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3.告白
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「お前やっぱすごいな海莉」
「サンキュ」
海莉は素直に喜ぶ
「椎名君!」
女の子の声とともに誰かが突進してきた
「な…?」
「私女子サッカーの倉敷香里。あなたを私の彼氏にしてあげる」
「は?」
海莉は唖然とする
「倉敷って…」
「あぁ。女子の期待の星だろ?しかも家は大富豪」
「すっげ~意外とキレイなのな?俺ならすぐOKだぞ。海莉ど~すんだろ」
周りで口々に囁く
「…悪いけど」
海莉はそう言ってめんどくさそうに目を反らす
「な…この私が付き合ってあげるって言ってるのよ?校内のアイドルの私が」
「興味ないし」
海莉はそっけなく言うと歩き出す
「待ちなさいよ。あなたおかしいんじゃない?私みたいないい女を…!」
香里は逆上したように叫んだ
「あんたみたいのが言うといい女って言葉が穢れるな」
「キツ~」
海莉の言葉に通るが顔をしかめる
「…たら、だったらどんな女ならいい女なのよ?」
「さぁな。少なくとも自分からいい女とかアイドルとか口走るような女ではないだろうな。時間の無駄だし俺行くわ」
「おい海莉?」
サッカー部の皆があわてて追いかける
「大丈夫なのかよ?」
「関係ね~よ」
海莉はダルそうに言う
「俺あーいう女一番嫌いなんだわ」
吐き捨てるように言った海莉の言葉に香里は顔を真っ赤にしていた
次の日海莉と香里の話は校内で知れ渡る事になった
「椎名君あの香里さん振ったんだって」
「え~本当に?」
「本当らしいよ」
「じゃぁ私らなんて望みないじゃない…」
そんな話で泣き出すこまで出てきた
「海莉の人気ってすごかったのな?」
「何を今更じゃね?けどウチの学校っていい女多いと思うんだけどなぁ」
「俺ますます海莉の彼女見たくなってきた」
「俺も」
サッカー部の中では瑞穂に対する興味が大きくなるばかりだった
その時海莉の携帯がなった
「うっそまじ?」
海莉はディスプレイに表示された名前に思わずにやけていた
「何だよ彼女か?」
「違うよ。お前らも名前くらいは知ってんじゃね?もしもし」
『俺』
「あぁ。珍しいじゃん?」
『ん~一応連絡だけ入れとこうと思ってな』
「連絡?」
『明後日の試合瑞穂と見に行く』
「マジ?!」
『あぁ。まぁ瑞穂はまだ決定ではないけど…』
「え?」
『いや。何でも…』
「誤魔化すなよ。まさか瑞穂…」
あきらかに海莉の表情が険しくなっていた
皆はそんな海莉を見るのは初めてだった
『あ~…でも今日の夕方には退院するし顔色も元に戻ってるから大丈夫だ』
「そ…っか。よかった」
『お前の試合前だから知らせるなって言われてっから聞いた事言うなよ?』
「わかった。無事ならいいんだ。また夜にでも連絡入れとく」
『そうしてやってくれ。てかお前があいつの声きかなきゃ落ち着けねぇか』
「るせぇ。落ち着くんだから仕方ねぇだろ」
『ごもっとも。まぁそういう事だから試合ヘマすんなよ』
「わ~ってるよ」
『いい返事だ。じゃぁ…』
「忍」
『ん?』
「サンキュ」
『何が?』
「本当は最初から瑞穂の事言うつもりだったんだろ?」
『…さぁな』
忍は肯定も否定もしないまま電話を切った
「誰なんだ?」
いつになく表情を見せた相手に皆興味を持った
「お前があんなに感情出すなんてなぁ?」
皆が顔を見合わせる
「あ~彼女の兄貴。お前らも名前ぐらい知ってるだろ?聖忍って」
「聖…忍?ってあの?」
皆が興奮してくるのが見て取れた
「入学してすぐにプロ入り約束されてた先輩だよな?」
「確か足悪くして駄目になったって聞いたけど…」
「そうだよ。その聖忍」
「お前そんな人となんで知り合いなんだよ?」
「地元のリトルからずっと一緒にやってたからだけど?」
海莉は逆に聞き返す
「マジかよ?会ってみて~」
「俺も」
「明後日会えんじゃね?」
「は?」
