ephemeral house -エフェメラルハウス-

れあちあ

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高校時代〜ハルside〜

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ホントに一緒には来なかったセナのことを不服そうに触れるレンくんを宥めながら近所にあるコンビニに行ってお酒を買った

ゆいちゃんはかなり迷って最終的にはカルピスサワーを選んでいた

全員が自分の飲むお酒を選んでセナのいる海へ他愛も無い会話をしながら戻っていた

セナの姿を目に写すまで………

いや、セナの声が耳に届くまでは…………









「へぇ、ちゃんと居るじゃんあいつ」

レンが見てる方を私も見るとセナが階段に座ってた

だから私はいつもの様にセナに駆け寄ろうとしたらセナはまだ視線を海に向けて立ち上がった

全然こっち見ない

てか多分気づいてないんだろう。

立ち上がったセナはスマホを口元に持っていきそして口を開いた。





セナの声が耳に届いた私は思わず息を飲んだ

私だけじゃない、恐らく誰も知らないメロディとデタラメに並べたぐちゃぐちゃの英語で
歌を歌っていた

「あ、さっきの……」

ゆいちゃんの言葉もセナには聞こえてないみたいで
まるで今この世界にはセナ1人しか居ないかのように全力で歌いあげる。

レンくんが言ってた事がわかった



日頃魂を削って生きてる

この言葉の意味が。

私たちは普段見ないようにしてたんだろう

歌ってる時だけじゃない

セナは…………












セナは儚い












「あ、おかえり」

丸々歌いきって満足そうにスマホを閉じて振り返ったセナは少し驚いたような顔を一瞬覗かせてそう言った。

そりゃ驚くだろうね

私も含めて度肝を抜かれた3人が後ろに居たんだから

「セナ…すごい」

思わず零れた言葉にセナは恥ずかしそうに頭を搔いて「普通だよ」と謙遜する

「いや、そんなことあるって」

すかさずレンくんがそう言うとセナは照れ隠しなのかタバコを取り出し火をつけた

すげえよこんな曲作っちゃうなんてと大興奮のレンくんとだんだん得意気になるセナ



そして




「苦しそう」



ゆいちゃんの言葉にセナは「え?」と不意を打たれたようだった。

でもゆいちゃんの言いたいことはわかる

セナの歌は何だか胸が締め付けられる

そんな気がした。

全てが儚い

「じゃあもっと練習しなきゃだなぁ」

少し捉え間違いをしたセナが意気込んだ。






今日だけでセナの印象がかなり変わった

今までずっと気の合うお子ちゃま仲間だと思ってたけど彼はそうじゃない

言葉では言い表せないけどそうじゃない







少し切ない気分になりながらセナの方に目をやるとさっきまでいっぱいあったはずの瓶の中身がほぼ無くなっていた






「え、てかセナ凄いね」



私の言葉に一気に視線が集まり
まるでアニメのように全員目が点になった。
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