最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います

涅夢 - くろむ

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182話 - 嘘

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「もう明け方だね?長く引き止めちゃってごめんね?楽しかったよ」

『いや、ゆっくり話せてなによりだったよ』

「エルン兄様。次にお会いする時は、集落を脱する時です」

「エステルも気を付けてね?こっちの根回しは任せて」

『じゃあ次は僕だけ魔石持ってぱっと来るから、窓開けてね?』

「わかった!あ、クロムくん待って?これ返すね」(トントントンッ)

『いや、ポーションは飲みなよ……』

「あはは♪ダメだよ?その計画だと、僕はこのまま回復しない方がいい。飴玉だけありがたくいただくね?」(パクッ)

 まぁそうだけど……。
 今でもフラフラだろうに……

 いや、言っても無駄だな。

『わかった。でも無理はしないでくれ』

「今回は絶望しているフリ、だからね?エステルが居なくなった本当の絶望に比べればこんな事容易いよ」

『なるべく早く戻ってくる。根回しは任せたよ』

「うん、了解!魔石を貰えれば全然問題ないよ。むしろ希望を見せないようにしないとね!それにしても、砂糖菓子はおいしいなぁ。子供の頃に冒険者にもらって食べたっきりだなぁ」(コロコロ……)

 エルンさんはエルフが居なかった時代のこと知ってるんだ?

『エルフの監視は何年前くらいからあったんだ?』

「僕が生まれる前からだよ?200年程前からって聞いてる。今のエルフ王が即位してからじゃないかな。ただ本格的に外部の者を通さなくなったのは僕が幼い頃だったから……170年前とかそれくらい。それまでは強い冒険者が世界樹を見に来るくらいのことはごく稀にはあったんだよ?」

「そうなのですか……知りませんでした……」

 なるほど……
 今の王が問題なのか……関わりたくないな。
 完全に他に世界樹を流出させないようにしてるんだろう。

 冒険者が来ていたことにも納得だ。
 魔の森は強い者だけでパーティーを組めば通る道を選べばこれなくはない、くらいの感じだ。

 冒険者A,B級クラスの魔物が大量に居るからね。
 生活拠点にするのはハイエルフじゃなくても無理だと思う。
 ただ、S級レベルなら入るの不可能とはならないんじゃないかな。

 世界樹周辺は特に魔物が弱かった。
 ダンジョンと逆なのかもね?

 世界樹はあまり魔物寄ってこないのかもしれない。
 最南端付近でゴブリンなんかいなかったよ。

 そういえば、中心部の方も飛んでる時にさらっと見た。
 おばあちゃんとの飛行で上通ったからね。

 目に入ったのはS級くらいだったかな?
 僕らは問題なさそうだったかなぁ?

 早すぎて全然確認できなかったんだけどね。
 ちらっと見えたヘルハウンドってやつがステータス1万くらいあったかも。
 
 頭2個あった。
 あれインフェルノウルフの上位互換かな。
 それとも融合したんかなぁ。

 ダンジョンでレベル上げててよかった。
 魔の森じゃ僕らレベルあがらないわ。
 美味しくなさそうだったし。

「そういえば。もう今更だから言っていいかな?エステルにはね、集落の皆からエルフが来る前の話や外のことはあまり伝えないでおこうってなってたんだ」

 ん?そうなんだ。
 エステルは集落の皆は外のことほぼ知らないって……

「どうしてですか?」

「君は外へのあこがれがつよかったじゃない?それを聞いて飛び出してしまわないようにだよ?みんなたまに集落から出てたことくらい知ってるよ?あはは♪」

「そうだったんですか……」

「うん、エステルに刺激を与えちゃうからね。より強く、外への興味が膨らんで遠くへ飛び出しちゃったら危ないよ。集落の周辺にいるくらいなら目を瞑っておこうっていってたんだ。皆集落外に興味のないフリをしていたんだよ?無駄にエステルを危険にさらすことないさ」

「皆で私のことを守ってくれていたのですね……」

「そうだよ?僕等の大事な末の妹だもん。本当はもちろんこんなところからは出たいさ?僕等は昔のことを知っているんだから。他国に興味があるわけじゃないけどね。自由に暮らしたい。ただ、どちらにしろ僕らの力じゃどうすることもできないから。諦めていたのは本当だね。エステルに嘘をついていてごめんね」

「ずっと私の為に……」

 そうだな。
 エステルはずっと外に行きたいと思っていたから。
 エステルの興味を煽っていたらもっと早い段階で処刑対象になっていたかもしれない。

「あとは、エステルの夢を潰したくなかったんだよ。僕らみたいに失望することないからさ?集落から出ても魔の森に囲まれている。この大陸から唯一出られるエルフ国の検問はかなり厳重だ。すごいんだよ?石の城壁に囲まれて僕等を絶対に出さないようになってるんだ。まさか海を越えて獣人国に行っているとは思わなかったけど、あはは♪」

