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196話 - CHAOS
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初訓練の日から3日経った。
あれからみんな訓練に乗り気になってしまって……
初訓練の次の日には全員訓練をしたいと言い出した。
とりあえず全てのハイエルフのステータスが500付近になった。
これでハイエルフ皆の本格的な訓練の土台が出来た感じだ。
……いや、みんな張り切りすぎじゃない??
こんなノリノリで特訓すると思わなかったんだけど……。
『訓練楽しいのはいいんだけどさ……みんなちゃんと休みなよ?農作業もしてるのに……』
僕は週休3日制を勧めたい!
というか生活できるなら各々で好きなように休んだらいいんだよ。
勝手に夏休みとか取ってくれ!!
あ、そういえば今って冬になりかけなはず?
魔の森とダンジョン往復してるからよくわかんないや。
王都行ったときちょっと涼しかったかなぁ……。
「毎日がとても楽しくてね!何をやっても楽しいんだ!寝てる時間がもったいないくらいだよ、あはは♪」
『まぁそれならいいんだけどねぇ。今日は商人さんとの相談だからさ?これ終わったら急ぎでやらないといけないことは終わりだよ?あとはのんびりマイペースでね?』
「そうだね!………はぁ。もうすぐ王様と王妃様と王家御用達の商人の方がお見えになるんだよね……。はぁ……緊張するなぁ……」
めっちゃため息つくじゃんエルンさん……。
でもそうだね……。
言葉で羅列するととんでもない一行が来る感じするよ……
『暗部の長も来るかもねぇ……』
「暗部!?」
今日は皆の予定を合わせて空けたらしく午後4時くらいからその3人が来るって話だ。
スチュワードさんも時間を空けれたら来れるみたいだね。
とりあえず僕等の家族もハイエルフも皆揃ってうちの前にいる。
計85人が浜辺にいるってなんかすごいね。
まぁ一応……お出迎えだし……
ホワッ……ホワッ……
お、魔石に反応がある。
ボワンッ
「っと……この魔法慣れねぇなぁ?魔石で練習させてもらったけどよ……」
「そうですか?私も使えることなら使ってみたいですねぇ」
お、スチュワードさんも来れたんだな?良かった良かった。
ここの食材で料理して欲しいしね。
「はっはっは!これは素晴らしい魔法ですな!こんなものが世に出たら全世界の商品価格が狂ってしまいますな!」
「すごいわねぇ~?ここが魔の森かしら?それにしてもクロムちゃんには毎回驚かされるわぁ?」
『あ、キャシーも来たんだ』
「もちろん来るわよ。今日休まないでいつ休むのよ~」
事情知ってる人なら来ていいよって言ってたからね。
王様が声かけてくれたんだね。
「みんなと会うのちょっと久しぶりだな!紹介するぞ!これが俺の嫁だ」
「あら!あなた達がガウルが話している子たちね?初めまして。私がガウルの妻のリトよ?宜しくね!今回は本当にありがとう。獣人国の王妃としてもとても感謝しているわ」
この人が王妃様……
王と違って小柄な人だな?
猫かなぁ、虎かなぁ?
『よ、宜しくお願いします……』
「宜しくお願い致します……エ、エステルです……」
『はじめまして~!クラムだよ~!』
「……よろしく……クラマ」
耳が猫っぽいけど猫系の獣人さんって違いあんまりわかんないな?
金髪っていうより黄色味がかった髪にほっぺに猫っぽい髭が生えてる。
可愛らしくて元気ハツラツ!って感じの方だ。
そして全く王妃っぽくない。
いい意味でだよ?
