?』
・
・
・
ダンジョン生活7日目。
ガジガジガジガジ
ん~なんかある~?
パパ飛びおりてる~?
おふろ~?
ピョーーーーーーーーン。チャポンッ
タッタッタッタッタッタッタッタッ……
ピョーーーーーーーーン。チャポンッ
タッタッタッタッタッタッタッタッ……
クラムが魔石採取から帰ってくると
家からの屋上から謎の煙突のようなものが飛び出していた。
そこにクロムが何度も登っては飛び降りている
そして家の屋上はお風呂になっていた。
クラマとエステルはタオルを巻いて外でお風呂に浸かっていた。
『おふろ~??』
『そうそう、飛び込み台……とかないよなこの世界』
『……高くなった』
「そうですねぇ~10ミル……mくらいですかね」
『でもこれダメだな……』
「そうなんです?」
『人によるんだろうけどね。僕絶対大丈夫って安心感あれば少しマシなの。だから下に水があるってわかってるとちょっと気持ちマシになっちゃう。これなら2mの階段の方が怖いくらいかも。空の克服にはあんまならないなぁ』
そうなんだよね。
観覧車の方がジェットコースターより怖いの。
脚立の方が飛行機より怖いんだよね。
ジェットコースターってガチガチじゃんか?
飛行機も安全だからあんなに何万人も日々渡航者がいるんだよ。
この辺高所恐怖症の人って多分基準は人それぞれだと思うんだけど……
僕はそんな感じだ。
「多分クロムさんなら100mから落ちても大丈夫ですけどね……」
『なんだろうなぁこれ……たぶん前世の人間の時の常識が足引っ張ってるんだと思うの。人から魔物になったそれって常識では測れないじゃんか……』
「それはそうですねぇ。私にもわからないですもん」
『うん……自分でも何が怖くて何が怖くないのかよくわかってないんだ……。落下スピードより速く行動しててボーっとしてて何回も壁にぶつかったことあるもん。ちょっとやそっとでダメージ受けないのわかってんだよ。なのに高いの怖いの……。精神耐性あるんだよ僕?なのに前世で怖かったものは怖いままのものもある……変な話だよほんと』
「心と体が一致してないのが問題なのですねぇ……。たぶん先入観なんでしょうね。それはちょっと克服むずかしそうです……」
『うん。この体で人間の時と同じくらい生きないと無理そうな気がする……。だから精神耐性もずっと0にできないんだ……。逆にMAXにすれば感じないわけだから怖くないんだろうけど。それはちょっと変だよ……クラムは怖いと思ったことないでしょ?』
『うん~からだぷにぷにだもん~いたくないよ~?』
『だよなぁ。僕がおかしいんだと思うよ。僕も最初から魔物なら、精神耐性持ってたら怖くなかったんだと思う。前の息の話じゃないけど僕の普通はまだ9割前世の僕、人間なんだよ。でも完全に人間じゃないって感じにはなってきてる。本当にアンノウンだよ僕。寄生も困ったもんだな。心がついて行かないって感じ。精神に合わないスキル持っちゃうとこうなるんだなぁ。ソフィア様の言ってた通りだ。完全に持て余してるよ』
「難しいですねぇ……。心と体の能力が違うとこうなるのですか……。私も今……そうですね。例えば男性の体になったとしても違和感でしかないですもん。クラマ君の獣化も私にはわからないですし。それよりもっとってことですもんね」
『そんな感じだろうね。心と体の能力が全然違う。違和感が消えないんだよね。未だに魔法使えるの不思議だよ?でもその辺は僕の想像力でカバー出来てるけどね。だからカバーできないレベルになるともう手が届かない感じだ。水棲とかも意味わかんないんだけどあれはもう生まれた時がそうだったから。でもそれなら……どうやって飛べばいいんだろう……』
「……パパは……飛ばなくていい」
『クラムかわりにとぶよ~?』
『でも……』
「何でもやろうとしなくていいと思いますよ?もっと違和感ひどくなっちゃいそうな気がします。クロムさんは創造魔法が使えるから何でも自分がやればいい、と考えすぎな気はしますよ?」
『僕……邪魔にならないかな……』
「怒りますよクロムさん!邪魔になんて絶対になりません!私はクロムさんに助けていただいたんです。こんな素晴らしい家族とこんな冒険を出来ると考えてもみませんでした。この生活があるのはクロムさんのおかげなんです」
「……うん……僕も」
『クラムもだよ~?』
『……』
「私にもし……何かあってもそれは私が選んだ結果です。クロムさんのせいではありません。クロムさんは自分のせいで巻き込んだ、と考えすぎなんです。そうじゃありません。私が着いてきたくて着いてきたんです!だから、クロムさんはもっと力を抜いてください」
「……僕も。……できないことは……できないよ」
『そ~そ~。クラムがかわりにやればいいよ~?』
『……そっか。わかった。ありがとう』
「……それでいい」
「なんでも出来てしまっても、私達何の為に居るんだろう、ってなっちゃいますよ?私達だって頼られないと寂しいです。クロムさん運べたの私は嬉しかったんですから。だから、出来ないことは頼ってください♪ふふ」
『クラムがまもる~!』
『……うん、ありがとう。じゃあ、出来ないことは頼らせてもらうね。守ってもらうことにする!でも、足引っ張らないように努力はするからね?』
「それくらいがいいです♪」
「……うん」
『うん~!』
守ってもらう……か。
僕が守らないと、としか考えてこなかったな……
『僕のこの性格。意識はするけど治らないと思う。だからまた僕が1人でいろいろやり出したら怒ってよ』
「わかりました♪怒りますよー!」
「……わかった」
『おっけ~!』
『じゃあもういいや!僕は飛べない!それでいい!つーか別に飛びたくないんだ僕は!!だからもう感知しても怖くない方向で練習する!』
「……それがいいよ」
『はい♪飛ぶときは私に任せてください♪』
『クラムがしーるどしたにはっててあげるよ~?クラムもふろ~とできるよ~?』
あ、そうか。
自分の下とか横にずっとオートシールド張ってりゃいいのか。
飛ばすんじゃなく僕の下にずっとついてくるように……
怖いときにフロートするんじゃなくてそもそもずっとやってればいいんだ。
なんだ。それならできるわ。
飛ぼうと考えすぎだったのか……
あ~あ。
『ありがと。自分で出来そうだ。これなら感知するくらい大丈夫かも』
フロートで壁キックとかもやってこなかったけどできるんだよ。
怖くさえなくなれば別に空中戦絶対できないってわけでもないよ。
もういいや、僕飛ばない!守ってもらう!!
≪ギフト【庇護】を取得しました≫
≪スキル【空歩】を取得しました≫
『えっ!?』
「どうしました?」
『空歩……覚えた……。庇護って……』
「そうですか♪少し位、守ってもらえってことです!ふふ♪」
「……うん……がんばる」
『お~!!』
受け入れたからか……
僕が出来ないことを……
僕が今までみんなに一方的に加護を与えることになってたのは僕の気持ちがそうだったからなのか……
★ギフト【庇護】
加護下にあるものから自身も少し影響を受ける。
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壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
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旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
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ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
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