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25.絡まれた
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「?」
突然前に立ちふさがるデカい男が3人
デカいと言ってもカルムさんよりちっこいけど
「てめぇみたいなクソガキがAランクだって?」
「…まぁ」
信じられなくても事実だ
「どんな手を使ったか行ってみやがれ!」
おそらくリーダーだろう男が俺の胸倉をつかんだ
その怒鳴り声にギルド内の冒険者が一斉にこっちを見た
うわっ…こいつら分かりやすすぎんだろ…
周りを見れば馴染の冒険者は呆れるかニヤケてるかのどっちかだ
成人前のガキが絡まれてんのに助けるという選択肢は皆無
まぁ、助けが必要なわけでもないけどさ
「どんなって…迷宮潜ったり依頼受けたりするだけだろ?それ以外のランクアップ方法があるとしたらスタンピードの貢献度くらいじゃねぇの?」
あえて馬鹿にしたように言ってみる
これで逆上すればただの小物だ
「それで納得できないから言ってんだよ!」
小物だった
マジうざい
「大体おかしいだろ?俺で累計討伐数満たせてねぇのにテメーみてーなガキがクリアできるはずないだろうが」
あぁ、なるほど?
こいつは俺を成人したてのガキくらいにしか思ってなくて、世間の常識から考えて冒険者始めたばっかの人間がそんなに沢山討伐できるはずがない
そう考えたわけか
「俺、冒険者登録したの0歳児の頃なんだよね」
「「「はぁ?!」」」
意味が分からないとその目が訴えていた
「魔法を覚えて討伐し始めたのは3歳」
「な…?!」
「5歳の時に初級迷宮に初めて連れてってもらってからは迷宮がメイン。討伐数は3歳の頃からカウントされてるし、そこに文句言われてもね?」
おどけて見せると3人は口を開けたまま固まっていた
周りを見ると笑いをこらえてるのが多数
こいつらみんな俺の事情知ってるから当然だ
「まぁある意味運がいいのは認めるよ?俺、エンドレスよく引くし」
よくって言うか好きなタイミングで出せるけどそれはオープンしていない
「エンドレス…だと?」
「あれ?知らない?迷宮で倒した敵がひたすら現れる現象。2匹で表れたならひたすら2匹、5匹ならひたすら5匹。昨日はオークジェネラル2体のエンドレスだったんだけど…」
「…Bランクの魔物がエンドレス、だと?」
「そ。俺の弟妹、こっちはBランクに成り立てだけどさ、2体のエンドレスのおかげで経験値と討伐数は稼げたと思うんだよね」
「おいシア」
そこで横やりを入れてきたのは今までニタニタ笑いながら見ていた、父さんたちの昔からの知り合いだ
「何?」
「オークジェネラルのエンドレスってお前…」
「最初はヤバかったけど昼前には結構楽に倒せた」
「マジか…どうせ1体は双子で、お前は1人で1体だろ?」
「そーだけど?デカくて動きが鈍いからまぁ何とかなった」
俺の言葉に所々でレイの息子だからなって聞こえるのが笑える
やっぱり俺達が規格外って言われるのは父さんたちのせいだ
「ってことで行っていい?腹減ったんだけど」
「いや…それでも…!」
未だに俺の胸倉をつかまれてるおかげで俺の体浮いてんだよなぁ…
めんどくさいから放置でいいか?