元気でかわいい町娘さんって感じなんだよね。
……で、恰好が尚のこと。
なんでみんな冒険者っぽい恰好してるんだろ。
「なんでそんな緊張してんだ?」
『するだろ……王妃様だぞ……』
「そうよ?普通に話してくれると嬉しいわ?王妃なんて柄じゃないもの!そもそも私は……」
王妃様……リトさん……って呼んでいいのかな。
リトさん曰く……
冒険者始めた時は王様はまだ王様じゃなかったんだって。
さらに王を目指していることも皆に秘密にしてたそうだ……。
で、冒険者活動が数年になる頃にはリトさんと交際していて……
結婚の話が出た時に急に王になる事を告発して……
リトさんが王様をぶん殴ったそうだ。
『それは王様が悪いだろ……殴るだろ……』
「お前いっつもそれ言うな!?」
「言うでしょ!もう笑ってもらうしかないわよこんなの!私は冒険者引退してから実家の宿を継ぐつもりだったんだからね!」
痴話喧嘩するのやめてもろて……
まぁすごい仲睦まじい夫婦だね。
それでも結婚を選んだって素敵じゃん。
「あちらに初めてお会いするお美しい御仁がいらっしゃいますね。私スチュワードと申します」
「お!クロムの新しい家族か!?俺はガウルだ!宜しくな!クロムの友達だ!」
「あ、あ、あの……じゃな……。我は………」
そうそう。おばあちゃん今日頑張って仮面とってるんだよね。
無理しなくていいよって言ったのに。
おばあちゃん頑張り屋さんなんだ。
『うちのおばあちゃん。人苦手なの。ゆっくり慣れて行くから気にしないであげてね?』
「おばあちゃんだぁ!?いや、こんなとんでもねぇ美人さん捕まえておばあちゃんって」(ガンッ)
「いっだあああああッ!!そう……いう……意味じゃ……ねぇって…………」
あ、リトさんに足ふまれた。
今全力だったな??骨大丈夫か!?
王様形無しだなぁ~はは。
「てぃ、ティアマトじゃ……宜しく頼む……」
「私はリトよ?私のことも友達だと思ってくれたら嬉しいわ?」
「私は商人のラクト、と申します。恐らくこちらには1番多く来させていただくことになると思いますので宜しくお願い致します」
「あら?ギルドには来てくれたのかしら?会えなかったわねぇ?ギルドマスターのキャシーよ♪宜しく」
おばあちゃん緊張しっぱなしだな。
一気に王御所勢ぞろいだもんなぁ……。
何故にこんな交友関係になったのか。
エステルの後ろには隠れられてないよおばあちゃん。
「かっこいい角生えてる人だな?あんま見たことねぇな?竜人族か?」
「い、いや……我は……りりり、りゅ…りりっりり……」
おばあちゃんが黒電話のベル音になってしまった……
本物聞いたことないけど……
『おばあちゃん無理しなくていいからね?おばあちゃんは龍だね。神獣さん』
「げ!?」「ええ!?」「あらぁ……」
「神獣……の方ですか……」
「実在したのですなぁ……」
あら??
全員冷や汗かいてるぞ??大丈夫!?
いや、おばあちゃんも種族的に危ないのか確認しないとって思ってさ。
『なんかみんな顔色悪いけど……神獣って知られるのそんなにマズいの?龍ってヤバいの……?』
「い、いえ…………知られてもどうすることもできないかと……」
「私達獣人族の神と呼ばれる存在よ……。ひれ伏した方がいいのかしら……」
「や、やめてほしいのじゃ!知らなかったんじゃ……。じゃが……も、問題なさそうならよかったのじゃ……」
「知らなかったとかあるのねぇ……」
「問題は……ない……のか?いや……ちょっとなんつったらいいかわかんねぇわ……。俺らのが緊張するわ……」
なるほど?クラム的な方向か。
遠い存在過ぎてどうもならんと。
よかった……のか??
『あぁ、そうだ。ここまで来てもらったしついでにさ?』
ここの土地色んな神像建ってるしもう胡麻化しようないなと思って。
僕の存在すら黙っててくれてるのに言わないでしょ絶対。
もういいでしょ……と思って転生の件言ってみる!
そろそろスライム卒業考えてるしね。
前話したときはまだレベルカンスト出来るかもわかんなかったから。
とりあえずまだ秘密にしてたんだよね。
『だから僕そのうちスライムじゃなくなるから!仲良くしてね!あー!スッキリした!』
仲良くしてくれてる人に秘密は苦手なんだ!
