食の雑学

床間信生

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40-いつまでもあると思うな親と金と賞味期限!!という話

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今年は例年になく「もったいない」とか「フードロス」と言ったことが叫ばれています。

これは日本ではなく世界中において同様の流れのようです。

小さな頃から食べ物を大切にする心は日本人であれば誰もが小さい頃から教わることになります。

ですが、ほとんどの食品には消費期限と言うのがありますのでいつまでも大事にとっておくわけにもいきません。

それこそ極端な例を出すと缶詰だっていつかは悪くなってしまいます。

(職場で以前、同僚がサバ缶にあたってしまったと報告を受けたとき、耳を疑いました。)

ではどうすれば良いのか?

ということになるのですが、それはもちろん工夫をして食べるというのが正解になるはずです。

ただ…

一言で食べるとは言っても業務用として仕入れてきたイカだけに、とてもじゃないですが自分達だけは食べられません。

そもそも売るつもりの商品なので、なんとかしなければいけないというわけです。

そんな中で、みなさんは「いかしゅうまい」と言う食べ物をご存じですか?

今では北海道や九州などイカの産地としては有名な地域が普通に出している食べ物ですが、実はこの「いかしゅうまい」もフードロスと言うが関係しているといわれます。

と言うのも元々イカは鮮度が命です。

釣り上げた当初は表面が茶色で中は透けて透明と言うなんとも神秘的な見た目をしているのですが、時間がたつとあっという間に白く濁ってしまいます。

そして白く濁ったイカはドンドンと鮮度を落とすだけです。

なのでイカの料理と言うと刺身などの鮮度を扱う物の他は、塩辛や沖漬けとなってしまっていました。

塩辛や沖漬けなどはクセがある食べ物ですからね…

好きな人は好きという食べ物だけに消費量として安定させるには、かなり研究が必要と言われています。

となると…

もともとご当地で塩辛を作っていた業者か元から全国的に販路を築いていた会社のどちらかということになってしまいます。

これだと売り上げが安定しなくなり、両極端になってしまうと考えた人々が、新しいイカを使った料理はないかと考えたイカ料理が「いかしゅうまい」だったようです。

時代が変わったとしても本当に大切な事と言うのは、案外一緒だったりすることはあるものですね。

ちなみにこの「いかしゅうまい」自分で作ろうとすると非常に難しい料理になります。

私はこれまで、3回ほどいかしゅうまいの製作を試みて見事に玉砕してきました。w

ということで今日の一言!!

「いつまでもあると思うな親と金と賞味期限!!」という話です。
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