そう思いながら受付の方を見るとキアナさんが頷いていた
こういうの初めてじゃないからよくわかってらっしゃる
キアナさん了承済みなら俺はやりたいようにするまでだ
「ギルドが意味もなく条件満たしてないやつランクアップするわけないじゃん。上げて死なれちゃギルドの死活問題だしね。そんなこともわかんないならランクアップ目指すのやめた方がいいんじゃない?」
これは正論
大体魔道具で判断してんのに不正が出来るわけないだろうが
「ってことで俺は帰らせてもらう」
「な?!」
俺は胸倉をつかんでいた男の腕を打ち払いそのまま体をひねって男の背後に着地した
そして何事も無かったかのようにギルドを後にした
…はずだったんだけどなぁ
突然前に立ちふさがるデカい男が3人
デカいと言ってもカルムさんよりちっこいけど
「てめぇみたいなクソガキがAランクだって?」
「…まぁ」
信じられなくても事実だ
「どんな手を使ったか行ってみやがれ!」
おそらくリーダーだろう男が俺の胸倉をつかんだ
その怒鳴り声にギルド内の冒険者が一斉にこっちを見た
うわっ…こいつら分かりやすすぎんだろ…
周りを見れば馴染の冒険者は呆れるかニヤケてるかのどっちかだ
成人前のガキが絡まれてんのに助けるという選択肢は皆無
まぁ、助けが必要なわけでもないけどさ
「どんなって…迷宮潜ったり依頼受けたりするだけだろ?それ以外のランクアップ方法があるとしたらスタンピードの貢献度くらいじゃねぇの?」
あえて馬鹿にしたように言ってみる
これで逆上すればただの小物だ
「それで納得できないから言ってんだよ!」
小物だった
マジうざい
「大体おかしいだろ?俺で累計討伐数満たせてねぇのにテメーみてーなガキがクリアできるはずないだろうが」
あぁ、なるほど?
こいつは俺を成人したてのガキくらいにしか思ってなくて、世間の常識から考えて冒険者始めたばっかの人間がそんなに沢山討伐できるはずがない
そう考えたわけか
「俺、冒険者登録したの0歳児の頃なんだよね」
「「「はぁ?!」」」
意味が分からないとその目が訴えていた
「魔法を覚えて討伐し始めたのは3歳」
「な…?!」
「5歳の時に初級迷宮に初めて連れてってもらってからは迷宮がメイン。討伐数は3歳の頃からカウントされてるし、そこに文句言われてもね?」
おどけて見せると3人は口を開けたまま固まっていた
周りを見ると笑いをこらえてるのが多数
こいつらみんな俺の事情知ってるから当然だ
「まぁある意味運がいいのは認めるよ?俺、エンドレスよく引くし」
よくって言うか好きなタイミングで出せるけどそれはオープンしていない
「エンドレス…だと?」
「あれ?知らない?迷宮で倒した敵がひたすら現れる現象。2匹で表れたならひたすら2匹、5匹ならひたすら5匹。昨日はオークジェネラル2体のエンドレスだったんだけど…」
「…Bランクの魔物がエンドレス、だと?」
「そ。俺の弟妹、こっちはBランクに成り立てだけどさ、2体のエンドレスのおかげで経験値と討伐数は稼げたと思うんだよね」
「おいシア」
そこで横やりを入れてきたのは今までニタニタ笑いながら見ていた、父さんたちの昔からの知り合いだ
「何?」
「オークジェネラルのエンドレスってお前…」
「最初はヤバかったけど昼前には結構楽に倒せた」
「マジか…どうせ1体は双子で、お前は1人で1体だろ?」
「そーだけど?デカくて動きが鈍いからまぁ何とかなった」
俺の言葉に所々でレイの息子だからなって聞こえるのが笑える
やっぱり俺達が規格外って言われるのは父さんたちのせいだ
「ってことで行っていい?腹減ったんだけど」
「いや…それでも…!」
未だに俺の胸倉をつかまれてるおかげで俺の体浮いてんだよなぁ…
めんどくさいから放置でいいか?
そう思いながら受付の方を見るとキアナさんが頷いていた
こういうの初めてじゃないからよくわかってらっしゃる
キアナさん了承済みなら俺はやりたいようにするまでだ
「ギルドが意味もなく条件満たしてないやつランクアップするわけないじゃん。上げて死なれちゃギルドの死活問題だしね。そんなこともわかんないならランクアップ目指すのやめた方がいいんじゃない?」
これは正論
大体魔道具で判断してんのに不正が出来るわけないだろうが
「ってことで俺は帰らせてもらう」
「な?!」
俺は胸倉をつかんでいた男の腕を打ち払いそのまま体をひねって男の背後に着地した
そして何事も無かったかのようにギルドを後にした
…はずだったんだけどなぁ
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