やっぱ正直になるのが1番楽だなぁ~。
『いや、仲良くしてねって……。こっちの台詞なんだが……』
「神……うふふ♪もうわかんないわぁ~うふふふふふ」
あ、キャシー壊れた。
ショックが大きすぎたようだ……
「ま、まぁとんでもない能力をお持ちの方という点では納得ができましたが……」
「クロムくんは使徒様なの?」
『いや、使徒ではないんだけども。ソフィア様は僕の上司かな?あとみんなにも専属の上司いるよ?』
「では皆様も使徒様なのではないですかな……」
「……しと?」
「特に私は成すべきことはないですよ?」
『クラムはたまにデメテルから森なおすのてつだってっていわれるよ~?』
『あ、そういや今ダンジョン最奥目指す使いっぱしり中だった』
「もう王変わろうぜ?な、クロム……様?それかティア様を玉座に……。いや、城じゃなくてそもそも神殿とか作った方がいいのか……」
「ぜ、絶対いやなのじゃ!!」
『クロム様やめて!今までと変わりなく!!とりあえず本題行こうぜ?ほら!ハイエルフさんと顔合わせして!』
「では私から。こちらのハイエルフのまとめ役をさせていただくことになりましたエルン、と申します。エステルの兄です。宜しくお願い致します」
おお、片膝ついて胸に手を当てている。
かっこいい。
王様にはそうやって挨拶するんだぁ……
『い、いや、もう普通でいいぞ?エルンさんな!ここ来るときは本当にこの家族の友人だと思ってくれ!……って友達って言うのもおこがましくなってきたんだが』
『いいの!ありがたいの!そういえばエルンさん緊張は?』
「クロムくんの話聞いてたら僕の緊張なんてどうでもよくなったよ……あはは……」
エルンさんが1番落ち着いている謎現象が起きている……
各々がそれぞれに緊張しているカオスな現場になってしまった……
面倒なことはまとめて言った方が楽かなと思ったんだけどなぁ。
失敗したかなぁ~?ま、いっか。
・
・
・
その後ハイエルフの代表さん5人が皆に挨拶をした。
そしてエルンさんだけを残してハイエルフさん達はいつもの作業に行った。
獣人国重鎮ご一行には一旦家に入ってお茶を飲んでもらっている。
とりあえず皆落ち着いてくれたみたいだ。
庶民が王様にいきなり寄ってこられるのも変わりないと思うけどなぁ。
僕的にはソフィア様と喋る方が緊張しないし。
「クロム元々人間だったんだなぁ……。まぁ納得だわな」
『元々人間って表現より、人間だった時の記憶があるだけって感じだよ。この世界では生まれた時からしっかり魔物だし。いや、植物かな』
「植物からよくそこまで強くなったな……。それにしても寄生なぁ。難儀な能力だなぁ」
『そうなんだよね。だから一応ハイエルフ皆と集落?村?新しく作ったわけじゃん?もし僕の形が変わっても変わらず仲良くしてほしいなと思って話したんだよ。ハイエルフ皆にも伝えてる。いきなり僕が虫になってたらビックリするでしょ?虫は絶対に避けたいところだけどね!苦手だから!』
「ただ予め言ってくれて良かった。一応俺も眼があるからクロムだってことは姿が変わってもわかるとは思うんだけどな。ただちと商売の話とか拠点見させてもらう前に……」
「えぇ、そうね。どの姿になっても変わらず取引するのは厳しいかもしれないわねぇ……。私は君達と初めて会ったのにこんな話申し訳ないんだけど……」
あ、やっぱり?
重鎮ご一行が皆すごい眉を寄せている……
『マズい?マズいよねぇ……。ってかマズいことしかないよなぁ……』
「もちろんクロムとの関係を変えようってんじゃねぇぞ?ただもし城にいる他のやつに見つかった時にスライムだから笑い話で済むってところがあるわけだ。小さい魔物でも今よりはマズい。それこそさっき見たようなお前んちのハチ……ヘルハウンドみたいな魔物になったら近衛騎士どころか軍が動くぞ。スチュワードの店どころか王都に入るのも無理だ。そうするとクロムとの接点がなくなっちまう」
僕もハチほどの体躯もっちゃったらもう隠れ通す自信もないわ……
隠密で隠れ通せるレベル超えてるもんな。
「私がテイマーとしてクロムさんを登録し直しても厳しいのでしょうか……」
「そうねぇ……クロムちゃんがあのレベルになってしまうとギルマスの私でも手に負えないわ。見た目の話よ?正直ハチちゃんの方が私より強いもの。前例がないからどうなるかわからないわねぇ。魔法で完全に人への攻撃を縛るか……とりあえず会議する必要が出てくるわ。簡単には許可は出せないわね」
だよねー。そうなると思ってた……。
誰にも手に負えない魔物をはいそうですかって登録してくれないよな。
一歩間違えたら被害甚大だもん。
「もし人種になるならば……正式な謁見の手配を整える必要がでてきますな」