皆が海莉を見た
「明後日の試合瑞穂と見に来るらしいから」
あまりにもあっさり言う海莉に皆が唖然とする
「お前の彼女と聖忍が現れるってか?」
「う~わ、俺鳥肌立ってきた」
「緊張する~」
「そんな緊張するような相手じゃねぇって」
「そんなこと言うのお前だけだって。海莉紹介してくれよな」
「んなことしなくても忍の方から寄ってくるよ」
そう言うと海莉は荷物をまとめた
「帰ろうぜ」
「あ、あぁ」
皆促されてあわてて帰り支度をした
「椎名海莉」
ドアを開けると待ってましたというように香里が現れた
「…」
海莉はチラッと香里を見たもののそのまま帰ろうとする
「あなたのこと調べさせてもらったわ。天涯孤独のようね?」
「…それが?」
「あなたをプロになれないようにするくらい簡単なのよ。そういえばわかるかしら?」
「きったね…」
皆が香里を見る
「…くだんねぇ。好きにすりゃいいじゃん。もっとも出来るならの話だけどな」
「私なら簡単に出来るわ。その言葉取り消すなら今のうちよ?」
「日本語間違うなよ。あんたじゃなくあんたの親父だろ?自分の力で何一つ出来ない女がでかい口叩いてんじゃねぇよ」
海莉はキッパリ言うと歩き出す
「…お前って怖いもの知らず?」
「何で?本当の事言っただけだろ」
「待ちなさいよ椎名」
「何だよしつけーなぁ」
海莉はこのとき初めて香里を軽蔑したような目でにらみつけた
その瞬間香里の顔が凍りつくのがわかった
「…お金も権力もルックスもあるわ。全てなんとでもなる。悪いところは直すから…私を見て!」
初めて香里は素直な気持ちを口に出した
「…あんた上から物言うよりその方がいんじゃねぇの?」
「え?」
「そうやって素直に気持ち伝えりゃまだ可愛げあるよ」
「じゃぁ…」
香里の顔が明るくなる
「悪いけど俺には大事な人間がいるから他当たってくれ」
「え…?」
「気持ちだけもらとくよ」
海莉はそう言って香里の前から立ち去った
「俺あんな香里さん始めてみたかも」
「なぁ」
皆驚きを隠せないまま歩き出す
そして次の日には海莉に彼女がいるという噂が持ちきりとなっていた
「サンキュ」
海莉は素直に喜ぶ
「椎名君!」
女の子の声とともに誰かが突進してきた
「な…?」
「私女子サッカーの倉敷香里。あなたを私の彼氏にしてあげる」
「は?」
海莉は唖然とする
「倉敷って…」
「あぁ。女子の期待の星だろ?しかも家は大富豪」
「すっげ~意外とキレイなのな?俺ならすぐOKだぞ。海莉ど~すんだろ」
周りで口々に囁く
「…悪いけど」
海莉はそう言ってめんどくさそうに目を反らす
「な…この私が付き合ってあげるって言ってるのよ?校内のアイドルの私が」
「興味ないし」
海莉はそっけなく言うと歩き出す
「待ちなさいよ。あなたおかしいんじゃない?私みたいないい女を…!」
香里は逆上したように叫んだ
「あんたみたいのが言うといい女って言葉が穢れるな」
「キツ~」
海莉の言葉に通るが顔をしかめる
「…たら、だったらどんな女ならいい女なのよ?」
「さぁな。少なくとも自分からいい女とかアイドルとか口走るような女ではないだろうな。時間の無駄だし俺行くわ」
「おい海莉?」
サッカー部の皆があわてて追いかける
「大丈夫なのかよ?」
「関係ね~よ」
海莉はダルそうに言う
「俺あーいう女一番嫌いなんだわ」
吐き捨てるように言った海莉の言葉に香里は顔を真っ赤にしていた
次の日海莉と香里の話は校内で知れ渡る事になった
「椎名君あの香里さん振ったんだって」
「え~本当に?」
「本当らしいよ」
「じゃぁ私らなんて望みないじゃない…」
そんな話で泣き出すこまで出てきた
「海莉の人気ってすごかったのな?」
「何を今更じゃね?けどウチの学校っていい女多いと思うんだけどなぁ」
「俺ますます海莉の彼女見たくなってきた」
「俺も」
サッカー部の中では瑞穂に対する興味が大きくなるばかりだった
その時海莉の携帯がなった
「うっそまじ?」
海莉はディスプレイに表示された名前に思わずにやけていた
「何だよ彼女か?」
