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10.居場所
4
食事の後片付けを終えると、さっきまでリビングから外を眺めていたレイが手招きしていた
「?」
「いいから来いよ」
そばに寄るとレイに背後から抱きしめられる
「どうかしたの?」
首をかしげる私の手を取ると何かを握らされる
「何?」
手を開くとラッピングされた小さなギフトがあった
レイからこういうことをされるのは初めてだ
「…開けてもいい?」
「ああ」
レイが頷くのを確認してラッピングを解く
出てきたのはタンザナイトとブルートパーズの小さな宝石が付いたネックレスだった
私の目とレイの目の色をした2つの宝石でシンプルだけどすごく洗練されたデザインだ
この世界で恋人同士の贈り物には自分の色を持つものがよく選ばれる
自分の髪や目の色のものを身に着けさせることで自分のものだと暗に主張するという
強い束縛、独占欲等と思ってみたりもするものの、それが当たり前のこの世界では普通に受け入れられる慣習らしい
ナターシャさんからその話を聞いたときは重そうだと、ただそう思っていた
でも目の前のそのネックレスを見た瞬間溢れ出したのは喜びだった
「レイこれ…」
思わずレイを見るとブルートパーズの目がまっすぐこっちを見ていた
「誕生日プレゼント」
そう言いながらケースから取り出したネックレスを着けてくれる
胸元にひんやりとした感触を感じ嬉しさがこみ上げる
「すごくきれい…ありがとう…!」
振り向いてレイに抱き付くと、同じように抱き返される
「そんなに喜ぶとは思わなかったよ」
「だって誕生日で何かを貰ったのなんて初めてだし…」
「初めて?前の世界で40年以上生きてたんだよな?結婚だって…」
レイは信じられないという目をしている
「モノの溢れる豊な世界は逆に心を蝕むのかもしれないね」
「え…?」
「満たされてるから、それがあって当たり前だから大切にする心をどこかに忘れてくるのかも」
「…」
「慌ただしくて忙しない毎日は心を蝕むには充分だから…私自身、まわりの人の気持ちなんて考えられてなかった気もするしね」
私はそう言って苦笑する
「だからレイの普段の些細な言葉にはすごく救われる…それにこの石…」
「この石、何?」
額や瞼に次々と口づけながらレイは先を促す
「…目の色…でしょ?」
そう言うとレイは優しい目で笑う
「よくできました」
囁くように言って口が塞がれる
頭に回された手に引き寄せられ少しずつ深くなる
「このままずっとここにいろ」
一度離れたと思ったら、耳元でささやかれて思わず身じろいだ
背筋がゾクリと泡立つのが分かる
「返事は?」
「…は…んっ…!」
問いながらも答える余裕は与えてくれない
耳たぶを食まれたと思うとそのまま抱き上げられ寝室まで運ばれる
降ろされたのはベッドに腰かけたレイの膝の上
そのままレイをまたいだ状態で膝立ちする高さまで体を持ち上げられる
「レイ…?」
戸惑っている私を楽しそうに見ながらレイの手は服の中に入ってくる
背中を撫でまわされた瞬間、背がのけ反ると胸元に口づけられる
「…んっ……やぁ……っ…」
直に触れられた肌は少しずつ熱を持ち、自ら零れる声に羞恥心が掻き立てられる
逃れようとした直後、腰を引き寄せられる
そのまま愛撫されると快楽に引きずり込まれていくのがわかった
「サラサ…」
レイが自分の望んだ反応を引き出すためにあらゆる手を尽くすせいで、私の体は自分でも信じられないほど敏感になっていく
おそらく私の体のことは自分よりもレイの方が詳しい
絶頂を迎える直前に止められる行為を繰り返されてしまえば私にはもうどうすることも出来ない
『答えるまで話さない』と言いながら何度も繰り返される質問に、変わらず答える余裕など与えられない
ようやく答えることを許されたのは体に力が入らなくなってからだった
レイに愛されることを知り、触れられる度に簡単に喜ぶ自分の体が少し恨めしい