まぁそりゃそうだよね……。
本当にスライムって優遇されてるんだなぁ。
何もできない愛玩魔物っていうところが凄いピンポイントに王家とのやり取りしやすかったんだ。
『人路線は今の所1番確立低いと思ってんだ。僕自身人に寄生するってすごく抵抗あるから』
「人間の時の記憶がある、というなら尚のことでしょうね」
『そうなんだよねぇ。最近その辺のこといろいろ考えてたんだ。今の所、僕が頭で考えていたのは小型で進化先に人化の確率がある魔物って感じ。狙って進化出来れば何とかなると思って。それかどの魔物でも人化できるような条件がわかればベストって感じ』
「そうじゃの。我が人化しておるからこの前クロムから相談を受けたんじゃ。ただ……、どの魔物が人化可能なのかは我にもわからんのじゃ。我は友と話すことを強く望んだら出来たのじゃがのぉ。精霊の特性もあるのかのぉ?じゃがそれにしてはクラムは覚えておらんのじゃ……う~む」
おばあちゃん普通に話せるようになってるね。
顔合わせ終わったから今は仮面付けたんだ。
『ん~クラムはひとになりたいとおもったことないからかなぁ~?』
強く望む、は結構確率高そうか……。
僕今まで先のことふわっとしてて強く望んだことなかったかも。
逆に希望しなければそうならないって言うのはそうかもしれない。
『人と話すときに皆の世話になるの申し訳なくてさ。そんな魔物のことみんな知らない?王様は姿変えられるでしょ?姿変える条件とかあるの?クラマは生まれつきなんだって』
「……うん……気付いたらできてた」
「いや、俺もそうだ。リトもできるけどよ……。魔物も条件もわっかんねぇなぁ。聞いたことねぇ」
「私も生まれつきねぇ。3人は分かる?皆情報通でしょうけど……」
うん、これ聞いてみたかったんだよ。
王と王妃に本部ギルマス、国の情報局トップ、王家の商人さんでしょ?
重要情報握ってそうな人の塊じゃんかこのメンツ。
ここでわかんなかったらもうお手上げでしょ……
「ここだけの秘密よ?私は猿人。皆知っているのだけれどね?でも私は獣化は出来ないわね。条件も知らないわねぇ。ギルドでも聞いたことがないわ」
「ええ、姿を変える条件がわかるならば獣人は皆獣化できるのではないでしょうか。ちなみに私は鳥人なのです。羽が見える場所にないのでお分かりにならないでしょうが。残念ながら私も出来ませんね。諜報活動に役立ちそうなので願ったことはあるのですけれども……」
あ、二人ともやっぱり獣人だったんだね。
全く見た目わからないから気にしたことなかったよ。
「私は見たまま狸の血が入っておりますな。ただ私も出来かねます。長いこと商いをしておりますがそのような条件や魔物の情報は聞いたことも売りに出されたこともありませんなぁ。出来るものは出来る、としか……」
『そっかぁ。獣化は覚えるって感じじゃないのかもなぁ。人化はちょっと保留か。はぁ……。ありがとう協力してくれて。このメンツでわからないならもうその情報探すのは不可能だろうね。とりあえず鑑定しまくるくらいしか方法わからないなぁ……』
鑑定さんに人化と獣化の条件を聞いても詳細不明って返ってくるんだよね……。
なんでも情報がわかるわけじゃないんだよなぁ。
あとこれに関しては確実にソフィア様NGでるってわかりきってる。
僕の運命にド直球で作用するから聞くの100%無理だ。
『まぁこれで充分!助かったよ。わからないことがわかっただけでも進展でしょ。とりあえずもう今どうしようもないしこの話は先送りにしよっか。せっかくここ見てもらいに来たのにごめんね!』
「いや、すげぇ重要な話だったぞ。今後にとんでもなく関わる事だ。っつーか、その問題の直接的なことは今一旦どうしようもねぇから置いておいて。でもそれに関連する妙案持ってきたんだけどよ?」
『ん?関連する妙案?』
「俺ら夫婦の家もここに建ててくれねぇ?王としてじゃなくよ?友達ん家ってことで!俺らがここにくればクロムが何になっても話聞けるじゃねーか。どうだ?」
「そうね!妙案ね!もう王城疲れるの!たまには庶民に戻りたいわ!それに貴族関連の情報なら私が1番役立てるわよ?」
「えぇ。私もこちらで釣りなどを嗜みたいですねぇ。皆に食事をご馳走させていただきますので。民衆その他の情報収集は私にお任せいただければと」
「私はそもそもこちらで商いを致しますので。作業が可能な事務所をいただければとても捗りますな。もちろん、それに伴う金銭はお支払い致しますよ?」
「あら?じゃあ私も欲しいわね?まだ少ししか見ていないけれどとっても素敵じゃない?空気も綺麗だわぁ。休日にバカンスしたいわね!それに、よければハイエルフの皆に少し手ほどきするわよ?うふふ♪」
『は!?』
みんな住む気なの!?
