【完結】酔った勢いで子供が出来た?!しかも相手は嫌いなアイツ?!

愛早さくら

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*67・魔力(ロディス視点)

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 早く、早く、もっと、少しでも多くの魔力を、リティに。
 思うのにままならない。
 こうして触れ合うことで流せる魔力など、どれだけ頑張った所でそれほど多くはないのだから。
 ああ、リティ。
 まるで永遠にも思える時間の先、馬車が止まって、扉が乱暴に開け放たれた。

「リティ! ロディス!」
「ああっ!」

 父と母、二人ともが血相を変えてそこにいて、私へと手を伸ばす。
 リティへは触れないように気を付けてくれているのがわかった。
 二人から受け取った魔力もすぐさま変換し、リティへと流していく。
 二人から流してもらった魔力は、肉親だけあって他の者から貰うそれよりとてもよく早く私に馴染んでいった。
 両親はそのまま私を馬車から引きずり出すようにして下すと、体を支え、私の部屋まで寄り添ってくれる。
 背後で此処まで着いてきてくれたサーラともう一人が気づかわし気な視線を私達へと注ぎ続けていたことには気づいていたけれど、やはり反応は返せない。
 屋敷の中へと入り、歩き出してしばらく、バタバタと忙しない足音が近づいてきたかと思うと、

「ああ、リティっ!」

 悲鳴のような声と共に、やはりあくまでも私に、触れてきたのはリティの両親で、彼らはこのような状況下でもリティには直接触れないでいてくれた。

「あっ……すみま、せん、私は……」

 責められた、わけでもないのだが、流石に駆られには無反応というわけにもいかず、喉を詰まらせる私に、リティの母が緩く首を横に振る。

「事故だと聞いているわ。 今はともかく魔力を」
「ここへ来るまでに、可能な限り魔石にも魔力を込めておいた。気休めにしかならないだろうが、これを」

 リティの父が言いながら、懐から取り出した、紐のついた魔石を二つ、私の首へとかける。この二人のものなのだろう魔力が、魔石からも感じられた。

「ああ、私達も」

 両親からも同じように魔石を首へとかけられ、ちょうど辿り着いた私の私室の扉を、使用人が開け放った。

「この子の兄や姉、妹など、他の者にも連絡はしてある。直に此処に来るだろう」
「魔石は引き続き可能な限り届けます。それでもきっと、充分ではないでしょうけれど」

 私は首を横に振った。
 充分だ。
 否、充分では全くないけれども、今出来ることはきっとそれ以上はない。

「では、失礼して私は、」
「ロディス」

 リティに魔力を注がなければ。迷いなく寝室へと向かう私の背へ、母が声をかけてきた。
 足を止めない私に構わず、母はそのまま言葉を続けていく。

「限界を感じたら出て来なさい。医療師も待機させておく」

 それで直接の魔力の補給を受けろということなのだろう。
 私は小さく頷いた。
 それがその時の私に出来た精一杯で、あとはリティごと寝台の上へと倒れ込んで、
 もどかしく、私とリティが見に纏っていた衣服を両方とも剥ぎ取っていった。
 ああ、リティ。
 私が身に着けているのは、それぞれの両親が魔力を込めてくれた魔石のみ。
 カチャカチャと音を鳴らす魔石からも可能な限り魔力を吸い取って、馴染ませ、変換し、私の魔力にしてからリティへと。だけど。
 足りない。
 少しも足りない。
 リティ。
 手早くリティの体を解していく。
 毎夜触れているからか、それほど時間をかけず、リティの体を開くことが出来たのは、不幸中の幸いと言ってもいいことだろう。
 リティを無駄に傷つけずに済んだことにほんの僅かだけほっと安堵し、無理やり反応させた私自身をリティの中へ。

「ぅっ……ぁっ……」

 リティが小さく呻いた。
 乱暴に腰を打ち付ける。すぐに耐えることなくリティの中へ。

「うっ……くっ、!」

 どくどくと魔力ごと体液を吐き出し、その後も休むことなく動き続けた。
 魔力を吐き出すごとに頭痛が増す、だけど構えない、だって足りない、足りないのだ。
 リティ、リティ、リティ。
 枯渇した魔力を、一番効率よく注げる行為。
 そんなもの、ただ一つだけ。
 ああ、リティ。
 どうしてこんなことになったのだろう。
 わからない、わからなかった。
 だけど。
 絞り出すようにして可能な限りの魔力をリティの中へと注ぎ続ける。
 それだけが今、私の出来ることなのだった。
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