食の雑学

床間信生

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19-クラフトビール?それは勇敢な男たちの戦いの物語!という話

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最近、何かと話題になっているクラフトビール。

職人さんの拘りが強いビールとして、通の間では流行っているのですが…

当然…

「じゃー、通じゃない人の間では?」

なんていう疑問も生まれてきますよね?

はい、通ではない人の間では地ビールとクラフトビールの間で違いが分からないなんて人が大勢いますので、本日はクラフトビールと地ビールの違いについての雑学を語っていこうと思います。

ということで話は少し前に遡っていきます。

今からだいたい30年位前でしょうか、この頃に日本でビールを作っていた会社というのは実は数社(5社くらい?)だったんです。

と言うのもこの頃は法律で年間最低でも2000KL(キロリットル)ほど作らなくちゃ行けないよって決まりがありまして、これを個人とか小規模経営でこなすのというのは無理難題だったんですよね…

それ1994年に法律が改正された際に年間の製造ノルマが2000KL→60KLまで一気にガクッと減ってしまいました。

製造に関心を持っていた人はこれを知った瞬間、首を2~3回ほど捻り思わず自分の頬を叩いた人がいたとか…いなかったとか…

というのは断言できないですが、恐らくはそのぐらいの衝撃だったでしょう。

このことにより一気にビール業界に参入する人や団体が増えたようです。

そして、それから10年ほどすると地元に馴染んだ地ビールというのが一気に増えていったと言います。

ただ…当時の地ビールにも色々と問題があったのは事実です。

元々、日本人はかなり前からビールを飲んでいたわけで、地ビールの業者の経験なんて10年ほどでしたからね。

ほとんどの地域で地ビールと言われるだけに万人受けのビールではなく地元の色が強いビールばかりだったようです。

それでこのままでは行けないと考えた人たちが、なるべく多くの人にも楽しんでもらえるようなビールはないかと色々と試行錯誤を始めたと言います。

恐らく山あり谷ありの大問題から、涙涙では語りきれない感動の話が様々あったと思うんです。

そして2010年ほどから徐々に職人の拘りが強いビールということでクラフトビールというのが浸透していったと言います。

多分、ここまでの話であればビールが好きではない人たちも、クラフトビールと地ビールの違いが何となく分かってくれると思うんです。

では何故、今ではそれが分からなくなったのか…?

それは簡単です!

大手の逆襲なんです!w

小さな職人さんが一生懸命クラフトビールの地位を築き上げるのですが、それは即ち今まで古参でビール販売を展開していた会社の土壌の上を歩かなければ行けません。

となるとそうですよね…

古参のビール会社も色々と考えた結果

「自分達も職人さん育ててクラフトビールを作っちまおーぜ!」

なんてことになってしまったわけです。

もうこうなったら大変です。

組んず解れつの大乱闘が展開されていきました…

まー、経済というのは戦いですからね。

生きていく上では当然のことと言えるのではないでしょうか。

と言うことで今日の一言!!

「クラフトビール?それは勇敢な男たちの戦いの物語!という話」です。

・地ビール→地方のお土産とかにあるビール
・クラフトビール→職人さんが拘り抜いて作ったビール

簡単にいうとこんな感じになります。
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