獣人国の重鎮ご一行が!?
あれからみんな訓練に乗り気になってしまって……
初訓練の次の日には全員訓練をしたいと言い出した。
とりあえず全てのハイエルフのステータスが500付近になった。
これでハイエルフ皆の本格的な訓練の土台が出来た感じだ。
……いや、みんな張り切りすぎじゃない??
こんなノリノリで特訓すると思わなかったんだけど……。
『訓練楽しいのはいいんだけどさ……みんなちゃんと休みなよ?農作業もしてるのに……』
僕は週休3日制を勧めたい!
というか生活できるなら各々で好きなように休んだらいいんだよ。
勝手に夏休みとか取ってくれ!!
あ、そういえば今って冬になりかけなはず?
魔の森とダンジョン往復してるからよくわかんないや。
王都行ったときちょっと涼しかったかなぁ……。
「毎日がとても楽しくてね!何をやっても楽しいんだ!寝てる時間がもったいないくらいだよ、あはは♪」
『まぁそれならいいんだけどねぇ。今日は商人さんとの相談だからさ?これ終わったら急ぎでやらないといけないことは終わりだよ?あとはのんびりマイペースでね?』
「そうだね!………はぁ。もうすぐ王様と王妃様と王家御用達の商人の方がお見えになるんだよね……。はぁ……緊張するなぁ……」
めっちゃため息つくじゃんエルンさん……。
でもそうだね……。
言葉で羅列するととんでもない一行が来る感じするよ……
『暗部の長も来るかもねぇ……』
「暗部!?」
今日は皆の予定を合わせて空けたらしく午後4時くらいからその3人が来るって話だ。
スチュワードさんも時間を空けれたら来れるみたいだね。
とりあえず僕等の家族もハイエルフも皆揃ってうちの前にいる。
計85人が浜辺にいるってなんかすごいね。
まぁ一応……お出迎えだし……
ホワッ……ホワッ……
お、魔石に反応がある。
ボワンッ
「っと……この魔法慣れねぇなぁ?魔石で練習させてもらったけどよ……」
「そうですか?私も使えることなら使ってみたいですねぇ」
お、スチュワードさんも来れたんだな?良かった良かった。
ここの食材で料理して欲しいしね。
「はっはっは!これは素晴らしい魔法ですな!こんなものが世に出たら全世界の商品価格が狂ってしまいますな!」
「すごいわねぇ~?ここが魔の森かしら?それにしてもクロムちゃんには毎回驚かされるわぁ?」
『あ、キャシーも来たんだ』
「もちろん来るわよ。今日休まないでいつ休むのよ~」
事情知ってる人なら来ていいよって言ってたからね。
王様が声かけてくれたんだね。
「みんなと会うのちょっと久しぶりだな!紹介するぞ!これが俺の嫁だ」
「あら!あなた達がガウルが話している子たちね?初めまして。私がガウルの妻のリトよ?宜しくね!今回は本当にありがとう。獣人国の王妃としてもとても感謝しているわ」
この人が王妃様……
王と違って小柄な人だな?
猫かなぁ、虎かなぁ?
『よ、宜しくお願いします……』
「宜しくお願い致します……エ、エステルです……」
『はじめまして~!クラムだよ~!』
「……よろしく……クラマ」
耳が猫っぽいけど猫系の獣人さんって違いあんまりわかんないな?
金髪っていうより黄色味がかった髪にほっぺに猫っぽい髭が生えてる。
可愛らしくて元気ハツラツ!って感じの方だ。
そして全く王妃っぽくない。
いい意味でだよ?
