ephemeral house -エフェメラルハウス-

れあちあ

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高校時代 〜結衣side〜

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相変わらず会話のない私たちを他所にバイクはひたすらに走り続ける

私を後ろに乗せてセナは何を思って何を考えているのか

多分セナの表面上だけを見ていたのならここまでモヤモヤすることを無かったんだと思う

ホントに何も考えてないアホなヤツでいつも明るくて強気で強引でワガママで

でも周りに人は絶えない

そんな奴だと思ってた

実際は違うんだろう

この数日で心の奥にいるセナを見てしまった気がする

「周りから見たらおれら熱々のカップルだな」

振り返って私にそう言ってくるセナ

「うるせえ前見てろ」

それを去なすわたし

いつも通りのはずなのに私は勘ぐってしまう

どういう意図で言ってきてるのか

本当は傷ついてるのか

考えても出るはずのない答えを永遠と探してしまう。

いっその事付き合ってみるとか?

…いや、それはありえない

恋愛的に好きとかそうじゃないとかではない

いや、実は自分でもちゃんとした理由は分からないけど付き合いたくはない

でも友達としては本当に最高なやつだって思えたのは事実で

最初の頃よりも大事に思えてるしずっと仲良くしていたいしもっと一緒にいたい

でも、付き合いたいとは思わない。

いま好きな人がいる訳では無いけどセナとは付き合いたくない。













「ゆいちゃんそろそろ着くよ」

セナがそう声をかけてくれて顔を上げると
辺りは店が並んでいる

「ここ………」

「中心だよ、初めてきた?」

地元の人達が"中心"と呼ぶ商店街だった

バイクを停めて降りるとセナはそそくさと灰皿の置いてある場所へ行き向かう途中には既に咥えていたタバコに火をつけていた

その後を私はついていきセナの近くに居るようにはしといた。

「ゆいちゃんお腹は?空いてる?」

セナが少し顔色伺って聞いてきた

実は空腹…

だけど昨日から1日が濃すぎて正直食欲は無かった

「え、あー…」

私の反応で察したセナが私が答える前に口を開く

「じゃあ俺の用事済ましたらなんか小腹満たせる物買うか」

気遣いの神かおまえは

…………これも今までのイメージと違うなぁ

タバコを吸い終わったセナが動き始めたから私は後を着いていく

バイクに乗っていた時と違い他愛もない会話をお互い繰り広げ目的地に向かっていく

セナは慣れた足取りで進んでいくけど私はどんどん不安になった

………これどこ向かってるんだろ

さっきから裏路地に入っていって行けば行くほど怪しい雰囲気を醸し出す店が増えていく

しかもなんかチラホラ若い女性や年配の人が地べたに座っている

なにここ…………

「ねぇ、セナ…」

気を紛らわすために話しかけるとセナが余計不安を煽るようなことを言ってくる

「あんま目合わせんなよ」

いや、怖い…

しばらく歩くとセナがいきなりある店の前に立ち止まった

そこはかなり年季が入っていて店の外からじゃ何のお店なのか全く分からないような建物だ

「入ろ」

セナは余裕の表情で入っていて

私は少しドキドキしながら中に入った



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