「皆も、ここから出て自由に過ごしましょう?」

「そうだね、生きているうちにこんな機会に巡り合えると思わなかったよ。僕は体弱いし臆病だけど……。ここから出たら家族を守れるくらいにはなりたいな?実は僕、魚が大好きだったんだよね!また食べたいなぁ~。自分で狩ってこれるようになれたら尚嬉しいな」

『大丈夫だよ。今居るところは海沿いだ。それにその飴玉もたくさん買えるぞ?その辺に生えてるブラックペパロンって他国ではめちゃくちゃ高いんだ!世界樹の素材よりブラックペパロン栽培してる方がよっぽど有意義だね?だから、村長期待してるよ?』

「あはは♪了解♪じゃあ僕は明日からもう少しだけ耐える。また2人が戻ってきてくれる日を楽しみにしているよ」

 ・
 ・
 ・

 それからクラム城にもどって朝から寝ずに王都へとんぼ返りした。

 ソワソワして落ち着かないんだ。
 エステルの家族のことだもんね。

 なるべく急がないと……。
 どうするのが最速か。

 もちろんエステルが1番落ち着かない様子だ。
 でも我慢して慎重に進んでくれている。
 出来るだけ慎重に、尚且つ急いで、だな。

「……手分け……する?」

『クラムどっちでもいいよ~?』

『いや、それはなしかなぁ……。クラムのシールドじゃないと防げない攻撃がもう多いんだ。クラムなしで先に進むのはキツイ。かと言って溶岩竜の方も万が一のことを考えるとな……。しかも僕が居ないとクリーンは使えない。溶岩エリアは僕が必須になるんだよなぁ……』

「そうですねぇ……クラムちゃんとクロムさんなしで先に進むのはちょっと怖いですね……」

『うん、僕分裂とかあるからさ?僕だけ見てくるとか可能じゃん?ここも大きいよね』

「……ぼく……まだ……尻尾2本までしか操作できない。……竜も少し時間かかる」

「私も……溶岩竜は時間がかかりそうです。全属性一斉砲撃を出すと……」

『2人のそれって一瞬に全てを掛ける!みたいな感じでしょ?ロマン砲だよね?』

 クラマは溶岩エリアで尻尾4本フルパワー状態になったらたぶん倒れる。
 無属性で一瞬で刈り取ったのも体に全力で魔力を注いだからだそうだ。
 普段あれやると続かない。

 無属性の剣は魔力で固さや鋭さの増幅は出来る。
 でも攻撃力が高くなったりするわけではないからね。

 エステルは全属性一斉射撃の上に自分の闘気まで放出してるからな……

 2人とも継続できるわけないもん。
 2人とも僕のアクセサリーつけてそれやれば溶岩竜は倒せる。

 長く継続戦闘で勝つこともすることも可能。
 クラマは避けながら近接攻撃。
 エステルは遠距離からの射撃で。

 ただそうなると疲労が凄くなるし討伐スピードも落ちるからね。
 急いでいるときにできることじゃない。

 クラムが居なければ先へ進むのがキツイし。
 僕がいないと溶岩階層がキツイ。
 あと分裂使えないから先行させて調べたりができない……。

 同時進行は無理だなぁ……。

「わ、我はどうするかの?」(カタカタカタ)

『無理しないでもよかったのに……』

「我も頑張るんじゃ!クラムのシールドの中から回復するくらいならできるのじゃ……」(カタカタ)

『でも回復だけで助かるよ。僕が攻撃にその分振れるからね?攻撃しようと思わなくていいからね?』

「そうですよ?回復役がいるのはありがたいです!」

『おばあちゃんだいじ~!し~るどはまかせて~!』

「……うん……助かる」

「そうかのぉ?張り切って回復するのじゃ!」

 おばあちゃんは言わずもがなヒーラー。
 おばあちゃんの水癒やソーマはかなり効果が高い。

 僕が攻撃できるから実質攻撃力プラスだ。
 おばあちゃんは攻撃も出来ると思うけどしなくて全然いい。
 回復特化はありがたい。

 さて、今後どう動こうかなぁ……

 今はすぐダンジョンに潜り、80階層のドラゴンを僕が1撃で葬った。
 エステルも僕も家に居ても眠れないので無理をしないって条件で新階層の確認に来た。

 とりあえず先の階層見てから考えよう。
 だから、今81階層への階段を下っている。

 僕の分裂がね?
 あ、みんなはゲート前で待機中。
 もう溶岩のところみたいなのは勘弁だ!

 今、僕の分裂は無効切ってすっぴんで行動している。
 温度変化とかはないな?
 特に毒も感じない……

 ただ真ん中過ぎたあたりからどんどん暗くなっていくんだよね。
 暗視は付けてるんだけど、効果あんまりないんだよな……
 次のエリア洞窟かなぁ……

 そろそろ次の階層にたどり着くんだ…け……プツッ……


 ……


『はっ……なんだ!?』

「どうしましたクロムさん!?」

『意識が切れた……分身がやられた!?』
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