元気でかわいい町娘さんって感じなんだよね。
……で、恰好が尚のこと。
なんでみんな冒険者っぽい恰好してるんだろ。
「なんでそんな緊張してんだ?」
『するだろ……王妃様だぞ……』
「そうよ?普通に話してくれると嬉しいわ?王妃なんて柄じゃないもの!そもそも私は……」
王妃様……リトさん……って呼んでいいのかな。
リトさん曰く……
冒険者始めた時は王様はまだ王様じゃなかったんだって。
さらに王を目指していることも皆に秘密にしてたそうだ……。
で、冒険者活動が数年になる頃にはリトさんと交際していて……
結婚の話が出た時に急に王になる事を告発して……
リトさんが王様をぶん殴ったそうだ。
『それは王様が悪いだろ……殴るだろ……』
「お前いっつもそれ言うな!?」
「言うでしょ!もう笑ってもらうしかないわよこんなの!私は冒険者引退してから実家の宿を継ぐつもりだったんだからね!」
痴話喧嘩するのやめてもろて……
まぁすごい仲睦まじい夫婦だね。
それでも結婚を選んだって素敵じゃん。
「あちらに初めてお会いするお美しい御仁がいらっしゃいますね。私スチュワードと申します」
「お!クロムの新しい家族か!?俺はガウルだ!宜しくな!クロムの友達だ!」
「あ、あ、あの……じゃな……。我は………」
そうそう。おばあちゃん今日頑張って仮面とってるんだよね。
無理しなくていいよって言ったのに。
おばあちゃん頑張り屋さんなんだ。
『うちのおばあちゃん。人苦手なの。ゆっくり慣れて行くから気にしないであげてね?』
「おばあちゃんだぁ!?いや、こんなとんでもねぇ美人さん捕まえておばあちゃんって」(ガンッ)
「いっだあああああッ!!そう……いう……意味じゃ……ねぇって…………」
あ、リトさんに足ふまれた。
今全力だったな??骨大丈夫か!?
王様形無しだなぁ~はは。
「てぃ、ティアマトじゃ……宜しく頼む……」
「私はリトよ?私のことも友達だと思ってくれたら嬉しいわ?」
「私は商人のラクト、と申します。恐らくこちらには1番多く来させていただくことになると思いますので宜しくお願い致します」
「あら?ギルドには来てくれたのかしら?会えなかったわねぇ?ギルドマスターのキャシーよ♪宜しく」
おばあちゃん緊張しっぱなしだな。
一気に王御所勢ぞろいだもんなぁ……。
何故にこんな交友関係になったのか。
エステルの後ろには隠れられてないよおばあちゃん。
「かっこいい角生えてる人だな?あんま見たことねぇな?竜人族か?」
「い、いや……我は……りりり、りゅ…りりっりり……」
おばあちゃんが黒電話のベル音になってしまった……
本物聞いたことないけど……
『おばあちゃん無理しなくていいからね?おばあちゃんは龍だね。神獣さん』
「げ!?」「ええ!?」「あらぁ……」
「神獣……の方ですか……」
「実在したのですなぁ……」
あら??
全員冷や汗かいてるぞ??大丈夫!?
いや、おばあちゃんも種族的に危ないのか確認しないとって思ってさ。
『なんかみんな顔色悪いけど……神獣って知られるのそんなにマズいの?龍ってヤバいの……?』
「い、いえ…………知られてもどうすることもできないかと……」
「私達獣人族の神と呼ばれる存在よ……。ひれ伏した方がいいのかしら……」
「や、やめてほしいのじゃ!知らなかったんじゃ……。じゃが……も、問題なさそうならよかったのじゃ……」
「知らなかったとかあるのねぇ……」
「問題は……ない……のか?いや……ちょっとなんつったらいいかわかんねぇわ……。俺らのが緊張するわ……」
なるほど?クラム的な方向か。
遠い存在過ぎてどうもならんと。
よかった……のか??
『あぁ、そうだ。ここまで来てもらったしついでにさ?』
ここの土地色んな神像建ってるしもう胡麻化しようないなと思って。
僕の存在すら黙っててくれてるのに言わないでしょ絶対。
もういいでしょ……と思って転生の件言ってみる!
そろそろスライム卒業考えてるしね。
前話したときはまだレベルカンスト出来るかもわかんなかったから。
とりあえずまだ秘密にしてたんだよね。
『だから僕そのうちスライムじゃなくなるから!仲良くしてね!あー!スッキリした!』
仲良くしてくれてる人に秘密は苦手なんだ!
