結婚10年目で今更旦那に惚れたので国出したら何故か他国の王太子に求婚された件。~星の夢2~

愛早さくら

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4・初めての国内視察

4-25・見つめ直すこと⑥

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 この港町には入り江があったろうか。
 確か舟遊びが出来たはずだ。
 今日は子供達が来る予定はないから、ルーファとアルフェスと。
 他にも護衛はいるので、3人きりというわけではないけれど、たまにはルーファだけではなく、アルフェスも交えて入り江に降りてもいいかもしれない。
 良い観光名所になっていたはずだ。
 観光名所ではあるけれども、今の時期はそれほど人が多いわけでもないと聞いている。
 ルーファとはこうして馬車に共に乗る関係上、気の置けない話などもいくつか交わすことが出来たが、アルフェスは護衛を兼ねているので基本馬車には乗ってこない。
 アルフェスと話すのもいいかもしれない。
 そう思った。
 ティアリィは別にアルフェスと仲違いをしたというわけではない。だが、蟠りがすっかりなくなっているのかと言えば嘘だ。
 ルーファとはルーファ自身の人懐こさも手伝って、何より最愛の妹であるので、それなりに近しく交流してきたのだが、アルフェスとは距離があるまま。
 思えばあの卒業パーティの日から。ゆっくり話し合うことなどなかった。
 言ってしまえばアルフェスを、裏切ったような気がしているティアリィは、彼に合わせる顔がなく、否、きっと自分とは話したくないのではないかとそう思って、距離を取ったまま今日に至っている。
 勿論、全く交流がなかったわけではない。
 だが、アルフェスは元々話好きというわけではなく、それはティアリィも同じこと。用がない限り交わさない会話は、必然、疎かになりがちだった。
 アルフェスの隣には基本的にほとんどの場合ルーファがいて、そうなるとルーファとばかり言葉を交わしてしまうという側面もある。
 それはそもそも、小さい時から顕著だった傾向で、だから今更と言えば今更で。
 だけど。
 アルフェスは長く、ティアリィと婚約状態であったのだ。
 そしてアルフェスはティアリィとの婚姻を望んでいた。
 ただ、ティアリィは彼とは相性的に会わないことがわかっていたので、出来れば関係を解消したいと思っていて、ルーファが要らぬお節介で介入してきたのをこれ幸いにと、望まれるがままに婚約を解消した。
 アルフェスとはついぞしっかりと話し合うこともなく。特にその直後ミスティからの求愛を受け、余計にアルフェスとのやり取りは疎かになってしまったままだった。
 11年。
 今更と言えば今更だ。
 だけど色々と自身の内面や、これまでのことを見つめ直している今、アルフェスとも話した方がいいのではないかというような気になっている。
 勿論、それをアルフェスが望めばではあるのだけれど。

「ルーファ」

 だからティアリィはルーファへと声をかけた。
 多分妹なら、ティアリィが思うように、協力してくれるだろうと信じて。
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