「違うよ。お前らも名前くらいは知ってんじゃね?もしもし」
『俺』
「あぁ。珍しいじゃん?」
『ん~一応連絡だけ入れとこうと思ってな』
「連絡?」
『明後日の試合瑞穂と見に行く』
「マジ?!」
『あぁ。まぁ瑞穂はまだ決定ではないけど…』
「え?」
『いや。何でも…』
「誤魔化すなよ。まさか瑞穂…」
あきらかに海莉の表情が険しくなっていた
皆はそんな海莉を見るのは初めてだった
『あ~…でも今日の夕方には退院するし顔色も元に戻ってるから大丈夫だ』
「そ…っか。よかった」
『お前の試合前だから知らせるなって言われてっから聞いた事言うなよ?』
「わかった。無事ならいいんだ。また夜にでも連絡入れとく」
『そうしてやってくれ。てかお前があいつの声きかなきゃ落ち着けねぇか』
「るせぇ。落ち着くんだから仕方ねぇだろ」
『ごもっとも。まぁそういう事だから試合ヘマすんなよ』
「わ~ってるよ」
『いい返事だ。じゃぁ…』
「忍」
『ん?』
「サンキュ」
『何が?』
「本当は最初から瑞穂の事言うつもりだったんだろ?」
『…さぁな』
忍は肯定も否定もしないまま電話を切った
「誰なんだ?」
いつになく表情を見せた相手に皆興味を持った
「お前があんなに感情出すなんてなぁ?」
皆が顔を見合わせる
「あ~彼女の兄貴。お前らも名前ぐらい知ってるだろ?聖忍って」
「聖…忍?ってあの?」
皆が興奮してくるのが見て取れた
「入学してすぐにプロ入り約束されてた先輩だよな?」
「確か足悪くして駄目になったって聞いたけど…」
「そうだよ。その聖忍」
「お前そんな人となんで知り合いなんだよ?」
「地元のリトルからずっと一緒にやってたからだけど?」
海莉は逆に聞き返す
「マジかよ?会ってみて~」
「俺も」
「明後日会えんじゃね?」
「は?」
皆が海莉を見た
「明後日の試合瑞穂と見に来るらしいから」
あまりにもあっさり言う海莉に皆が唖然とする
「お前の彼女と聖忍が現れるってか?」
「う~わ、俺鳥肌立ってきた」
「緊張する~」
「そんな緊張するような相手じゃねぇって」
「そんなこと言うのお前だけだって。海莉紹介してくれよな」
「んなことしなくても忍の方から寄ってくるよ」
そう言うと海莉は荷物をまとめた
「帰ろうぜ」
「あ、あぁ」
皆促されてあわてて帰り支度をした
「椎名海莉」
ドアを開けると待ってましたというように香里が現れた
「…」
海莉はチラッと香里を見たもののそのまま帰ろうとする
「あなたのこと調べさせてもらったわ。天涯孤独のようね?」
「…それが?」
「あなたをプロになれないようにするくらい簡単なのよ。そういえばわかるかしら?」
「きったね…」
皆が香里を見る
「…くだんねぇ。好きにすりゃいいじゃん。もっとも出来るならの話だけどな」
「私なら簡単に出来るわ。その言葉取り消すなら今のうちよ?」
「日本語間違うなよ。あんたじゃなくあんたの親父だろ?自分の力で何一つ出来ない女がでかい口叩いてんじゃねぇよ」
海莉はキッパリ言うと歩き出す
「…お前って怖いもの知らず?」
「何で?本当の事言っただけだろ」
「待ちなさいよ椎名」
「何だよしつけーなぁ」
海莉はこのとき初めて香里を軽蔑したような目でにらみつけた
その瞬間香里の顔が凍りつくのがわかった
「…お金も権力もルックスもあるわ。全てなんとでもなる。悪いところは直すから…私を見て!」
初めて香里は素直な気持ちを口に出した
「…あんた上から物言うよりその方がいんじゃねぇの?」
「え?」
「そうやって素直に気持ち伝えりゃまだ可愛げあるよ」
「じゃぁ…」
香里の顔が明るくなる
「悪いけど俺には大事な人間がいるから他当たってくれ」
「え…?」
「気持ちだけもらとくよ」
海莉はそう言って香里の前から立ち去った
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「なぁ」
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