やっぱ正直になるのが1番楽だなぁ~。
『いや、仲良くしてねって……。こっちの台詞なんだが……』
「神……うふふ♪もうわかんないわぁ~うふふふふふ」
あ、キャシー壊れた。
ショックが大きすぎたようだ……
「ま、まぁとんでもない能力をお持ちの方という点では納得ができましたが……」
「クロムくんは使徒様なの?」
『いや、使徒ではないんだけども。ソフィア様は僕の上司かな?あとみんなにも専属の上司いるよ?』
「では皆様も使徒様なのではないですかな……」
「……しと?」
「特に私は成すべきことはないですよ?」
『クラムはたまにデメテルから森なおすのてつだってっていわれるよ~?』
『あ、そういや今ダンジョン最奥目指す使いっぱしり中だった』
「もう王変わろうぜ?な、クロム……様?それかティア様を玉座に……。いや、城じゃなくてそもそも神殿とか作った方がいいのか……」
「ぜ、絶対いやなのじゃ!!」
『クロム様やめて!今までと変わりなく!!とりあえず本題行こうぜ?ほら!ハイエルフさんと顔合わせして!』
「では私から。こちらのハイエルフのまとめ役をさせていただくことになりましたエルン、と申します。エステルの兄です。宜しくお願い致します」
おお、片膝ついて胸に手を当てている。
かっこいい。
王様にはそうやって挨拶するんだぁ……
『い、いや、もう普通でいいぞ?エルンさんな!ここ来るときは本当にこの家族の友人だと思ってくれ!……って友達って言うのもおこがましくなってきたんだが』
『いいの!ありがたいの!そういえばエルンさん緊張は?』
「クロムくんの話聞いてたら僕の緊張なんてどうでもよくなったよ……あはは……」
エルンさんが1番落ち着いている謎現象が起きている……
各々がそれぞれに緊張しているカオスな現場になってしまった……
面倒なことはまとめて言った方が楽かなと思ったんだけどなぁ。
失敗したかなぁ~?ま、いっか。
・
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その後ハイエルフの代表さん5人が皆に挨拶をした。
そしてエルンさんだけを残してハイエルフさん達はいつもの作業に行った。
獣人国重鎮ご一行には一旦家に入ってお茶を飲んでもらっている。
とりあえず皆落ち着いてくれたみたいだ。
庶民が王様にいきなり寄ってこられるのも変わりないと思うけどなぁ。
僕的にはソフィア様と喋る方が緊張しないし。
「クロム元々人間だったんだなぁ……。まぁ納得だわな」
『元々人間って表現より、人間だった時の記憶があるだけって感じだよ。この世界では生まれた時からしっかり魔物だし。いや、植物かな』
「植物からよくそこまで強くなったな……。それにしても寄生なぁ。難儀な能力だなぁ」
『そうなんだよね。だから一応ハイエルフ皆と集落?村?新しく作ったわけじゃん?もし僕の形が変わっても変わらず仲良くしてほしいなと思って話したんだよ。ハイエルフ皆にも伝えてる。いきなり僕が虫になってたらビックリするでしょ?虫は絶対に避けたいところだけどね!苦手だから!』
「ただ予め言ってくれて良かった。一応俺も眼があるからクロムだってことは姿が変わってもわかるとは思うんだけどな。ただちと商売の話とか拠点見させてもらう前に……」
「えぇ、そうね。どの姿になっても変わらず取引するのは厳しいかもしれないわねぇ……。私は君達と初めて会ったのにこんな話申し訳ないんだけど……」
あ、やっぱり?
重鎮ご一行が皆すごい眉を寄せている……
『マズい?マズいよねぇ……。ってかマズいことしかないよなぁ……』
「もちろんクロムとの関係を変えようってんじゃねぇぞ?ただもし城にいる他のやつに見つかった時にスライムだから笑い話で済むってところがあるわけだ。小さい魔物でも今よりはマズい。それこそさっき見たようなお前んちのハチ……ヘルハウンドみたいな魔物になったら近衛騎士どころか軍が動くぞ。スチュワードの店どころか王都に入るのも無理だ。そうするとクロムとの接点がなくなっちまう」
僕もハチほどの体躯もっちゃったらもう隠れ通す自信もないわ……
隠密で隠れ通せるレベル超えてるもんな。
「私がテイマーとしてクロムさんを登録し直しても厳しいのでしょうか……」
「そうねぇ……クロムちゃんがあのレベルになってしまうとギルマスの私でも手に負えないわ。見た目の話よ?正直ハチちゃんの方が私より強いもの。前例がないからどうなるかわからないわねぇ。魔法で完全に人への攻撃を縛るか……とりあえず会議する必要が出てくるわ。簡単には許可は出せないわね」
だよねー。そうなると思ってた……。
誰にも手に負えない魔物をはいそうですかって登録してくれないよな。
一歩間違えたら被害甚大だもん。
「もし人種になるならば……正式な謁見の手配を整える必要がでてきますな」
