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73.反撃
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「何もここまでしなくてもいいだろう!?お前に良心はないのか?!」
泣き叫ぶブリーナを抱きしめたローガンは俺に矛先を向けて来る
でも今さらだろ?
「俺は猶予をやったはずだが?」
「は?」
「今の発言の意味を分かっているんだろうな?と尋ねたはずだ。あんたは一瞬ひるんだからその言葉の意味を正しく理解していたはずだ」
「!」
ローガンは言葉をつまらせた
「映像でも流れたように俺に関わればすべてを世間に公表するという取り決めだった。それをあんたから反故にした以上、俺が自分の無実を証明するために公表することに問題はないはずだろ?」
「ぐっ…」
ローガンが悔しそうにテーブルを殴りつけた
「ただの冒険者のクソガキと商人の自分を比べたか?確かに一般的にはあんたの方が信用されるだろうが…」
その商人の立場で無限に行きつかない時点で底は知れている
「…必死で働いてこの地位に来たんだぞ?冒険者のクソガキを見下して何が悪い!?」
「そうやって見下している冒険者を必死で抱き込もうとする意味が分かんねぇな」
周りからはローガンに対する嘲りの声が飛び始めた
こうなったら商人としては致命的だろう
「盗賊を倒せる冒険者を手駒にしたかったんだろうが…相手をちゃんと見るべきだったな」
「どういう意味だ?」
ローガンはその言葉を発したのが領主であるにもかかわらず食って掛かる様に尋ねた
そんなローガンを領主は冷めた目で見ていた
「…領主、今の言葉の意味は?」
俺はあえてローガンを放置して領主に尋ねた
「君達を手駒に等…恐れ多いという意味だよ」
そう言って領主はニヤリと笑った
どうやら俺達の正体に気付いているらしい
「情報が命の商人が君達の素性を突き止められなかった時点で、ローガンに商人を続ける資格も意味もないだろう」
「…なるほど。あなたは俺に自分で身の潔白を明かす場を設けると同時に、ローガンを叩きつぶしたかったということか」
「ローガンもだがそれ以上にその娘の品性にかけた行いが問題になってきていたんでな…怒るかね?」
「いや。煩わしい関わりを断ち切れたからそれでいいよ」
「感謝する」
領主はそう言って頭を下げてきた
「領主様、彼らは一体?」
憲兵が訊ねた
「シアは最年少でAランクになった冒険者、そのシアを含むパーティーの名は『無限』だ」
「まさか…弟妹もBランクというあの?」
「ああ。そして貴族の中でも王族と強い関りのあるスチュアート家が後ろ盾になっている」
「つまりローガンは…」
王族を敵に回した
その言葉は彼の中に飲み込まれ、ローガンの顔から血の気が失せた
ブリーナは王族という言葉を聞いてその意識を手放した
「ついでに言えばローガンが大金といった白金貨30枚などシアにとってははした金だろう?」
「まぁ…」
流石にはした金とまではいわないけど、その数十倍の額はカードに入ってる
それにローガンが寄越してきた金は白金貨30枚ではなく金貨30枚だった
この場でそんなウソが吐けることはある意味尊敬するけど真似したいとはかけらも思わない
俺は崩れ落ちるローガンを横目に見ながら、"騒がしくなりそうだからこの町もとっとと出るしかないな"とそんなことを考えていた
泣き叫ぶブリーナを抱きしめたローガンは俺に矛先を向けて来る
でも今さらだろ?
「俺は猶予をやったはずだが?」
「は?」
「今の発言の意味を分かっているんだろうな?と尋ねたはずだ。あんたは一瞬ひるんだからその言葉の意味を正しく理解していたはずだ」
「!」
ローガンは言葉をつまらせた
「映像でも流れたように俺に関わればすべてを世間に公表するという取り決めだった。それをあんたから反故にした以上、俺が自分の無実を証明するために公表することに問題はないはずだろ?」
「ぐっ…」
ローガンが悔しそうにテーブルを殴りつけた
「ただの冒険者のクソガキと商人の自分を比べたか?確かに一般的にはあんたの方が信用されるだろうが…」
その商人の立場で無限に行きつかない時点で底は知れている
「…必死で働いてこの地位に来たんだぞ?冒険者のクソガキを見下して何が悪い!?」
「そうやって見下している冒険者を必死で抱き込もうとする意味が分かんねぇな」
周りからはローガンに対する嘲りの声が飛び始めた
こうなったら商人としては致命的だろう
「盗賊を倒せる冒険者を手駒にしたかったんだろうが…相手をちゃんと見るべきだったな」
「どういう意味だ?」
ローガンはその言葉を発したのが領主であるにもかかわらず食って掛かる様に尋ねた
そんなローガンを領主は冷めた目で見ていた
「…領主、今の言葉の意味は?」
俺はあえてローガンを放置して領主に尋ねた
「君達を手駒に等…恐れ多いという意味だよ」
そう言って領主はニヤリと笑った
どうやら俺達の正体に気付いているらしい
「情報が命の商人が君達の素性を突き止められなかった時点で、ローガンに商人を続ける資格も意味もないだろう」
「…なるほど。あなたは俺に自分で身の潔白を明かす場を設けると同時に、ローガンを叩きつぶしたかったということか」
「ローガンもだがそれ以上にその娘の品性にかけた行いが問題になってきていたんでな…怒るかね?」
「いや。煩わしい関わりを断ち切れたからそれでいいよ」
「感謝する」
領主はそう言って頭を下げてきた
「領主様、彼らは一体?」
憲兵が訊ねた
「シアは最年少でAランクになった冒険者、そのシアを含むパーティーの名は『無限』だ」
「まさか…弟妹もBランクというあの?」
「ああ。そして貴族の中でも王族と強い関りのあるスチュアート家が後ろ盾になっている」
「つまりローガンは…」
王族を敵に回した
その言葉は彼の中に飲み込まれ、ローガンの顔から血の気が失せた
ブリーナは王族という言葉を聞いてその意識を手放した
「ついでに言えばローガンが大金といった白金貨30枚などシアにとってははした金だろう?」
「まぁ…」
流石にはした金とまではいわないけど、その数十倍の額はカードに入ってる
それにローガンが寄越してきた金は白金貨30枚ではなく金貨30枚だった
この場でそんなウソが吐けることはある意味尊敬するけど真似したいとはかけらも思わない
俺は崩れ落ちるローガンを横目に見ながら、"騒がしくなりそうだからこの町もとっとと出るしかないな"とそんなことを考えていた
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