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しおりを挟む「ぎゃあぁぁあぁァァァ!!!」
痛い痛いと叫びその場へ倒れ込むスカーレット
空から降る粒は雹であり、彼女の肌に直撃しその皮膚を傷つけていた
「あんた…あんた!何したのよ!?!」
「何?雨を降らせたんですよ…ちょっと痛めの」
「降らせたって………は?
ちょっと待ってよまさか…本当に発現したの!?魔法が…!!??」
冷ややかな視線で意地悪く口元を歪ませるアリシア
「はいっお姉様が幼い頃からずーっと封印してきた私の“核”が、漸く自由になったんです!」
両手を顔横で合わせ嬉しそうに笑って見せる
こんなにも顔面蒼白なスカーレットを見るのは初めてだった
「嘘…嘘よ!そんな…半獣人化を消せるなんて…しかも魔法使えちゃったの?はあ??
冗談でしょ…?何なの雨降らせたって…」
ブツブツと髪を水で滴らせ、至る所から血を滲ませる彼女は現実を受け入れられない様子だった
そんな彼女を可哀想に思いながら近づくアリシア
「スカーレット…貴女には3つの罪があります」
カツン…
「1つ、ルビーを傷つけた罪」
カツン…
「2つ、フィオナお姉様までも殺害しようと目論んだ罪」
カツン…
「3つ、お父様を…皇帝陛下を殺した罪」
カツンッ!
両手を床につくスカーレットを仁王立ちで見下ろすアリシア
「あ、アリシア…私が悪かったわ…!姉さんを許して?ね??また皆で仲良く暮らしましょう?
ルビーも許してくれるわ、フィオナもきっと……そうよ、優しい貴女達なら、許してくれるわよね?ね??」
目に涙をためてアリシアの脚に擦り寄り許しを乞うスカーレット…やはりどこまでも屑のようだ
「ルビーや私を傷つけ、フィオナお姉様までも手に掛けようと企み…そして遂にはお父様の命を…」
「違うの、違うのよ?あれは…力が!そう!
魔法が暴走してそれで!!」
「もういいです。貴女の声は聞きたくありません」
雷雲が広がる
「あ、ああ…アリシア…」
落雷の音がする
「さようなら、お姉様」
頭上から雷がスカーレット目掛けて迸る
「いやあぁぁああぁあぁあ!!!」
鼻水と涙でぐちゃぐちゃの汚い顔を晒す彼女に、変わらず冷ややかな視線を向け続けるアリシア
…たかが足元を掠っただけじゃない
「っあ"ぁぁあ!痛い痛いぃっこの…!殺す!!殺してやる!!!」
「本性現しましたね」
両手から禍々しい炎を出しアリシアを睨むスカーレット
本当に…私の知るお姉様ではなくなってしまったのね
次は直撃させようと狙いを定め、スカーレットが少しでも動けば魔法を発動させる体制に入るアリシア
しかし、よく知った匂いと何度も肌を重ねたふわふわの感触に包まれ動きが制される
「っ見つけた…!」
「ルーク、さん…?!」
姉妹を守ってくれているはずのルークがアリシアを後ろから抱き締めていた
「あ?何?そいつ…さっきとは違う獣人ね、あんた獣人とデキてんの??
本当笑えるわぁ気持ち悪い!あんたらまとめて燃やしてやる!!」
狂ったようにこちらへ走ってくる
慌ててルークの前に身体を乗り出し庇う体制に入るアリシア
ルークが何か言っているようだが…音が遮断されたように耳がこもり、周囲がゆっくりとして見える
(死を目前にするとこうなるのね…)
他人事のようにそんな事を考えていると、突如スカーレットの動きが止まった
いや、正しくは止められたようにガクンッと身体が反動した
よく見ると彼女の足元から顔までを覆うように蔓がグルグルと巻き付いていた
「アリシアお姉様!!」
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