まぁそりゃそうだよね……。
本当にスライムって優遇されてるんだなぁ。
何もできない愛玩魔物っていうところが凄いピンポイントに王家とのやり取りしやすかったんだ。
『人路線は今の所1番確立低いと思ってんだ。僕自身人に寄生するってすごく抵抗あるから』
「人間の時の記憶がある、というなら尚のことでしょうね」
『そうなんだよねぇ。最近その辺のこといろいろ考えてたんだ。今の所、僕が頭で考えていたのは小型で進化先に人化の確率がある魔物って感じ。狙って進化出来れば何とかなると思って。それかどの魔物でも人化できるような条件がわかればベストって感じ』
「そうじゃの。我が人化しておるからこの前クロムから相談を受けたんじゃ。ただ……、どの魔物が人化可能なのかは我にもわからんのじゃ。我は友と話すことを強く望んだら出来たのじゃがのぉ。精霊の特性もあるのかのぉ?じゃがそれにしてはクラムは覚えておらんのじゃ……う~む」
おばあちゃん普通に話せるようになってるね。
顔合わせ終わったから今は仮面付けたんだ。
『ん~クラムはひとになりたいとおもったことないからかなぁ~?』
強く望む、は結構確率高そうか……。
僕今まで先のことふわっとしてて強く望んだことなかったかも。
逆に希望しなければそうならないって言うのはそうかもしれない。
『人と話すときに皆の世話になるの申し訳なくてさ。そんな魔物のことみんな知らない?王様は姿変えられるでしょ?姿変える条件とかあるの?クラマは生まれつきなんだって』
「……うん……気付いたらできてた」
「いや、俺もそうだ。リトもできるけどよ……。魔物も条件もわっかんねぇなぁ。聞いたことねぇ」
「私も生まれつきねぇ。3人は分かる?皆情報通でしょうけど……」
うん、これ聞いてみたかったんだよ。
王と王妃に本部ギルマス、国の情報局トップ、王家の商人さんでしょ?
重要情報握ってそうな人の塊じゃんかこのメンツ。
ここでわかんなかったらもうお手上げでしょ……
「ここだけの秘密よ?私は猿人。皆知っているのだけれどね?でも私は獣化は出来ないわね。条件も知らないわねぇ。ギルドでも聞いたことがないわ」
「ええ、姿を変える条件がわかるならば獣人は皆獣化できるのではないでしょうか。ちなみに私は鳥人なのです。羽が見える場所にないのでお分かりにならないでしょうが。残念ながら私も出来ませんね。諜報活動に役立ちそうなので願ったことはあるのですけれども……」
あ、二人ともやっぱり獣人だったんだね。
全く見た目わからないから気にしたことなかったよ。
「私は見たまま狸の血が入っておりますな。ただ私も出来かねます。長いこと商いをしておりますがそのような条件や魔物の情報は聞いたことも売りに出されたこともありませんなぁ。出来るものは出来る、としか……」
『そっかぁ。獣化は覚えるって感じじゃないのかもなぁ。人化はちょっと保留か。はぁ……。ありがとう協力してくれて。このメンツでわからないならもうその情報探すのは不可能だろうね。とりあえず鑑定しまくるくらいしか方法わからないなぁ……』
鑑定さんに人化と獣化の条件を聞いても詳細不明って返ってくるんだよね……。
なんでも情報がわかるわけじゃないんだよなぁ。
あとこれに関しては確実にソフィア様NGでるってわかりきってる。
僕の運命にド直球で作用するから聞くの100%無理だ。
『まぁこれで充分!助かったよ。わからないことがわかっただけでも進展でしょ。とりあえずもう今どうしようもないしこの話は先送りにしよっか。せっかくここ見てもらいに来たのにごめんね!』
「いや、すげぇ重要な話だったぞ。今後にとんでもなく関わる事だ。っつーか、その問題の直接的なことは今一旦どうしようもねぇから置いておいて。でもそれに関連する妙案持ってきたんだけどよ?」
『ん?関連する妙案?』
「俺ら夫婦の家もここに建ててくれねぇ?王としてじゃなくよ?友達ん家ってことで!俺らがここにくればクロムが何になっても話聞けるじゃねーか。どうだ?」
「そうね!妙案ね!もう王城疲れるの!たまには庶民に戻りたいわ!それに貴族関連の情報なら私が1番役立てるわよ?」
「えぇ。私もこちらで釣りなどを嗜みたいですねぇ。皆に食事をご馳走させていただきますので。民衆その他の情報収集は私にお任せいただければと」
「私はそもそもこちらで商いを致しますので。作業が可能な事務所をいただければとても捗りますな。もちろん、それに伴う金銭はお支払い致しますよ?」
「あら?じゃあ私も欲しいわね?まだ少ししか見ていないけれどとっても素敵じゃない?空気も綺麗だわぁ。休日にバカンスしたいわね!それに、よければハイエルフの皆に少し手ほどきするわよ?うふふ♪」
『は!?』
みんな住む気なの!?
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