そんな思いをあざ笑うかのように、今以上にレイの腕の中で疲れ果てて眠る毎日が訪れることを、その時の私は知る由もなかった
「?」
「いいから来いよ」
そばに寄るとレイに背後から抱きしめられる
「どうかしたの?」
首をかしげる私の手を取ると何かを握らされる
「何?」
手を開くとラッピングされた小さなギフトがあった
レイからこういうことをされるのは初めてだ
「…開けてもいい?」
「ああ」
レイが頷くのを確認してラッピングを解く
出てきたのはタンザナイトとブルートパーズの小さな宝石が付いたネックレスだった
私の目とレイの目の色をした2つの宝石でシンプルだけどすごく洗練されたデザインだ
この世界で恋人同士の贈り物には自分の色を持つものがよく選ばれる
自分の髪や目の色のものを身に着けさせることで自分のものだと暗に主張するという
強い束縛、独占欲等と思ってみたりもするものの、それが当たり前のこの世界では普通に受け入れられる慣習らしい
ナターシャさんからその話を聞いたときは重そうだと、ただそう思っていた
でも目の前のそのネックレスを見た瞬間溢れ出したのは喜びだった
「レイこれ…」
思わずレイを見るとブルートパーズの目がまっすぐこっちを見ていた
「誕生日プレゼント」
そう言いながらケースから取り出したネックレスを着けてくれる
胸元にひんやりとした感触を感じ嬉しさがこみ上げる
「すごくきれい…ありがとう…!」
振り向いてレイに抱き付くと、同じように抱き返される
「そんなに喜ぶとは思わなかったよ」
「だって誕生日で何かを貰ったのなんて初めてだし…」
「初めて?前の世界で40年以上生きてたんだよな?結婚だって…」
レイは信じられないという目をしている
「モノの溢れる豊な世界は逆に心を蝕むのかもしれないね」
「え…?」
「満たされてるから、それがあって当たり前だから大切にする心をどこかに忘れてくるのかも」
「…」
「慌ただしくて忙しない毎日は心を蝕むには充分だから…私自身、まわりの人の気持ちなんて考えられてなかった気もするしね」
私はそう言って苦笑する
「だからレイの普段の些細な言葉にはすごく救われる…それにこの石…」
「この石、何?」
額や瞼に次々と口づけながらレイは先を促す
「…目の色…でしょ?」
そう言うとレイは優しい目で笑う
「よくできました」
囁くように言って口が塞がれる
頭に回された手に引き寄せられ少しずつ深くなる
「このままずっとここにいろ」
一度離れたと思ったら、耳元でささやかれて思わず身じろいだ
背筋がゾクリと泡立つのが分かる
「返事は?」
「…は…んっ…!」
問いながらも答える余裕は与えてくれない
耳たぶを食まれたと思うとそのまま抱き上げられ寝室まで運ばれる
降ろされたのはベッドに腰かけたレイの膝の上
そのままレイをまたいだ状態で膝立ちする高さまで体を持ち上げられる
「レイ…?」
戸惑っている私を楽しそうに見ながらレイの手は服の中に入ってくる
背中を撫でまわされた瞬間、背がのけ反ると胸元に口づけられる
「…んっ……やぁ……っ…」
直に触れられた肌は少しずつ熱を持ち、自ら零れる声に羞恥心が掻き立てられる
逃れようとした直後、腰を引き寄せられる
そのまま愛撫されると快楽に引きずり込まれていくのがわかった
「サラサ…」
レイが自分の望んだ反応を引き出すためにあらゆる手を尽くすせいで、私の体は自分でも信じられないほど敏感になっていく
おそらく私の体のことは自分よりもレイの方が詳しい
絶頂を迎える直前に止められる行為を繰り返されてしまえば私にはもうどうすることも出来ない
『答えるまで話さない』と言いながら何度も繰り返される質問に、変わらず答える余裕など与えられない
ようやく答えることを許されたのは体に力が入らなくなってからだった
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